第2回放送分    2001年10月28日 20:15

児島・菊水家の結婚式でみんなに久しぶりに会えて嬉しかったです。
みんなあんまり変わってなくてホッとしました。

ということで、あの時にみんなの手元に渡ったCD、「Siesta」の曲紹介をしておきます。
もうそろそろ一ヶ月くらい経つから、熱も冷めてしまったかもしれないけれど、アルバム
紹介をもとにアルバムを探すのも良し、気に入ったアーティストを探す手がかりにする
のも良し、自由に使ってください。

1. Il Faut Tenir / Les Masques
アルバム「Les Masques & Trio Camara」より

ブラジリアングルーブを奏でる謎のフランス人グループ「Les Masques」
一番最初に彼らの歌声を聴いたのはイタリアから発売されたコンピレーション「The Basic Principals of Sound Vol.3」。彼らのアルバムはフランスのソニーから発売されているが、国内盤が発売されているかは不明。ヨーロピアン・ジャズやヨーロピアン・ボサノヴァってホントに奥が深くて、きりが無いという感じがする今日この頃です。
 
 
2. Don't Take Your Time / Roger Nichols
アルバム「Roger Nichols & The Small Circle Of Friends」より

永遠の青春グルーブを奏でる「Rodger Nichols」
以前、「Roger Nichols」が流れるような素敵なヘアサロンであれば贔屓にするとFMまちやの本放送で紹介したことのあるアルバム。でも、最近ではこんな感じの肩の力が抜けたグルーブがカフェでは人気とか・・・。世の中もだいぶ変わりましたね。 
 
3. Stormy / Third Wave
アルバム「Here And Now」より

カリフォルニア在住のフィリピン系エンテ5人姉妹が奏でるグルーブは優しげなソフトロックとミステリアスなジャズのブレンド。当時、メンバーの年齢は13歳から19歳、移民3世ということでThird Wave」という意味深なグループ名。
ドイツの大手電気メーカーが自社製品を拡販しようとして設立したレコードレーベルMPSから1970年にリリース。このMPSレーベルはジャンル分けが難しいグループをたくさん輩出しており、メインストリームから外れたユニークな名盤がクラブDJに受けている。ハービー・ハンコック、ビートルズのカバーナンバーも取り上げており、親しみやすいアルバムに仕上がっています。
 
4. Tranquility / Tania Maria
アルバム「Taurus」より

ブラジル、リオデジャネイロ州が輩出した絶妙早口スキャットを得意とするピアニスト「Tania Maria」
74年にブラジルからパリに渡り、ジャズ・ギターで有名なコンコルド・レーベルの新設部門、コンコルド・ピカンテよりアルバムをリリース。カーリー・ヘアを振り乱し、踊るようにピアノを弾きまくり、スキャットを歌いまくる彼女は、あたかも暴れまくる雄牛のよう。そんな彼女の風貌から「Taurus」という名前がアルバムタイトルに選ばれたのかもしれない(おうし座生まれだからと本人はコメントしてるが)。翌年1982年に発表したアルバム「Come With Me」も甲乙つけがたい内容、特にフュージョンファンは必聴。 
 
5. More Than Enough / Linda Lewis
アルバム「Second Nature」より

ヒバリのような5オクターブのレインボーヴォイスで僕達を大空に誘ってくれる「Linda Lewis」
Siesta収録の曲は彼女が"2">45歳の時のカムバック・アルバムから。一時はレコード会社との折り合いが上手くいかず、歌う事さえあきらめていた彼女だが、90年代に入り、若いクラブDJやロンドンの若手ミュージシャン(Jamiroquai)などから熱いラブコールが寄せられ、再び音楽シーンに歩み寄った。
彼女が20代に残したリプリーズのアルバムは、とてもキュートでヒップな楽曲が詰まっているので、ぜひとも「ラーク」、「ファザムズ・ディープ」あたりも聞いてみて欲しい。
 
6. Love Is Stronger Than Pride / Sade
アルバム「The Remixes」より

アンニュイな歌を歌わせたら右に出る者はいない「Sade Adu」
ジャズとソウルのブレンド具合が絶妙な楽曲を数多く発表している彼女だが、その彼女の曲をレゲエ・テイストにミックスしたMad Professor(リミキサーの名前ね)の力量に脱帽。原曲の雰囲気はそのままに、新しいエッセンスをまぶすリミキサーという仕事ってかなり楽しそう。
この楽曲を納めているのは、1993年の日本ツアーを記念して日本だけで発売されたスペシャル・ミニ・アルバムなので、なかなか見つかりにくいかもしれないけれど、他にもかなりキテいるリミックスが収録されているので聴く価値あり。アルバム通してかなりレベル高いです。 
 
7. Spiritual Love / Urban Species
アルバム「Talkin' Loud Classics "that was then"」より

90年代前半にトーキン・ラウドより登場した3人組ユニット。軽快なラップと色っぽい女性ヴォーカルが絡むところが心地よい。Spritual Love以外、大したヒットは出ず、同じトーキン・ラウドのインコグニートのような存在に成長するかなと思っていただけに少し残念。
それにしても、このトーキン・ラウドっていうレーベル、初めてサウンドを聴いた時は衝撃を受けたね。「ロンドンのクラブってこんなカッコイイ音で踊ってるんだ」って本気で憧れましたね。レーベルの中心人物DJジャイルス・ピーターソンのセンスには脱帽します、ハイ。
 
8. Just The Two Of Us / Bill Withers
アルバム「Bill Withers Greatest Hits」より

誰が何と言おうと、名曲でしょう、この曲は!
これ以外にも「Lovely Day」や「Use ’t No Sunshine」、「Lean On Me」等の数多くのクラッシックを出している「Bill Withers」は、ロック畑の人からソウルファンまで幅広い人達に人気があります。
最初に「Just The Two Of Us」を聴いた時は、出だしのエレピの音を聞いただけで、鳥肌がたちました。やっぱりNYの摩天楼をバックにブランデーをクルクル回しながら、ガウン姿で楽しむのが正しい聴き方? 
 
9. Work It Out / Breakwater
アルバム「Breakwater」より

8人組の黒人グループ「Breakwater」の登場ですね。
何だかんだって言っても、このグループははずせないんだよね。
どちらかといえば「夏の昼下がりのお昼寝」というイメージで、依頼主の要望とはずれてしまうんだけど、収録しました。
グループの説明とアルバム紹介は1998年6回放送分を見てね。
10. I Like It / DeBarge
アルバム「All This Love」より

出だしのホーンセクション、軽やかなベースライン、リズミカルなエレピ、犬の遠吠えのようなハイトーンヴォイス、何をとっても完璧な楽曲と密かに思っている1曲。

特にベースラインの進行がとてもファンキー。このテンポなのにグルーブ感が出るのは全てベースのおかげ?解散後、チコ・デバージやエル・デバージといったシンガーも輩出。80年代はこんな感じの兄弟グループが他にもいたが、割と突出した存在。
11. Time / Stairsteps
アルバム「Free Soul Visions」より

これまた、粘っこい楽曲をお届け。
ドリーミー&メロウなコーラスワークには脱帽します。

恐らくオリジナルはCD化されていない(未確認)ので所有していませんが、LPのジャケットワークは結構笑えます。見かけたらチェックしてください。
12. Looking For Your Love / Adriana Evans
アルバム「Adriana Evans」より

前後の曲の流れを考えて、比較的新しめのアーティストをピックアップ。
アルバム自体は1997年発表ですが、良い感じでソウルフルで、歌声も眠りを誘うということで、Siestaに収録。

他の曲はもっと今っぽい、R&Bに仕上がっていますので、興味ある方は聴いてみてください。結構完成度高いです。
 
13. You May Be All I Need / Ellen McIlwaine
アルバム「Free Soul Moon」より

カナダのSSW(シンガー・ソング・ライター)、Ellen McIlwaineの登場。
和み系の大御所、適度にソウルで、適度にAORで、適度にフォークという、昔だったらジャンル分けしづらくて嫌われただろうアーティストですが、最近の日本では、こういう人にこそスポットライトが当たっています。不思議といえば、不思議。

でも、こんな素敵な曲は埋もれさせておくにはもったいない。
私も頑張って発掘していきます!(決意)
14. Don't Let Me Be Lonely Tonight / Cal Tjader
アルバム「Last Bolero In Berkeley」より

「また来週!」っていう雰囲気にぴったりの「Cal Tjader」の楽曲。
ビブラフォニストの割にはとても幅広いジャンルの曲をカバーしてたりして、とても好感持てます。優しげなビブラフォンの音を聴きながら、午後のまどろみの中に溶けていく自分を想像するだけで気分が良くなります。
Jackson5のカバーなども収録していて、初心者にも非常に聴きやすいアルバム。お薦め。


それでは皆さん、また来週。
See you next time, same station, keep tuning to FM Machiya. Check it out.

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