稼働後3年間の実績
平成24年8月18日
 平成24年7月末を持って稼働後、丸3年を経過した。システムとしては順調に稼働しているようである。システム上、何も変更してないので、基本的に実績データの推移をまとめたものである。図1は3年間の発電量の月別推移を示すもので、ここで見えて来たことは発電量が最も少ない月が11月であり、最も大きい月が5月であるらしいことである。11月は「秋晴れ」のイメージが強く、日照時間も長いように思われるが、そうではないようである。

 太陽光の発電量は日照時間ともう一つは発電パネルへの太陽光の入射角度に依存する。図2は11月(平成23年)と5月(平成24年)の発電量を比較したもので、1日の発電量が5KW・時を超えた日数が5月では21日あるのに対して、11月は僅か1日しかないことである。また、3KW・時以上にすると11月が17日、5月が23日となり、11月も可成り、日照時間のあったことが伺える。(表1参照) セールストークとして日照時間は年間を通じて、1,2割程度との触れこみであったが、入射角を考慮すると、11月の発電量は35〜40%の落ち込みとなる。(表2参照)
図1
図2
11月 5月
5KW・時以上 21
3KW・時以上 17 23
1年目 2年目 3年目
11 81 95 89 265
151 128 147 426
比率 53.6 74.2 60.5 62.2
表1 発電量の多い日数 表2 11月/5月の発電比率 
 毎年データを整理していて悩まされるのは売電量の東電検針(図3-A)とモニタデータ(図3-B)とのギャップである。両者のデータには計測期間に半月ほどの差はあるが、毎年モニタの実績値は東電計測値を上回り、今年は6.8%と低めだが、通算では10.8%多く売れたことになっている。(表3参照)この件につき、発売元に問い合わせているが、未だに正式な回答はない。図4は売電に伴った売上金額である。 
図3-A 売電量(東電)
図3-B 売電量(モニタ)
東電(KW・時) モニタ(KW・時) 比率(%)
1年目 468 540 115.4
2年目 536 594 110.6
3年目 555 593 106.8
通算 1559 1727 110.8
表3 東電検針とモニタ計測の売電量の差
図4 売電金額
 図5は消費量を示す。年間消費量を見ると年々下がっている。特に具体的に節電努力を図ったわけではないが、小さな節電の積み重による効果だと思われる。
図5 消費量

稼働後4年間の実績
平成25年8月27日

 本年7月末を持って、稼動後4年を経過しました。図1は発電量の4年間の推移です。4年目は最大の発電量1518KW/時を記録し、最小の年を110KW/時越えています。システム上何も変更してていませんので、只只天候に恵まれた恩恵と言わざるを得ません。特に昨年の8月及び本年の5月が天候に恵まれたようで,167KW/時及び173KW・時の発電量を得ています。 因みに本年5月と平成22年5月(過去最大)と比較したのが、図2です。同図から分かるように平成22年は10日程、天候不順な日があったのに対して、本年は天候不順な日は僅か4日と少なく、6KW/時以上の発電量の日が16日もあり、晴天に恵まれた月であったようです。

 図3Aは売電量です。本年の売電量の低い原因は12月、1月、2月の3ヶ月間が減少したためです。前年までは冬場の暖房は床暖房中心で暖房のために殆ど電気を使用していませんでしたが、妻が寝たきりとなり、就寝環境が布団から、ベットに変わったことにより、暖房に電気を使用するようになったためです。床暖房は足底から温められるため、快適なのですが、室内の空気温度を温めるのが目的でないため、ベット周辺の空気温度が上がりません。そこでベット周りの室温を上げるために暖房が必要になったためです。更に前年までは週4日デーサービスに出かけて不在でしたが、終日家にいるようになったことも重なっています。
 
 発電を含めた電気の使用状況は発電設備に供えられたモニターの計測情報によるものです。しかし売電のための計測は東電が設置した電流計によりものです。図3A,Bに示すように東電の計測データとモニターデータには集計時点に若干の差はあるものの、可成りの差があります。モニターの精度は悪いと言われていますが、東電側の数値が常に小さく(表1参照)、余り良い気持ちがしないところです。売電価格(図4)で見ますと年25,000円程でしたが、今年度は冬場の暖房使用により5,000円ほど少なくなっています。

 図5は消費量です。前年に比べて、1,000KW・時程増加しています。これも12月、1月、2月の暖房のために電気を使用するようになったためです。これも妻の介護中は止むを得ない状況だと思っています。

図1 4年間の月別発電量
図2 H22及びH25の5月発電量比較
図3A 売電量(東電)
図3B 売電量(モニター)
表1 売電量の東電検針とモニター間の差
東電(KW・時) モニタ(KW・時) 比率(%)
1年目 468 540 115.4
2年目 536 594 110.6
3年目 555 593 106.8
4年目 459 491 107.0
通算 2018 2218 110.8
図4 売電金額
図5 消費量

稼働後5年間の実績
平成26年8月26日
 本年7月末を持って稼働後丸5年を迎えました。5年間の主な年間データ(消費量、発電量、売電量、及び自供率)を並べてみたものが図1です。また月別データについて、消費量を図2、発電量を図3、売電量を図4a(東電)及び4b(モニター)、売電金額を図5及び自給率を図6に示しています。

 図1は基本的に生産と消費の関係を示すもので、本来エコを考えれば、電力の消費量を減らし、生産量である発電がどのように改善されて来たかを見る指標と言えます。
しかし、発電量については改善のための手を加えようがなく、唯々太陽電池を信じ、日照時間を少しでも多くなるように天候のよい日が続くことを願うのみです。

 一方、消費量は同図消費量に見るごとく、3年目迄は節電努力が成果に現れていますが、4・5年目はは急増しています。これは平成24年1月に妻が肺炎により入院し、3月末の退院後、寝たきりの状態になってしまった結果です。従来、妻は5日/週でデーサービスに出掛けていたため昼間は冷暖房の使用は限定できていましたが、終日在宅となり、冷暖房の使用(図2参照)が終日不可欠となりました。当然のことながら、エコよりも生活環境を優先させた結果です。これにより、売電量(図4参照)及び売電金額(図6参照)も影響を受け減少しています。

 図5の売電金額は図4aの東電の計測データに対応したものです。図4bのモニターとの差は未だに不明です。

 この5年間ではっきりしたことは当然のことながら、太陽光発電はその能力発揮はお天気次第であることです。年毎に月別の発電量に変動(図3参照)がありますが、年間総発電量から見るとその変動幅は比較的少なく、年間では発電量は安定しているように感じます。また、またシステム的問題は今まで発生しておらず、メンテナンス費用の掛からない、安定した製品といえそうです。

 
 
 図1 主な年間データ
 
 
 図2 消費量
 
 年間消費量
1年目 3.888KW・時
2年目 3,634KW・時
3年目 3,365KW・時
4年目 4,309KW・時
5年目 4,341KW・時
 
 図3 発電量
年間発電量 
1年目 1,405KW・時
2年目 1,466KW・時
3年目 1,407KW・時
4年目 1,518KW・時
5年目 1,470KW・時
 
図4a 売電量(東電) 
 
 
年間発電量
1年目 468KW・時
2年目 536KW・時
3年目 555KW・時
4年目 459KW・時
5年目 396KW・時
 
図4b 売電量(モニター)
 
年間売電量
1年目 540KW・時
2年目 594KW・時
3年目 593KW・時
4年目 491KW・時
5年目 466KW・時
 
 
図5 売電金額  
 
年間売電金額
1年目 18,460円
2年目 25,728円
3年目 26,640円
4年目 20,592円
5年目 19,008円
 
 
図6 自給率
 
年間自給率
1年目 37%
2年目 42%
3年目 43%
4年目 35%
5年目 34%


稼働後6年間の実績
平成27年12月31日
 本年7月末を持って稼働後丸6年を経過しました。6年間の主な年間データ(消費量、発電量、売電量、及び自供率)を並べてみたものが図1です。4年目より消費量が増えているのは妻が誤嚥により肺炎を起こし、その後手足が不自由となり、デーサービス生活から一変して在宅生活が基本となったため、
冷暖房を殆ど一日中使用するようになったことによるものです。発電量は年間を通して見ると思った以上にほぼ横ばいで推移しており、太陽電池を設置して以来、特別なメンテナンスはしていませんが、順調に稼働しているようです。

また月別データについて、消費量を図2、発電量を図3、売電量を図4a(東電)及び4b(モニター)、売電金額を図5及び自給率を図6に示しています。基本的に昨年と大きな変化はありません。
図1 主な年間データ
年間消費量
(KW・時)
1年目 3,888
2年目 3,634
3年目 3,365
4年目 4,308
5年目 4,341
6年目 4,252
年間発電量
(KW・時)
1年目 1,405
2年目 1,466
3年目 1,407
4年目 1,518
5年目 1,470
6年目 1,401
年間売電量
(KW・時)
1年目 468
2年目 536
3年目 555
4年目 459
5年目 396
6年目 425
 
年間売電量
(KW・時)
1年目 540
2年目 594
3年目 593
4年目 491
5年目 466
6年目 446
 
年間売電量
(KW・時)
1年目 18,460
2年目 25,728
3年目 26,640
4年目 20,592
5年目 19,008
6年目 20,400
年間自給率
(%)
1年目 36.5
2年目 42.2
3年目 42.8
4年目 35.2
5年目 33.9
6年目 33.0
稼働後7年間の実績
平成28年8月23日
 本年7月末を持って稼働後、丸7年を経過しました。図1は各年目毎の月別発電量を示します。図2は我が家の電力消費量と発電量を示したものです。発電システムについては設置後、特別なメンテナンスは行っていませんが、発電状況から見る限り、安定稼働中です。自給率は発電量全量と消費電力との割合を示したもので、実際使用された、発電量の割合ではありません。6年目迄の年間発電量は1,400KW ・時以上ありますが、7年目は1,400KW・時より70KW ・時程減少していますが、これは日照時間が少なかったためと思われます。

 図3は発電量と売電に回った量を示したものです。これは発電システムとしてバッテリーを持っていないために、発電量が発電時の消費量を超えている場合、その超過分が自動的に売電に回るものです。年間を通じてみると、およそ発電量の約三分の一が売電に回っていることが分かります。図4に売電量と金額を示します。

 システムの何も手を加えてないため、データは単純で面白みはありませんが、特にメンテナンス費用も発生することなく安定に稼働しています。特に何の保護もなく、屋根の上に設置され、風雪にさらされていますので、パネル面に傷が付いたり、ゴミなどが付着して遮光され、変換効率が低下するのではないかと心配しましたが、これらは取り越し苦労であったようです。
図1
年間発電量
(KW・時)
1年目 1,405
2年目 1,466
3年目 1,407
4年目 1,518
5年目 1,470
6年目 1,401
7年目 1,326
図2
図3
図4


戻る