このコーナーは筆者がMMCのワイン会以外で飲んだポムロールワインを紹介するコーナーです。

最近飲んだポムロールワイン(4)
Chateau Graves Guillot 1995
La Petite Eglise 1998
Chateau Le Moulin 1997
Chateau Certan de May de Certan


シャトー・グラーヴ・ギヨ 1995 2001年6月10日 

暑くなってきて、赤ワインを飲むのがだんだんと辛くなってきますね。
今日のワインはシャトー・グラーヴ・ギヨというワインです。
最近、密かに注目を浴びつつあるシャトー・ギヨ・クローゼルのセカンド・ワインです。
1995年のボルドーは今飲むにはちょっと中途半端な気がします。
そうです。そろそろ一度閉じこもってしまう時期だからです。
逆に、今飲むのに興味があるのは1998年です。
溌剌とした、ビンビン来る強烈な果実味が楽しめるからです。

そういう意味ではちょっと興味のそそらない本日のワインです。
色は少しエッジがレンガ色を帯びています。
ちょっと熟成が早いかなって気がしましたが、セカンド・ワインですから、
あまり期待し過ぎてもワインが可愛そうですね。
ボディは中位、全体的に巧く均整が取れています。

ところで、本日はサッカー観戦しながらのワインです。
コンフェデ杯決勝、日本対フランスです。
中学生のサッカーをやっている息子に「おい、フランスを呑め!」とグラスを
差し出しましたが、飲んでくれません。

結局、0:1で日本は敗れましたが、
サッカー観戦でかなり集中力が欠けてしまった感じです。


価格は楽天市場で¥6,240でした。
セカンド・ワインとしは、かなり高いですね。
数が少ないから高価なんでしょうが、、、。


ラ・プティット・エグリーズ 1998 2001年6月17日 

このコーナーに登場するワインは「何て、マイナーなシャトーばっかりなんでしょう」と思われている方も
いらっしゃると思います。(今日はメジャーです。)
まず第一に、初めて耳にした(最近は目にしたという表現が正しい)ポムロールのシャトーは、
即、買います。ただし1万円を超えるものはしばらく考えます。
しかしながら初めて耳にしたポムロールのシャトーで1万円を超えるものはそうざらにはありません。
ここ数年でそのようなものに巡り合ったのはシャトー・ベル・ブリーズ(BELLE-BRISE)で小売価格で¥2万を超えています。
何故、そんなに高価なのかは未だに解りませんが、どうも蔵出しの段階で高いようです。
話は反れましたが、
第二に買うワインは、既に知っているがこのサイトの「ポムロール・ワイン大百科」にラベルが
記載されていない銘柄です。すべての銘柄のラベルが埋まるのが目標です。

そして第三には1998年のポムロールです。
偉大なポムロールの年1998年は取りあえず何でもかんでも飲んでやろう!と意気込んでいます。

本日は有名なシャトー・レグリーズ・クリネのセカンド・ワインです。

色は申し分のない、濃い紫がかったルビー色で「どうだー!」と視覚的に訴えてきています。
香は、抜栓後、瓶から直接嗅ぐとまさにコーヒー・フレーバー。
しかし、グラスでは最初香が閉じこもっています。
レグリーズ・クリネは今風の味ではなく、若い時は堅くて、あまり美味くありません。
このセカンド・ワインもその血を少し引いているようで、ちょっとそっぽを向いているような感じです。
だんだんと鉱物的なミネラル香と、アルコール分も強く感じられてきました。

30分くらい経つとやっと香ばしいオークと、味にふくよかさと丸みが出始め、
やっと懐いてくれ始めました。
一瞬、アニスの香もあり、ミディアム・ボディながら結構しっかりとしたストラクチャーのあるワインです。

価格は楽天市場で¥3,980でした。


シャトー・ル・ムーラン 1997 2001年6月21日 

さて、新しいポムロールの登場です。
このコーナーで試飲されるワインは基本的に手元に届いてから最低1ヶ月間落ち着かせた後に行います。
このワインは待ちきれず、待ちきれず、到着して2週間ほど経っていないんですが、
何となくこの日は気分が良く、空けちゃいました。

ラベルのデザインが凄くいいですね。
メイン・ラベルのグリーンの色調とキャップシールとの色が非常にマッチして、
見るからに涎が出てきそうなポムロールです。


画像にマウスポインタを置いて下さい。

さて、さてお味の方は、、、、
セラーから出したばかりで温度が低すぎるにも関らず、待ちきれなく飲んでみました。
抜栓したコルクからは、鉛筆を削った時の香が、、、
色は濃いルビー。
濃いプラムやブラックベリーにかすかにミントの風味。
温度がまだ低いので堅く閉じこもっています。

残り1/3ぐらいになって、やっと温度が適温になって、
香も、香ばしいオーク香が出始め、
味も堅さが取れ、だんだんとミルキーで果実味がでてきました。
かなり、いいワインです。
イメージとしては最近飲んだサンテミリオンのグラン・メイヌ1998に似た、
やや荒っぽい強さがあります。
1997年としては賞賛すべきワインです。偉大な1998年に似たポテンシャルを持っています。
1997年でこの出来ですから、1998年は、是非飲んでみたいですね。

やっとビロードのような喉越しになってきた絶頂の時には、既にグラスは最後の1杯でした。
皆様、無謀なことはやめときましょう。
飲み頃の温度は大事ですね。

このシャトー・ル・ムーランは、メルロ80%、カベルネ・フラン20%。
オープンの木製タンク。浸漬期間3〜4週間。醗酵温度30℃。
樽熟15〜18ヶ月。新樽100%。
ノン・フィルター。そしてミッシェル・ロランです。

これは注目すべきポムロールのワインです。
将来、人気と共に価格も上昇するでしょう。


シャトー・セルタン・ド・メイ 1992 2001年6月23日 

今日のPOMEROLは比較的に有名なシャトーです。
と言ってもあまり馴染みがないかもしれません。
お隣のヴィユー・シャトー・セルタンの人気に押されているかもしれません。
10数年前はなかなか入手困難なワインで、密かに通の間では話題のワインでした。
当時、ペトリュスとトロタノワがポムロールの代表選手みたいな感じで、
そして幻のポムロールと言われていたラフルールが次にきて、
そのあとに、このセルタン・ド・メイとレグリーズ・クリネが騒がれそうな気配でした。
そんな時期に現れたのがル・パンであり、人気をかっさらってしまい、
あまり目立たなくなってしまいました。
一方のレグリーズ・クリネは今では超人気のポムロールでとんでもない価格になってしまい、
手が出せなくなって残念です。
このセルタン・ド・メイは最近あまりお目にかかれませんが、価格はそんなに高くないはずです。
この1992年で¥5,000くらいです。



1992年はオフ・ヴィンテージですが、これは結構楽しませてくれます。
明るい色で少しオレンジがかって、ブルゴーニュのような感じです。
抜いたコルクから、バルサミコみたいな香がしたので、ちょっと不安だったのですが、
大丈夫、大丈夫、健全な熟成を経ています。
偉大なワインが熟成した時のタールのような複雑味はありませんが、
クリーンで熟しきった果実味、たとえばシワシワになったみかんのような、と喩えときましょうか。
急ぐ必要もなければ、待つ必要もないワインです。今が美味いです。


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