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山梨/三ツ峠の岩場(2004年7月18日)


U田さんと、U田さんの山岳会のOさんとで、三つ峠の岩場に行くことになった。先週は東吾野の岩場で久々にヘルメットなどかぶってアルパインの練習をしておいた。
 集合は河口湖畔の駐車場なので、夜9時半頃出ると、12時過ぎには到着。GWは朝出たら5時間くらいかかったが、3連休とはいえ当然ながら夜の道路はすいてる。車の中で仮眠していると、3時くらいから雨が降ってきて、6時くらいまで降り続く。
 岩も濡れているだろうと、ゆっくり三つ峠に向かう。車上狙いが多いらしい駐車場から樹林帯を登る。アルプスの出だしのような感じで高山植物もあって綺麗な道だ。1時間ほどハイキング道(林道)を登ると山小屋に出る。そこから見る岩場はなかなかのスケールだ。

 山小屋から少し下って岩場の取り付きにつく。驚いたことに、岩はすっかり乾いていた。幅が広いが、比較的簡単なルートの多い右フェイスに向かう。「一般ルート」あたりはトップロープがたくさんかかっているので、とりあえず空いている「観音ルート右」を登ることにする。ここは僕がリードさせてもらうことになった。出だしのチムニーが窮屈で、結構苦労したが、中間のハングはステミングで楽しく越えられた。V-のグレードだが、初めての岩場のせいか、難しく感じた。中間支点は古いハーケンが多いが、終了点はしっかりしていた。

 「観音ルート右」で僕はだいぶお腹いっぱいになったので、次はOさんが東面フェースの「草溝ルート」IV+をリードすることになった。下部はフェイスで上部はクラックになって、なかなか見栄えの良いルートだ。下部のフェイスでは、巨大なガバポケットが印象深い。クラックではちょうどいいホールドが浮いていておやっ、と思ったり、終了点がこれまで見たこともない巨大なモノだったりして驚いたりした。

 次は本日の最大の目的である、U田さんの人工の練習である。中央フェースに向かうが、どこも似たようなボルトラダーでどのルートかよくわからない。たぶん四段ハングの1ピッチ目をU田さんがリードする。垂直から薄かぶりのフェースで、ビレイしていて首が痛くなった。「日本百岩場」のルート図では四段ハング1ピッチ目の右側に「マントルレッジ」IV-があるが、これはVI-の間違いであろう。
 トップロープをかけてもらったので、フリーで登ってみたが、途中のポケットまでしか登れなかった。11bだから仕方ない。岩場基部の第一バンドは、一般登山道になっていて、子供の集団登山などたくさん人が通過していく。面白いところだ。でも一回だけ落石があって、気をつけないと危ない。



 最後は頂上まで抜けようということだったので、人気ルートの「中央カンテ」ルートを登ることにした。上の写真の、中央下から登ってハングをよけつつ稜線左上あたりに出るルートで、20mでピッチを切ると4ピッチのルートだ。
 日射が強くなり、非常に暑くなったきたので、ここではやる気満々のOさんにリードしてもらうことになった。1ピッチ目は階段状で、Oさんは通常2ピッチ目の左上ランペ(III)も一緒に登る。ビレイ点では懸垂で降りるパーティと一緒になって、ちょっと狭苦しく、ひなたでジリジリ日に焼かれて暑かった。右側を見ると、空間リッジを人工で登っているパーティがいて なかなか格好良かった。
 次のピッチは、垂直のチムニー状クラックIV+で、ここでもOさんは2ピッチ分45mを1ピッチで登ってしまう。セカンドで登ると、クラックを過ぎると通常のビレイ点があり、次に左に出る箇所が高度感があって面白かった。結局、Oさんの好判断で、中央カンテは2ピッチで済んだ。

 中央カンテの終了点から、山頂までは踏み跡があるかと思ったが、結局第3バンドを右に進むしかなく右フェイス上部を登らないと山頂まで行けないらしい。右フェイス上部の岩は独特な岩で、表面に小石がツブツブと出ている。もう4時過ぎなので、簡単そうなNp19のクラックIVあたりを登って天狗の踊り場に出た。

 天狗の踊り場からの景色も素晴らしく、装備を解いて踏み跡を少し登るとハイカーのいる山頂に到着した。
 帰りは中央道が渋滞して、家に着いたのは11時過ぎだった。