年齢を重ねて参りますと、月日の流れというのは早く感じるようになるものです。
 いやー、あっという間でしたね、この四ヶ月ほども。このくらい早いと、その間にいちいち何があったかなども思い出せなくなってしまいます、はい。
 あ、ワンフェスは行きました。事前に「読み解け」でもお伝えしていた通り、FSS関係のでっかい展示がありまして、お目当てだった超絶技巧のガレージキット群や、無数のFSSキャラに扮したキレイなコスプレのお兄さん、お姉さん達に見蕩れてしまいました。ちなみに、FSSの展示の入り口にあったでっかい「DANCE(コミックス一巻の表紙絵)」の前で、午後の間中ずうっと飛翔するラキシスと梵天のようなナイトオブゴールドをぼんやり見上げていたアホっぽいメガネ君がてなしもでした。入り口近くで通行の邪魔になっていたので、会場に行かれたあなたにもひょっとしたら御迷惑をおかけしていたかもしれません。ゴメンナサイ。
 さて、えー……。
 先月号では、剣聖カイエンとムグミカ王女がボスやんの手にかかって殺され、流れ出た二人の血液が交じり合ったところで突如「血の召還」が行われて、ほむらの女皇帝・ナインが現われたんでしたね。
 あー……。
 そう、何かが引っかかると思っていたんですが、やっと思い当たりました。僕、先月号の「読み解け」やってませんね。いかんいかん。
 あれ……?
 その前の月も、やってないです? そ、その前も?
 お、おかしい、この四ヶ月の記憶が、記憶が。僕はどうしてしまったんだ。
 (でも永野先生と一月中旬にご一緒させていただいたPSOでの冒険はるんるんと思い出せたりする)

 とか言いながら、例によりまして見開き単位で、まるで何事も無かったかのように今月分の読み解きに参ります。


表紙

 いつも通り彩色されたイラストで、深緑のプラスティックスタイルスーツに身を包んだファティマ・霧姫の立ち姿です。
 その隣には霧姫のマスターであるビオレート・トライトン属するフィルモア帝国の、主力MHと主な騎士の名が簡単に説明されています。
 え、ファントムって三騎あるの?
 しかも、「次期主力MHと噂され」ているそうです。サイレンR型というダミーの型番まで用意されており、しかもその型番が本来割り振られているのはやっぱり新開発の最新型サイレンなんだそうです。従来のサイレンとは異なって、非常にスマートな装甲形状をしており、それを駆る新設の皇帝警護騎士団・白グループの団長はフィルモアの誇る天位騎士(にして未だ本編未登場)のジャンシー・ガラー。ガラーのファティマ・シンドラはDrダイアモンドの作なんですって。いやーもう、ノイエシルチスの黒グループ筆頭はペテルギウス・ズーワットでパートナーはファティマ・ナロン、その使用MHはサイレンFGとか、例によりまして聞いた事無い名前が出まくってます。

 こうやって、FSSでは表紙だけで猛烈な勢いの設定を公開することがちょくちょくあります。
 その内容は大抵、近い回の連載の中でも消化されて特に別記する必要が無くなってしまうので、コミックスに収録されないことがほとんどです。

 さらには、遊星傭兵騎士団の紅騎士としてハスハ奪回作戦のシーンに登場した「ミス・マドラ」の名と、「お笑い組の剣聖」という、間違い無く慧茄のことを指していると思われる人物のことまでも記載されています。同誌のワンフェスレポート記事の中で作者本人の「WFに寄せて」という寄稿がありまして、その中で何気なく「カイエンってどうなるんですか〜??」「あ、死んだ死んだ」というえげつない質疑応答が載ってたりするので、やはり、先月号のあっけないと言ってしまっていいだろうあのやりとりで、我らがダークナイト、シルバーナイト、南京虫にして最強の伊達男は亡くなられてしまったようです。となると、その時代の最強の騎士を示す称号である「剣聖」というのは別の誰かに渡るわけで、それがどのような手続きによるものかはわかりませんが、先代の剣聖である慧茄の元へ三度戻ったということなのでしょう。


 ととと。
 まだ始まったばかりですが、ここまで書いてきて、もう時間がなくなってしまいました。えっへん。(威張ることでは無い)
 今月号の本編は、大暴れの「あの方」に関する考察をメインに、ハスハ陥落というリアルな事態と、神話と人類史の融合という幻想的な物語の同時進行という状況を通して、またも「FSSとは何か」みたいなことを読み解いていきたいと思います。
 また、ニ、三日中にお会いしましょう。


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