DISNEY LIFE |
6月14日、ショーベース2000で行われてきたショー「フィール・ザ・マジック」が終了する。初めてこのことを知った時は、あまりに突然のことで、まさに寝耳に水、涙があふれて止まらなかった。いつも、ショーの終わりは突然やってくる。最後の14日は見に行けないが、せめてその前日と、前々日に、自分にとって最後のフィールを見に行くことにした。
実は、1995年のフィールが始まった当初、私はフィールが嫌いだった(^^;)。今では信じられないことだが・・・なぜかって理由は簡単、この前のショー「ワン・マンズ・ドリーム」があまりにも好きだったからである。ワンマンが終わるという数ヶ月前、「ワンマンが終わるらしい」という噂が立ち、ドギマギしたが、TDLからの「そんなことはありません」という答えに、内心ホッとしていたのだ。が、しばらくたって本当に終了するとの知らせ。裏切られた、という思いと、悲しみとがごっちゃになり、ワンマンが終わった淋しさが癒えないまま、すぐにフィールが始まったのもなんだかワンマンを否定されてるようで(そんなこと全然ないのだけど!)許せなかった。見に行こうとも思わなかったし、実際パークそのものからも少し離れていた。
フィールを否定し続け、半年がたち、友人が見たいと言い出したので、ようやく「見に行こうか・・」と思えるようになったのである。半年!ずいぶん私もガンコである(苦笑)。そして・・・ハマった。どうして今まで素直にフィールを受け入れて来なかったんだろうと、自分を恨んだ。フィールを好きになるということは、ワンマンを忘れることじゃない、新しいショーになったって、そこにあるのはディズニーの精神であることに変わりはない。それからというもの、インパークするたびに、必ずといっていいほど、フィールを見た。・・・そして、フィールも終わる。きっとまた、すぐに新しいショーが用意されているんだろう。でも今度は、存分にフィールとお別れをする時間があるし、フィールが好きだという前提のもとで、新しいショーを好きになることができるだろう。去り行くショーに思いを馳せ、過去を懐かしみながらも、新しいものを柔軟に受け入れよう、だってフィール・ザ・マジック=「ミッキーの魔法は 永遠」なのだから。
それでもやっぱり「なんで・・」「早いよ・・」「まだ終わらないで・・」「ひどいよ、ひどいよ〜・・」としばらくはパニックであった。でもしっかりと最後を見届けてあげるのが、今まで夢を見せてくれてきたフィールへの、私にできる唯一の恩返しだろう。12日は、今年の4月15日に地元の駅のホームで出会った、まさよちゃんとのインパークだ。
トゥデイズ・インフォメーションに、「6月14日まで!!」という注がついている。15日以降のフィールの欄がただの棒線になっている・・・この棒線が!棒線の分際で、ミッキーのマジックを奪うとは!とにかく、午前中はバケーションになったばかりのカントリーベア・シアターに行ったり、ダックパレードを見たりと、普通に楽しむ。そして2時からのフィールを見に、ショーベースに向かう。
約3年半、ありがとう | この登場には やられた・・ |
このオープニングのダンスが一番好きだった |
さすがに、千秋楽近くとあっていつもとは違う雰囲気だ。もちろん、混んでいる。なんとか中央、真ん中あたりの席に座ることができた。と、ここで隣りに座っていたお嬢さんが「次のショーって、なんだか知っていますか?」と話し掛けてきた・・これがきっかけで親しくなり、のちに一緒にインパークしたり写真の交換をするようになる。まゆみちゃんとの出会いだ。16周年の日にまさよちゃんと出会い、フィールの最後ということでまゆみちゃんと出会い・・なんだか今年は良い出会いが多くてうれしいなぁ(^^)。
この!このミッキーの右手が! その右手が女の子を狂わすのよ(?) |
フィールのキメポーズといえば、 これでしょう・・斬新だと思う |
そして、フィールが始まる・・。「and now・・」とアナウンスを聞くだけで、ゾクゾクしてくる。ミッキーの登場シーン、本当に大好きなのだが、あの耳から現れるのがなんともたまらない感じだ。そして銀色マント!私のフェチのひとつであるが、いろんなショーでマントを着ているが、このショーのマントはかなり私、ストレート直球ド真ん中・・である。ああ、素敵です・・体を覆い隠すくらいの大きいマントが好みなのだ。これも、もう見られないのか・・・。
ライブで聴くカラー・オブ・ ザ・ウインドは最高・・ |
大好きなライオンキングのサントラが多く使われてて うれしかった・・!!輪になるとこも好き。 |
なんたってこのお姉さんたちに 釘付けだった(笑) |
ポカホンタス、簡素な舞台ではあるが、風の音とともに吹かれてくる木の葉が、客席にまで風を運んできているかのようだ。ライオンキング、なんたってサントラをバックに踊る動物たち・・これだけで、もう感激である。アラジン、初めて見たときは、本当にジーニーの変化にはびっくりした。
毎回ゲストの笑いを誘う(笑) サヨナラ、サヨナラ・・・ |
最愛の歌、パート・オブ・ ユア・ワールドが・・(T▽T) |
ラインダンス、ゲストの手拍子 ・・・忘れられない |
リトル・マーメイド・・・なんたってパート・オブ・ユア・ワールドである。ディズニーソングの中で一番好きな歌を、ライブで聴けるだなんて・・ラスト、海面へ向かっていくように上昇していくのが良かった。美女と野獣、ウェイトレスのコスチュームが可愛くて、輪になってクルクルまわるところがお気に入りであった。
なんとジャファーがマレフィセントの 手にキスを・・!悪って素敵・・ |
捕まったドナルドのクチバシは 適切な処置といえる・・ |
こんなきらびやかな格好で助けに来る 君こそヒーロー、炎だって操れる! |
そして招かれざる客・・ヴィランズの中では男性はジャファー、女性はマレフィセントが好きなだけに、普段ありえない共演にうれしい場面であった。ジャファーが「これはこれはマダム」と言うのが、もう(笑)。縛られたドナルドには、申し訳ないけど・・笑っちゃう。ミニーは、「あなたたちにミッキーは負けないわ!」とばかりにヴィランズに抵抗するのが痛々しくて、とってもミニーだった・・。そして、「feel the magic・・」のコーラスとともに敵地のど真ん中から登場する我らがミッキー!そのゴージャスさも、派手さも、指先からの炎も、毎回分かっているのに、やっぱり一番ドキドキしてしまうシーンなのだった。そしてひとりで3人ものヴィランズと闘うミッキー・・。舞台狭しと駆け回り、走る閃光!
無事ヒロインを救出、 軽々と持ち上げる! |
この瞬間、黄金の世界が 舞台いっぱいに広がる・・ |
私しか喜ばない(笑)写真 この後ろ姿に恋してました |
そして、ミッキーの魔法で、自由が欲しい人魚も、呪いがかかった野獣も、人間に・・・このシーンに起こるゲストの歓声も、なんだかひとつになったようで、とっても好きだった。そしてミッキーがジャンプ!すると上から光りが、さらに舞台中央から左右にぐわ〜って感じで黄金色の世界が広がる!!この瞬間は、フィールの中で一番感動した・・。音楽も最高に盛り上がっていくところで、一気にまぶしいまでのフィナーレへとなだれこんでいく・・
最後の決めポーズ!幕が閉まるまで、 ミッキーの鼻が動いてたりしてたっけ・・ おつかれさまでした。今までありがとう。 |
ああ、終わってしまうのだ、フィール・ザ・マジック・・・この2時からの回が終わったあと、即5時40分の回に並び、この日2回目のフィールを見た。・・実は、この日のこの回のフィールが、私にとって一番だったのでは・・と思う。なにせミッキーが!!めっちゃくちゃ動きがキマッていたのだ。キレがあって、クールで・・。さらにヴィランズと闘うシーンでは、ミニーとドナルドを自分の背に守り、最後のキメにガバッと飛び上がって、地に伏すという・・なんともキザなアクションをキメてくれた。さらにさらに、フィナーレでのゲストに向かっての挨拶(上のキメシーンに行くまでの合間)は左に向かっては片手を胸に置いての礼、右には敬礼だったのだ!!ああ・・・(私、鼻血の海でおぼれる)なんだかもう、これ以上ないくらいの、最高のフィールであった。
次の日は、さっそくまゆみちゃんと2人で初回の12時30分と、その日最終の5時40分の回を見た。本当に、朝一番からその間じゅう、ずっとショーベースにいたのである。こんなふうにしてフィールを見るのは初めてであったが、周りのゲストもこれだけのために来ている、みたいな感じで、まさに最終日前日の雰囲気であった・・。前の回が始まって、音楽が聞こえてくる。これを聞くのも、私たちにとっては今日が最後である。感慨に浸りつつ最後を惜しむ。そしてついに私たちにとっての、最後のショーが始まった。もう、このオープニングを見ることもないのか・・客席に背を向け、せり上がってくるミッキー。ああ、この姿もこれで・・。それにしても、ゲストのノリも異常である。拍手、歓声、そろいまくる手拍子・・。オープニングからこのテンション、すさまじかった。本当に、舞台と客席がひとつになり、最後を見送ろうとしているかのようだ。ひとつ、ひとつのシーンが終わっていく。大好きだった歌も、ダンスも、キャラクターも、これでサヨナラ・・。フィールの中で一番好きなシーン、舞台いっぱいが黄金色になる瞬間は、強く強くまぶたの裏に焼き付いた。このショーベースの中だけは、まったく外世界と切り離された、魔法を感じる空間だった。
そして、フィールは終了した。本当の14日の最終公演には、最後の「ご挨拶」があったようだ。その時間、私は職場にいながらにして、心はパークに飛んでいた。きっちり5時40分に頭の中で、フィールがスタートし、時間を追いつつ私の中でも最終公演が進んでいた。物質的距離はあれど、精神的には、まさにそこに私はいた。
さよなら、フィール・ザ・マジック。大好きでした。
次のショーも、同じくらい愛せるのではないかな、と思います。
最後に・・このページの写真は、半分くらいはまゆみちゃん提供のものである。ありがとう、感謝してます!私はフィールの写真は200枚近く撮っていたが、それぞれに想い出と思い入れがあって削るのが苦労だった。ちなみに、それまでは普通のコンパクトカメラを使っていた私だが、まゆみちゃんに影響され、ついに一眼レフに手を出すことに・・。これでさらに戻れない道に突入したのは、言うまでもない。