*** 子育ち12章 ***
 

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「第 91-03 章」


『子育ちは おおらかな親 側にいて』


■子育ち12反転■

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『子育ち第3反転』

【見守りと見張り!】

《まえがき(毎号掲載)》
 子育て羅針盤では,子どもの育ちを6つの方向と2つの領域から考察します。6つの方向とは,「誰が,どこで,いつ,何が,なぜ,どのように育つのか」という問題視座です。また,2つの領域とは,「自分の育ち(私の育ち)」と「他者と関わる自分の育ち(私たちの育ち)という育ち」の領域を表します。6つの方向にそれぞれ2つの領域を重ねた12の論点が「子育て羅針盤」の基本的な考察の構成となります。
 この第91版では,子育てと子育ちが反発してしまう心配をを考えておきます。子どものためを思って良かれと作用をしても,子どもからは良くない関わりになってしまうということです。親はしつけのつもりで関わっていても,子どもからは虐待となっていることがあると言われるようなことです。保護するのが親の務めですが,過ぎると過保護となって,育ちを疎外してしまいます。どんな点に注意をすればいいのか,羅針盤の12の視座から考えてみましょう。

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《見守り》
 親は保護者という役割意識があるので,子どもを守らなければという気持ちが強く出てきます。そのことは当然のことですが,一方で,親はハラハラしたくない、安心していたいという気持ちも持っています。未熟な子どもを心配する気持ちがあるために,ついつい子どもを安全圏に引き留めておこうとします。見守るつもりで過保護になります。子どもを保護下に置くということが,次第に監督下に置くというようにエスカレートすると,子どもを見る目が監督者の目になります。
 保護者であろうとすると,子どもがきちんとしていないのは親のせいだと思われるのではないかというストレスを感じます。よそ目を気にすると,子どもに言って聞かせてもすぐにその通りにできないときに,叱ってでもさせようとする焦りが出てきます。子どもの育ちのペースを待てなくて,どうして困らすのと無意識に邪推するようなこともあります。至らなさを探す目になるとき,子どもを見張る目になります。見守りとは,自分が保護しているから大丈夫というメッセージを添えて,子どもの側に寄り添う目です。

《見張り》
 子どもがしてみたいと思ってしていますが,転んだりすると「どうして余計なことをするの」と責められます。子どもはただ単にしてみたかっただけです。車を運転していてパトカーが後ろに付くと,何となく嫌な感じになります。同じように親の目が後ろに張り付いていると,子どもは嫌な感じになることがあります。子どもは常に初挑戦です。上手くいかないことなど慣れっこです。できたらいいなと思っているのに,親はどうしてできないのかというマイナス評価を突きつけてきます。結果を見る目が見張る目になります。
 男女の仲は,夜目,遠目,傘のうちといわれます。同じように,親子の仲も,横目,遠目,大樹のうちと鷹揚に構えているくらいが程よいのです。近目で見過ぎてしまうから細かい指図をしてしまい,何かしくじりや不正がないかと鵜の目鷹の目で詮索する見張りをしてしまいます。目の前のことですから口出ししないわけにはいかないという状況です。子どもが望んでいる親の目は,ちょっと離れたところから,ここにいるから安心しなさいと,見守ってくれている目なのです。



 お母さんの小言は,とてもしつこいのです。同じことをなんべんも。そう言うと,なんべんも言わせるのはあなたのせいです! それに,今は関係のない昔のことから蒸し返してくるので,どうにも返事に困ります。その点,お父さんの小言は迫力がありますが,ごめんなさいの一言で許してもらえるのですっきりします。男の子は男同士という間柄に自分のアイデンティティを感じることがあります。男の約束,そういうことを教えてくれるのが父親なのですが?

★落書き★

 温泉が併設されている旅館の客間には,必ずお茶とお菓子が用意されています。「こんな商品をお土産で売っていますよ」という宣伝目的ではないのです。温泉や風呂などは,入浴しているだけでウォーキングに相当する体力を消費するとされます。もし,空腹の状態で入浴してしまうと貧血を引き起こし,最悪の場合は低血糖まで引き起こしてしまいます。このような症状を予防するために,客間にはお菓子が置かれています。お菓子はお客さんの空腹を予防するとともに,血糖値を上げる役割を担っているのです。

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