2002年第1回放送分     2002年10月28日 20:15

メールでの配信はしていませんが、ブラジル〜ジャズあたりの心地よい楽曲を集めたコンピを発表。
近いうちに「Cafe Do Brasil Vol. 2」も作りたいと思っています。
もっと耳を磨かなきゃね、ウシ!

1. E Menina / Joao Donato
アルバム「Lugar Comun」より

ボサノヴァの天才ジョアン・ドナートが奏でる心地よい一曲。

優しげなバックコーラスと楽しげなバックの演奏が絶妙なバランスで溶け合うこの感覚こそ、ジョアンが天才と呼ばれる所以でしょう。90年代に入ってから、俄然元気に活動を再開しており、最近では若手アーティストとのコラボレーションが目立ちます。やっぱり、時代を超えて彼のマジックは人を魅了するのでしょう。


   
2. Tristeza / Sergio Mendes & Brasil 66
アルバム「Look Around」より

もう説明不要なくらい有名なセルメンのこの一曲。
涙が吹っ飛ぶくらい、ポジティブなサウンド、ノー天気なコーラスラインが何とも言えず良いですね。もし気分がブルーな時は、この曲を聴いてくださいな。なんか悩んだり、落ち込んだりしていたのがバカらしくなってきます。人を元気づけるにうってつけの一曲です。

ちなみに曲のタイトルの「Tristeza」って「Good Bye Sadness」という意味だそうです。憂鬱を吹き飛ばせ!!
   
3. Pauvre Lola / Serge Gainabourg
アルバム「Gainabourg Percussions」より

彼女の笑い声がいつまでも耳に残る不思議な一曲。きっとこの笑い声はジェーン・バーキンなんでしょうね・・・。しかし威勢良く笑っているなぁ。なかなかこんな感じに笑えないんだけどね。。。

最近、日本でも人気のあるフランスの伊達男、ゲインスブールですが、独特の世界観を持ったアルバムを多数発表してます。他のアルバムも要チェックですよ。
 
   
4. Ele E Ela / Marcos Valle
アルバム「Marcos Valle (1970)」より

マルコスの妹、アンジェラが優しくささやく、チャップ・チャップ・スキャットの代表曲。まるでジャケット写真のベッドの中で歌っているような感じで、何だか楽しげ。
   
5. L'oiseau / Les Masques
アルバム「Brasilian Sound」より

今回のコンピにも登場。フランスの謎のブラジリアングループ「レ・マスケス」です。この人達のバックグラウンドは何なのか異常に気になる。誰か教えて・・・。

曲の方はコーラスがとても気持ち良くて、パンナム航空の飛行機に乗って、遠い南の島に飛び立つっていう雰囲気の仕上がりになっています(分かるような、分からない例えですね。。。)。何にせよ歌はウマくないけれど、とても雰囲気があって好きなグループです、彼らは。
   
6. Deus Brasileiro / Jackie And Roy
アルバム「Grass」より

ジャズ界のオシドリ夫婦、ジャッキーとロイのブラジルテイスト溢れる一曲。軽快なリズムとエレピの調べに乗って、夫婦がハモるスキャットが何ともたまりません。前曲のレ・マスケスと同じように、どこか異国情緒漂わせる仕上がりになっています。

ちなみに、このアルバムの裏側に写っている犬が、ボーっとした表情でカワイイのよね。余談でした。。。
   
7. Just Imagination / Norman Connors
アルバム「You Are My Starship」より

自分はほとんど演奏しないくせに、自分名義のアルバムを出してしまう不思議な人、Norman Connorsの登場。基本的にコンセプトだけを考えて、それに合ったミュージシャンを配置するという、今で言えばプロデューサー業を実践していたお人だそうです。

曲の方はブラジリアン・フュージョンって感じで、Seawindなんかにも通じる爽やかで、コーラスが軽やかな曲に仕上がっています。エレピやフルートの音もリズミカルでグー。
   
8. Aldeia De Ogum / Joyce
アルバム「Feminina」より

この人を外してコンピは組めませんね。ブラジルの歌姫、ジョイスの登場です。リズミカルなギターと早口スキャットが何とも心地よいこの曲は、Ogum村の事について歌っているそうです。どんなところなんでしょうね、Ogum村って?

この「Feminina」2イン1CDはとても良い楽曲が詰まっていて、どなたにもお薦め。こんなアルバムが手に入るのも日本だけ。
   
9. Agora Ou Nunca Mais / Ana Mazzotti
アルバム「Ana Mazzotti」より

これまた、カッコいいグルーブをぶちまけるAna Mazzotti。この曲カッコいいよね。ベースラインの動きといい、コロコロ駆けずり回るエレピのフレーズといい、完成度高し。こういう曲を「奇跡の名曲」なんて言うんだろうなぁ。

ちなみにブラジリアン・フュージョンの有名グループ「アジムス」のメンバーが全面バックアップしています。しかもアジムス1stアルバム発表の1年前に収録されたサウンドが悪いわけないって感じですよね。ハイブリッド・ブラジリアンの傑作。
   
10. New Morning / Kitty Winter Gipsy Nova
アルバム「Feel It」より

お馴染みドイツの歌姫、Kitty Winterです。高速スキャット・サンバが何とも心地よいですね。ちょっと病的なヴォーカルもハマると止められなくなってしまうんだよね。

ということで、詳しく知りたい人は2000年第5回放送分を参照。パンパン。

   
11. Cuchy Frito Man / Cal Tjader
アルバム「Soul Burst」より

ここから気分を一新させて、もっとジャズっぽいテイストの曲を集めてみました。ということで一発目はTjaderおっさんのファンキーな「Cuchy Frito Man」。暑い夏に、何も考えず踊るには最適な曲のような気がします。

   
12. Cantelope Island / Pucho & The Latin Soul Brothers
アルバム「Tough!」より

前曲の流れに沿って、今度はPuchoさんのお出まし。こちらもファンキー、ファンキー、ファンキーって感じでノリノリな一曲。

もちろん原曲はハービーなんだけど、ラテン系の人がカバーするととてもハマるのよね。TjaderにしろPuchoにしろ、ヴァイビストの方がこういうファンキーでメロディアスな曲をカバーする事が多いなぁ。

   
13. Noa...Noa / Sergio Mendes & Bossa Rio
アルバム「Sergio Mendes & Bossa Rio」より

今度はもうちょっとシリアスにジャズ。でも、演奏しているのがセルメンなので、ストレートアヘッドなジャズとはちょっと違うなって感じがしたので、入れてみました。まだ、セルメンもジャズを真剣に目指していた時だったので、甘さはないですね。
   
14. Little Angel / Bobby Hutcherson
アルバム「Montara」より

何ともミステリアスな雰囲気がたまらない「ハビー・ボッチャーソン」です。このビブラフォンの響きって、何かが始まりそうで、どこか妖しげで、とても大人な感じがするのは僕だけでしょうか?

ラテンテイストでありながら、絶妙なジャズテイストを残している「Little Angel」の他にも「Montara」という大名曲も同アルバムに収録されていますので、機会があればそちらも是非。
   
15. Batucada Surgiu / Marcos Valle
アルバム「Braziliance!」より

様々なアーティストがカバーしている「Batucada」。マルコス・ヴァージョンはとてもジャズフィーリングを残していて、疾走感に溢れているところが好き。パーカッションの連打で始まり、ホーンセクションが絡み、ブレイク、テーマとスピーディーに展開する曲調が何ともスリリング!
   
16. Aruanda / Astrud Gilberto
アルバム「The Shadow Of Your Smile」より

日曜日の陽だまりに包まれているような歌声と楽曲、気張って歌わない彼女のスタイルがホッとする瞬間があります。流麗なオーケストレーションを聴きながら昼寝をしたら、気持ちよさそう・・・。
   
17. The Whiffenpoof Song / Cal Tjader
アルバム「Soul Sauce」より

ついカウベルに合わせて手を叩いてしまう微笑ましい一曲。本コンピ2回目の登場のジェイダーさんですが、ラテンテイストのジャズを選べと言われたら、この人を出さないわけには行かないでしょう、やっぱり。うまい具合に肩の力が抜けた音楽を奏でる人です、ハイ。
   
18. 3 Horas Da Manha / Tamba Trio
アルバム「Black + Blue」より

ホントに「また、来週!」てな感じの一曲。コンピのラストを飾るにはふさわしい曲ではないでしょうか?



それでは皆さん、また来週。
See you next time, same station, keep tuning to FM Machiya. Check it out.

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