第8回放送分     1998年7月26日 1:52

さて今週も始まりましたFMまちや、今週から新しくCCに入れている人もいるので何の事か分からないかも知れませんが、
このプログラムは毎週末に気の会う仲間たちに「今の時代の空気にぴったりの音楽」をお届けする放送です。

ところで、みなさんは髪の毛を切る所を選ぶのに結構困りませんか?
店員の態度が悪かったり、内装がヘンテコだったり、カットがヘタクソだったり、etc・・・。
となかなか自分にぴったりくるお店が見つからずに妥協することもあるんじゃないかなと思います。
DJまちやも大阪に転勤してからなかなか良い所が見つからず、結局適当な所でカットしてもらっています。

僕の希望は、やっぱりカットがうまくて、値段が手頃で、内装が小奇麗で、そして邪魔にはならないけれどお洒落な音楽が
いつもさりげなくかかっている、そんな所です。やっぱりそのお店でかかっている曲ってお店の雰囲気をだいぶ左右するような
気がしませんか?

もしお店で、Roger Nichols & The Small Circle Of Friendsの「Don't Take Your Time」か「Love So Fine」がかかっているとしたら、
僕は間違いなくそのお店を選ぶと思います。何かを期待させるようなメロディ、やさしげなコーラスワーク、流れるようなストリングス、
何をとっても奇跡のような楽曲を選ぶお店だったら、安心して通える気がします。

このRoger Nichols & The Small Circle Of Friendsは1967年にA&Mより同名のアルバムを1枚だけ残したグループです。
ロジャーニコルズ、マレイ&メリンダのマクリオード兄妹からなるこのグループ、プロデューサーにTommy Lipumaを迎え、
奇跡とも思えるコーラスワークとまさに90年代のために書かれたソフトロックの傑作を生み出しています。

ロジャー・ニコルズはこのグループの後、ポール・ウイリアムスとコンビを組み、カーペンターズの一連のヒット曲を手掛けていて、
恐らくそちらの方が、このグループの活動より有名だと思います。しかし、90年代に入ってから、ピチカート・ファイブの小西康陽、
小山田圭吾、オザケン、サバービアグループといった今を代表するグループ達が一斉に彼らのこのアルバムを絶賛し始めたのです。
特にピチカートの小西康陽さんなんて、ほとんどパクリに近いくらいこのアルバムの良い所を抜き出して自分のアルバムで使っています。
Roger〜の「Love So Fine」なんて聴いたら、「あ、ホントだ。真似してる!」とすぐに分かっていただけると思います。
まぁ、小西さんの場合、ホントに彼らが好きでわざと真似しているという所があるんでしょうけど・・・。

そんなこんなで、21世紀へのマストアイテムRoger Nichols & The Small Circle Of Friends、
レコード屋さんで見つけたら借金してでも良いので手に入れてください。
では曲紹介。

Roger Nichols & The Small Circle Of Friends / ROGER NICHOLS & THE SMALL CIRCLE OF FRIENDS
POCM-2047;POLYDOR 1,800(税込み)

1.Don't Take Your Time
2.With A Little Help From My Friends
3.Don't Go Breaking My Heart
4.I Can See Only You
5.Snow Queen
6.Love So Fine
7.Kinda Wasted Without You
8.Just Beyond Your Smile
9.I'll Be Back
10.Cocoanut Grove
11.Didn't Want To Have To Do It
12.Can I Go

全国の主要レコード店で入手可。

それでは皆さん、夏風邪などひかず思いっきり夏を楽しみましょう。また来週!!

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