*** 子育ち12章 ***
 

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「第 61-10 章」


『子育ちは まやかし避けて 正直に』


■子育ち12表裏■

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『子育ち第10表裏』

【偽】

《まえがき》
 この子育て羅針盤では,子どもの育ちを6つの視点と2つの領域から理解することを目指しています。6つの視点とは,誰が育つのか,どこで育つのか,いつ育つのか,何が育つのか,なぜ育つのか,どのように育つのかという問に沿うものです。また,2つの領域とは,自分自身の育ち(私の育ち)と他者と関わる自分の育ち(私たちの育ち)という育ちの領域を想定しています。6つの視点にそれぞれ2つの領域を重ねると,12の論点が生じます。これが羅針盤の針路構成となります。
 この第61版では,私の育ちの項では表の選択を,私たちの育ちの項では裏の選択を考えてみます。

《偽について考える?》
 世間にはあれやこれやの偽物が後を絶たずに登場してきます。マンションの基礎のくい打ちデータの改ざんや,血液製剤の不正製造などは目新しい偽物の出現です。息子を語る偽物が国中を徘徊しているのも,いっこうに衰えをみせません。偽物が蔓延っている世の中は,不信感を募る住みにくさに止まらずに,偽物が当たり前になっていくという怖れを押しつけてきます。偽装○○を犯してしまう卑怯な性根を育てないようにしないと,取り返しが効かない禍根を招くことになります。

 社会生活では誰しも身を守るために,幾分か自分を偽ることがあります。顔で笑って心で泣いてという状況です。クラスメートにからかわれて,いじられキャラであると自分に言い聞かせてやり過ごしながら,実は心に痛みをじわじわと感じていることがあります。いじめられても,親の前では何もない平穏な状況を見せつけてしまいます。偽らない方がずっと楽なのに,わざわざ辛い偽りに向かわせているのは何でしょう? 弱い自分を見られたくないという自尊心でしょうが,自らを偽ることの方が自尊心を壊すことなのです。

 急速に進展する情報社会に育つ子どもたちは,大人顔負けの知識を持っています。「知っている」ことがたくさんあり,すべて分かっていると思い込んでいます。知っているからできるとはならないのが現実ですが,それよりも,生きることのできる知恵が欠けています。お母さんが入院したとき,「ご飯はどうするの?!」と,自分の無知に気付かされる子どもがいます。助け合って生きているはずの家族ではなく,ただの同居人でしかない偽家族であると,生きる力の育ちは不可能です。生きる力が自信の礎になります。



 フェアメンというイメージ語があります。暴力を決して振るわず,パートナーを対等な相手として尊重する男性のことです。例えば,自分がうまくいかないことを相手のせいにしないといったチェックが考えられています。フェアメンは,結婚してから成れるものではなく,育ちのなれの果てです。子ども時代から,フェアメンになる下地を育んでおくべきです。世の流れを見ていると,下地がなく付け焼き刃では,熟年離婚という将来を約束されていると予測しておいた方がよいようです。

★落書き★

 人は息をします。ところで,息子は男の子ですが,女の子は息女。息という字は,自+心! 自は正面から見た鼻の形の象形文字です。心は心臓の象形文字です。そこで,息は呼吸することを意味し,転じて,生きる,生まれるなどの意味を持つようになりました。息子,息女の息は生まれることを意味しています。また,むすこ,むすめ,のむすは産す,生すと書き表され,産まれるの意味です。私たちの間に産まれてくれた息子や息女,愛おしく育んでやりましょう。


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