*** 子育ち12章 ***
 

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「第 82-13 章」


『子育ちは 人に恥じない 道選び』


■子育て12心育■

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『子育て第13心育』

【子どもが純潔でいる心を育てましょう!】

《まえがき(毎号掲載)》
 子育て羅針盤では,子どもの育ちを6つの方向と2つの領域から考察します。6つの方向とは,誰が育つのか,どこで育つのか,いつ育つのか,何が育つのか,なぜ育つのか,どのように育つのかという問題視座です。また,2つの領域とは,自分の育ち(私の育ち)と他者と関わる自分の育ち(私たちの育ち)という育ちの領域を表します。6つの方向にそれぞれ2つの領域を重ねた12の論点が羅針盤の基本的な考察の構成となります。
 この第82版では,子どもたちの心の育ちがどのようなものかを,総括しておきます。つい日常の子育てに向き合っていると見逃しがちな目標を,再確認していただければと思っています。子育てという山道を歩んでいくとき,目の前だけを見ていないで,たまには目を転じて向かっている頂を確かめておくことが迷わないために必要なことです。何となく成るように育てればいいというのではなく,あるべき育ちに沿っていくことができるように,親は子どもの育ちを見守りつつ支えてやらなければなりません。心豊かな子に育ってほしいという親の熱い願いが時として過剰に子どもに向けられることがあります。子どもは今の自分ではどうすればいいのと問いかけています。子どもの育ちのペースに寄り添った親の支援になるために,親は自分の子育てを検証することが必要です。今すべきことか,相応しい程度か,順序に沿っているか,子どもの育ちを見極めて,それなりに指導や助言をすることになります。子育ての全体を見渡したポイントになる12の指標を参考にしてください。

 《純潔でいさせる》
 純潔とは汚れていないことです。汚れとはどういうことでしょう? 妬みや嫉み,恨みなどといった誰もが自分の中に持ち合わせている気持ちにまみれることもあるでしょう。そこから,人を陥れたり,蔑んだり,貶めたりして,自分を慰撫しようとする弱さも現れてきます。子どもは自分の中の汚れに気付くことができないまま,周りの人を見る目が汚れて,信頼できるはずの関係までを自ら壊してしまうことになります。真面目な子をからかったりいじめたりする弱さに気付かせないと,汚れは染みこんでいきます。

 《見習わせる》
 男の子はお父さんのように,女の子はお母さんのようになりたいと思うでしょう。家庭では大人は本音で暮らしていますが,その暮らしぶりが信頼に満ちたものでありたいものです。人前と家での姿が違うのは仕方がないとしても,もしも極端な陰日向があると,子どもは陰の姿を見習うことになります。子どもの前では,多少気をつかった方がいいでしょう。明るく曇りのない家族であれば,心は真っ直ぐに汚れのない状態を保つようになり,社会の汚れに対する抵抗力がついていくはずです。少しでも汚れていると汚れることに対する忌避をしなくなりがちです。

 《正させる》
 親は子どもの気持ちが汚されないように気配りをしていますが,守りきれません。少しばかり汚れてしまうことがあります。そのときに汚れに気付かせることが大事です。汚れたと気がつけば,正すことができます。汚れた経験があれば,何が汚れかを判断することができます。純真無垢のままでは,汚れとはどんなものか分からないので,正す時機を失して,深みにはまっていくようになります。子ども同士の付き合いの中には,心の汚れも噴き出してきます。見逃さずにきちんと修正することを教えてやりましょう。

 《公明性が育つ》
 社会生活では,公明正大であることがなによりの信頼の元です。心に汚れがあると,それを秘することに余計なエネルギーを使い,こそこそし始め,結局のところ,綻びが繕いきれなくなり,破綻という結末に至ります。子どものうちに,心の土台を純潔な状態にしておけば,その上に組み上げる生活は誰に憚ることもない公明正大なものになります。子どもが持っている素直さや澄んだまなざしは,公明正大に生きるための学びを充実させてくれます。人の話を聞くという態度も,実のところ,心が純粋であるから可能になります。



 小学校の50代の女性教諭が,担任を務める学級の男子児童数人に対して、同級生に暴力を振るうよう促す発言をして、腹部を叩かせたそうです。昼休みの鬼ごっこでトラブルになっていたので「やっちゃいな」と発言をしたところ,数人が同級生の男児の腹部をそれぞれ1回ずつ叩いたのです。児童から一連の言動を聞いた保護者が学校に相談し発覚したようです。

 次号からは,第83版に入ります。平成元年に国連総会で「児童の権利に関する条約」が作られ,平成6年に日本はこの条約を結びました。この条約は全40条からなりますが,その中から,この子育て羅針盤では,12の条文を選んで,考えていきます。なお,各号のタイトルとして心の権利名を付していきますが,このマガジンの独断によるものですので,ご了承をお願いしておきます。

★落書き★

 発車の時間に間に合わない,間に合わない人だ,間に合っている,間に合わせ,といった言葉があります。語源は時間的な間に合わないかと誰しも思うのでしょうが,実は部屋の畳が語源です。合うはずの畳が間に合わないということです。部屋の大きさに畳が合わないという意味なのです。部屋の間取りという間です。


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