第5回放送分     1998年6月28日 17:50

さて日曜の夜も更け、新しい一週間が始まろうとするこのひとときににお送りする今週のFMまちやは、
「一人でお酒をゆっくり飲む時にぴったりのアルバム」です。せわしない現実から離れ、ホッと一息つきながらお酒を飲む時、
そのそばで呟くように語りかけるそんな曲が流れていれば、もっと気持ちも落ち着くと思います。

最近、再発になったテリー・キャリアーはそんな歌を歌ってくれる数少ないアーティストの一人です。
彼はイリノイ州生まれのギタリストで、曲調的にはフォークとジャズがミックスされた中に少しソウルミュージックの
エッセンスが入ったような曲を演奏しています。もともとシカゴのクラブを中心に精力的に演奏活動をしていた彼ですが、
1964年にプレステッジと契約を交わしデビューを果たします。しかし、彼のアルバムはそれほど見向きもされず、
違うレコード会社チェスレコードと契約を交わし、「Look At Me Now/You Goin' Miss Your Candyman」というシングルを発表した後、
GRTレーベルに移り、そこで3枚のアルバムをリリースします。今回皆さんに紹介するのはそのうちの一枚、「What Color Is Love」です。
イギリスのレア・グルーブ・シーンでは 「Occasional Rain」に収録されている「Ordinary Joe」の方が有名ですが、
そちらのアルバムより「What〜」の方が個人的には気に入っているのでこちらを紹介したいと思います。

全体的に静かな曲ばかりですが、内に秘めた悲しみをアコースティックギターに乗せて歌う彼の曲は、
やはり一人で落ち着いてお酒を飲む時にはぴったりだと思います。3曲目からラストまでの流れが個人的には非常に好きですが、
かなりマニアックなアルバムだと思いますので本当に興味がある人だけ聞いてみてください。
それからお酒はみんなと一緒にワイワイ飲むのが好きという人にはちょっと合わないと思うので気をつけてください。
まぁ、ギル・スコット・ヘロンやロイ・エアーズ、ジェイムス・メイソンなどの緊張感漂うソウルが好きな人であれば
気に入ってもらえそうな、そんなアーティストです。

What Color Is Love/Terry Callier

1.Dancing Girl
2.What Color Is Love
3.You Goin' Miss Your Candyman
4.Just As Long As We're In Love
5.Ho Tsing Mee(A Song Of The Sun)
6.I'd Ratger Be With You
7.You Don't Care

梅田ロフト7F WAVEにて購入

来週はブラジリアン・フレイバー漂うレア・グルーブ・シーンの大人気曲をお届けしたいと思いますので、乞うご期待を。
Check It Out, Yo. See You Next Week. Bye-Bye.


Previous
Next