28MHz/50MHz AM/FMトランシーバ続編(製作中)
EchoLINKとのGW、PICのお勉強、D-STAR等々で遊んでいたので製作が滞って
いましたが、最近、集中的に作業を行いましたので続編として掲載します。
今年のEスポシーズンに間に合わなかったので、
来年のEスポシーズンを新目標にすることにしました。
トランシーバとして、まずは受信系の基本設計を行いましたので、
受信系をケースに収め、フィールドに持ち出して受信実験を行い、
問題点を修正しました。
大きな修正点としては、局発をシンセサイザから水晶発振に変えました。
10m/6mとそれぞれの5KHzアップ用に、34.700MHz、34.705MHz、
35.300MHz、35.305MHzの4種類が必要でこれらをシンセで作っていましたが、
位相ノイズ低減の為、水晶発振としました。水晶は特注で作ってもらいました。
まだ、気に入らない点は色々あるのですが
受信系としては現状でほぼ作業終了とし、今後は送信系の設計に着手予定です。
1.ケース収納状況
・送信系を組み込むスペースも考えケースを選定。
・基板はケース内部で3階建て構成としました。
・およそ階層分けは1階が受信系、2階が制御系、
3階が送信系です。
前面パネル
ケースに保護シートを貼ったままにしているので暫定的にマジックで
書いています。完成時にはテプラかインスタントレタリングで仕上げる予定です。
※左上がSメータ、中央上がモード切り替えSWでAMとFMを選択します。
右上が周波数設定部で4桁のサムホールSWで10KHzステップで周波数を
設定、右側のSWは5KHzアップ用のSWです。これにより5KHzステップでの
直読運用を可能にしました。
BUSY表示はFMでスケルチオープン時に点灯(AMモード時はスケルチ無し)、
PLL表示はシンセサイザのロック時(正常時)に点灯します。
その下はAM運用時のGAIN調整です。(AGCがうまく作れなかったので手動でGAIN
調整することにしました。かなりシビアな調整が必要なのでQSBが激しいと厳しいかな)
右下は、SQL調整と電源SW兼ボリュームつまみです。
マイクコネクタとイヤホンコネクタにはまだなにもつながっていません。
BUSYランプ左側の穴にはONAIRランプが付く予定です。
背面パネル
※アンテナ端子は6m用と10m用とで分けデュプレクサを実装するスペース
を節約しました。電源は12Vとしました。13.8V入れたらどこか壊れるかな?
1階の基板
※受信系です。左上に特注した水晶が4個並んでいます。
各パートがむき出しですが最終的には銅板等でシールドする予定です。
2階の基板
※制御系です。PLLシンセサイザのIC、モード切替制御、
低周波アンプ等があります。
3階の基板
※まだ何も載っていません送信系を組み込むスペースです。
収まりきれるかなあ?
2.受信特性
・FT-817を基準機とし受信特性を確認してみました。
・受信可能周波数は
50.000MHz〜53.995MHz
シンセサイザ設計の都合で50MHz未満、54MHz以上は合わせられません。
たとえばサムホイールを54MHzに合わせると、50MHzを受信するような仕様です。
24.800MHz程度〜29.995MHzです。
10mバンド以外はおまけで「とりあえず聞こえるよ。」のレベルです。
おおむね24.800MHz以下はPLLがアンロックです。
※サムホールSW上では30MHzとか70MHzとかも合わせられますが
サムホールSWの10MHzの桁が偶数の時は20MHz台、
奇数の時は50MHz台になる仕様としました。
1)受信感度特性
SINADを測る設備を持っていないので、SSGから1KHzのトーンで変調を
掛けた信号を入力し、レベルを徐々に下げていき聞こえなくなるレベルを
感度点としました。当局の耳で聞いた感じでの判断ですので参考レベルです。
グラフが下にあるほど感度が良いことになります。
dBmではピンとこないという方は次項のSメータの振れ具合特性
の項も参考にして頂ければと思います。
※6mFMがちょっと悪いですが使えないレベルではなさそうです。
6mFMはPLL基準周波数を作っている10.240MHz(10.240÷1024=10KHz)、
2nd局発の10.245MHz(10.7-10.245=455KHz)の5倍波が影響して
しまっている感じです。
ちなみに5倍波にあたる、51.2MHzと51.225MHzはアンテナつながなくても
フルスケール振ってしまっており全く使いものになりません。
これをどうするかは今後の課題です。
2)Sメータの振れ具合特性
※FT-817にはdB表示が無いので、+表示が出た後にS表示が
何個増えたかを++、+++、++++としました。
自作機の振れが軽すぎる(弱い電波でも多めに振れる)感じです
のでもう少し重くしても良さそうです。半固定VRで振れ具合を
調整できる様にしてあります。