*** 子育ち12章 ***
 

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「第 66-06 章」


『子育ちは つぶやき止めて 語り合い』


■子育ち12活動■

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『子育ち第6活動』

【言葉を組み合わせて分かる】

《まえがき》
 この子育て羅針盤では,子どもの育ちを6つの視点と2つの領域から理解することを目指しています。6つの視点とは,誰が育つのか,どこで育つのか,いつ育つのか,何が育つのか,なぜ育つのか,どのように育つのかという問に沿うものです。また,2つの領域とは,自分自身の育ち(私の育ち)と他者と関わる自分の育ち(私たちの育ち)という育ちの領域を想定しています。6つの視点にそれぞれ2つの領域を重ねると,12の論点が生じます。これが羅針盤の針路構成となります。
 この第66版では,子どもの育ち12の活動として独自に選び抜いたものを,子育て羅針盤としてお伝えします。

《言葉を組み合わせて分かる?》
 若者だけでなく,アメリカのトランプおじいさんもツイッターが好きなようです。サービス名のTwitterは「さえずり・興奮」「無駄話」,または「なじる人・嘲る人」という意味であり,短文投稿を指す英語tweet(ツイート)は「鳥のさえずり」を意味し,日本語では「つぶやき」と意訳されます。つぶやきですから,人に聞いてもらうという気はないのです。勝手につぶやいていたら,と無視される程度のものです。それを聞いてやるという物好きがいるのが不思議です。

 言葉は五感で捉える事象の名前です。固有名詞や抽象名詞,形容詞や助動詞などの種類がありますが,要は人が物事を定義してお互いに分かり合える道具です。赤ん坊が言葉を覚えて意思の疎通ができるようになると,家庭を端緒として人間社会での生存が確保されます。赤ん坊の泣き声の意味を理解できるのは母親ですが,母親以外の人にも分かってもらうためには,言葉を覚える必要があります。その言葉が,もう一人の自分と自分の対話を可能にして,人格が育っていきます。

 親が願っているちゃんとした言葉遣いをしつけるためには,ちゃんとすることがどういうことかを知っていなければなりません。言葉をつないで文章を届けるようにすることです。つぶやきは伝えただけですが,言葉遣いとは伝わるように形を整える手間が必要になります。あなたに向かって言っていますという気持ちが敬語の作法であるように,言葉を正しく継いで届けようとする,それが分かり合いの条件です。子どものつぶやきを分かってやる優しさは,逆に言葉の修練の邪魔になります。



 人は考える力を授かっています。考えるとは,過去を知り,整理し,法則を見つけ,未来を慮ることです。時間を越えた思考は,今を生きている自分にはできないことで,もう一人の自分がその任に当たることになります。日記を書くときに朝の自分を振り返ることができるのは,もう一人の自分なのです。親をはじめとして先人の生きてきた道をもう一人の自分が学び取ることで,明日の自分の姿をもう一人の自分が期待できるようになります。大事なことは,周りの先人が持っているのです。

★落書き★

 知識は言葉で覚えていくものです。授業で黒板の文字をノートに写し取るときに,言葉一つ一つをばらばらに写し取っていないでしょうか? なるべく一つながりの文章として3度ほど読んで覚えて,文章を写すようにします。そこで覚えるという作業ができるので,復習が進みます。ばらばらの言葉は意味のつながりがないので役に立ちませんが,つなげて文章にすれば知識になるのです。「一番」,「高い」,「富士山」ではなく,「一番高い富士山」とつなぐのです。成績アップの裏技です。


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