(2):Java〜X Window System
米Sun Microsystemsが1995年から提供しているオブジェクト指向プログラミング言語。仕様はC++を手本にしているが,ポインタなどC++で面倒だと言われている部分を改善している。
同じアプリケーションを多くのOSやブラウザで利用できる,ネットワークで流通可能な小さなプログラム(アプレット)を作成できる,などの特徴を備える。JDK(Java Development Kit)やJavaBeans/EJB(Enterprise JavaBeans)などで,ベンダーを超えたコミュニティが存在しているのもポイントだ。ただし,パフォーマンスに難がある,決定的なツールがない,標準の作成が遅れ気味などの理由で,Windows上ではVisual BasicやC/C++ほど普及するには至っていない。現在ではサーバーサイドや携帯情報端末などモバイル分野での利用が先行している。
→EJB, JavaBeans, Java VM, JDK, アプレット, サーブレット, ポインタ
1998年12月に米Sun MicrosystemsがリリースしたJDKの最新版。以前はJDK1.2と呼ばれていた。現在では,クライアント向けのJava2 Standard Edition,サーバー向けのJava2 Enterprise Edition,組み込み向けのJava2 Micro Editionの三つに分かれている。
→JDK
Javaプログラムのコンポーネント(ソフトウエア部品)仕様。ActiveXコントロールのJava版と思えばよい。この仕様に基づいて作られた部品をBeanと呼ぶ。
→ActiveXコントロール, EJB, Java
米Netscape Communicationsと米Sun Microsystemsが開発したスクリプト言語。Javaと似た文法を持っているが,まったく別の言語。Webブラウザ上でWebページをダイナミックに動作可能にするほか,サーバーサイドでWebアプリケーションを記述する際にも利用される。欧州の情報通信関連標準化団体ECMAがECMAScriptとして標準化している。
→DHTML, JScript, VBScript, スクリプト言語
Javaプログラムの実行環境。VM(ブイエム)はVirtual Machine(仮想マシン)の略。Javaプログラムは,Java VMが動く環境ならどこでもそのまま利用できる。Javaの本家である米Sun Microsystemsのほか,他の会社や団体がさまざまなプラットフォーム向けのJava VMを作成している。
→Java
Javaプログラムからデータベースに接続するための標準API仕様。米Sun Microsystemsと米INTERSOLV(現MERANT)が共同開発し,JDK1.1以降に標準装備されている。
米Sun Microsystemsが開発しているJavaの基盤ソフトウエア。コンパイラやJava VM,クラスライブラリなどで構成される。開発ツール・ベンダーはJDKのライセンス供給を受け,それを基に開発ツールを実現することが多い。Sun以外の会社が他のコンピュータやOSに移植することもある。
2001年7月現在の最新版(クライアント向け)は,2000年5月に提供開始したJava2 Platform, Standard Edition v1.3。
米Microsoftが開発したデータベース処理ソフトウエア。AccessやDAOが,Access形式(拡張子は.mdb)のデータベースを操作するときに使う。スタンドアロン環境での使用を前提にしているので,リモート・データベースの操作には向かない。
→DAO
米Sun Microsystemsが提供するJavaのクラスライブラリ。Java2以前は単体で提供していたが,Java2で標準装備することになった。Swingと呼ばれるGUI部品が目玉。
米Microsoftが開発したスクリプト言語。欧州の情報通信関連標準化団体ECMAが,JavaScriptをベースに標準化したスクリプト言語ECMAScriptに準拠している。そのためJavaScriptと共通点は多いが,完全な互換性はない。Internet Explorer専用のスクリプト言語と見たほうがよい。
→JavaScript, VBScript, スクリプト言語
米Sun Microsystemsが1999年6月にリリースしたJavaを使ったWebアプリケーション実行環境の仕様。JavaコードをHTML文中に埋め込んだファイルをWebサーバー側で実行し,その結果をWebブラウザに戻すというのが主な機能。ASP(Active Server Pages)と動作原理は似ている。ASPが基本的にWindows環境に限定されるのに対し,JSPはマルチプラットフォームに対応する点が異なる。
オープン・ソースのUNIX互換OSの一つ。「リナックス」「リヌクス」などと読む。厳密にはLinus Torvalds氏によって開発されたLinuxカーネルのことを指す。ただ,実際にはLinuxカーネルに多くのソフトウエアを付加した「Linuxディストリビューション」という形で販売されており,こちらを指すことが多い。代表的なディストリビューションには,Red Hat Linux,Turbolinuxなどがある。1998年以降,非常に人気が高まっている。
開発を支援するユーティリティ・ソフトのひとつ。
C言語でプログラムを書く場合,ソース・ファイルをコンパイル,リンクして,最終的な実行ファイルを作らなければならない。ソース・ファイルが複数ある場合,一部のソース・ファイルを変更するたびに,すべてを毎回コンパイルしてリンクするのでは効率が悪い。makeを使うと変更を施した部分を検出し,最低限必要な処理だけを行わせることができる。makeを使って実行ファイルを作ることを「makeする」とも言う。
→ビルド
Windowsアプリケーションで,メイン・ウィンドウの中に複数の子ウィンドウを開いて同時に別々のドキュメントを表示/編集できるようなユーザー・インタフェースのこと。Microsoft Excelなどがその例。パソコン画面に表示可能なピクセル数が増えるにつれて,どちらかというとMDIより,一度に一つの文書だけを表示するSDI(Single Document Interface)が好まれるようになってきている。
→SDI
マイクロソフトが提供するWindows用のC++クラスライブラリ。Visual C++に付属する。プログラムのサイズは大きくなるが,Windows APIを直接使うよりも簡単にプログラムを書ける利点がある。
→Visual C++, Windows API, クラスライブラリ
マイクロソフトが1999年6月に出荷開始したデータベース・エンジン。デスクトップ/モバイル・アプリケーションや小規模なクライアント/サーバー・システムに向く。データベースのサイズが2GB以下,同時接続ユーザー数が5人を超えると処理速度が低下するといった点を除けば,SQL Serverと基本的に同等である。MSDE用に作成したアプリケーションは,1行もコードを変更することなくSQL Serverに移行できる。また,SQL Serverと違ってデータベース接続時のクライアント・ライセンスが不要なため,作成したアプリケーションを自由に配布できる。Access 2000/2002などに付属する。
米Microsoft/マイクロソフトが主催する技術情報提供サービス。サービス内容によって,ライブラリ,プロフェッショナル,ユニバーサルという三つのサブスクリプション(入会コース)がある。入会すると同社の技術情報ニューズレター,最新ソフトウエアやSDKを収録したCD-ROM/DVD-ROMなどを入手できる。
→SDK
米Microsoftが開発したトランザクション管理サーバー。COM(Component Object Model)コンポーネントを使った分散アプリケーションを実行する際,各コンポーネントの動作状況をビジュアルに管理できる。また,MTS用コンポーネントをプログラム内に実装することで,分散環境におけるトランザクション機能を実現できる。
→アプリケーション・サーバー, クライアント/サーバー・システム, コンポーネント
「存在しない」「ひとつもない」「無効な」といった意味の言葉。「ヌル」もしくは「ナル」と読む。例えば「NULL文字列」は中に文字がまったく入っていない文字列を示す。
Windowsにおけるソフトウエア・コンポーネントのひとつ。Visual Basic(VB)1.0のVBカスタム・コントロール(VBX)をCOM(Component Object Model)をベースに発展させたもの。VB 4.0からOLEカスタム・コントロール(OCX)として搭載されている。VBXはVB専用だったが,OCXは他のツールでも利用できる。この後マイクロソフトはOCXをWeb対応にしてActiveXコントロールと呼ぶようになったが,ファイルの拡張子はOCXのままである。
→ActiveXコントロール, COM, Visual Basic, コンポーネント
オブジェクト指向データベース。OODB(Object Oriented Database)とも言う。RDB(リレーショナル・データベース)は表(テーブル)の中にデータを格納するが,ODBはデータとデータに対する操作方法(メソッド)を一体化させた「オブジェクト」の形で格納する。そのため,オブジェクト指向言語であるC++やJavaなどから容易に取り扱える。
ベンダー間でデータベースの仕様が異なっていても,アプリケーションからそれを意識せずに接続/操作できるようにするためのAPI仕様。米Microsoftが提唱し,事実上の業界標準になっている。DAOやRDOも,リモート・データベースに接続する場合はODBCを利用している。ODBCの考え方を汎用化したのがOLE DBである。
米Microsoftの提唱する汎用データ・アクセス・インタフェース仕様。「オーレ・ディービー」と読む。RDB(リレーショナル・データベース)のようなSQL処理系のデータベースだけでなく,スプレッドシート,電子メール・データなど,あらゆるデータ形式に接続することを目標にしている。プログラム上で直接OLE DBを操作するのは容易ではないので,同社ではADOを使ったプログラミングを推奨している。
分散オブジェクト環境で,さまざまなマシン上のサーバー・オブジェクトとクライアント・アプリケーションとのやり取りを仲介するミドルウエア。オブジェクト技術標準化団体の米OMG(Object Management Group)が,CORBA(Common Object Request Broker Architecture)の一環として標準仕様をまとめている。米Borland SoftwareのVisiBrokerなどが代表的な製品。
プログラミング言語のひとつ。スイスのチューリッヒ工科大学(ETH Zurich)のNiklaus Wirth教授が作成した。文法が厳格で間違ったコードを書きにくいのが特徴で,おもに教育や研究用に使われている。米Borland International(現Borland Software)がMS-DOS用に作ったTurbo Pascalはヒット商品になり,その流れはDelphiに引き継がれている。
Larry Wall氏が1987年に生み出したプログラミング言語。「パール」と読む。Wall氏などによる書籍「プログラミングPerl」がこの言語のリファレンスである。通常インタプリタで実行され,UNIX,Linux,Windowsなどで利用できる。WebサイトのCGI(Common Gateway Interface)プログラムを作るのに広く利用されている。
→CGI
Rasmus Lerdorf氏が1994年に開発した,フリーのサーバーサイド向けスクリプト言語。Webアプリケーションの開発に用いる。現在(2001年7月)の最新バージョンは,2001年6月にリリースされた4.0.6。言語仕様はC言語やPerlに似ており,HTMLに埋め込んで記述できるほか,ApacheなどのWebサーバーや,多くのデータベースに対応するのが特徴。
米Microsoftが開発したWindows 95/98/NT向け小規模Webサーバー。10ユーザーまで同時に接続できる。ASP(Active Server Pages)を使ったWebアプリケーションも実行可能。Windows 98に標準添付されるが,Windows 95で使う場合はWindows NT 4.0 Option Packから別途インストールする。Windows MeおよびWindows 2000では使えない。
プログラマがアプリケーションの完成イメージ(GUI)を把握しながら開発を進めていく手法。画面設計とコーディングを並行して行えるため,開発が短期間でできることからこのように呼ばれる。Visual BasicやDelphiなどのビジュアル開発ツールは,RADツールと呼ぶことができる。
リレーショナル・モデルに基づくデータベース。データを行と列からなる2次元の表(テーブル)に格納するのが基本で,複数のテーブルを用いる場合はそれらを参照整合性制約に基づいて関係付ける。アプリケーションによるデータ操作には,主にSQLが使われる。RDBにデータを維持/管理/操作するソフトウエアを統合したものをRDBMS(リレーショナル・データベース管理システム)と呼ぶ。
ODBCを利用して,ネットワーク上にあるリモート・データベースにアクセスするコンポーネント。Visual Basic 4.0 Enterprise Editionから搭載された。DAOよりも高速なデータベース処理が可能。ただし今後はADOに統合されていく予定である。
Javaベースの分散アプリケーション構築用のAPI。JDK1.1以降では標準機能となっている。IDL(Interface Definition Language)の定義が不要といったメリットがあるものの,Java独自の仕様なのでCORBA(Common Object Request Broker Architecture)のような汎用性に欠ける。
まつもとゆきひろ氏が開発したオブジェクト指向スクリプト言語。フリーソフトとして提供されている。適している分野は,短いプログラム,大規模ソフトのプロトタイピング,フィルタやテキスト処理,システム・ツール,インターネット・プログラミングなど。CGI(Common Gateway Interface)と組み合わせて使うこともできる。
一度に一つのドキュメント(データ)を表示/編集するタイプのWindowsアプリケーションのユーザー・インタフェース。複数のドキュメントを同時に表示する場合は,その数だけプログラムを起動する。Windows標準装備の「メモ帳」「ペイント」「ワードパッド」「Internet Explorer」などはすべてSDIである。
メイン・ウィンドウの中に複数の子ウィンドウを開いて同時に別々のドキュメントを表示/編集できるようなユーザー・インタフェースをMDI(Multiple Document Interface)と呼ぶ。
→MDI
ソフトウエア開発キットと訳す。ライブラリやC/C++言語用のヘッダー・ファイル,ドキュメント,サンプル・プログラムなどで構成されることが多い。米Microsoftは,Windowsの標準的な機能を利用するアプリケーションを開発するためのSDKとして,Platform SDKをMSDNなどを通じて提供しているほか,OSの追加機能を利用するためにDirectX SDKなどのさまざまなSDKを配布している。
→MSDN
ISO(国際標準化機構)が,多様化する文書フォーマットの互換性をとるために1986年に制定した文書記述言語。文書の論理構造や意味構造を,タグを使って表現する。SGMLの仕様をインターネット上での使用に限って単純にしたものがHTML。XML(Extensible Markup Language)は,SGMLとHTMLの仕様の中間に位置すると考えてよい。
複数のシステムを,インターネット上で連携させるための通信プロトコル。通信仕様にHTTP,呼び出し/応答用のコードの記述にXML(Extensible Markup Language)を使うのが特徴。標準化団体のW3C(World Wide Web Consortium)が,米Microsoftや米IBMが提案した仕様について標準化を検討中。
RDB(リレーショナル・データベース)向けのデータ操作用言語。「エスキューエル」または「シーケル」と読む。テーブルやインデックスを定義するDDL(Data Definition Language)と,データの照会/挿入/更新/削除を行うDML(Data Manipulation Language)から成る。1970年代に米IBMが開発したSEQUELが前身で,その後87年にISO(国際標準化機構)が国際規格SQLとして制定した。従来はStructured Query Languageの略語としてSQLと呼ばれていたが,ISO規格ではSQLが正式名称になっている。
→RDB
CGI(Common Gateway Interface)を簡単に使えるようにするための手法。ある特別な拡張子(通常はshtmlにする)を持つHTMLドキュメントの中に,CGIプログラムを呼び出す記述を埋め込み,CGIプログラムの実行結果をHTMLドキュメントの中に表示する。CGIプログラムで見栄えのよいドキュメントを作るのに役立つ。ただし,HTTPサーバーの負荷が大きくなるというデメリットもある。
データ構造やアルゴリズムを扱うためのC++のライブラリ。動的配列やリンクリストといったデータ構造を扱うためのコンテナと,ソートや二分探索などを行う関数を備える。C++のテンプレート機能を利用しており,データの型によらずに利用できる。ISO/ANSIが定めた標準C++ライブラリの一部で,Visual C++など多くの市販C++コンパイラに付属している。
JavaのGUI部品群のひとつ。JFC(Java Foundation Classes)の中に含まれている。JDK(Java Development Kit)の最新版Java2はJFCを含むので,Swingも当然標準で装備する。すべてJava言語で記述されている。同じくJavaのGUIライブラリであるAWT(Abstract Windowing Toolkit)と違って,OSのリソースをほとんど使用しないのが特徴。
インターネットで標準的に利用されているプロトコル(通信規約)。一般にネットワークではデータをパケットと呼ぶかたまりに分割して転送する。IPは,このパケットの適切な経路を(IPアドレスに基づいて)選択し,パケットを中継しつつ転送するためのプロトコル。一方のTCPは,パケットが転送先に届かない場合などに,再送信要求を出すなどによってデータを再構成するためのプロトコルである。IPはOSI(開放型システム間相互接続)参照モデルの3層目(ネットワーク層),TCPは同4層目(トランスポート層)に相当する。
Windowsで画面やプリンタなどのグラフィックス・デバイスにおける座標を表すのに使われる長さの単位の一つ。20twipが1ポイント,567twipが1cm,1440twipが1インチに相当する。ピクセル単位で座標を指定するのと違い,デバイスの解像度によらずに位置を指定できる。Visual Basicでフォームのサイズなどを設定するときは,このtwipがデフォルトの単位となる。
オブジェクト指向分析/設計における標準モデリング言語。言語といってもCやBASICのようなプログラミング言語ではなく,ユースケース図やクラス図などを描くための表記法。米Rational Softwareの3人のメソドロジストGrady Booch,Jim Rumbaugh,Ivar Jacobsonが開発した。
すべての文字を基本的に2バイトで表す文字コード体系。Unicodeコンソーシアムが規定している。Windows NT/2000やWindows CEは,内部の文字コード体系としてUnicodeを利用している。
マルチユーザー/マルチタスクのOS。1969年に米AT&T Bell研究所(当時)でKen ThompsonとDennis Ritchieが開発した。73年に全面的にC言語で書き直され,75年にバージョン6が登場,大学などの研究機関に広まった。その結果,多くのUNIXが生まれ,UNIX間での互換性のなさが問題になった。2001年現在,UNIXブランドの管理や認証は米The Open Groupが担当している。米Sun Microsystems,米Hewlett-Packard,米IBMなどはここから許可を得たうえで,Solaris,HP-UX,AIXなどの名称でUNIXを提供している。一方で,LinuxやFreeBSDといったフリーのUNIX互換OSの台頭も目立っている。
マイクロソフトのExcel,Word,AccessなどOffice製品で利用できるプログラミング言語。言語仕様はVisual Basicと同じだが,Visual BasicのようにEXEファイルを作ることができないといった制限がある。おもにExcelやWordのマクロを記述するために使用される。
米Microsoftが開発したスクリプト言語。正式名は「Visual Basic Scripting Edition」。Visual Basicのサブセットとなる言語仕様を持ち,主にInternet ExplorerやASP(Active Server Pages)で動作するWebアプリケーションで利用する。WSH(Windows Script Host)でも利用できる。
→ASP, JavaScript, Visual Basic, WSH, シェル, スクリプト言語
マイクロソフトのWindows用開発ツール。言語仕様はBASICをベースにしている。略して「VB」と呼ぶ。1991年に米Microsoftが英語版1.0を投入,93年には日本語版2.0が登場した。「フォーム」にボタンなどの部品を貼り付けて,部品ごとにイベント・ハンドラを書くという開発手法を普及させたのは,この開発ツールだと言える。2001年7月時点での最新版はバージョン6.0。
マイクロソフトのWindows用開発ツール。言語仕様はC++がベースで,略して「VC」と呼ぶ。Visual Basicがアプリケーション開発を主眼にしているのに対して,Visual C++はデバイス・ドライバ,ソフトウエア部品など,より高度な開発も可能にしている。Visualと銘打ってはいるが,Visual Basicのようなビジュアルなアプリケーション開発ができるわけではない。
HTMLやHTTP,XML(Extensible Markup Language)など,Web技術の標準化を進めている国際機関。米Massachusetts工科大学(MIT)と,CERN(欧州素粒子物理学研究所)が中心となり,1994年に設立した。URLはhttp://www.w3.org/。
Windowsがアプリケーション・プログラムに対して提供する機能を関数の形でまとめたもの。16ビット用のWin16 API,32ビット用のWin32 APIがある。Windowsのバージョンによっても違いがある。
→API
マイクロソフトが提唱するエンタプライズ・レベルのシステム・モデルのこと。システムを「プレゼンテーション」「ビジネス・ロジック」「データ」の3階層型で構成し,これらをCOM(Component Object Model)で接続する,というのが基本である。1999年にはXMLやCOM+などの新技術の利用をうたったWindows DNA 2000を発表した。しかし,その後Windows DNAは,2000年6月に発表した .NETへと発展的に収れんされた。
→.NET, 3階層型システム, COM, COM+, DCOM
アプリケーションのインストール作業を実行/支援するWindowsの機能。インストールをOS側で実行/管理することで,DLLなどが誤って古いバージョンで上書きされるといった不具合を防ぐことができる。アプリケーションのインストール情報を記述したMSIファイルに基づいてインストールを実行するほか,アプリケーションの起動時に必要なファイルが見つからない場合などに自動的に修復インストールを行う機能も備える。Windows 2000に標準で搭載されている。
Windowsが用意するスクリプトの実行環境(スクリプトを解釈して実行するソフトウエア)。VBScriptやJScriptで記述したスクリプト・ファイルを,MS-DOSプロンプトなどから直接実行できる。ActiveXコントロールとの連携などもサポートする。Windows 98以降に搭載されている。
HTMLをXML(Extensible Markup Language)の規格に沿って定義し直し,XML文書の中でHTMLのタグを使えるようにした規格。HTMLにない独自タグが使えるメリットがある半面,XMLの厳格な記述ルールに準拠して記述する必要がある。今後HTMLは,XHTMLとしてバージョンアップしていく。標準化団体のW3Cが2000年1月に勧告したXHTML 1.0は,HTML 4をXML 1.0ベースで再定義したものである。
SGMLの自由なタグ指定機能と,HTMLのインターネット機能を融合させたメタ言語。文書記述言語として利用できるほか,データベースやスプレッドシートなどのデータを保持するデータ記述言語としての利用も可能。W3C(World Wide Web Consortium)が標準仕様を策定しており,1998年2月にXML1.0の仕様が決まった。データ交換用の標準言語として注目が集まっている。
Kent Beck氏らが提唱しているソフトウエア開発方法論。小/中規模(2〜10人程度)のチームでプログラム開発をする。二人のプログラマがペアになってコーディングやデバッグの作業をする「ペアプログラミング」をする,テストとリンクを常時実施する,変更を積極的に行う,などの特徴を持つ。
→デバッグ
XML(Extensible Markup Language)ドキュメントを整形して画面に表示したり印刷したりする際のスタイルを定義するための言語。例えば,XMLの各要素に対してHTMLのタグをどのように付加するかを定義することで,XMLドキュメントをHTMLドキュメントに変換し,Webブラウザで表示できるようになる。米Microsoft,米ArborText,米Insoの3社が1997年に提案し,2001年7月現在W3C(World Wide Web Consortium)が標準化を進めている。
→XML
UNIX,Linux,FreeBSDなどでGUIを実現するウィンドウ・システム・ソフトウエアおよびその仕様のこと。単に“X”と呼ぶことも多い。もともと米Massachusetts工科大学(MIT)が開発していたが,2001年7月現在では米国の団体X.Orgが開発を主導している。
X Window Systemは,画面に描画する,キーボードやマウスの入力を受け取る,といったウィンドウ・システムとしての基本的な機能を用意する。アプリケーションを開発するときには,このほかにボタンやメニューバーなどのGUI部品(ウィジェットと呼ぶ)を集めたライブラリを利用するのが普通である。このため,同じXのアプリケーションであっても,開発する際にどのウィジェットを使ったかで,見栄えや使い勝手が大きく違うことが珍しくない。
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