このコーナーは筆者がほそぼそと飲んだポムロールワインを紹介するコーナーです。

最近飲んだポムロールワイン(59)
Vieux Chateau Certan 2007
Chateau l'Evanglie 2007
La Clemence 2003
Chateau Latour a Pomerol 2001


ヴィユー・シャトー・セルタン 2007 2010年10月10日

2006年はすごく好印象(98点)だったので、
是非とも2007年も検証してみたいと思いました。



公式ページを参照すると2007年は9月17日から29日。
品種はメルロ70%、カベルネ・フラン25%、カベルネ・ソーヴィニヨン5%の割合です。
これは2006年の割合と同じです。

見事に輝いた宝石のようなルビー色。
色合いからやや濃い目のタイプのワインが想像できます。
上質のポムロールを思わせるベリー系のフルーツやビター・チョコレート、ミネラルが感じられます。
2006年と比べるとエキス分で見劣りしますが、上手に仕上がっています。

ma note : 89


シャトー・レヴァンジル 2007 2010年10月17日

普段なかなか飲むことの出来ない偉大なポムロールの一つ、シャトー・レヴァンジルですが、
景気の悪さと、2007年という人気の無いヴィンテージの為、
このコーナーでも気軽に飲める事が出来て非常に喜ばしい事です。

シャトー・ラフィッとの異常とも言える価格の高騰。
同じドメーヌ・バロン・ド・ロートシルトであるシャトー・レヴァンジルまでにも波及しない事を祈ります。

<公式ページからの抜粋>
寒く湿った冬のあと、3月および4月の気温は高めで、植物生育サイクルを促進しました。
曇りがちで温暖な波のない時期が8月まで続き、栽培管理体制を強化する必要がありました。
9月初旬から安定した好天に恵まれ、葡萄は平穏に上質な成熟を得ることが出来ました。
通常より生育サイクルが長めの、閏月のある年の特徴的ヴィンテージです。

香りは控えめ。非常に丸い味わい、馥郁たるアタック、中盤はしっかりとコクを感じさせます。
フィニッシュには頑丈な構成。非常に溶け込んだ樽香が特長です。




輝きのある紫を帯びたルビー。
芳ばしい樽の香りとやや酸を感じるフルーツのアロマ。
一口飲んで思わず「美味い!」
円やかでエレガントで上品な味わい。
甘みも感じられるミディアム・ボディ。
偉大なボルドーで最もフィネスを感じられるシャトー・ラフィットのスタイルが活かされているようです。
ただ、飲み続けるとややアルコールのしつこさと酸が強く感じられます。
2007年という弱い年のハンディキャップなのかもしれません。

ma note : 90


ラ・クレマンス 2003 2010年10月31日

1996年がデビュー・ヴィンテージです。
面積2.8haの畑は6つプロットに分かれ、35hlの小さな木製の桶で醸造されます。
2001年にモダンな円形の醸造所が完成し、二つの熟成用のセラーはそれぞれ異なる温度帯で管理されるという
細心のケアの下でワイン造りが行われています。

この円形の醸造所はGoogleマップでも確認できます。



ルビー・ガーネット。
ベリー系のフルーツの香りよりもタールや、植物系、ミント、そして苔や磯の香りが感じられます。
昔々歩いた夏の夜の周りが田んぼのあぜ道が思い浮かんできます。
すでに鉄っぽい味が出てきています。
そろそろ2003年はバランスが崩れてきたのかもしれません。
ma note : 88


シャトー・ラトゥール・ア・ポムロール 2001 2010年11月3日

ジャン・ピエール・ムエックス社が管理しているシャトーですが、市場においてあまり目立たないシャトーです。
ここはまだ訪問したことはありませんが、7〜10年前にこのシャトーの門扉の前を通ると必ず犬が吼えてきます。
まだこのワンちゃんは健在なのでしょうか。

ビギナーの方でこのシャトーが世界的なシャトー・ラトゥールと関係があるのかと疑問を持つ方がいらっしゃいますが、
特に関係はありません。
ポムロールのシャトー・ラトゥールは1917年にペトリュスの所有者でもあったマダム・ルバが購入。
その後2002年に慈善団体(Fondation de Foyers de Charité de Chêteauneuf de Galaure)に寄付されました。
ムエックス社は1963年から畑を管理しています。

栽培品種の割合は90%メルロ、10%カベルネ・フラン。
土壌は2/3が砂利と粘土質、1/3が粘土質ロームです。



暗いガーネット。
控えめですが、土、なめし革、インクなど複雑な香りと醤油や岩海苔の香りが感じられます。
熟成段階に入ったようです。
熟成の途中で中途半端なのでしょうか、酸とタンニンが強調され、
果実の美味さが伝わって来ないようです。
もう少し熟成させましょう。

ma note : 85-86


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