<ピコりんのご案内>
「ふかしぎダンジョン」の開設4周年と10万ヒット達成も間近に迫ってきました。どれもこれも、日ごろ遊びに来てくださる皆さんのおかげです(おかげでいつもこき使われて・・・ ←本音らしい)。
ダンジョン入口では、感謝記念企画小説のカウントダウン予告をしてるけど、ここではその予告のログを公開してます。まあ、本編の小説にこういう場面が出てくるかどうかは知りませんけど(おいっ)。
予告〜その1(9.27掲載) |
「・・・・・・!」 カタリーナは息をのみ、目を凝らした。 彼女からは逆光になっており、黒いシルエットにしか見えない。 しかし、夕日を背景に長髪を風になびかせてすっくと立つ たくましいその姿は、 彼女がこれまでの探索の旅の途上で、 ずっとイメージし続けていたものと寸分たがわなかった。 「あれが・・・、“マッセンの騎士”・・・!?」 かすれ声で、カタリーナはつぶやいた。 |
予告〜その2(9.30掲載) |
「ばか者!!」 ウルリッヒは一喝した。 ダグラスは一瞬ひるんだが、かみつくような鋭い目つきで 上官をにらみつける。 「貴様らには、政治が・・・ いや、外交というものが、まったくわかっておらぬ」 ウルリッヒは吐き捨てた。 重苦しい沈黙が、会議室にたちこめる。 「じゃあ・・・、どうすればいいって言うんだよ!!」 ダグラスは、こぶしをテーブルに叩き付けた。 |
予告〜その3(10.3掲載) |
「あんたたち、シュルツェ一家の手の者かい?」 「だったら、何だって言うんだ!?」 リーダー格の男はすごんだ。 周囲を取り囲んだ男たちも殺気立っている。 ヘルミーナは平然と腕を組んだまま、男たちを見返した。 「クリスタに、会いたいんだけどねえ。ふふふ」 その名を聞いて、男の態度があらたまった。 「失礼ですが・・・。大姉御の、お知り合いですか?」 「ふふふふ、さあね。 なにしろ、20何年ぶりだからねえ・・・」 |
予告〜その4(10.6掲載) |
「待て、ヴィオ、俺も行くぞ!」 バルテルが怒鳴った。 「おまえだけを、そんな危険な場所にやれるか!」 ヴィオラートはゆっくりと振り返った。 「お兄ちゃん・・・。あたしは、カロッテ村が好きだよ。 だから、行くんだよ。大切な故郷を、守るために」 「あ、ああ・・・。それはわかってる」 「でも、お兄ちゃんも行っちゃったら、誰がカロッテ村を守るの?」 バルテルはくちごもった。ヴィオラートが微笑む。 「お兄ちゃんが残ってくれれば、あたしは安心して行けるんだよ。 だから、お願い。お兄ちゃんは残って、この村を守って」 |
予告〜その5(10.9掲載) |
「それでは、このまま手をこまねいていろ・・・と?」 左右の色が異なるイングリドの瞳に、剣呑な光が宿る。 「私とて、好きこのんでそう言っているわけではない」 魔界の玉座に座ったキルエリッヒは、 真紅の髪をかきあげ、ため息をついた。 「だが、先ほども言ったように、あやつらは 倒しても、倒しても、よみがえる・・・」 言葉を切り、イングリドを真っ向から見すえる。 「あやつらは、事実上、不死身なのだぞ」 |
予告〜その6(10.12掲載) |
「もう! しつこいわね!」 マルローネは目をつり上げて、迫り来る追っ手をにらんだ。 「あったま来た!!」 ローブの陰から、赤黒いかたまりをつかみ出す。 「マルローネさん! 何をする気ですか!?」 クライスが止める間もあればこそ――。 「いっけえ〜!!」 マルローネの手から、彼女特製のメガフラムが放たれる。 「ばかな!? こんな狭い場所で爆弾を使ったら――」 ローラントの叫びは、すさまじい轟音にかき消された。 |
予告〜その7(10.15掲載) |
「妖精・・・さん・・・?」 エリーは目を丸くして、突然あらわれた小さな姿を見つめた。 どうも、いつも工房を手伝ってくれる妖精とは違うようだ。 緑色の服や帽子は同じだが、背中に剣を背負っている。 「やあ、お姉さん。ちょっと聞きたいんだけど、 ここはザールブルグかい?」 妖精はなれなれしく言った。 「オイラはパウル。強かっこかわいい、妖精最強の戦士さ」 思わずエリーはつぶやいた。 「変な妖精・・・」 |