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2013.9.18から4泊6日、タージ・マハルが見たくて北インドに行ってきました。
インドを訪れる人は「インドに呼ばれた人」だとか。
私がちょっとだけ覗いてきたインドの話をしてみましょう。

「私、インドに行ってくるわ!」
私の宣言を聞いた友人・家族たち、
「集団でレイプされちゃうんだよ!」
「おなか壊すよ!変な病気もらってこないでよ!」
「なんでインドなの?!」と否定的な発言のオンパレード。
だって、インドに呼ばれちゃったんだもん仕方ないじゃん。

快適なJALの空の旅、約8時間40分でデリー空港に到着。
インドのイメージを覆す、綺麗で清潔な空港だ。
「なんだ、なんだ、インド、きれいじゃん♪」
入国審査の頭上には、手。

5つ星高級ホテル、ジ・リーラ・ケンピンスキーに到着。
入り口で空港以上のセキュリティチェックを受ける。
金属探知機のゲートをくぐり、荷物はX線を通し、
男子はその場で、女子はカーテンで区切られた別室で、
女子従業員による服の上からのボディチェックも受ける。
かつてのムンバイの5つ星ホテルでの爆破テロ以降、
厳しくなったとのこと。
かなり面倒だけど、安全のためにはね。

私のお部屋、広くて綺麗。

バスルームも広く、シャワーの洗うとこと
浴槽が別になってる。トイレも別だ。よ〜し♪

このホテルは、となりに大きなショッピングモールがある。
ただいま、午後7時。
このタイミングでしか、買い物ができそうにないので
ショッピングモール内にあるスーパーマーケットにも
ちょっと行ってみよう。

 

スーパーマーケットは想像してた以上に綺麗に陳列されていて、
価格も書いてあって、旅行者には買いやすい。
定番のタージマハルの絵のついた紅茶とか、
チャイ用のスパイスミックスの「チャイサマラ」や
香辛料などを厳選して買ってみる。
スーパーマーケットでは高額定価で値段交渉ができないため、
現地の人はあまり買わないらしい。

スーパーマーケットの様子。

おっ、これは、もしかして!?
パニール(インドのチーズ)
ではあるまいか?
天井から吊られた看板に「Fresh Paneer」って書いてある〜。
教本のスペールとは違うけど、間違いないな。

布巾で包んで売ってるんだね。

ちょいイケメン風の店員のお兄さんが
「試食してみる?」と声をかけてくれる。
「YES!」と叫んで、すごく試食してみたかったのだけど、
「熱を通した物と、自分で切った果物以外の生ものは
絶対に口にしないようにしてください!」と
現地ガイドさんからきつく注意されていたことを思い出し、
「ありがとう、写真だけ撮らせてね」と言って我慢した。
奥の6つの塊は、プレーンタイプのパニール、
手前のは、緑色の何の草か不明だが、草入りのパニール。

お米もたくさんの種類が樽のようなものに入って、
計り売りで買うことができるようです。
タイ米もビックリするほどの、ものすごく長い米や、
タイ米くらいの長い米など、いろいろ。
私は、これらも見ただけで、買わず。

スーパーマーケットを出て、ホテルの厳重なセキュリティチェックを受けて
部屋に戻り、ゆっくりとお風呂に入って、
NHKワールドで「あまちゃん」を見て、早めに就寝。

 

翌朝、7時、ホテルでの朝食です。
オムレツ、具全部入りでオーダー。

豆のカレー、インドの揚げパンみたいなプーリー、
ミニブリオッシュ、ヤクルト、青りんご。
カットフルーツ、サラダは食べちゃだめって言うから
青りんごの外側を除菌99.99%除菌シートで拭き、
自分のナイフで皮を剥いて食べた。
ここまで用心しなくても大丈夫な気はするが、
インドの下痢はひどいらしいから、注意注意。

私の乗るバスは冷房完備のメルセデスベンツ、
ゆったりしてて快適ですが、冷房が効き過ぎ。

バスの中からインド門、そして世界遺産の「レットフォート」を見た。
バスの中からじゃ、物足りなさを感じてしまう。

ニューデリーは街も比較的きれいで、
インドに来た感じがあまりしない。
植民地時代にイギリスが整えた地区なので
信号がなくロータリーで車を回す。

現地の人が乗る路線バスには二種類がある。冷房がついていない緑のバスと、冷房付きの赤いバス。
見かけるバスのほとんどは緑で、台数も多く、人も多く利用している様子。
その理由は、運賃が赤の冷房付きは、冷房なしの緑の3倍もするからだそうです。

車窓からインドの人たちの朝食の様子を眺めると
ダーバンを巻いた人がお食事中。
私たち日本人がイメージするインド人はターバンを巻いているが、
実際はインド人のわずか2
%弱にあたるシク教徒しか
ターバンを巻かないのだそうです。
シク教徒は、髪の毛や髭を一生切ることができず、
髪の毛はこのターバンと共にぐるぐる巻きにして収めている。

ついでに宗教のことを少し。
インドの人口の大半の80%がヒンドゥー教徒、
次がイスラム教徒で13%、かつてのカーストの低い人が
ヒンドゥー教から改宗した人が多いという。

バスを降りて、世界遺産「クトゥブ・ミナールを見学。

ミナールとは尖塔のこと。
イスラム王朝の皇帝クトゥブッディーン・アイバクが
ヒンドゥー教徒に勝利したことを記念して建てたもので、
もともとヒンドゥー教寺院を壊した石材を使ったとされる。
そのため、モスクには花や草花の細工した模様がある。
本来イスラム教では偶像崇拝は禁止なのですが、
この頃はまだ宗教的に大らかな時代だったのでしょう、
ヒンドゥー様式とイスラム様式が混在した様式となっている。

今後、見て回るインドの建造物には、
この「ヒンドゥー様式とイスラム様式の混在」が顕著に見られます。

11時、「waves」というレストランで早めのランチ。
タンドリーチキンとカレーです。
キングフィッシャーのビールをいただきます。
ちゃんと冷えていて、普通に美味しい。

東南アジアでの食事中の飲み物は、
栓のしてある瓶入りか、缶入りのものを選ぶようにしています。
必然的に私の場合は、ビールとなるわけですが。

タンドリーチキンはボソボソして硬かったし、
野菜ミックスベジタブルのような野菜は美味しくなかった。

しかしカレーの3種類は、どれも美味しい。
奥の緑のがほうれん草のカレー、
右のが肉のカレー、
左のがレンズ豆のダルカレー
あつあつのナンとライスでいただきます。
美味しかった、ごちそうさま。

思っていたよりキレイだと感じていたデリーですが、
少し離れると、インドの裏側を垣間見ることになります。
テントで生活している家族を多く見かけました。
「アンタッチャブル(不可触民)」や「神の子」と呼ばれる
かつてのカースト制度の外側の人たちが生活している。
今はなくなった筈のカースト制度は、こうしてまだ続いている。

一日一食しか食べられない人は国民12億人の
1/3の4億人もいると現地ガイドさんは言っていた。

食事が済んだら、アグラに向けて約200kmの移動、
予定ではバスで5時間だそうです。
明日が金曜でタージ・マハルがお休みのため
この日の夕方に見学することになっているのだけど
着く頃には日が暮れないの?と心配。

アグラまでの道のり、うとうとして目を覚ますと
景色が広々とした農村地帯に変わっていた。
遠くに見える煙突は、レンガを焼くためのもの。

アグラに近づいてきました。
狭い道路を通るので、売っているものや、
人々の服装など、インド人の生活を垣間見ることができます。

ニューデリーでは若い女性はジーンズにTシャツの人も見かけたけど、
田舎では、サリーやパンツをはいたパンジャビドレスが一般的。

何待ちかわからないけれど、しばし渋滞中。

となりのトラックには男性3人が乗っています。
インド人はとても好奇心が旺盛なのか、
あっ、外国人だ!という顔の後、
目もそらさずに、ずっとガン見してきます。

あまりのガン見に、私は逆に笑ってしまった・・・
そしたら彼らも笑って手をふってくれました。
なんだ、笑えばそんなに怖い顔じゃないじゃん。
ジェスチャーで「カメラOK?」と尋ねると
頷いて、手をあげてポーズしてくれました。

野良牛。
日本で牧場などを訪ねては、乳牛を見たりするけれど、
飼われているわけでもなく、仕事をするでもなく、
ただ、だらだらしている野良牛は初めて見た。

インドでは牛が「シヴァ神の乗り物」なので、
殺したり、食べたりしない。
でもだからって牛が特別に大切にされているようには見えず、
やせ細り道端のゴミをあさって、ビニール付きのゴミも
構わずに食べている牛を何頭も見ました。

 

ほら、牛さん、黒い涙を流して泣いています。
なんてね。
顔をきれいに洗ってあげたくなります。

この牛は道路を自由気ままに歩いてましたが、
首に紐がかかっているから
誰かに飼われている牛なんでしょうね。

さぁ、牛の話をしている間に、
もうじきタージ・マハルです。

日が暮れる前にタージ・マハルに到着してよかった。

タージ・マハルの入り口、いつもは休みの前の日の夕方は
とても混んでいるそうなのですが、
今日はラッキー、とても空いているとのこと。

持ち物検査を受けて入場します。
タージ・マハルの持ち物検査は特に厳しいことで有名で
バッグは小さな物に限られ、パスポート、財布、カメラ、
ティッシュ、ハンカチ程度しか持ち込めません。
飴や飲み物(水も)、ボールペン、なぜか本などもダメなのだそう。

インド人の入場料は20ルピー(約40円)だが、
外国人のタージ・マハルの入場料は750ルピー。
約1500円ってとこでしょうか。
すごい差っ。

 

タージ・マハルのメインゲート。
赤い砂岩で作られた典型的なムガル・イスラム建築。

ここでタージ・マハルについて、少しだけ。
タージ・マハルはムガル帝国第5代皇帝シャー・ジャハーンが
亡くなった愛妻ムムターズ・マハルのために
22年の歳月をかけて建てた総大理石の霊廟です。

さぁ、メインゲートの中を入ります。

イスラム風の門越しに見えてきました、
美しく真っ白なタージ・マハル。


 

息を呑む美しさ。

霊廟の中は土足厳禁。
外国人のチケット代には、靴カバーが含まれてて
それを履いて入ります。
インド人のチケットには靴カバーは付いてないので
下駄箱で靴を脱いで、裸足で入ります。
インド人は靴を脱いでも下駄箱にきちんとしまわず、
ぐちゃぐちゃに脱ぎっぱなしです。
右足の靴はあっち、左足はこっちとバラバラです。
おおらかというか、きれい好きじゃないというか、
国民性なのでしょうね。

シンメトリーの美しさ。

白大理石は象嵌細工で施こされています。

写真を撮っていいのはここまで。
ここから内部は写真撮影禁止です。

タージ・マハル、ほんとに美しかった!
見学時間が結構あったので、まだ明るいうちのタージ・マハル、夕焼け色に染まる
タージ・マハル、満月の下のタージ・マハル、
いろんな顔を長いこと見ることができて、嬉しかった。
現地ガイドさんの紹介で、現地のカメラマンに、タージ・マハルを手のひらに乗せた写真とか、ドームの上をつまみあげてる写真とか
お約束の写真をいくつか撮ってもらいました。1枚100ルピー。2枚でいいって言ったのに、8枚も写されて買わされた。
商売熱心と言うか、強引というか・・・なんだよね。

今夜のホテルは「ラディソンホテル」
豪華さではデリーのホテルより落ちる感じだけど、
入り口でのセキュリティはしっかりしてました。

夜もホテルでいただきます。
飲み物は、またまたビールのキングフィッシャー。

カレーが何種類もあったので、
ベジタリアン用のをチョイスしました。
パニール入りのバターマサラ
豆のカレー、
大豆の団子入りカレー、
ジャガイモのクミン炒め。

美味しかった、ごちそうさま〜♪
今夜も早く休みまーす。

 


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