*** 子育ち12章 ***
 

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「第 73-03 章」


『子育ちは 落ち着きがあり 歩み出す』


■子育ち12願語■

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『子育ち第3願語』

【落ち着きたい?】

《まえがき》
 この子育て羅針盤では,子どもの育ちを6つの視点と2つの領域から理解することを目指しています。6つの視点とは,誰が育つのか,どこで育つのか,いつ育つのか,何が育つのか,なぜ育つのか,どのように育つのかという問に沿うものです。また,2つの領域とは,自分自身の育ち(私の育ち)と他者と関わる自分の育ち(私たちの育ち)という育ちの領域を想定しています。6つの視点にそれぞれ2つの領域を重ねると,12の論点が生じます。これが羅針盤の針路構成となります。
 この第73版では,「子育ち」をしている子どもたちが,育ちの発露としての願っていることに寄り添って考えてみようと思っています。育ちたいという思いを12の指標になぞらえてみることで,子どもたちにしっかりと支援の手を伸ばすことができるでしょう。それは一方で,子育てをしている大人には,大人の出過ぎる願いを控えることにつながるはずです。子どもの願いという新たな12の指標盤を楽しんでください。

《落ち着きたい?》
 日が暮れてくると,早くお家に帰りたいと思います。お家に帰り着くとほっとします。自分の部屋に入って,外出着を脱いでくつろぎます。安心できる居場所です。ところで,お母さんにはお気に入りの居場所はどこでしょう。落ち着くのは布団の中だけというのは笑い話にしておいてください。ホテルの部屋と違って,お家が落ち着くのは,温かな家族のつながりがあるからです。勉強させるためと思って子ども部屋に追い込んで家族から突き放すと,子どもは不安になり,落ち着きを失なっていきます。

 知らない人の中では,落ち着きません。それでもかつてはお互いに同じ場にいると気配りを交わして,それなりの距離感で人としてのつながりを保っていました。いわゆる中途半端なつながりを持つことができていました。ところが今は,つがっているかいないかの二者択一になっています。いわゆる味方か敵か,というディジタル思考です。電車に乗っていて知らない人の中で不安になり,つい知っている人とのつながりをスマホで確認して落ち着こうとしています。安心できる居場所が限定されていくと,不安の場が広がっていくだけです。

 親として,子どもが落ち着きたいという願いを叶えながら育つためには,どのように関わっていけばいいのでしょう。例えば,子どもが不安を感じているとき,大丈夫だからと抱きしめてやることです。頑張れと尻を叩くことよりも前に,まずは気持ちを受け止めてやらなければ,前向きにはなれません。内弁慶といいますが,安心できるから,外に向かっていく気になります。母親がついている,見てくれている,そう思わせられたら,子どもは落ち着きます。その基盤があるから,知り合いという落ち着き場所を増やしていけます。



 グズグズしている子どもや連れ合いに,檄を飛ばすことはありませんか? 元気のない者に刺激を与えて活気づけているつもりです。でも,檄を飛ばすというのは,そういう意味ではありません。「自分の考えを広く人々に知らせ同意を求める」というのが,正しい意味です。家族といった狭い中では,檄は飛ばせないのです。お母さんは言葉を教える役割を持っているので,正しく美しい言葉と使い方を身をもって伝授してくださるようにお願いします。

★落書き★

 英語を学び始めると,アルファベットを覚えなければなりません。ところで,アルファベットとは,どういう由来の言葉なのでしょう。ローマ字の元になっているのが,ギリシャ文字です。ローマ字のaがギリシャ文字ではα(アルファ),ローマ字のbがギリシャ文字のβ(ベーター)であり,ローマ字のabがギリシャ文字のαβ=アルファベータになります。平仮名を「いろは」と言っているようなものです。時計にオメガというのがありますが,ギリシャ文字のΩ(オメガ)がシンボルです。


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