第2回潮来新春 SUNSUNマラソン
@Jan/'04 潮来、茨城


仮装の部でゴールする“たぬき”


気温3.8度、快晴。 鹿島灘に近いとは言え1月の朝は冷え込む。  渋滞を避ける為、家を4時に出た。 潮来には6時半に着いてしまった。 首都高も東関道も独り占め状態で走り抜け東関道の終点標識を見た頃、東の空がようやく白みかけていた。 やがて夜が明けた一面田園風景に抜ける正月の冬空はあくまで澄んでいる。 人々の動き出す気配が僅かに漂い始める。



道の駅 “潮来”


1月4日、今日は潮来「道の駅SUNSUNマラソン」の日である。 この日、この大会は第2回目らしい。 歴史の浅い大会だ。 東関道の終点、潮来で高速を降りると数百メートルのところに道の駅  “潮来” が鹿島神宮へ向かうバイパス沿いにある。 新しい道の駅である。 ここが今日の会場だ。 今年の参加者は昨年の倍で約600名だそうである。 近年の健康ブームと地域興しのイベントがあいまい、年々何処の会場もランナーの数が増えているらしい。 会場の設営が始まり、ランナー達も三々五々集まりだした。 



ランナー達が集まってきた



スタート迄未だ随分時間がある。 田園の中を散歩に出かけた。 ちょっと大げさだが手がちぎれるように寒い。 手袋を持ってくればよかった。 20分くらい歩くと国道51号にぶつかる。 更に国道沿いに歩くと、国道沿いに目を引くかなり痛んだ1軒屋がある。 よく見ると見学できるようになっている。 抗議デモでよく見かける類の垂れ幕で、”欠陥住宅例” とあった。 100年持つとのうたい文句の某輸入住宅が、4-5年で欠陥住宅のあらゆる兆候を現し始めたという。 解体前にこれから家を建てる人のために一般公開する、と謳われている。 すべての輸入住宅がこうではないだろうが、又どんな家でもそれなりのメンテナンスは必要と思うが、外から一見するだけでこれは酷いと感じられる。

8時30分、受付開始。 10時、3kmと仮装の部がスタートした。 30分後の10時30分に、5kmと10kmがスタートする。 滑らかな女性司会者のアナウンスが音響設備からよどみなく会場に心地よく響き渡る。 毎回思うのだが、あのしゃべりの滑らかさはやはりプロの仕業と感心する。 3kmと仮装の部のトップ・ランナーは中学生だろうか、1km3分台でゴールに飛び込んできた。 さー、5km、10kmの部のスタートだ。 いつものように最後尾に付いた。 今回は10kmで、いつものハーフ・マラソンの更に半分の距離である。 目標は完走。 隣にランナー用乳母車に赤ちゃんを乗せたランナーがいる。 最近はランニング・スタイルも多様化してきた。 ランナー用乳母車のランナーは西湖のロード・レースでも見掛けた。 霞ヶ浦マラソンでは、本格的な国際盲人マラソン・レースが併設されている。 盲人の方達も健常者と同じコースを走るのである。



レストランカフェ: “風のアトリエ”の看板


スタートした。 ゆっくり最後尾グループを走る。 このコースは5kmを2周するのである。 1周目、スタート地点に戻る寸前で、トップ・ランナーに抜かれた。 トップランナーの倍以上の時間を掛けて1周したことになる。 2周目に入った。 前には遠くに一人二人走っている程度。 近頃のレースはスピード化している。 つまりレベルが上がっているのだ。 相当走り込んできているランナーばかりだ。 まー良いか。 自分の体に合わせて無理せず、楽しく健康維持に努めるのが目的だから。 1時間2分11秒でゴールした。 一時期より確実にタイムは落ちているが、昨年より走りやすくなった体の調子を感じた。 昨年6月の西湖ロード・レースの時は最悪のコンデイションだった。 西湖を2周する20kmの部に出場したが、1周目で既にばてばてで、殆ど歩き状態に入ってしまったのだった。 今回は10kmを走り終えても、かなりの余裕を感じたのである。



犬吠岬灯台


道の駅の売店で甘納豆の袋詰めを1袋と焼き立てパンとおにぎり、それぞれ1個ずつ買い入れ会場を出た。 帰りはゆっくり一般道を走ろう。 利根川沿いを南に下り、銚子大橋を渡って銚子の町に入る。 犬吠岬の海岸駐車場に車を止め、道の駅で買い入れた、おにぎりとパンでお昼にする。 太平洋の大海原を眼前にして食べるおにぎりは大地の恵みを感じさせてくれて格別の美味しさだ。 食後はすぐ近くにある天王台の地球が見える丘に登り、カフェ・レストラン  “風のアトリエ” で食後のコーヒーを頂く。 このカフェの眺めがまた抜群なのである。 西側に広がる一面ガラス張りの窓からは、海面から垂直に立ち上がる岩の屏風が長々と横たわる、屏風ヶ浦である。 今日の天気なら、後3時間も時間がたてば、 このテーブルから観る屏風ヶ浦の彼方に沈む夕日を愛でるのもなかなかのもの、絵になる風景の筈である。 今日はその時刻迄ここで時間を過ごすわけには行かない。 九十九里を南下する。 冬の太陽は早々とねぐらに帰る。 勝浦に着いた頃には、既に当たりは夕闇に囲まれ始めた。 鴨川から県道34号で山間を抜け金谷に向かう。 東京湾フェリーに乗り久里浜に上陸しようという魂胆である。 東京湾フェリーは確か早く終わるような気がした。 最終便は何時だろう。 気を揉みながらも、安全運転、法定速度で既に夕闇に包まれた夜道を走る。 18:14、金谷のフェリーターミナルに着いた。 係員が慌しく駆け寄ってきて、“切符ある” と聞いてきた。 切符は無いと答えると、“この便に乗るなら、急いで切符を買ってきて” と叫ぶ。 慌てて車から降り、切符売り場に向かう。 切符を手にして車に戻ったら、先程の係員から、“ここに停めて” とゆっくりした口調で指示された。 18:15の便は既に出港したのであった。 次の便は18:50である。 この際に時刻表を手帳に写し取った。 これで今度は時間を気にして悩まなくても良い。 ちなみに、金谷発最終便の時刻は、19:20であった。



風のアトリエ内部からピアノ越しに屏風ヶ裏方面を望む


18:50の便に乗り込み、甲板上部の客席に上がった。 以前に比べ内部が豪華になっているのには一寸驚く。 カウンター・バー形式の席や、ホテルのラウンジを思わせる席、通常の劇場スタイルの席も対面方式で小さなテーブルが設けられ、ミニ・パーテイーで歓談できるようになっている。 まさに缶ビールと裂きイカでミニ・パーテイー盛んな席もある。 カウンター・バー席に座り、小一時間の船旅を楽しむ。 相模原には21:30到着。 今日も無事、マラソンとドライブを楽しむことができた。 感謝。



東京湾フェリーの内部: 顧客サービス向上で豪華になった





4/Jan/'04 林蔵 @潮来 (Updated on 12/Jun/'08)#161

{林蔵地球を歩く}[頁の始めに戻る]