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【生きる羅針盤の提案(55):自分正当化5】
人権宣言等から導き出した「人権羅針盤」は,人権という言葉が目指すものに言い換えると人が穏やかに生きるための羅針盤と考えなければなりません。だからこそ,先に示した子どもの育ちを考える羅針盤としても有効になることができたのです。ここでは,「生きる羅針盤」としての様子を描き出しておくことにします。ふと立ち止まって,「生きるとは?」という疑問に出会った際に,その思考のお手伝いができたら幸いです。
「私が生きる羅針盤」を考える第55版です。自分を必死に正当化する人の心理を詳しく解説している記事が目にとまりましたので,生きる羅針盤に参照してみました。
※参照先の「自分を正当化する人の心理と特徴5つ…なぜ"自分は正しい"と思い込むのか」は
こちらです。
【2.自分が特別だと思っている :自惚れ】
《説明》「自分だけは特別」「自分は悪くない」と考える特権意識が強いことも,自分を正当化する人の特徴です。この特権意識が強い人は,他の人が守るべきルールやマナーも自分には適用されないと感じています。そのため自分に都合の悪い状況が起きると,「こんなことは許されない」と怒りを感じ,自分の正しさを必死に主張します。これは「自分は特別扱いされて当然」と考える特権意識が原因になっています。
※私たちが生活をする上で常に配慮しておくことは,もう一人の自分が自己肯定感を持つことです。自己のあり方を自認することが大事ですが,それは人としてのあり方を弁えていることが前提になります。自分勝手なあり方では,他から尊重されることは無理です。自他のバランスを欠いた、他を尊重できない判断をしてもかまわないという特権意識は,生活の場では自らを否定される立場に追い込むだけです。《WHO》
【5.自信があるようで,実は劣等感が強い :不平等】
《説明》自分を正当化する人は一見すると自信があるように見えますが,実はその裏に劣等感やコンプレックスを隠しています。自分が劣っていることを認めると,ますます自分の価値が下がると思い込んでいるため,常に強気でいるように振る舞います。この心理から,自分が批判されると,自分の弱さや欠点を必死に隠そうとして自己正当化を繰り返してしまいます。
※私たちが生活をする上で常に配慮しておくことは,安心して落ち着ける環境を整えることです。人にとって安心できる環境とは,弱いところのあるありのままの自分を隠さなくていいと思い合えるところです。人としての信頼関係とは良いところも悪いところもまるごと,お互いに受け止めることです。人は誰しも思い通りの理想的な自分ではあり得ません。逆に,弱みを見せない人を周りの人は警戒し,信頼につなぐことができなくなります。自分の弱みを弱みと認めることが、他者の弱みを認め合うことによって,信頼することを促してくれます。《WHERE》
【1.自分の間違いを認めるのが怖い :誤理解】
《説明》自分を正当化する人は,実は間違いを認めることをとても怖がっています。彼らにとって,自分の間違いを受け入れることは自分自身を否定されるのと同じくらい苦痛です。自尊心が傷つくことを恐れているため,間違いを指摘されると強く反発してしまいます。間違いを認めれば周囲から評価が下がり,もう受け入れてもらえないという不安から,何としても自分を正当化しようとします。
※私たちが生活をする上で常に配慮しておくことは,偽りなくお互いに理解し合うということです。人ですから,間違えることがあります。その間違いをまず自分が認めたうえで謝罪をしなければ,他からもその後の理解は進みません。間違いを指摘されて受け入れることが自己否定になるというのは勘違いです。至らなかった自分を冷静に受け入れることこそが自己を大事にする意思となります。正当化するのではなく,真実化することが,たとえ辛くても,守るべき自己表現です。《WHEN》
【3.自分が被害者だと感じている :排除】
《説明》自分を正当化する人は,「自分が被害者だ」と強く感じる傾向があります。これは「自分だけが悪く言われるのはおかしい」と考える被害者意識が原因です。何かトラブルがあると,自分が責められていると感じてしまい,状況を冷静に判断できません。実際には公平な批判でも,本人にとっては理不尽な攻撃に見えてしまい,「被害者」としての立場を守るために自己正当化を繰り返します。
※私たちが生活をする上で常に配慮しておくことは,日常の暮らしの場面では,お互い様に権利と義務を配慮しなければなりません。トラブルになった際には,権利が脅かされた被害と,果たすべき義務を疎かにした失策が生じます。状況の冷静な分析と公正な判断に任せるという落ち着きが,必要な対応になります。自己正当化をするにしても,感情的ではなく,慎重な考察によるものにしなければ,受け入れてもらえません。誰もが納得できる説明を導き出すのが世間です。《WHAT》
【 】
《説明》
※私たちが生活をする上で常に配慮しておくことは,今日が明日につながっているという時間の推移を意識することです。自己正当化への欲求は,今現在を正当にしたいという思いだけに囚われています。生きるということは生きていくということです。今日のありようが明日のありようを生み出すという事実を忘れないことです。自分勝手な正当化をしていると,人としての生きる歩みの正当な道筋から踏み外してしまうことになります。何より,偽りの正当化は,楽しくありません。《WHY》
【4.失敗を認めると心が不安定になる 不成長】
《説明》自分を正当化する人は,自分の行動と矛盾する情報を受け入れると,心理的に強いストレスを感じます。この心理状態は「認知的不協和」と呼ばれますが,これを避けるために自分の行動を無理やり正当化しようとします。心理的な安定を保つため,無意識のうちに自分を守る「防衛機制」が働き,自分が間違っているという現実を受け入れられなくなります。
※私たちが生活をする上で常に配慮しておくことは,日々自らが向上しようと願っている楽しみを自覚することです。人は赤ん坊で生まれてきますが,日々少しずつ成長をして今日まで生きてきています。その成長は今も途切れることなく続いていく,それが生きることです。今は至らない部分がある自分,その自分をありのままに認めて,明日に向かって可能な成長をし続けていく喜びを、きちんと感じていなければ,人生はつまらなくなります。失敗は自分の明日への成長点なのです。それを認めないのは生きることを認めないことになることを、弁えることです。《HOW》
○以上,生活をする上で常に配慮しておくことは,常に至らなさを抱えている自分をまっすぐに見つめ,頼り合える周りと共に関わりながら,心穏やかに生きていこうと願うことです。その関わりの中で,その人らしさがお互いの関係を豊かなものにしてくれます。その証は,これまでの先人が生き証人として示してくれています。
自己正当化をする5特徴の状況を「生きる羅針盤」に対応させてもらいました。これまでの対応事例と同じように,あまり違和感もなく整理をすることができているはずです。それぞれの想定している世界観における具体的な表現は違っていても,人が思い至る幸せに生きる境地は本質的に同じ構造になっているようです。それぞれを別個にしておかずに,まとめていく作業から,人の生き方について深い理解が得られるのではないかと期待しています。
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社会に真剣に向き合って生きていくことは,人として誰もが願っていることです。ただ人には本能から派生する弱さもあります。その弱さを押し込めていく意思が必要になります。そしてその意思は目標を必要とします。それが羅針盤なのです。
人としてすべきことから外れないようにすることは大事であり,それは誰にとってもできることであり,気持ちの良いものです。しあわせは誰かだけにあるのではなく,皆に同時にあるものです。権利を守る,言葉は堅く響きますが,人として生きていく自然な姿であればいいのです。
(2026年02月22日)
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