このコーナーは筆者がMMCのワイン会以外で飲んだポムロールワインを紹介するコーナーです。

最近飲んだポムロールワイン(5)
Chateau Fontmarty 1998
Le Benjamin de Beauregard 1996
Chateau Haut Maillet 1998
Chateau Vieux Maillet 1998


シャトー・フォンマルティ 1998 2001年7月4日 

匡子さん、こんにちは。ボルドー滞在中は大変お世話になりました。

さて、このコーナーも珍しく続いております。
5ページ目に突入です。飽き性の私にとっては素晴らしい事です。
これからも懲りずにお付き合いください。

この日ボルドーは大雨。
Kさんの車にはエアコンが無く、ちょうど幸いの雨になりました。
午前中、サンテミリオンのボーセジュール・デュフォー・ラガロースを訪問して、
それからランチ。
ところがお腹が空いていない。
サラダ1品も1/3程残してしまい、その後POMEROLのワインショップに行き、物色。
買い物も終え、だんだん胃がもたれてくるのに気づき、「やばい!!何かにあたったのか!?」
どうも朝食に飲んだカフェ・オー・レの「レ」にあたったようだ。

持参していた胃薬を飲み、早めに切り上げ、4:30頃にはホテルで寝る。

そして夕方6:30頃に目が覚めてしまい、「やばい!中途半端な時間に起きてしまった。」
「これじゃあ、夜、寝れない。アルコールで睡魔を呼ばないと...」
と言っても、レストランへ行く元気もなく、「そうだ、今日買ったワインを飲もう。」

そしてルーム・サービスで料理を持ってきてもらい、
空けたワインがこのシャトー・フォンマルティ1998です。

このワインは巨大なシャトー・タイユフェールのセカンド・ワインです。
シャトー・タイユフェールはポムロールの南部にあり、
やたらと大きな看板が目立ちます。
シャトーはシャトーと呼べるほどの大きくきれいな建物です。
ポムロールのカチュソー(CATUSSEAU)にあるワインショップ、その名もLA MAISON DES GRANDS VINS DE POMEROLで、
134FF(税込み)で買ってきたワインです。

ワインは普通です。悪くも無ければ特別に傑出したところもなく、
平均的レヴェルです。
安酒にありがちなアルコールがツーんと来るようなことはなく、えぐみ、苦味もなく、
トータルのバランスは良く、ミディアム・ボディのワインです。
本当にPOMEROLには駄酒がないのが嬉しいですね。

えっ?お陰さまで寝れました。


ル・べンジャマン・ド・ボールガール 1996 2001年7月6日 

ボルドー5日目。久し振りに普通にお腹が空いてきました。
「何を食べたい?」という質問に「POISSON]と答え、リブルヌからボルドーへ戻りました。
サンテミリオンのレストランはお魚がおいしい店が非常に少ないようです。
で、
ボルド市内のその辺のレストランに入り、
「飲みたいワインは?」で選んだのが全然飲んだことのない、
CLOS SAINT ANNE(クロ・サン・タンヌ=シャトー・ムリネのセカンド) 1998。
「これはどんなワインだ?」と聞かれ、ちょっと調べたところ
どうもCLOS SAINT ANDRE(クロ・サン・タンドレ=小さなシャトーで非常に興味があったのです。と間違えたらしい。
すると、ホストのフランス人が「ブショネ!!」と一言。
すると、ギャルソンが「すんませ〜ん。」という感じでボトルを下げて行きました。
「あ〜、、、どうせ飲んだことのなかったワインなので今ので良かったのに、、、」
日本では考えられないですね。
ホストが「ブショネ」と言ったのに対して確かめもせずボトルを下げたのは
ワイン大国フランスでは、ワイン=水みたいな物でしょうか。
ワイン文化としては日本とフランスに大差があるのを痛感しました。

さて、結局ホストがワインを選んだのがシャトー・ボールガールのセカンドワイン1996年です。
数時間前に訪問してきたばかりのシャトーです。


 Vincent Priou, Directeur

ボールガールは90年代に入って品質がかなり上昇したと思います。
1995年なんかは涙ものでした。

このセカンドワイン、ベンジャマン・ド・ボールガール1996年は、
海を渡っていないせいか非常にまだ若く、且つ、バランスも良く、
セカンドワインとは思わせないような堂々としたワインです。

カベルネの割合も多いせいか、より、複雑味と”びんた”を食らったような強さが
感じられます。
「セカンドワインだからと言って馬鹿にすんじゃないよ。」と言わんばかりのワインでした。


シャトー・オー・マイエ 1998 2001年7月10日 

今日のワインはPOMEROLの最東端にある「MAILLET」のワインです。

この辺りはMailletと名の付くワインがたくさんあります。
(左側の青い部分はシャトー・ガザンです。)
最近注目すべきシャトーがあります。
Franc Maillet, Vieux Maillet,Thibeaud Mailletなど頭角を現して来ています。
そして本日のHaut-Maillet1998年はワイン・スペクテーターで93点という、
素晴らしい評価を得ています。

プロフィールをご紹介しますと、
面積5ha、品種はメルロ70%、カベルネ・フラン30%。平均樹齢は28年。
熟成は14ヶ月。新樽使用率は40%。

さて、ワインは、、、
ミディアム・ボディでオークの風味もあり違和感なく喉をすーっと通っていきます。
いいワインです。
非常にハンサムで貴公子のようなワインです。
スペクテーター93点にしてはちょっと力不足かなあって感じです。

価格は¥2,480で大阪・心斎橋の有名なショップで売っていました。
これはかなりお買い得な価格だと思います。


シャトー・ヴィユー・マイエ 1998 2001年7月14日 

今日もMAILLET(マイエ)のワインです。
「これは絶対におすすめです!!」という声を聞いて
急遽、空けることにしました。
運良くPOMEROLのLA MAISON DES GRANDS VINS DE POMEROLというワインショップで買っていて手元にありました。

セラーから出したばかりで、まだちょっと冷たいですが、猛暑のお陰(?)で
温度はすぐに上昇します。

さて、色は、、、
ほー、これは非常に濃い色です。驚くほど濃い色。
とんでもないワインのようです。
まだ荒っぽいですがアタックは十分あります。
ワインはまだ冷たいにもかかわらず個性は感じられます。
どーんと迫ってくる黒系の果実味と強いタンニンとが支配しています。

紛れもなくこのワインは「いい!」


中盤、アルコールが強く感じられましたが、
終盤は、かなり良くなってきました。
だんだんと各々強調していた成分が調和してきました。
濃い果実味から甘味(旨み)が出てきました。

ここでプロフィールを。
品種はメルロ80%、カベルネ・フラン20%。面積2.62ha。
平均樹齢35年。新樽80%。12ヶ月〜18ヶ月。

価格はポムロールのワインショップで240FF。(日本で買う値段と変わらないと思います。)

例の如く、グラス1杯ほど残したボトルから3日後に飲んでみましたが、
充分、まだまだおいしく飲めました。

これは、もう一度飲んでみたいワインです。
このワインに出会ったら、即、購入することをおすすめします。


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