わたしの仕事でした。
コンピューターは24時間365日止まることが無いので、勤務はシフト制2交代。
盆も暮れも正月もクリスマスも無い、とてもきびし〜い仕事でした。
と、言うと、前に書いた肉体労働と総合すると 大変な職場と 思われがちですが、
そこはソコ、蛇の道はヘビ、というように、そこは専門家が多いこの業界。
手の抜き方は、いろいろ考え出されました。(時効でしょ、ゆるして)
学校を卒業したばかりの私は先輩社員に、仕事の内容よりも、遊び方を教わりました。
(なんて、いー せんぱいだったんだろー)まず、仕事の内容を説明しましょう。
オペレーターはコンピューターの運用、管理が主な目的です。
このうちの運用が大部分で、データを滞りなく流すのが、腕の見せ所です。
データなんて勝手に流れるじゃん。と、思ったキミ。
コンピューターは処理能力以上の事は出来ないのよ。
毎日発生するデータ量は簡単に大型コンピューターを止めてしまうほど、膨大なのです。
そのデータの流れを制御し、組換え、提供するまでを、いかに早く、効率的に運用するのがオペレーターの仕事です。
一度にたくさんの処理が出来ないので、時間をずらし、処理同士が干渉しないように組み合わせて、なおかつ、関係の無いシステムに影響が出ないように、処理をスケジューリングします。
ある程度、この辺の処理の仕方が見えてきたら、オペレーターの助っ人”AOF”の登場です。
オペレーターは通常、端末よりコマンド入力によって処理を行います。
このシステムは、オペレーターの作業を軽減するシステムで 指示された手順どおりにコマンドを出していきます。
ですので、たとえば100個の処理があり、各々の処理には実行するための条件が設定されています。
それは、時間であったり、ほかの処理であったりします。
それらの条件をあらかじめ、”AOF”の専用コマンドに記述し、処理の実行順番を設定します。
あとは、その専用コマンドを一回入力すれば、勝手に処理が進み、その間オペレーターはコーヒーでも飲んでいれば いいわけです。
もちろん、前に書いた肉体労働の作業があるわけですが、その作業は処理のタイミングを見計らい、一点に集めてしまいます。
つまり、仕事が溜まったら作業します。
(これも、腕の見せ所でタイミングの計り方を誤るとコンピューターが止まってしまいます)
この方法で本来だったら、夜間寝る時間も無いけど、仮眠はしっかり取れたし、やかましいコンピュータールームから、しばらく逃げ出す事も出来たんです。
(夜中、外に遊びにも行けた)