*** 子育ち12章 ***
 

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「第 93-13 章」


『子育ちは わがいのちへの 恩返し』


■子育ち12志向■

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『子育ち第13志向』

【自他を尊重しよう! 生命連鎖】

《まえがき(毎号掲載)》
 子育て羅針盤では,子どもの育ちを6つの方向と2つの領域から考察します。6つの方向とは,「誰が,どこで,いつ,何が,なぜ,どのように育つのか」という問題視座です。また,2つの領域とは,「自分の育ち(私の育ち)」と「他者と関わる自分の育ち(私たちの育ち)という育ち」の領域を表します。6つの方向にそれぞれ2つの領域を重ねた12の論点が「子育て羅針盤」の基本的な考察の構成となります。
 この第93版では,こどもが幸せに生きる力を目指すとはどういうことかを考えておきます。こどもには幸せであってほしいと願いますし,幸せに生きていくことができるように育ってほしいものです。何となく育っているのではなく,生きる喜びを身につけて欲しいのです。これまでの羅針盤がどこを目指しているのか、それは幸せに生きることであるということを確認しておきたいと思います。

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《自他を尊重できる》
 教室で教えていると,落ち着きがあるクラスとないクラスに出会います。落ち着きがないクラスは,思考を捨てている子どもがいるクラスです。数人の傍若無人な振る舞いがクラスの雰囲気を乱します。周りにいる人のことを考えることができないのです。こんな事例も聞かれます。課題の写生が描けなくて友の作品を盗んで提出し,発覚すると,盗んだ少女も家族も教師の指導力の不足を批判してくるというのです。盗まれた少女の苦境を分からず,考えることができません。
 障害を持った友達に向かって「オイチニ,オイチニ」と囃し立てる学年トップの子どもがいます。障害を持つ子どもは学校に行きたがらなくなりました。知識は持っていても,人として不合格です。学校でのことなので先生が注意をすればいいことと逃げないでください。注意をして応急的に止めさせることはできますが,友達を思いやる素養は親が時間を掛けて育て上げるべき課題です。友達を理解し,自分がどう向き合えばいいのかを考えて実行する,それが人として生きていく上で必要な自他を尊重できる資質です。

《生命連鎖》
 家族という概念が崩れてきたために,生きるということのイメージが偏屈になっています。自分の人生という思い込みが強くなっていると感じられます。自立するように育てられて,実のところは孤立しているようです。確かに自分の人生ではあるのです。しかし,100%自分だけのものではないと考えることが,人としての生き方でした。生命の流れを「ありがとう」と受け取って,さらに次の世代に「どうぞ」と伝える責任を自覚することが大切だと思います。
 連綿と続いてきた命を受け取って命の連鎖を幾分か意識できていればこそ,命を支え合う仲間として家族や隣人,周りの人を愛おしく感じることができます。出生率が下がって人口が減少するということが危惧されていますが,こどもが育つ環境を周りにいる皆が支えられるようになってほしいものです。



 テストが採点されて返されました。算数のテストで80点! 「お隣のユイちゃんは?」,「90点」,「ダメじゃないの,もっとしっかり」。「でも,ハルト君は60点」,「人のことはどうでもいいの」,「??」。上を目指して競争するという意欲,それは人を蹴落とすという理不尽さを生み出すとして廃棄されることになっていても,しぶとく生き残っていきます。ライバルというのは相手を尊重することであると再確認して,一緒に高め合うようにすればいいのです。

★落書き★

 こどもの歯の生え替わりを気にしている一方で,虫歯への対応や歯並びなども注意しなければなりません。人の歯は親知らずを含めて32本ありますが,象の歯は上下左右に1本ずつ,合わせて4本です。人間の歯は乳歯から永久歯に生え替わりますが,象の歯は60年ほどの生涯で6回も生え替わります。しかも抜け落ちて下から生えてくるのではなく,まずは生えている歯の奥に歯が生えてきて,その後に手前の歯が抜け落ちることで、生え替わりが完了します。水平に歯が入れ替わっていき,歯のない期間が存在しません。

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