家庭の窓
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テレビのCMで,商品の販売をしている際に,「この放送の終了後30分以内」という言葉が、一様に発せられています。1時間以内とか,いつでもといった異なる案内は皆無です。申し合わせているような気もするので,決まりがあるのかとチャットに尋ねると,特に決まりはなく,購買意欲を促すテクニックとして,また受け入れ側の体制の配慮のためということでした。それにしても,どのCMも30分にこだわっているのは,気になります。特に,30分を過ぎると付属の追加サービスがなくなるという宣言は,あからさまです。
CMについて,もう一つ。こちらの選局のせいかもしれませんが,毎日同じCMを聞かされて,飽き飽きしています。CMに関心があるわけではないのですが,いろいろなCMを日替わりで見てもいいかなと,感じています。また同じではなく,変化がほしいのです。これは見せられる側の勝手な思いです。CMは,見せる側の思惑で発信されます。見飽きる人がいるかもしれませんが,毎日流して,多くの人に見てもらう機会を増やすことが目的でしょう。発信と受信の事情が違っているのです。
さらにCMの内容もいささか気になることがあります。割引ですが,今だけ半額,今だけ○千円引き,と声高にうたっていることです。良い商品と自信を持って売り出しているのなら,堂々と定価で宣伝したらと思ってしまいます。お試しと言いながらも,割引しなければ買ってもらえないという雰囲気がいやになります。続けて購入は定価になるのですが,はじめだけ割引することで買ってもらえると思われていることが気になります。人の足下を見ているようで,不愉快になります。なんとしても使ってもらわなければ始まらないという思いは分かりますが,人の付き合いとして,いかがかなと感じています。
テレビのCMは,人が直に向き合うセールス活動とは違います。たまたま放送機器を介して出くわした人たちに向かって,広く「皆さん」と呼びかけているだけです。そこの無限の距離感では,人としての配慮は最低限になるしかありません。人と人との会話という感覚では,違和感が生まれても仕方ありません。このような世界になじめないでいる自分に気がついています。
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