*** 子育ち12章 ***
 

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「第 92-10 章」


『子育ちは 明日を望んで つないで』


■子育ち12幸育■

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『子育ち第10幸育』

【人は望み続けているかぎり幸福になれる】

《まえがき(毎号掲載)》
 子育て羅針盤では,子どもの育ちを6つの方向と2つの領域から考察します。6つの方向とは,「誰が,どこで,いつ,何が,なぜ,どのように育つのか」という問題視座です。また,2つの領域とは,「自分の育ち(私の育ち)」と「他者と関わる自分の育ち(私たちの育ち)という育ち」の領域を表します。6つの方向にそれぞれ2つの領域を重ねた12の論点が「子育て羅針盤」の基本的な考察の構成となります。
 この第92版では,こどもが幸せに育つとはどういうことかを考えておきます。こどもには幸せであってほしいと願いますし,幸せになるために育ってほしいものです。何となく育っているのではなく,育つ喜びを発揮して欲しいのです。これまでの羅針盤がどこを目指しているのか、それは幸せであるということを確認しておきたいと思います。

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《幸福であるために》
 今の自分が幸福であるかどうか,判断したり自覚したりすることは難しいことです。上を見ればきりがない豊かな暮らしでなくても,そこそこに間に合っている暮らしであれば,幸せであると思う人もいることでしょう。「夜,寝るときに,明日の朝起きるのが楽しみですか?」と自問して,「楽しみである」ならば,幸せだそうです。「寝ることだけが楽しみ」というのでは,幸せではないということになります。明日が楽しいと生きていることが喜びであり,生きていることが幸せと感じることになるのです。
 自分が明日につながっているという実感,明日に向けて一歩を踏み出すことがあるから,現状から新天地に近づいていくことができます。その一歩を踏み出すためには,気力によるゴーサインが出なければなりません。望むという気力の指示があるから,行動が始まります。簡単に言えば,する気がなければ何も始まらないのです。さらに,目標を決めて励んで達成した瞬間には幸せ感がありますが,いつまでも続きません。達成という終点に停止しているからです。お終いというのは幸せではないのです。幸せは動きの中にあります。

《幸福になるために》
 ピノキオというディズニーの映画で歌われた「星に願いを」という曲があります。「輝く星に心の夢を 祈ればいつか叶うでしょう キラキラ星は不思議な力 あなたの夢を満たすでしょう」。流れ星が消える前に願い事を3回言えたら叶うということもいわれます。流れ星に遭遇して,あわてて自分の願いを思い出そうとしても間に合いません。願いを記憶の底に沈ませておいて思い出そうとするようでは,願いに向けて自分を歩ませているとは言えません。願いはいつも口に出せるように意識しておくものです。
 子どもに,大きくなったら何になりたい?と尋ねることがあります。ほほえましい答や思いも付かない答が返ってくるでしょう。なりたい自分を思い描くことができることが大切です。スポーツ選手がよりよい自分になるためにイメージトレーニングをすることと同じです。子どもはなりたいものがコロコロと変わります。それを移り気だと咎めないでください。あれこれ変わることで,いろんなトレーニングを取り入れているのです。ヒーローの真似をすることでヒーローに数歩近づいているのです。



 倍返し,おもてなし,じぇじぇじぇ,今でしょ。戸棚から出てきた古新聞に載っていたその年の流行語です。数年後の今に残っているのはどれでしょうか? ところで昨年の流行語は何だったでしょう。テレビから流れてくる言葉はドラマなどの特別なイメージと結びついて流行語として一時記憶の形で残りますが,流行という宿命として,流れ去っていきます。言葉の背景にあるイメージが薄れてしまうからです。ごく普通の暮らしのイメージと結びついた言葉を,子どもに与えるようにしてください。

★落書き★

 料理を作るとき,包丁とまな板は必要です。もしかして使わないで済みますか? 包丁をかつて庖丁と書いていました。庖とは中国語で料理人の身分を表す言葉であり,丁は人の名でした。丁さんは有名な料理人で,讃えるために、食材を切る刃物を庖丁と呼ぶようになりました。まな板は真菜板と書きます。菜は主食以外の副菜のことで,昔は動物性の食材が貴重で、真の菜は動物の肉や魚だとされていました。その肉や魚は骨があるため頑丈な板を敷く必要があり,その板を真菜板と呼ぶようになりました。

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