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  千夜一話

なつかしのレコードコレクション

CDの時代になってもうかなりになります。今やレコード盤は専門店にしかなく、そのレコードも年々少なく…今や稀少な存在となりつつあるのは言うまでもありません。そんななつかしいレコード盤を私は結構残しています。今も針を乗っけるレコードプレヤー(マイクロ製)があり、ごくたまに聞くことがあります。昔は針を取り付けるカートリッジによって音質の違いが出るというので音楽の種類によってカートリッジを交換して聞いたりしたものでした。手持ちのカートリッジではシュアー製がロックやジャズ向き、エンパイア製がクラシック向き、といった具合です。
さて、生まれて初めて買ったレコードはレーモン・ルフェーブルの「シバの女王」。中学生だったので遅いほうでしたが4曲入りで600円は当時の中学生にはちょっとした金額です。レンタルなどない時代なので、LP盤(当時2000円前後)を買おうものなら清水の舞台から飛び降りるくらいの覚悟でした(大袈裟な)。
ところでその当時も昔もレコードの値段はほとんど変わりません。しかも当時の2000円の通貨価値は今なら4倍以上に匹敵するので1枚のCDを8000円以上で買うのと同じ覚悟がいるのですから学生の身分で、まして普通のサラリーマン家庭の中学生が毎月のお小遣いの中から買うというのはよっぽどの事なのです。ですからレコードを聴く時は誰もが正座し、耳を澄ませて有り難く拝聴していました。←これはウソ。
イージーリスニングという言葉が使われ「エーゲ海の真珠」などでお馴染みのポール・モーリアとかのさわやかでムーディーなオーケストラ音楽がブームになる前のことでした。今も「シバの女王」は大好きな曲のひとつです。
中学生の時はグループサウンズやフォークが流行っていました。というか源流はビートルズですね。でもビートルズのレコードはもっと後になって買いました。この音楽界の革命児が生み出したノリのいい新しいサウンドを聞いた時、小学生の私にもこれからの音楽の方向だと理解できました…?(まさか)。
しばらくはモノラル音のラジオ付きポータブルレコードプレヤー(写真上)で聞いていました。今はプレヤー部は壊れていますがラジオは聞くことが出来ます。バイトなどで貯めて高校卒業前になってようやくウン万円のONKYO製ステレオセットを買いました。その約2年後飽きたらずコンポーネントステレオを買い足し、総額約30万円のシステムとなってしまいました。
写真のMICROのレコードプレーヤーはもう30年ぐらい使っています。後から買ったCDプレーヤーは先に故障してしまいました。

 さて適当にピックアップしたレコードコレクションの中から買ったと思われる順番(間違いは大いにあり得ます)に並べてみました。誰もがご存じの歌手もあり懐かしいのもあります。「これ何ですか?」というのもありますが、こうして見ると音楽の傾向はバラバラですよね。
小学生の時流行っていたのは橋幸夫、三田明、西郷輝彦の御三家とかでしたが、一方でアメリカンポップスもその前から流行っていて「人形の家」の弘田三枝子がコニー・フランシスをカバーしていたりしていたのが印象に残っています。むしろこちらの方が音楽的な影響を受けたようで洋楽に興味を持ったきっかけは50年代のオールディーズだと言い切ってもいいでしょう。その延長線上のビートルズを始めとする60年代ロックに惹かれ、後にはシンセサイザーが珍しかった頃にピンク・フロイドやキング・クリムゾンがシンセを使って実験的なロックを世に送り出しました。いわゆるプログレッシブロックです。これもまさにビートルズに負けないくらい革命的なことでした。ちょうど70年安保とかの学生運動の頂点が過ぎて世の若者は現実世界への理想をあきらめ、音楽でも小説でも美術でも内面的宇宙を指向していった模索の時代でした。私もピンク・フロイドをきっかけに一時ハマってしまい、イエス、ELPなどよく聞いていました。さてさてシンセサイザーと言えば「シルクロード」の喜多郎ですね。ほとんどの人はこの人のシンセサイザー音楽か富田勲、ロックではY・M・Oでしょう。でも私はこの人たちがブレークする前からピンク・フロイドなのでした。いえいえ、当時ドラッグとかはやってませんでしたよ(笑)

今は回らないプレーヤー。ラジオは現役。


プレーヤーはMICRO製のDD6。カートリッジはEMPIERの4000DU


初めて買ったロックのレコード。日本でもよくラジオでかかっていました。当時の学生はみんなラジオで海外のヒット曲をチェックしていたのです。
この曲は後に長山洋子(今は演歌歌手)がカバーして大ヒットしました。

映画は見ていませんが、サイモン&ガーファンクルの作るメロディーは素晴らしくそのやさしい歌声の中にも力強さを感じます。中でも「サウンド・オブ・サイレンス」や「明日に架ける橋」は名曲中の名曲だと思います。

お馴染みの憲ちゃんです。これは買ったかどうか疑わしいですが、「釧路の夜」と「柳ヶ瀬ブルース」はカラオケで唄う唯一のブルース歌謡曲です。

これは映画「ビートルズがやって来るヤァ!ヤァ!ヤァ!」のサウンドトラック盤。ビートルズ最初の出会いは「イエスタディー」か「プリーズプリーズ・ミー」でしたがアルバムとしてはこれが最初です。タイトル曲と「恋におちたら」が好きです。

お馴染みの曲「ミッシェル」が入った1965年発表のアルバム。ビートルズファンでなくても馴染みやすく甘いメロディーはロックを聴き疲れた時にちょうどいいのでは…

ビートルズ絶頂期のアルバム。オーケストラをとりいれた凄さはもはやビートルズを超えられない。「サージェント・ペパーズ・ロンリー・ハーツ・クラブ」で始まるこのにぎやかなアルバムはある意味大人のおもちゃ箱をひっくり返したみたいな楽しさ。ビートルズが音楽界に革命をもたらした記念的アルバムといえば、これでしょう。

ビートルズが音楽界の革命児というなら、こちらはロック界の革命児といえるでしょうか。シンセを取り入れたクラシック界の実験的な現代音楽がつまらなく退屈な物だったのに対しプログレッシブ・ロックの雄ピンク・フロイドはビートルズ以来の衝撃でした。その音楽の美しさは異常なまでに五官を刺激しドラッグの気持ちよさがこうなのかと…ア〜・・・?

凄い形相の絵は迫りくるハードロックを想像されますが、極めて美しい旋律のメロディーが随所に散りばめられたプログレッシブ・ロック。もしかしたらこちらのほうがピンク・フロイドより先駆的なのかもしれません。解散、再結成、停止期間を繰り返し今も活動やっているしぶといグループですがやはり初期の頃が良かった…というのが本音です。

これ、いつ頃買ったのか憶えていません。陽水の初期のころの作品(セカンドアルバム中心)ばかりです。
陽水は「心もよう」が最高だと思っています。カラオケでは必ず唄います。でもレコードもCDも持っていません。

EL&P(エマーソン・レイク・アンド・パーマー)です。またまたプログレです。正直プログレにハマっていました。
EL&Pはそのルックスもあってか比較的女性ファンもいました。普通ロックはギター主体なのですがキース・エマーソンの天才的なキーボード奏法を全面的に押し出していました。ボーカルとギターは元キング・クリムゾンのグレッグ・レイクでしたが、彼はエレキでなく生ギターを弾いています。

あら、憧れの「2階の真理ちゃん」…それが今は…失礼しました!
森光子、堺正章ら主演のドラマ「時間ですよ」に出ていました。このドラマは銭湯を舞台にとてもコミカルで人情味あふれる内容でした。また女風呂の女性の色っぽい姿がチラリと見えたりして期待してた御仁方も多かったのでは…。
当時は独特の唄い方がよく物真似されていたのを記憶しています。

ユーミン、荒井由実時代の初期アルバムからの選曲集。「ルージュの伝言」「あの日に帰りたい」などが入っています。
切り抜ける3Dメガネでアルバムに印刷された写真を見てもらおうというお遊び…今どき誰もやらんやろな〜しかも写真の印刷品質が悪いのか見えにくいし〜。

オフコースは最も都会的に洗練されたイメージのあるフォークソング(いわばそれがニューミュージックなんでしょうが)。やっぱり小田和正のあの歌声ときれいなハーモニーに尽きるでしょう。緻密なサウンドも魅力のひとつです。
このアルバムは73年〜78年発表の中から「僕の贈り物」、「眠れぬ夜」、「愛の唄」など14曲が収められています。

このグループを知らなくてもフィル・コリンズなら知っている人も多いはず…
やはりブリティシュ・ロック、しかもプログレッシブ・ロックっぽい…傾向が同じでごじゃりまする。でもピンク・フロイドさんやきんぐ・くりむぞんさんのいわば実験的で重厚なサウンドがお嫌いなプログレッシブ・ロックアレルギーの方にも聴きやすいサウンドかと思うのですが…
ジェネシスの代表曲を集めた日本だけ発売のアルバム。とくに「スコンク」は今聴いても素晴らしく決してプログレっぽくありません。
曲のドラマチックな展開は秀逸でまるで壮大なファンタジー劇を見ているような気分になります。
このところはフィル・コリンズがソロ活動中心、その後抜けてグループの活動は聞かれません。

シンセサイザーといえば、誰もが知っている喜多郎の「シルクロード」です。NHKの海外取材番組として大当たりでしたが、喜多郎の奏でるシンセサイザーのメロディーがまさに絵のようにシルエットで描かれる砂漠の風景のイメージにぴったりでした。
日本にテクノ・ポップを定着させたY・M・Oがこの頃登場しました。シンセを駆使したアーチストその後いろいろでましたが今は落ち着いた日本的な音楽を求めた姫神というアーチストに注目しています。デビューからもう20年以上のキャリアで、知らなくてもドキュメンタリー番組のテーマ音楽とかで耳にしたことあると思います。

この人の歌唱力、表現力は誰もが認めるところです。ペトロ&カプリシャス時代から「うまいなあ」と感心していました。
この人の歌う「シバの女王」はまだ聴いたことがないのですが誰か他の人が歌ってるのを見てやはりメロディーで聴くほうがいいかとも思う次第です。

日本フュージョン界を代表するグループ。一方有名な「T-SQUAER」も好きで、どっちがより?と聞かれれば今は「T-SQUAER」かな…でもフュージョンが好きになったきっかけはカシオペアでした。
メンバーの向谷実氏は鉄道ゲーム等を販売する「音楽館」の社長でもあります。