このコーナーは筆者がMMCのワイン会以外で飲んだポムロールワインを紹介するコーナーです。

最近飲んだポムロールワイン(38)
Fleur de Clinet 1999
Chateau Clos de Salles 2002
Chateau Haut Ferrand 1997
Vieux Chateau Bourgneuf 1978


フルール・ド・クリネ 1999 2005年5月31日

シャトー・クリネのセカンド・ワインです。

凡庸なシャトー・クリネがトップ・クラスのポムロールに君臨したのは
1980年代の後半であり、醸造コンサルタント、ミッシェル・ロランがその第一の功績者で
ある事はあまりにも有名です。
シャトー・クリネは1900-1991年まではAudyファミリーが所有し、ジャン・ミッシェル・アルコートが
Audy家の娘と結婚しシャトーの管理を引き継ぎました。

1991年にGAN保険会社に買収され、1998年アルコートはシャトー・クリネから去ってしまうことになり
現在の所有者はLabordeファミリーです。

詳細は公式サイトをご覧ください。

フルール・ド・クリネは1992年が初リリースです。


ルビー・ガーネット色。
赤いフルーツに下草の香り。
開放的でやや強めの酸がアクセントとなりミディアム・ボディ。
飲み頃。

ma note : 84


シャトー・クロ・ド・サール 2002 2005年6月5日

全くの無名だったポムロール・ワインですが、現在日本国内へは複数の業者が輸入するまでに至りました。
アペラシオンの西北西の中程度の低い段丘(海抜12m)はほとんど平地であり、
大粒の成分と粗い砂、礫、小さな砂礫などで構成された土壌が広がっています。
普段、このような土壌は比較的軽く、早飲みタイプのワインが生まれるのですが、
1998年よりリニュアールされ、中堅クラスのポムロール・ワインに生まれ変わりました。





紫色がかった暗いルビー色。
煮詰めたブルー・ベリー・ジャムのようなフルーツ香と焦がしたような樽香よりも
若い木(削りたての鉛筆)の樽香。
ボリュームは感じるが、荒っぽい果実味が気になる。
南仏のようでインクのような果実味・・・つまり優雅さに欠ける。
そして、少し熟成した果実味が感じる。
が、全体的にバランスが取れ、複雑味もあり、砂質土壌のポムロールとしては
賞賛したい。ミディアム〜フルボディ。

ma note : 85-88?


シャトー・オー・フェラン 1997 2005年6月11日

ポムロールの南部、シャトー・フェランと隣り合わせになり、共にガスパルー・ファミリーが所有するシャトーです。
面積は4.5ha。メルロ70%、カベルネ・フラン30%が植えられています。
ステンレスタンクが使用され、マセラシオンは21日間、樽熟成は18ヶ月(新樽は30%)です。



ハーフ・ボトルより
オレンジがかっておりすでに熟成色。
ラズベリー、下草、磯の香りがあり、ボディは軽め。
やや酸が支配しているが、喉越しはスムーズでチャーミング。
気軽に飲めるポムロール。

ma note : 79


ヴィユー・シャトー・ブールヌフ 1978 2005年7月8日

このシャトーはポムロールの高台の南西にあり、土壌は半分が砂質で半分が砂利質となっています。
品種の割合は資料によってまちまちです。
2002年の資料ではメルロ68%、カベルネ・フラン18%、カベルネ・ソーヴィニヨン14%、
1996年の資料ではメルロ90%、カベルネ・フラン10%となっております。
これはそれぞれの年によって使用されている品種の割合が異なっているのか、
データがばらばらなのかよく解りません。
当時の文献によるとメルロ60%、カベルネ・フラン30%、カベルネ・ソーヴィニヨン10%が
栽培品種の割合のようです。
この当時としてはまだ珍しく、ステンレス・タンクの導入など近代的な設備を整えたシャトーです。

このシャトーのラベルはデザインが度々変更されているようです。
私が確認している限り、このあと3度のラベル変更があったようです。

いずれにせよ国内で古いラベルのポムロールがしかも、
ラベルの状態が良いものが手に入るとは輸入業者様に感謝感激でございます。


色はすでにオレンジ色、レンガ色です。
乾燥したハーブ、腐葉土、苔、シダ、杉、松脂など。
熟した味わい。鉄分を感じます。
もともと長期熟成向きのワインではありませんが、
よく頑張っています。

ma note : 78


Issue 37へ Issue 39へ
BACK CLOSE INDEX HOME

Copyrights (C) 2001〜2005  All Rights Reserved