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南紀:黒蔵谷遡行(98年8月13日〜14日)

 
メンバー:谷謙二、かっちー、H、Y、N
 
日付
 
地点と
 発着時間
           コース・行動の状況
 
8/12
 
       黒蔵谷出合御在所SA9:00=大塔川林道・黒蔵谷出合18:30
河原に降りて泊まる。
8/13






















 
発 8:55




着 10:55
・出発前に車を大杉谷林道入り口ゲートまでデポする。往復1時間。
・大塔川を少し下れば黒蔵谷出合。水は生ぬるい。しばらくはゴーロ状だが、突然「鮎返しの滝」10mが現れる。偵察したが直登不能で左のリッジから巻く。高巻き中に3人ハチに刺される。
・鮎返しの滝を過ぎるとゴルジュになり、泳ぎが連続する。ウエットスーツに加え、水温も高く、水流は強くないので快適である。 
 出谷出合
 
★沢には小さいハヤがうようよ泳いでいる。餌釣りなら30秒で連れ疑似餌でもどんどんかかる。防虫ネットでもすくえるほど。
発 11:25
着 12:25
・この間も一箇所左を巻いた他は相変わらず泳ぎが多い。
 
 休憩★ここでも魚釣りに興じる。
発 13:00
着 14:00
・この間も相変わらず泳ぎが多い。アブミで越える滝がある。
 
 高山谷出合★明日の行程を考えて、第3支流の上まで進むことにする。







着 16:30
・ようやく水もそこそこ冷たくなってくる。しばらく行くと巨岩帯があり、そこを過ぎると10m直瀑。登れないので左から巻く。その上はすぐ30m黒蔵滝(地形図ではカンタロウ滝)。なかなか美し い。滝上に人が見える。ここも登れず、左のルンゼから巻くが、かなりの大高巻きになる。15m懸垂下降し、ブッシュを下ってさらに5mゴボウで下ると滝のすぐ上に降りれる。
・黒蔵滝の上はまたゴルジュで、ゴルジュの中で右から第三支流が合わさる。その先は泳いで小滝の右を登って突破。先行パーティを追い越すと、すぐ泊適地があったのでそこに泊まる。 
 第三支流上
 
★夜は焚き火を囲んでハヤの天ぷらなど3時間にわたって飲み食いを続け、最後はスーパーワイド花火セットも登場し、異様なまでの盛り上がりを示した。
8/14















 
発 8:20

着 9:45
・今日も泳ぎを交えて進む。大釜に樋状になって落ちる滝は、右を直登し際どいトラバースで抜ける。あとは次第に容易になり、右から滝になって合わさる支流を過ぎるとゴーロになる。
  石垣  ★左に石垣のあるところで休む。
発 10:00
着 10:35
・容易なゴーロになる。
 
 エスケープ支流
 
★野竹法師山頂まで詰めると下山が大変なので、支流を登って稜線に抜けることにする。出合に赤テープ有り。
発 11:45

・エスケープした支流は、出合からガレ場で伏流して水はほとんど無い。二俣では左をとり、ガレガレの沢を落石に注意して詰めていく。ヤブになったと思うと、地形図には載っていない林道に出た。
 林道   
 
★ヤブ無しで林道に出られた。装備を解いてくつろぐ。北方にはピラミダルな野竹法師が望まれる。
発 12:20
着 14:15
・あとはひたすら林道を下る。稜線を歩くよりも楽と思われる。
 
 大塔川林道★波多野カーに5人詰め込み、黒蔵谷出合まで戻る。
  
 
 
行動:
・当初合宿では、北アの北又谷を予定していたが、前線が北陸に停滞していたため、好天が見込める山域で、かつ以前から計画が出されていたことで、南紀の黒蔵谷に変更した。
・渓相は淵・釜と小滝が連続する泳ぎの沢である。水中の岩もヌメッていてよく滑る。
  ・14日は、高山谷出合に泊まるか、第三支流の上で泊まるか判断に困ったが、第三支流まで進んだ。結果的に、翌日の行程が6時間程度で済み、温泉にも入れ、名古屋にその日の内に戻れたので、よかった。
・15日は、当初は野竹法師まで詰める予定だったが、水量も少なくなってきたことと、ヤブの稜線歩きを避けるということで、最短で稜線に出る支流を詰めた。稜線に出る前に地図にない林道に出て、そこを下ることができた。山頂まで詰めるとプラス3時間はかかっていたと思う。

総括:
・今回の黒蔵谷は、好天に加え、水量も多くなく、水温も高いという好条件に恵まれ、楽しい沢登りとなった。予備プランであったこともあり、今回のメンバーの力量の範囲内であったと言えよう。もし野竹法師山頂を目指すならば、2泊3日の行程を組むか、1日目に石垣あたりまで進む必要があるだろう。また、この沢は泳げないメンバーがいるとザイルを流さないといけなくなるので時間がかかる。さらに水量次第では困難な沢となる。

ゴルジュの中をひたすら泳ぐ黒蔵谷