5月5日(日)
 今日はひたすら日本海を南下するのみである。やることもないし、それ以上に昨日の酒が残って具合が悪い。
 船も朝方は揺れていたが、それもしだいに収まり、べた凪となる。眠りを妨げる要因は何もない。朝食も昼食も無視してひたすら眠る。
 
 午後、船内フォーラムがミュージックホールにて行われる。エントラントそれぞれが今回のロシアンラリーに対する感想を述べる。思うところがそれぞれ違っており、なるほどなと興味深かった。
 
 夜、船長主催のパーティがミュージックホールで開催されるが、日本人の姿はまばら。帰りの船もチャーター便では無いので、一般ロシア人乗客もおり、そちらの姿の方が多い。
私自身は昨日の爆飲を反省して、アルコールを自制していた事もあり、テンションが上がらずただボ〜ッとしているのみであった。
 
 明日は日本へ帰国する。
 
 
5月6日(月)
 本日も好天。海も凪いでおり、絶好の航行日よりである。
AM6:00頃(ここからは日本時間)、佐渡島の島影が見えてくる。新潟港まで後数時間と言うところである。
 
 朝食後甲板に出る。すると、エントラントが海を指さしてわいわい騒いでいる。何事かと思って見てみると、「イルカ」が船の周りを泳いでいる。イルカも朝食中と見え、魚を追っているようだ。
 過去には「鯨」も見ることができたと言うこの日本海縦断の船旅であるが、私はこれまで何も見たことがなく、イルカを見たのは初めてであった。しばし楽しそうに泳ぐ姿に見入る。
 ふと、船の進行方向を見ると、新潟の町の姿が見え始めていた。
 
 AM9:00頃、新潟西港に入港する。
 毎年のことであるが、ここからが一苦労。船に積み込んだ荷物を下ろさなければならないからである。フーフー言いながら荷物検査に向かう。
 荷物検査に向かう途中、見知った顔があることに気づく。昨年のロシアンラリーに4輪で参加されていた、神戸のヤクザ医師(薬剤師),北井さんが、お迎えに来ていてくれた。北井さん、来年はまた出場するとのこと。
 
 荷物検査が終わると、2輪,4輪の車両チェック/保税が解除されるまでまったりした時間を過ごすことになる。
 その時間ももったいないなと言うことで、#9上山さんが集めていたエントラントの寄せ書きを編集し、「名簿化」する作業を行う。デジカメの画像格納ハードディスクとして、ノートPCを持ち込んでいたが、ここで役に立った。
 
 昨年は、4輪の洗車が甘いと言うことで、港でのやり直しを命じられ、保税解除までの時間が非常に長くかかったが、今年は何事もなく順調に進み、AM12:00過ぎには保税解除となる。
 形式張った閉会式もなく、エントラントの集合写真を撮って解散となる。
 
 三々五々、帰路につく。
 自走できていた出場8回目のリピータ,#4下司さんも皆に別れを告げて、颯爽と出場車両であるDR400にまたがり走り去ろうとした瞬間、エンスト。立ちゴケする。
 救助に向かうが、まずは記念写真をバシバシ撮る。これロシアンラリーの掟。
 家に帰り着くまでが「ロシアンラリー」なのである。気を引き締め直してPM2:00、港を後にする。
 
 新潟市内で、#1,清水さん、#2,八重樫さん、#7,8,舟木夫妻、#22,松村さんらと昼食を取る。久々の日本の味を堪能する。
やっぱり味噌汁は旨い。
 
 食事会も終わり、PM3:00頃、新潟を後にする。
 新潟西I.C.から北陸自動車道に乗るが、天気の心地よさと満腹感とで急に眠くなってくる。昨日から今日にかけてあれほど寝たのに、睡魔が襲ってきた。
なので早々に途中のP.A.で休憩する。
 
本日は、ゴールデンウィークの最終日でもあるので、関越自動車道は渋滞しているだろうなと思っていたが、全くその様子がない。東京が近づいて来ても「渋滞情報」は掲示されていない。天候が崩れてくる訳でもなく、快適そのものの高速ツーリングを楽しむ。
その快調さは高速道路をおりて、環状八号線に入っても続き、ここも渋滞の様子が全くなく、快調に走る事ができた。
 
環状八号線からR246に入り、多摩川を渡ってR409を南下する。見慣れた風景に何となくホッとする。
PM8:30自宅に到着。バイクのエンジンを止めて、今年のロシアンラリーも無事終了となる。
 
 
 
【後記】
 今年は初日から朝帰りに近い深夜戻りとなり、この先体が持つかと言う気にもなったが、コースも「フラットダート」,「ヌタ場」,「ガレ場」,「川渡り」が適度にミックスされており、天候も良く、楽しめる内容だったと思います。
 参加者人数が今年は少なく、当初は開催すら危うい状況であったとのことですが、ロシアンラリー実行委員会およびスタッフの方々には感謝するのみです。