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2014.3.21から28日まで6泊8日、
ポルトガル周遊と、スペインのサンティアゴ・デ・コンポステーラの旅。
安いツアーにひとりで参加しました。
今回は美人の添乗員さん(私とファーストネームが一緒で、同じく独身で、時計までお揃い♪)が率いる、なんと総勢35名のツアーです。
こんなに大所帯のツアーは私は初めてです。
ちょっと平均年齢が高めなメンバーで、私、「若い人」と呼ばれてます。
日本からポルトガルまでの直行便が無いため、アムステルダム経由にてポルトガル首都リスボンに入る。

乗り換え待ちの時間も含めて、ドアtoドアで約25時間ほど。
遠いよ〜、ポルトガル。

深夜25時過ぎリスボンの空港に近いホテルに到着。
疲れた・・・・お風呂に入って寝る。
ゆっくり寝ればいいのに緊張しているのか、
1時間おきに目が覚め、5時には起きる。
6時すぎにホテルのレストランでしっかり食事を取って、
8時半にホテルを出発しトマールへ。

リスボンから145kmのところにあるトマール(Tomar)は、
世界遺産に登録されている「キリスト教修道院」がある。

「キリスト教修道院」(Convento de Cristo em Tomar)
テンプル騎士団が建てたポルトガル最大級のシトー派の修道院で
400年に渡って建てられたため、ロマネスク建築、ゴチック建築、
マヌエル建築と、複数の建築様式が混ざる。
円形に見えるのは12世紀に建設された円堂で、
外側から見ると16角形で、内部は8角形。

ゴシック様式とマヌエル様式の彫刻と絵画で
飾られた円堂の内部は煌びやかで鮮やか。

回廊は、馬に乗りながらミサに参加できるように
十分な広さをとってある。

 

 

 


「墓の回廊」と「沐浴の回廊」

回廊の石の床の下には騎士と修道僧の棺がある。
日本人の感覚では墓の上を歩くなんて・・・と思うけど
現地ガイドさんの話だと、上を歩くことで供養になるそうだ。
回廊のまわりは、アズレージョで飾られている。

あちこちに見られるアズレージョが美しい。
ポルトガル建築の外壁、内壁を問わず、
敷き詰められているタイルのことで、
装飾だけでなく、壁の保護、温度管理の機能もあるとか。
シンプルに青と白の2色の幾何学模様のものから、
絵画のようなもの、複数の色を使ったものなど多様。
ポルトガルを語る上で外せないアイテムなので
今後も何度も出てくるはず。

修道士の宿泊施設。
ドアが小さく、部屋は4畳ほどで4名収容だったそう。
ここの壁にもアズレージョ。
ひんやりと冷たい。

「キリスト教修道院」のみどころのひとつ、
「マヌエル様式の大窓」
大航海時代の象徴である船のロープや天球儀、
海藻や貝殻などが大窓の周囲に施されている。
中庭っぽいところにあるので、日陰になるのかな?
黄土色の苔で覆われている。


キリスト教修道院を出て町の中央へ移動し、
これからランチです。
トマールの町の中。
静かで、穏やかな時間が流れるきれいな町。
川には鴨、白鳥もいる。

今回、覚えていったポルトガル語は8つ。
ソラでスラスラ言えるようにして。
ボン ディーア (おはよう)
ボア タルデ (こんにちは)
ボア ノイテ (こんばんは)
オブリガーダ (ありがとう)
スィン (はい)
ナオン (いいえ)
ポッソ ティラール ウナ フォト? (写真を撮ってもいいですか?)
ア コンタ ポル ファヴォール (お勘定をお願いします)

これでやりくりするのだ。

川沿いのレストラン。
Restaurant NABAO
ポルトガルの一般的な
サラダは
ニンジンの千切り、レタス、トマト。
これに、キュウリやオリーブが加わったりする。
味付けはテーブルのオリーブオイルと酢、塩コショウで。

ポルトガルでよく飲まれている緑のワイン、ヴィーニョ・ヴェルデ。
グラスに注いだワインの色を見ても、緑ではない。
完熟前の若い葡萄から作られるので「若い」という意味の緑。
微発砲のフレッシュで爽やかな酸味が特徴。
よく冷えてて、さっぱり、軽い飲み口。
ハーフサイズの瓶で、5ユーロ。

この店で「美味しい」というポルトガル語を習得。
「サブローゾ saboroso」

代表的な干し鱈の料理の「バカリャウ・ア・ブラーシュ」
干し鱈(バカリャウ)、玉ねぎ、じゃがいもの卵とじに
大好きなコリアンダー(パクチー)がかかっている。
干し鱈の塩気だけ?と思われるほど、やさしい塩味。
家庭料理という雰囲気。
日本人の口にも合い、「家でも作る」と大人気だった。

干し鱈(バカリャウ)はポルトガル人の国民食であり、
365日毎日違う料理ができるほどだとか。

デザートはポルトガルで一番ポピュラーなプリン
PUDIM FRAN(プディム フラン)
ザ・卵というシンプルな味わいで、甘すぎず美味しい。
ツアーに付いて来る料理でこのレベル、
ポルトガルの食に期待大だな!
私たちが出る頃には、店内は地元の客で満席。

 


朝食後、バスで245km移動しポルトに到着。
ポルトはポルトガルの北部の港湾都市で、
リスボンに次ぐポルトガル第二の都市で
人口は約160万人。
紀元前2〜3世紀頃から貿易の要所として栄えました。

16世紀半ばまで続く大航海時代にも
ポルトから多くの船が出港しています。

バスを降りてポルトの街をそぞろ歩き。
30分ほどのフリータイム。

写真はボルサ宮の前に広がる芝生の広場。
ポルトで生まれたエンリケ航海王子の像が立つ。
白亜の台座上の王子は地球儀の前に立ち、
ドウロ河の方向を指差している。
それとも、その先の見果てぬ地なのか?

サン・フランシスコ教会
入場料3.5ユーロで内部を見学。
主祭壇の左がわにある木彫りの彫刻に
金泥を塗られたもので作られたキラキラの
キリストの家系図「ジェッゼの家系樹」は圧巻。
しかし内部は撮影禁止のため、写真はありません。

 

 

ドウロ河を挟み旧市街地の対岸エリアの
ヴィラ・ノヴァ・デ・ガイアに
ドン・ルイス1世橋を渡っていきます。
この橋はエッフェル塔を作ったエッフェルの弟子
テオフィロ・セイリグが設計したものです。

ヴィラ・ノヴァ・デ・ガイアは
ポートワインのセラーが集まる地域です。

このような船にワイン樽を積んで運搬していました。
現在はこの船は観光客用の飾り。

黒いマントがが印象的なポートワインの大手
サンデマンのセラーを見学させてもらいます。

黒いマントの絵が描かれた樽がたくさん積まれ並んでいます。
この奥にはもっともっと大きな樽もあり、
セラーの中は甘い香りで満たされています。

同じような黒いマントを着た係りの方が説明してくださいます。
日本語のDVDを見て、お待ちかねの試飲。
多くの日本人は酒精強化ワインはお好みではないみたい。
「甘っ〜!」と渋い顔。
食後にチョコレートなどと合わせると美味しいんだよー!

ドウロ河沿いでポルトガルの冬の風物詩、
焼き栗の屋台を発見。
もう春だし、どうかなぁ〜と心配してましたが、
まだ寒いからか、営業してました♪やったっ♪
2ユーロぐらいだった。

ポッソ ティラール ウナ フォト? (写真を撮ってもいいですか?)
やった、通じた。

ドンと置かれた電話帳をビリッと破り、
円錐型にして栗をポンポンと入れて、
お惣菜パンのような紙袋に入れてくれました。
栗は日本の甘栗よりもかなり大きくてポテッとしてて、
殻が焼けて弾けてて、灰色に煤けています。
味付けに軽く塩がふってあり、素朴な栗の味です。
近くにいたツアーの皆さんにもお裾分け。
「へ〜、買ったの?」と喜んでいただく。


写真の右側は「世界で最も美しい駅」のひとつに
選ばれた「サン・ベント駅」。
1900年に建造され、構内の壁を彩る約2万枚の
アズレージョは必見です。
構内には無料で入ることができます。

白い天井に、青と白の美しいアズレージョが映えます。
牛を連れている絵柄、ポルトガルの歴史絵巻
すばらしいアズレージョ。
美しい駅でした。


今日の宿は、ポルト旧市街地から
少し離れたとこにある こじんまりとしたホテル。
お隣がスーパーマーケットなので、
荷物を置いたら買い物に出る。
面白そうな食材や缶詰めなど、いくつかゲット。
羊のフレッシュチーズも買ったので、
部屋の冷蔵庫にしまって、明日の朝、食べよう。

今夜は待ちに待った自由行動。
行きたかった蛸の店「Casa Aleixo カーサ・アレイショ」に行くのだよ。
仲良くなったツアー仲間4人もご一緒することに。

「この店に連れてって欲しいのだけど・・・」と
二台のタクシーの運転手に店の名前のメモを見せると、
「あいよっ、任せとき〜♪」って感じ。有名店のようだ。

友人Y子さんから教えてもらったタコの美味しい店、
「Casa Aleixo カーサ・アレイショ」
行ってみて思い出したのだが、女優の手塚理美が
旅番組でポルトでタコ料理を食べてた店だ。

19時半の開店とほぼ同時に入店。一番の客。
ポルトガル人の多くは20時、21時過ぎから来るので
その前は空いてて狙い目。

ワインは緑ワインにしました。
ヴィーニョ・ヴェルデ、微
発砲です。
緑ワインは昼も飲みましたね。
Muralhas de Monção Vinho Verde

昼に飲んだものよりコクがあったかな。
ポルトガルのワインは安くていける。

タコのマリネ
さっぱりとしているが酸っぱすぎず、よい感じ。
ヴィーニョ・ヴェルデのワインが進みます・・・♪
たこ・・・柔らかくて美味しい。

店主のおじいさん、とてもフレンドリーな人で
私、すっかり仲良しになりました。
ポルトガル語を習ったり、日本語を教えたり。

これが食べたかった・・タコの天ぷら、タコご飯添え。
ポルトガル語で「Filetes de Polvo フィレテス・デ・ポルヴォ」
この皿がこの店の大名物なので、
どの席でも皆さん召し上がっています。

タコの天ぷらは大きく柔らかくふわふわ。うまー。
たこご飯はピラフのような感じでタコの旨みを吸って美味しい。
タコはもう少し歯ごたえがあってもいいくらい柔らかい。
小机の割烹「味楽」のタコのようですよ。うまーい。
(味楽の味を知る人には分かるはず)

ここでお店の人のお勧めで、ポルトの名物も注文。
トリパス・ア・モーダ・ド・ポルト」 ポルト風モツ煮込みです。
臓物、インゲン豆、チョリソなどが入ってて、ライスを添えます。

その昔、エンリケ航海王子がセウタ攻略の際に
ポルトから多くの船隊を送り出しました。
ポルト市民はその船隊のために町中の牛肉を提供し、
自分たちは残った内臓を食べたのだそうです。
それが元でポルト人は「トリペイロ(臓物を食べる人)」という愛称で
呼ばれていて、今では臓物がポルトの名物料理にもなっているのです。
内臓料理が苦手な私も食べられる臭みのない美味しい煮込み。

こちらのデザートも、この店の名物だそうで
極細パスタ(カッペリーニ)のデザート、2人前を注文。
カスタード味で、シナモンが振られています。なかなかいけます。

この他に、レモンのタルト、チョコムースを2人前を注文しました。
とっても甘いけど、「郷に入れは郷に従え」です。
とても美味しくいただきました。
ポルトガル料理は素朴で日本人の口によく合います。

店主のおじさんにタクシーを2台呼んでいただき、
ホテルに戻り、本日就寝。


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