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あの、秋の夕暮れ〜一つの約束〜

作/将軍=るる

この話は、「マリーのアトリエ〜ザールブルグの錬金術師〜」のエンディング、「伝説の人」を元にした小説ですが、
セリフなどは、原作と多少異なることがあります。気にしないで読んでください。(一応、エリーもマリーもいる設定)
付け加えて、シアがナレーションする事が多いけれど、マリーが一人でしゃべるときは、私、「将軍=るる」がする事もあります。
そして、これにはエリーのアトリエのアイテム、キャラクターが出てくることがあります。
いろいろ混ぜてあるもので・・・・。(汗)ま、読んでくださいな♪

 


留年してから5年目の8月30日。マリーが無事、卒業しました。
噂によると、最高までLvが上がってしまい、アカデミーの先生方が教えることがなくなってしまったらしいんです。
なんだか、いつもはこんな気持ち、なかったのに・・・・。
マリーが近くにいるのに、近くにいなくて。手が届かない人になっちゃいそうで・・・怖いの。
ザールブルグでは、マリーの話で持ちきり。
いつもは悪い噂だったのを、悪評判だったのを、それを私がカバーするのが楽しかったのに・・・!!
マリーが、いない気がする。近くにいない、遠い人のように。

シアは思いついた。
妖精の木周辺でお茶会をしようと。

「マリー?いる・・・?」
「はーいはーい!!シアね??エヘヘ!違ったらやばいけど。」
勢いよく、ドアを開ける。『カラン カラン♪』聞き慣れた鈴の音が、秋になりかけた町全体に響き渡る。
「あ・・・。マリー。こ、今度・・・」息詰まる。・・・なんで・・・・・・・・。
「・・・・?・・・どうしたのシア。顔色悪いよ??」
「・・・っ。違うよ、大丈夫。ここんとこ、体調は平気だから。」
「シア、なんかいいたいんでしょ??いいにくいことはあるよね。大丈夫、いえるまで、待つから。」
一番の理解者、「マルローネ」。
あなたはどんなに私に勇気を与えてくれただろう。夜眠って朝起きられないかもと怖い思いをしている私を、救ってくれたのは、マリーだけだったよ。
「今度の・・・マリーが暇な日で良いわ。妖精の木で、お茶会をしない?・・・2人で。」
私の目の前のマリーは、ニコッと笑ってくれた。優しい微笑みを。
「うん!!じゃあ・・・。アレ?今、依頼を9つも受けてたんだ!!この依頼だと・・・。・・・・・ゴチャゴチャ」
マリーが一人でしゃべる。やっぱり、この人は・・・。『みんなの人』なんだ。
「今日が9月1日でしょ?じゃあー・・・・。9月10日に行こうね!!わー、それまでには、妖精の木も秋の色だね!!」
シアはマリーの机の上に有る、或るものを見て、呆然とする。
「え・・・・あ、うん。じゃあ、11:00になったら、マリーの家に来るね。持ち物は、お弁当。」
「・・・・?お弁当♪お弁当♪私は、ミスティカティとー、カステラとー、レアチーズケーキと・・・。
あと、妖精パン人間バージョン!!それに、サンドウィッチ!!きゃー、おいしそう!!」
「・・・。じゃあ、それだけ。またね!!」
私は足早に自分の家に向かった。
目が潤んでくる。心が痛い。胸がズキズキする・・・・・・・・・!!!
マリーの工房の奥、マリーの机の上に、「エル バドール」行きの船のチケット、ケントニスへの地図があった。
マリー・・・私の元から離れていってしまうのですか?

マリーも呆然としていた。
シアの様子がおかしかったから。悲しそうだったから。
「シアが・・・。ツッコまなかった。いつもなら、『マリー、今以上に太っちゃうわよ?』・・・とか、いってくれるのに。」
そしてマリーは、また、調合を始めた。

「フンフンフン♪え〜っと、今日は、シュワルベの「風船魚の毒」20個・・・。
・・・・シュワルベったら、なにに使うんだろう?怪しいなァ。今日は、10個ぐらい作ろうかな?
あと、ミューの、「太陽の首飾り」2個と、ノルディス君の、「栄養剤」3つを作ろうかな?」
マリーは調合を始めた。
『カランカラン♪』あの音がした。
「ハーイ!!・・・」ものすごい勢いで出る。そして・・・。
「あ・・・あは。い、イングリドセンセー・・・・。(滝汗)」
「あらあら、そんなに驚かなくっても・・・。アカデミーじゃあるまいし。フフフ、あなたは、どこにいっても変わらないわね。きっと。
・・・・で、ドナースターク家の、シアには言ったのかしら?・・・遠出すること。親友・・・でしょう?」
「あ、いえ・・・。まだです。なにか、勇気が出ないんです。シアが、元気ないし・・・・・」
イングリドは、マリーの机の上にあるものを見て、苦笑いしながら言った。
「あらイヤだ。相変わらず、おっちょこちょいなのね。私の推理は当たらないだろうけど、元気がなかった理由、分かったわ。」
「えっ、もしかして、イングリド先生、・・・占い師?」
「・・・・・。今日、シアは来たのかしら?」
「えぇ!!もちろん!!さっき、お茶会の誘いに来てくれました!!」
「で、そのときと、今は、机の上、変わってない?」
「・・・・え〜っと、はい。変わってません。一切、いじっていません!!!!!」
イングリドは、少し、あきれた口調で言った。
「机の上をご覧なさい。ホラ、「エル バドール」行きの船のチケットに・・・・」
「あぁぁぁぁ!!!ケ、ケントニスの地図!!これを見られちゃったんだァ・・・・・・・・・・。」
「そぅよ。それで、タツ日は、決めたのかしら??」
「あ、はい。今月の30日にでも・・・。」
『カランカラン♪』話しているときに、また鈴が鳴る。
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・ブツはできたか。」
「エー!シュワルベ、早いよ!!期限は・・・・・・・・・・・・。」
「・・・三日後。」
「ウッソォ、ちょっと待ってよ、あぁぁぁ!!本当だ!!9月3日になってる!!ヒドーイ!早すぎるよォ!!」
イングリドは黙る。
「・・・君も大変ね。こんなそそっかしい女の子に依頼するなんて。」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
「!そういえば、妖精さんに、レベルアップのために風船魚の毒、つくらせてた覚えが・・・・・・・・・」
「・・・・他に頼むやつがいないだけだ。いれば、他のやつに頼んでいる。」
「ふぅ〜ん。なかなか利口ね。」
「元盗賊団の頭領だからな。」
「あったぁっ!!!あははははははは!!!ハイ!」
「貴様、・・・妖精を部下にしてるな?」シュワルベは、苦笑いをする。マリーも一緒に笑う。イングリドも笑う。
「じゃあな。また頼む。」
シュワルベはその場を去った。そのあと、イングリドが、
「・・・・なっかなかの美男子じゃない。あの人をつかまえてからいきなさいよ。」
「んなっ!?そんなバカな真似はできませんよ。あははは。」
そのあと、調合を続けた。
そのころ、シア・ドナースタークは・・・・・・・・・。

マリーは・・・・。
いつも満開の、笑顔を・・・・、私だけに・・・・。違う。
みんなに、この世の人のために・・・。
“私だけじゃない”・・・そうだったんだ・・・・・。
冒険にも、いけなかった。なんの手伝いも、できなかった・・・・・。悔しい。
いつでも無理な依頼して、時には「エリキシル剤」なんて、高価で複雑なもの・・・・。私は、結局、なにもできなかった。

「シア様、いらっしゃる?」
「あ、はい。どうかしましたか・・・・?」
「ユーリカ・イェーダ様と、ロマージュ・ブレーマー様が、面会したいと。」
「・・・上がってもらってください。」
少し、目がつり上がっていて、健康的な肌の色したユーリカさんに、踊り子で、スタイルと顔立ちが良いロマージュさん。
2人とも、何のようなのかなァ・・・?ちょっぴり、どきどきする。
「元気かい?体の調子は?」
「え?どうして?どうかしたの・・・・?」
「ううん、マリーが、なんか、元気ないって言ってて。心配だけど、今手が放せないんだって。だから・・・。」
「・・・マリー。」
シアは、なぜか、涙があふれてきた。つらくて、悲しい気持ちだった。
「体の調子は良さそうね。でも、ねぇ、ユーリカさん・・・・」
「うん。なんか、あったのかい?元気ないじゃない。」
「・・・マリーが」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・?どうしたの?シ・・・・」
ユーリカは、ロマージュを止めた。そして、こういって去った。
「じゃあ、また誰か来ると思うけど、そのときはよろしく。元気だしなよ?」
「・・・・・・・・・・・あ・・・・・・・・・・・・・・・。」
ガチャッ。
ドアが、しまった。マリーは、心配してくれて、ユーリカさんも、ロマージュさんも、心配してくれた・・・?
「あと、9日・・・。はぁ、待てるかなァ・・・・?」

あと、8日の朝。
『コンコン』
「よぅ、元気か?」
・・・?ルーウェンさんに、ダグラスさんに、エリーちゃんに、アイゼルさん・・・・・・?
「シアさん、体調悪いんですか?」
「平気よ、エリーちゃん。私、ちょっと気になることがあるだけで・・・・・。」
「シアさん、言ってみてください。私、相談に乗りますわ。」
「アイゼルさん・・・・・・・・・・・。」
息詰まっちゃった。どうしよう、どうしよう、どうしよう・・・・!!
「ホラ男は外に出るゥ!!」
アイゼルさんは、状況を読んで、男の人たちを追い出してくれた。
「・・・・マリーが・・。」
2人は深刻な顔をした。
「・・・いえ、聞きません。お役に立てないと思うので・・・。」
「えー!!アイゼル、それじゃあ、来た意味がないじゃんよ!!ちょっとぉ!!」
アイゼルは、エリーの肩を押して廊下に向かう。それと同時に、何かをアイゼルがシアに渡した。
“元気を取り戻してくださいね。”
そう書いてあった紙を、シアは握りしめた。

そのまま、普通に過ごしました。
でも、お茶会まであと3日の時・・・・・・・・・・・・。

バタバタバタ・・・・・
ガチャッ!!

「マリー!!いるの!?マリー!!!!」
「あ!!イングリド先生!!?そんなにあわててどうしたんですか?落ち着いて・・・。」
「落ち着いてなんていられるものですか!!」
イングリドは、机の上のチケットを手にした。
「見なさい!!あなた30日に出発とか言ってたけれど、このチケットの有効期限を見なさい!!」
「ほえ?30日じゃないですか。いいじゃないですか。」
「バカねェ、エル・バドール行きの船は、カスターニェにあるんだから、カスターニェにいくぶんも考えなきゃ」
「あ!!そっかぁ!!」
慌ててマリーは、自分のスケジュール帳を持って開いた。
「え・・・っと、あったった、9月・・・・。」
「準備もまだ整っていないでしょう?それに、さっき入った電話によると、馬車の調子が悪いらしいのよね。」
「じ、じゃあ・・・。」
「ん?もちろん徒歩よ徒歩!!」
「そんなぁ〜っ!!」
「え〜っと、徒歩だと約16日ぐらいだったかしらね?だから、だいたい11日には出なくちゃね。」
「え・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
「あなたの場合、どこかで道草食う可能性もあるわ。私は心配なのよ・・・」
「あ、・・・・はい、分かりました。11日の朝早くに、発ちます。」
マルローネは言ってしまった。発つことを・・・。

明日は、やっとお茶会・・・・。
私は、少し複雑だった。きっと、明日になると、・・・マリーから・・・・あの話を・・・・。
アイゼルさんも、エリーちゃんも、ロマージュさんも、ユーリカさんも、ルーウェン君も、ダグラス君も・・・。
あれは、心配してくれた・・・・っていえるのかしら?
みんな、きっと、お父様にもお母様にもお医者様にも、友達にも、町の人たちにも・・・・・。
私は迷惑な存在なんだ・・・・。
でも、お茶会には・・・・・・・・・お茶会には出なくちゃ。
そうやって自分を励まし、シアは熟睡。

運命の日。別れの日。9月10日。

朝。
「もぅ、マリーッたら、遅いわねェ・・・・・」
いつものように、シアが先に来た。
もぅ、町の人たちもこの風景は見慣れたことだろう。それも、今日で終わり。
「ゴメンゴメン!!えへへ、寝坊しちゃったっvv」
「・・・まったくぅ。ま、妖精の木に向かいましょう??」
「・・・うん♪」
今は、平気なの。あなたがそばにいるから。しゃべってくれるから。
「し、シュワルベさんは元気?・・・ミューさんは?」
「そういえば、このごろ依頼に来ないなァ。」
「・・・・そう、ミューさんとはまたおしゃべりしたいわね。」
「・・・・・・・・・・・うん。でも、ミュー、この前カスターニェに発ったってよ・・・・・?」
「え・・・・?本当・・・・!?」
「シュワルベもそのうちどっかにいっちゃうらしいし・・・・・。あいつのことよ、ずっとザールブルグにいられないんじゃない?」
「そう、またあいたかったのに・・・・。」
「ん、でも、ミューは、カスターニェに行けばいつでもあえるよ、きっと。」
「私・・・・ううん。そうね、いつか、一人旅でもしてみようかしら・・・?」
「・・・・そのときは、私も、一緒に行きたいな。」
マリー・・・。お願い、そんなこといわないで。
あなたの近くにいたい。けれど・・・・私は知ってるの。あなたが、エル・バドールに行くこと。

「おぉし!!ついた!!久々に木登りでもすっかあ!!」
「ち、ちょっと、マリーッ!!恥ずかしいじゃない〜っ。」
「シア、シアにも上れるはずよ!こんな妖精の木ぐらい!!」
「む、無理よォ・・・・。」
マリーが私の手を引っ張ってくれた。
「うん、やってみる!」
・・・たまたま、その時間は人通りも少なく、2人で私は初めての木登りをした。
気づけば・・・・マリー待望のお昼。
今、あのことを口にすると、この雰囲気がめちゃくちゃになっちゃうよね。
「おっひる〜〜♪♪」
「・・・サンドウィッチ。」
「わぁぁぁぁぁっっっ!!さすがシアだね!!やっぱり大好きだよ!!」
「・・・っ、私もだよ、当たり前じゃない!」
私たちは、おいしいお弁当を食べた。
そして、少し日が暮れた、4:00過ぎだった。

それは、4:00過ぎにおこったことだった。
「・・・・シア、私、いわなくちゃいけないことがあるのよ。」
「な・・・なに?」
来ちゃった。おそれていた、このトキが。
「・・・・・・・・・・・・・・・」
「早く、いって・・・・?気になるじゃないっ・・・・。」
マリーはニコッと笑った。シアは、つらい。
「・・・・・・・・・いえないよ、やっぱり。」
シアはホッとした表情を見せる。
するとマリーは、決心が付いたような凛々しい顔をして、はっきりといった。
「でも、いうね。・・・・・私、明日エル・バドールに行こうと思う。アカデミーを卒業した人間として。
錬金術師として。・・・ザールブルグの錬金術師・マルローネとして。」
シアの頬に涙が落ちた。
「・・・っ。マリー、知ってたよ知ってたっ。」
「・・・やっぱり、見られちゃったんだ、チケットと、地図・・・・。」
「見ちゃった。」
「その日から体調崩れて、そのうえ心までがたついて・・。」
マリーの目も潤んできた。
「大丈夫だよ、いつでもエリキシル剤作ってあげる。死んじゃうなんてイヤっ。絶対に、殺させないから!」
涙が・・・流れた。
「・・・・そういえば、私、地図とか見ちゃったあと、考えたの・・・・。
マリーが行っちゃう前に、何か、マリーの役に立ちたかった。」
「そんなの・・・っ。」
「きっと、お父様にもお母様にも、お医者様にも、友達にも、町の人たちにも、みんなにも・・・。
私の存在は迷惑なんじゃないかって思った。お金持ちのくせに病弱で、昔から好き放題してるなんて・・・。
迷惑すぎるよね・・・・・・・・・???」
「・・・シアは、シアじゃない。」
涙にずぶぬれたマリーが、シアに優しく言った。
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・!!!」
シアは更に泣く。
「・・・だって時にはマリーにあんなに高価なもの頼んじゃったりして・・。」
「親友だから。」
「・・・っ。でも、で・・・も・・・ぼう・・けん・・・にも、つ・・・いて・・・いってあげられ・・なかった。」
声が・・・・・ふるえるっ。
「そんな・・・・シアは、いるだけで・・・・」
「私は・・・・私は・・・・・。」
2人で泣く。泣きじゃくる。
「・・・・っ。シア、本当のこというとね?ケントニスなんかには行きたくなかったの。
シアといたいよ。ずぅっと、このままでいたいよ。」
「でもマリー、あなたは・・・錬金術師だから・・・・・。
ただの人間じゃないわ、名声の高い、有名人よ・・・・・・。」
「シア・・・・。ごめんね本当にゴメン・・・・・!!!」
「マリー・・・。ごめんなんて、いわないで。あなたは・・・私の一番の理解者で・・・・。」
“一番の理解者、「マルローネ」。
あなたはどんなに私に勇気を与えてくれただろう。夜眠って朝起きられないかもと怖い思いをしている私を、救ってくれたのは、マリーだけだったよ。”心の中を、この気持ちが走る。
「マリー、あなたは、どんなに私に勇気をくれただろう。
夜眠り、朝起きられない確率が高い重い病気を持つ私でも、仲良くして、近くにいてくれて、・・・・支えてくれて。
あなたの前で、初めて倒れたとき、一番心配してくれたのは、お父様でもなく、お医者様でもなく・・・
あなただった。そのうえ、「エリキシル剤」なんて、高価で、複雑なもの、頼んだりして。
それでもマリーは、作ってきてくれたよね。
お医者様がいってたの。あの薬を使わずに、そのまま安静にしていただけでは、私はしんでたんだって。
だから・・・だからマリー、私だけじゃなくって、他の人も救ってね・・・・?・・・がんばって。」
私は、すべて言えた気がした。なんだか、涙も枯れていたみたい。
でもまだ、心の中は、悲しみでいっぱい。涙は枯れない。
「シア、がんばるから。近くにいられないけれど・・・。」
「・・・・・・・。やっぱり、行くんだよね?夢に向かって行くんだよね!?」
「うん。私、行くよ。・・・大丈夫よ、手紙ぐらい出すから。シアも体に気をつけてね。」
「・・・・・・・うん。」
「シア。」
「なに・・・・・・・・・?」
「・・・遠く離れていても、声が聞けなくても、いつまでも
親友だよね?」
「・・・・・・っ!!!」
涙が・・・・・涙が止まらないの。
「うん、もちろん!・・・っマリーを・・・思えばっ・・・いっいつでもっ・・・・ぅっ・・・・」
“いつでも近くにいるから”
「・・・明日、朝はやくに発つの。・・・だから、またね。
もぅ、ずっと・・・ううん、また会える日まで・・・。我慢しててね。私も、あえないこと、我慢する。」
「私・・・・いつでも待ってるから。マリーが帰ってくるの、待ってるから。」
《絶対に、またあおうね・・・・・》

その日、マリーは、真っ赤な夕焼けと共に、工房へ帰った。
そして次の日の少し涼しいやっと日が昇った朝・・・。
マリーはエル・バドールを目指して旅だった。

あの日から、早くも一ヶ月経った頃、エル・バドールから、私の元へ手紙が届いた。
「シアへ。
お元気ですか。
シアにあえなくて、とってもさみしいです。
今、声だけでもつながる便利な機械を作ろうとしてるんだけど、・・・・むずかしいものね。
それよりも、ケントニスって凄いのよ〜?
礼儀正しいし、少しでも調合に失敗したら、『ンまったく、あンなたは、ぬあにをやってるのっ!?それでも錬金術師!?』
・・・とかいわれちゃうんだよ・・・・。(えへへ)
でも、良いところもあるのよ。
だって、錬金術師は宿屋に泊まるのただなんだからvv
本当に、シア大丈夫〜?すんごく心配なんだけどなァ・・・。
・・・・でも!!シア、心は元気だからね!!早くシアにあえることを願っております。

                                   byマルローネ」
あいたいな・・・・。
でも、うまくやってるみたいだし、平気だよね!!

“いつでも近くにいるから”

私は決して忘れない。
あの、マリーと交わした「会う」という、二つ目の一つの約束を。

そして、懐かしい色をした、あの秋の夕暮れの出来事を。

 

                     〔THE * END〕

 


♪あとがき♪

なんか、私らしい小説じゃない気がするんです〜。
どうでしょうか?みなさま、気に入ってもらえたでしょうか?
最後の「二つ目の....」っていうのは、マリーのビィジィエムからとらせていただきました。
つまり、エリキシル剤を持ってくるのが、最初の一つの約束で、会うということが、二つ目の一つの約束。
くぅ〜っいいねぇ!!ケッケッケ。
これでもパソコンでは初めての小説!!
結構、・・・・自分でも良い出来だな・・・とか思っちゃったりしてますゥ。
最後のほう、フォントをでかくしたら、けっこういい感じにまとまったと思っています。
イヤ、自分で思うのも変だけどね。
あ、このまましゃべってると、小説よりもあとがきの方が長くなっちゃいそうだ。(笑)
じゃァ、今度はラブストーリーもの書いてみたいと思うので!
では、シュワッチ!!(星に帰ったらしい。)

 

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