このコーナーは筆者がほそぼそと飲んだポムロールワインを紹介するコーナーです。

最近飲んだポムロールワイン(62)
La Roselier 1979
Chateau l'Evangile 2008
Chateau Hautes Graves Beaulieu 2004
Chateau Beau Soleil 2007


ラ・ロズリエール 1979 2011年3月13日

いわくつきのポムロール。
前回の1982年は疑わしいワイン。

この1979年も同時に購入。あまり飲む気がしませんでしたが、
手軽に飲めるワインが無くなってしまったので開けることにしました。



1979年とは思えない赤みのあるルビー。
森の中の、湿った樹木の香り。
茎っぽさが強いワインです。

ma note : ----


シャトー・レヴァンジル 2008 2011年3月18日

さあ、2008年の登場です。

2008年はあまり評価されていないヴィンテージのようですが、
ロバート・パーカーは「2008年はポムロールにとって衝撃的なヴィンテージ」と高く評価し、
2001年や2005年よりも上回る可能性があるとコメントしております。

その割にはまだ価格は比較的落ち着いております。
今まで価格が高すぎて恐ろしく近年飲んでいなかった、クロ・レグリーズ(10,000円前後)、
ラ・フルール・ド・ゲ(8,500円前後)なども今年はテイスティングが出来そうです。

ちなみにこのシャトー・レヴァンジル2008年の価格は12,000円程度。
なんとかチャレンジできる価格です。

2008年のプロフィール(ワイン・アドヴォケイト Issue182 2009年4月30日号より)
収穫は9月28日に始まり10月14日に終了。
収量は非常に低く20hl/ha。(公式サイトでは27hl/ha)
ブレンド比率メルロ88%カベルネ・フラン12%
アルコール度数は13.7%まで上がった。(裏ラベルには14%の表記です)



濃厚な紫がかったルビー。
バスケットに詰め込まれたような果実の香りとミルクチョコレートやコーヒーの香り。
「柔らかい!非常に柔らかい!滑らか!」
違和感なく、がんがん飲めます。
喉に引っかかるものはほとんど感じられません。
笑いたくなるほど、柔らかくてワインです。
アルコール度数14%を感じないのは高いエキス分のお陰でしょう。
今飲んでも美味し!

ma note : 89-91


シャトー・オート・グラーブ・ボーリュー 2004 2011年3月25日

近所のデパートで発見。
ずっと探していた銘柄であり、日本に入荷しているのは知っていたのですが、
身近に無かっただけに、購入まで至らず。
ですから、すぐ近所で売られていたのには感激です。

ワインにのめり込んで数年後の平成元年の頃、この頃の情報源は東京のデパートでした。
某デパートからリストが送られてきて、欲しいものをチェックし、そして予約開始の日までわくわくしながら待って、
日曜日の朝9:59分50秒に電話したものです。
もちろん電話が殺到してつながるまで1時間待ちも多々あり、やっと通じたかと思うといいいものはすでに売り切れ。

それぐらい、当時のデパートは情報源のひとつでした。

ところが、今はどうでしょう。
関東のデパート事情はよく知りませんが、こっちのデパートのワイン売り場はおもしろくありません。
業者任せになってしまって、社員さんから新しい情報を得ることはほとんどありません。
「これは無名ですけど、一度飲んでみてください。」などと薦めてくれるのは外部から派遣されているマネキンさんであり、
残念ながら社員さんではありません。
もっと社員さんも勉強し積極的に接客すべきではないでしょうか?
こんな事情ですから、近年ワインの購入はもっぱらネット・ショップを利用しています。

さて、本題が反れました。

これは聞きなれないシャトーですが、
所有者のデスパーニュ・ラパン(Despagne-Rapin)は1812年に創設され、
サンテミリオンにシャトー・トゥール・ド・コルバン・デスパーニュ、ポムロールにシャトー・ローズ・フィジャックなども所有しています。

シャトー・オート・グラーヴ・ボーリューは1991年に取得しました。
場所はポムロールの北部にあり、メルロ85%、カベルネフラン10%、カベルネ・ソーヴィニヨン5%が栽培されています。

2004年はメルロ100%。収穫は9月27日〜29日に行われ、
伝統的な醸造後、オーク樽で(15ヶ月間)熟成させられます。
瓶詰めは2006年7月20日。



少し褐色を帯び始めたルビーガーネット。
香りは弱く。土、草、森が感じられます。香ばしい樽の香りは全く感じられません。
グラスを運ぶたびに印象が変わってきます。
2口目、少し劣化臭と生野菜
3口目、少しバニラ香
4口目、タール
5日目、アサリ貝など石灰質
残念ながら果実味に欠けていますね。
ボトルの状態(流通経路)が悪かったのか、このワインの実力なのか解りません。

ma note : 75


シャトー・ボー・ソレイユ 2007 2011年4月2日

1995年にアルコート氏によってそのポンシャルが発揮され注目を浴びたポムロールです。
悲しい事にアルコート氏はアルカッションでボートの事故で他界してしまいました

現在シャトー・タルボの所有者でもあるティエリー・リュストマン氏が運営しているようです。

面積:3.5ha
土壌:表土は砂利 地下層はクラス・ド・フェール
品種:メルロ100%
平均樹齢:35年
収量:45hl/ha
収穫:小さなかごを用い手作業で行う
醗酵:5つの小さなステンレスタンク(温度調整機能付き)を使用。マセラシオン2〜3週間。
熟成:100%バリック(新樽35%、1年樽35%、2年樽30%)12-15ヶ月間
生産量:18,000本



濃い紫がかったルビー。(少々濃すぎるような気もします。)
スパイス、土、樽の風味とクリーミーな香り。
果実味はそれほど強くないのですが、その他の成分ミネラル、タンニン、酸が強く感じられます。

しっかりとしたワインですが、もう少し色気があると良いでしょう。

ma note : 87


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