*** 子育ち12章 ***
 

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「第 77-11 章」


『子育ちは 後でと言わぬ 意欲持ち』


■子育ち12心算■

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『子育ち第11心算』

【長いつもりで短いのが意欲 短いつもりで長いのが怠惰!】

《まえがき》
 この子育て羅針盤では,子どもの育ちを6つの視点と2つの領域から考察しています。6つの視点とは,誰が育つのか,どこで育つのか,いつ育つのか,何が育つのか,なぜ育つのか,どのように育つのかという問題視です。また,2つの領域とは,自分自身の育ち(私の育ち)と他者と関わる自分の育ち(私たちの育ち)という育ちの領域を想定しています。6つの視点にそれぞれ2つの領域を重ねると12の論点が生じ,これが羅針盤の針路構成となります。
 この第77版では,「子育ち」をしている子どもたちが育ちに向けているはずの心づもりに寄り添って考えてみようと思っています。育ちたいという切なる積もりを12の指標になぞらえてみることで,子どもたちの育ちの現実に寄り添うことができるはずです。それによって,子育てをしている大人の願いも子どもにきちんと重なっていくことでしょう。子どもがなんとかして向かっていこうとする心づもりを理解する新たな12の指標盤を楽しんでください。

《長いつもりで短いのが意欲!》
 朝起きるときに,起きるのはイヤだな,もう少し寝ていたいと思う季節です。一方で,時計のアラームで目覚めると,さあやるぞと起き上がるときもあります。その違いは,具体的な何事かに取り組もうという意欲の有無です。子どもには育ちのためにしなければならないことがあり,自分からやり抜こうと意欲を持って取り組むことが能力の蓄積にとってより効果的です。好きこそものの上手なれと言われてきました。しかし,その意欲を長く持続するのは簡単ではありません。つい,親や先生に言われてすることになります。

《短いつもりで長いのが怠惰!》
 夜寝るときに,今日も終わった,寝るだけが楽しみと目をつむります。そのときに,今日一日を振り返ってみることが大切です。日記を書くのは振り返りなので,寝る前です。具体的に自分の行動を「○○をした」と言葉にして振り返ることができるとき,明日への意欲につながります。今日は何をしたのかを思い出せなかったら,無駄に過ごしたのかもしれません。ちょっとのつもりでゲームをしたらついつい長引いてしまったということを繰り返しがちです。意味を見いだせない怠惰な時間は思いのほか伸びてしまいます。

 子どもが「意欲を目指し怠惰に引き込まれない」という心算を実現できるためには,親としてどのように関わっていけばいいのでしょう。朝起こさないで遅刻しそうになる経験をさせます。明日からちゃんと起きようという意欲を引き出します。のんびりとくつろぐ時間を決めておきます。時間になったという注意をして,時間があっという間に終わるということを意識させます。楽をする時間はなるべく伸ばしたいという弱さにけりをつける思い切りの良さを身につけさせましょう。



 どうしてできないの! 尻を叩いて強いる,それは体罰であり,しつけではありません。親が居なければできない状態にすることになります。子ども自身が意欲を発揮してできるように育てなければなりません。親としてつい強いてしまうのは,育ちという時間のおっとりさが待てないせいでしょう。親の忙しさを押しつけてはしつけにならずに,体罰になります。「しつけ」のつもりで「おしつけ」になっています。親への育ちもおっとりと進んでいるので,一緒に育ちましょう。

★落書き★

 齷齪。クイズ番組が結構放映されており,難読漢字も出題されます。普段の生活ではお目に掛からない漢字も,音声の話し言葉では馴染んでいるものがあります。先頭の漢字は「あくせく」と読みます。もともとは「あくさく」と読んで,歯並びの細かいさまを意味していました。その細かなイメージから,物事に細かいさまを言うようになり,心の狭いさま,目先のことに追われるさまを指すようになりました。ところで歯並びの細かいさまを今は何と言うのでしょう? 齷齪では通用しなくなっています?


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