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れることなく イスラム文化の影響を色濃く残していた。すべての宮殿の壁面は、イスラムの特徴である幾何学的な文様で埋め尽くされ、今も まばゆいばかりである。
円形の中庭のある カルロス5世宮殿が アルハンブラの中心だ。円周は 2階の回廊になっており、昨日のスペイン広場の造りに似ている。旅行パンフレットに、有名なライオンの像は修理中 となっていたが、ライオン像自体の修理は終わっていた。しかも 普段より近いところで見ることができた。ラッキー。例の猫のようなライオンの像だ。どこから見ても猫だ。
ここで もっとも有名なのが、ナスル朝宮殿のコマレス宮。アラヤネスの 中庭いっぱいに つくられた長方形の池に 水を満たし、その両側は きちんと刈り込まれた 生け垣で飾られている。観光客の写真スポットで 大混雑。しばし順番待ち。
ここは 小高い丘の上だが、各所に噴水があり、豊富な水が印象的だった。どこから引いているのだろう。砂漠の民であったイスラムは水に強い執着心があったのだと思う。


いったん城壁の外に出て ヘネラリーフェの庭園に向かう。途中 眼下にグラナダの街が広がっていた。千一夜か おとぎの国の様。谷越えに、昨夜の怪しい洞窟レストラン界隈も見える。明るい日差しの中でも 不思議な雰囲気をもったスポットだ。
ヘネラリーフェの庭園は、さらに水が ふんだんに使われ、常時噴水が吹き出る花壇が 広がっていた。ナスル朝のころに、夏の避暑地として造られたそうだ。豊富な水は、シェラネダダ山系の雪解け水を引いているらしい。


11時過ぎにミハスに向かう。3時間近くバスに揺られる。今日も 強い日差しだ。しっかりカーテンを閉めてしばし シエスタ 昼寝タイム。


昨夜のレストランはこの方向だったと思う

豊かな水と緑

第1巻第4号

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