シドニー観光
@Aug/'01 Sydney Australia


ブリッジクライム社のパンフ


機会があり、シドニー観光をすることになった。 メルボルンから国内線でシドニーへ飛ぶ。  メルボルン空港の Long Term Car Park に車を止める。  歩いても大した距離ではないが、無料のバスが駐車場と空港出発ロビー間を10分間隔くらいで走っている。  バスに乗り込み、運転手に国内線でカンタス便と告げる。 メルボルンの空港はターミナルの真中が国際線、左側がアンセット航空の国内線、 右側がカンタス航空の国内線ターミナルになっている。 今日のカンタス国内線のチェックインカウンターは、運良くすいていた。  早々にチェックインを済まし、ターミナル22へ進む。  09:30の出発だ。 Craftは737、予定通りメルボルンを出発。 多くは日帰りのビジネス客の模様。  ほぼ満席状態である。

シドニーまでは40分のフライトである。 シドニーの国内線ターミナルに到着。 荷物を受け取り、ホテルシャトルバスのカウンターで、往復チケットを買う、A$15。  ホテルバス専用待合所で待っこと約10分、Silk社のマイクロバスがやってきた。  黒人の運転手が、日本語で挨拶してきた。 山口に3ヶ月居たらしい。 他に年配の夫婦を乗せて出発。  空港からシティー迄は7kmくらいで、どこかの国のように百何十kmと気の遠くなるような距離に比べると凄く近いが、 道路の混雑は酷い。




シドニーの顔: ハーバーブリッジとシテイー日暮れ時



7kmの道のりを約30分掛け、ようやく今回の宿泊先であるYork St.にあるGrace Hotelに到着。  古い格式の高いホテルだ。 天井が高く、部屋が広い。  部屋は入った所が小さなリビングになっており、ソファーセット、テレビ、ミニバー、書棚等がある。  メインベッドルームはその奥で広くベッドも超大型のキングサイズ、メイン寝室の半分はビジネス客の為の書斎になっている。  グランドフロア―に受付ロビー、Deli Cafe、 中1階に生バンド入りのワインバー。  2階には、24時間営業のBrasseri。 部屋は745室、同行の“F"氏は、726室だ。  ”F”氏の部屋は角部屋で窓が2面に開け、シドニーのビル街の眺めが抜群。

初日は、午後のBridge Climbを予約してある。 電話で確認すると、代理店の担当者が1時45分にホテルのロビーに迎えにくるとの事。  それまで少し時間があるのでFood Courtで、ワンタン麺の軽い昼食を取り、 その後シドニータワー(350m)に昇った。  56本のワイヤーと中心のエレベーターシャフトで支えられている、 エレベーターのシャフトの太さしかない細いタワーの頂上に展望台が乗っかっている。  展望台からは、世界3大美港、シドニーの街が一望できる。  天候はこの時期メルボルンでは信じられないような、雲一つない快晴。  宣伝文句通りの眺めを堪能した。




シドニータワー: 世界3大美港、美しいシドニー湾が一望に見渡せる



ホテルに戻り、迎えを待った。 時間通り旅行代理店の担当者が現れた。 私と同じ名の ”I”さん。 迎えのマイクロバスには既に先客が1名いた。  バスに乗りこむと、その人は直ぐに挨拶と自己紹介をしてきた。 “O”さんと言う。  ご家族と一緒にきているが、ご家族は橋に昇る等全く興味は無くシドニー湾のランチクルーズに参加しているとの事。  




ハーバーブリッジ 



ブリッジクライムは3時間のコースになっている。 3時間とは長いと感じていたが、実際参加して納得。  クライムツアーは、約10分間隔くらいで、12名1グループで、次ぎから次ぎへと出発する。 完璧な流れ作業だ。  先ず、アルコール度検査。 交通取り締まり時に加えるマウスピースをくわえて、息をアルコール度検査機に勢い良く吹き込む。  ここでアルコール度が規定値以上あると、参加を断念せざるを得ない。 次に事故は自己責任である旨の同意書にサインをする。  次ぎはポケットの中を空にする。 時計、ブレスレット、ペンダント、首飾り等全て外し、ロッカーに入れる。  勿論カメラ類は残念ながら携行できない。 コート類は脱がされる。  12人が、円形に配置した足位置のマークに合わせて整列する。  ここでリーダー(ガイド)の紹介があり、12人のグループ内自己紹介をさされる。 イタリアからの観光客、パースから、日本から、アメリカから、地元シドニーっ子は居なかった。 その間にそれぞれの身長、体格が目測で測られ、自分の体格に合ったグレーカラーの専用繋ぎ服が与えられ、それを着る。  次ぎはゴムバンドの付いたハンカチ、手袋を付ける。 使用しない場合は、繋ぎ服の絞り袖の中に入れる。 (繋ぎの袖の先はゴムで絞りこんである。) 眼鏡は、専用の固定紐を付け、ジッパーのリングに紐を通す。  専用帽子の紐を繋ぎの背中側にあるジッパーの先に付いているリングにフックで付ける。 次ぎは安全ベルトだ。  昇り始めから終りまで、安全ベルトで5mmのワイヤーに繋がれたままになる。  安全ベルトとワイヤーを繋ぐ器具が、実に良くできている。  普通に歩いて昇り、降りしている場合は、殆ど抵抗なくワイヤーを止めてある金具をするりとくぐり抜けるが、 誤って落下するような事があると、約1m毎にあるワイヤーを止めてある金具の所で、止まってしまい、 これ以上落下しない構造になっている。 この構造で2トンまでの物が吊るせるとのこと。 安全ベルトはこの器具を含め、ずしりと重い。  次ぎは防寒ジャケットを安全ベルトのフックに繋げる。  防寒ジャケットは黒いバッグに入っており、やはり紐でバッグに繋がっている。  次ぎは、鉄の階段を昇り降りする練習だ。 短い模擬コースを順番に昇る。  互い違いになっている階段を昇る場合は、1段に1人以上昇ってはいけない。  ここで、ローラー型の安全ベルトとワイヤーを結ぶ器具の使い方に慣れる。 これが終わると、無線機の装着。  1列に並んで、前の人の分を付ける。 落ちない様に、止めバンドはきちんとする。  イヤーフォンは、やはりジッパーのリングに通して耳に付ける。 これで準備完了。 ここまで1時間余り。  これだけの準備をするのだ、料金が高いのもうなずける。




クライム中のスナップ


12人揃いの繋ぎで一列になって歩いていると、”アポロ13”の宇宙飛行士のような感じさえする。  全員準備完了した事を確認したら、訓練センターの扉が開けられる。 12人揃ってリーダーの無線の指示で、昇り口へ向かう。  最初は橋のアーチにたどり着くまで、水平部分のキャットウエーを歩く。 工事現場の様で面白い。  リーダーが所々で止まり、そこから見えるシドニーの街を案内してくれる。 橋の上はさすがに素晴らしい眺め。  風を直接体で感じるのも良い。 アーチの頂上部にオーストラリア国旗が掲げられている。  旗は天候にも依るが5週間位で駄目になり取り替えるらしい。 ここで橋を横切り、反対側のアーチへ移る。  橋を横切る Catway から真下を見下ろすと、狭い7車線を車がラインぎりぎりに走っている。  リーダー曰く、女性ドライバーは、ハーバーブリッジを通らない方が良いと。  いずこの国も女性ドライバーは、運転がお上手らしい。 

ブリッジクライムの後は、明日のシドニーワイルドツアーの集合場所である Four Point Serratonへホテルシャトルバスで行き、場所の確認をする。  夕食は、滞在している Grace ホテルのグランドフロア―にあるDeli Cafeで取る。  中2階のワインバーは生バンドが入っており、丁度Cafeとはフロア―が繋がっている。  生の音楽を楽しみながら良い気分でYork St.の人々の行き交いを眺めながら食事を楽しむ。




立派なクライム Certificate



橋の頂上部で記念撮影に収まるチーム


2日目、7時半に2階の24時間営業Brasseriでバイキングの朝食。  8時20分にホテルを出て、2ブロック下ったSussex St.にあるFour Point Serratonへ行く。  ここは元日航のホテルだったが今はSerratonが経営しているとの事。  このホテルはロビーが豪華で、部屋がダ―リングハーバーに面しており、眺めは抜群に違いない。  指定の時間8時45分を10分遅れで、旅行社のバスが迎えにきた。今日のガイドは”H”さんと言う感じの良い女性だ。  他にもホテルを数個所周り、予約客を拾う。 全部で17名が、今日のツアー客御一行だ。  海底トンネルをくぐり、日本企業が多く、また日本人が多く住んでいるノース地区に出る。 NECの大型看板もある。  ガイドの”H”嬢が日本企業の活躍やシドニーの簡単な紹介をしてくれる。  なぜ屋根が赤い、なぜ芝生や樹木が多い、なぜ商品名の宣伝が禁止されているNSW州で コカコーラの大型宣伝看板がKings Crossの玄関にある、如何にオーストラリア人は働かないか等、 シドニーミニ知識をインプット。  次ぎはオーストラリアの動物の説明だ。 タロンガ動物園に到着するまでの僅かの時間に全ての説明を済まさなくてはならない。 用意した動物の大型写真を片手に、要領良く説明してくれる。

タロンガ動物園で、2時間の自由行動。 ここでは動物よりシドニー湾とシドニーの眺めを楽しむ。  タロンガとは、”海が綺麗に見える丘”と言う意味だそうだ。  さすがにその名の通り、シドニータワー、ハーバーブリッジ、オペラハウスが、湾に美しく浮かんで見える。  2時間は我々には少し長かったが、集合時間の1時5分前になっても、やはり現れないお客が居る。 数分遅れで現れた。  こう言う客に限って、遅れていながらガイドに記念写真をおねだりしたりする。  ガイドは時間が気になっていて内心焦っているだろうが、嫌な顔一つせず、笑顔でお客の要求に答えている。  彼女もプロなのだ。


シドニータワーにて



次ぎはこの観光コースのメインであるランチクルーズ。  日本人の多く住む北部地区を抜け、ハーバーブリッジのバス専用レーンを通ってサーキュラーキーに移動。  ここでランチクルーズのMatilda社のクルーザー ”Aussie One”に乗船。  桟橋を離れて湾の中央部に辿り付くまでは、“Aussie One”はエンジンで航行する。  湾の中央部でセールに切替え、 帆で進みながらゆったりと食事を楽しむ。  天候は最高、真っ青の海と空。  白いオペラハウス、グレーのハーバーブリッジ、シドニーの高層ビル街、高級住宅街が、 美しく調和して見えるシドニー湾を海から堪能する。  例の”H”嬢が絶妙のタイミングで、我々お客にアプローチ、写真を取ってくれる。  オージーではとてもこのような木目細かいプロのサービスはできないだろうと思ってしまう。  1時間半のランチクルーズ、期待以上の満足度であった。  下船は出発したサーキュラーキーの隣、ダ―リングハーバーになっている。




シドニー湾クルーズ船Aussie Oneにて



ダーリングハーバーの船着場からは歩いても直の、このツアーの最終目的地シドニー水族館へ向かう。  本来は、この後、全員揃って免税店Gallariaへ行って解散になるが、 我々はここでツアーガイドの“H”嬢にお礼を述べ、別れる事にした。  水族館見学の後、別行動を取る気になったのは、 実は昨日買ったシドニータワーのチケットの半分を未だ使用してなかったからだ。  チケットの半分はスカイツアーの分になっており、 アイマックスシアターでオーストラリアを35分で空から紹介するものだ。  35分でこの広大なオーストラリアを紹介するのはちょっと無理がある。  ゆっくり映像を楽しむ暇なく、酷く早足の説明で終わってしまうのが、大変残念。  ともあれ守備良くこのチケットの半券も無駄なく利用することができた。 ホテルに戻り、少し早めの夕食。  時間が少し早いので、ホテルのレストランを我々だけで占有。  食後、私は7時20分のホテルシャトルバスで混雑して少しも進まない道路を、シドニー空港国内線ターミナルへ急いだ。  短い2日間であったが、充実したシドニーの休日を楽しむことができた。 シドニーに喝采。




オペラハウスとシドニーの代表埠頭サーキュラーキー、背後にシドニー市街











11/Aug/'01 林蔵@Melbourne Australia (Updated on 12/Oct/'12)#055

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