HOME 

 < 前のページ      次のページ >


3日目の朝、ホテルの部屋を空けて見えた景色・・・しょぼい
昨夜、タコご飯屋さんから戻り、お風呂に入り23時には
ベッドに入ったのに、隣の部屋のアメリカの若者男女グループが
うるさくて、ぜんぜん眠れなかった。
電子ピアノを持ち込んで演奏し歌い、騒ぎ、
きゃーきゃー悲鳴もあげ、大笑い・・・のドンちゃん騒ぎ。
それがなんと朝4時まで続いたのよ。(怒)
安ホテルは客層も安いのか、時々こういう悲劇が起こるのだ。
おバカなアメリカ人達は、添乗員さんと私の間の部屋で
彼らは長期滞在しているそうなので、添乗員さんと私は
明日は別の部屋にしてもらうことになった。

昨日スーパーで買ったRequeijão(リケイジャオン)。
チーズを作った後のホエーを再度加熱すると
ホエーに残ったホエータンパクがふわふわと固まります。
それを集めたのを、リタリアではリコッタと呼びますが、
それのポルトガル版で、Requeijão(リケイジャオン)と呼びます。
ずっとポルトガルに来たら食べたいと思っていたもの。
甘くてやさしい風味を期待していましたが、全然違った。
一般的な羊のチーズを作った後のホエーから作られていると思われ、
朝鮮あざみの凝乳酵素で作られたポルトガルチーズの独特の風味と苦味を感じます。
塩も効いた野獣の風味に苦味のあるリコッタ・・・かなりの曲者です。

ポルトから北上し、スペインのガリシア州へ向かっています。

ガリシア地方(スペイン北西部)のリアス バイシャス
海岸は1200kmに渡り、湾に深く切り込んだ海岸が続いています。
そうです、リアス(式)海岸、この地が語源であります。

棚仕立てのブドウ畑が見えてきた。
もしかしてアルバリーニョ種かな?
ガリシア地方は降雨量が多いため、
湿気を避けるために日本のような棚仕立てによる
ブドウ栽培が行われているのだ。

2009年のワインエキスパート受験の時に、自分で作った暗記技
「リアス式海岸で棚卸しのアルバイト」
リアスバイシャス、棚仕立て、アルバリーニョ種
なんだそりゃ・・・ですけど、今も覚えているのだから
すごいでしょ〜?

ポルトから230km、キリスト教三大聖地のひとつ、
サンティアゴ・デ・コンポステーラが近づいてきました。
巡礼者はピレネーを越えたりしながら約1カ月をかけて
巡礼路を歩いて聖地に到着します。
巡礼者達はこのあと聖地まで5km迫ったこの場所に辿り着き
サンテイアゴ・デ・コンポステーラの教会を眺め歓喜するのだそうです。
ここは「歓喜の丘(モンテ・デル・ゴソ)」

私はバスでビュンと連れてきてもらっちゃいましたけど、
気分だけは巡礼者で。

背中に巡礼者の証、帆立貝を付けて、
手には杖、その先には水筒の瓢箪。

バスに戻り、サンティアゴ・デ・コンポステーラの市街へ向かいます。

車窓から羊を激写。
ヤギ男くんから「羊の写真を撮ってきて」と言われてたので
羊を見るたびにカメラを向けるのだが、
高速で走り抜けるバスからでは、なかなか難しい。
これでも、かなりいい写真のほうです。
スペインの羊です。


サンティアゴ・デ・コンポステーラの市街で、まずは腹ごしらえ。
レストラン SAN JAIMEで。
ミートパイとポークソテー。デザートはアイス。
「若いんだから大きい肉を食べなさい」と
手前の骨付き特大ポークを頂きました。
ジューシーで美味しかった♪

 


市街地散策です。
カテドラル大聖堂がよく見えるところで。

サンティアゴ・デ・コンポステーラ、
職場の人はこの街のことを誰も知りませんでしたが、
チーズを学んでいると幾度も登場してくる街で、
私はずっと行ってみたいと思っていました。
今回、ポルトガルにここが加わってるツアーを見つけ
この旅行社のツアーに決めたのです。
(いつもよりかなり安いツアーでちょっと不安だったけれど)

巡礼の道しるべ。
帆立貝で巡礼の進むべき方角がわかり、
地図がなくても大聖堂に辿り着けるんですって。

巡礼地にちなんだお土産屋さんがいっぱい。
カテドラル大聖堂には大きな振り香炉(ボタフメイロ)があり、
ミサの時に御香をたいて巡礼者たちを迎える。
(現在は、特別な時にしか振られないそうです)
というのも、大聖堂に到着した巡礼者たちは
お風呂にも入らず長い間歩いてきたわけで、
不潔ですごい悪臭を放っていたそうだ。
ペストや伝染病が猛威を振るっていた時代には、
御香は匂いだけでなく病の予防効果もあると信じられていたそうです。
これはお土産屋さんに飾られていた小型のレプリカ。
あとで本物、見なきゃね。

巡礼の最終地点に到着した喜びで満ち溢れている
アルゼンチンからの巡礼者たちと出会った。
拍手で称えたら、「巡礼証明書を見せてあげる」と
わざわざ筒から出して、誇らしげに見せてくれました。
ここまでの道、 いろんなことがあったでしょうね。
お疲れ様でした、おめでとうございます♪

この周りには人がいっぱい。
なんだかよく分からず撮影したのだが、
巡礼の最終地点だと記したものらしい。

これはカテドラル大聖堂の免罪の門(聖なる門)。
この門をくぐると全ての罪が許されると言われています。
しかし、門は固く閉ざされたまま開きません。
カテドラル大聖堂には聖ヤコブの遺骸が祭られているため、
毎年7月25日は聖ヤコブの日なのですが、
その日が日曜日に重なる年だけは
この門が開かれるのです。
前回は2010年で、次は2021年だそうです。

 

カテドラル大聖堂の中に入りました。
1時間半ほど自由行動です。
ひとりじっくりと聖堂の中を見せていただきます。
静かで厳かな雰囲気に包まれています。

大きな振り香炉のボタフメイロ
これを振り子のように、ぶーん、ぶーん、と振るんだ。
その昔、ボタフメイロを振り過ぎて、
聖堂の高窓から飛び出しちゃったことがあるんだとか。

奥に見えるのが聖ヤコブ(サンティアゴ)の像。
真後ろに回ることが出来て、聖ヤコブ背中に抱きつくと
願いごとが叶うのだそうです。
私も、しっかりと抱きついてきました。


ひとりブラブラと街歩き。
ちょっと面白いものなどを撮影しながら、歩いています。
これは民家のドアについていたリアルっぽい
金色の手の呼び鈴。(だと思う)

 

 

ATMにも帆立貝のマーク。
以前はATMではなくて、何か別の施設だったのかな?

日本でサンティアゴ・デ・コンポステーラにある「チーズ専門店」を
いろいろ検索して探したけど見つからなかったので、
現地ガイドさんに近くにあるか聞いてみたのだが、
あることはあるけど、今日は日曜日だから閉まってるとのこと。

がっかりしたのだが、街歩き途中に
良さそうな食材店を見つけたので入ってみた。
食べたことがないCebreiro(セブレイロ)という名の
フレッシュチーズをぜひ食べてみたかったのだけど
残念ながらこの店は扱っていなかった。
だけど、この店、よい感じだ。

お店のおじさんはとても気さくで親切、
試食もいろいろさせてくれて、
「飛行機に乗るだろ?
真空パックにしてあげるね」と。
さらに、スペイン語とガリシアっ子の方言なんかも教えてくれました。
「ほら、発音してごらん」って、店先で練習も。ふふふ。
写真も快くオッケーしてくれました。

この地方の代表的な牛乳製のチーズである
どんぐりのようなサン・シモン・ダ・コスタと
おっぱいチーズと呼ばれるテティージャを丸々1個ずつ購入。
(冷蔵ケースの右の茶色のスモークチーズがサン・シモン・ダ・コスタ、
その隣のおっぱい型のがテティージャです)

2つで2kg弱、バッグがドシッと重くなりました。

帆立貝の杖も売ってました。
実際の巡礼者はトレッキング用のストックを持っているけどね。

 

名残惜しいですが、スペインを後にしまして、
再びポルトガルのポルトに向って230kmのバスの旅です。

スペインで買ったお土産を紹介します。
タルタ・デ・サンティアゴ Tarta de Santiago、
サンティアゴ・デ・コンポステーラの伝統菓子で
アーモンドと卵と砂糖だけで作られたタルトです。
粉砂糖で十字架の形にデコレーションされているのですが
日本まで持ち帰る間に、よく分からなくなっちゃった。
8ユーロと12ユーロの2種類がありまして、
味見したら、高いのはリキュールの香りが強く、
安い方は素朴な味で美味しかったので、安いほうで。(笑)
しっとりしていて素朴でとても美味しいですよ。


ホテルに到着したら再び隣にあるスーパーマーケットへ。
そして夕飯は宿泊しているホテルで、ツアー食。
簡単なサラダに、鶏肉とインゲンのソテー、ごはん、
アイスクリームが溶けたようなデザートです。

グラスの赤ワインを注文したら、ウエイターさんに
「nami-nami?」と笑って聞かれました。
誰か日本人が教えたのでしょう。でもナミナミでなくていいよ。
「ナオン、ナミナミ、オブリガーダ」
通じたみたい。笑って、普通に注いでくれました。
近くに座ってた70代のおじさんはナミナミにしてもらって、
最後ワインを残してたけど、それ良くないと思うよ〜。(笑)

最後にポートワインのサービスがありました、ありがとう。

昨夜はダブルベッドの部屋でしたが、
部屋を移動したので、今夜はツインです。

テレビの前にはメモが置いてあり、
Muito Obrigada 
どうもありがとうございますの意味のポルトガル語が書いてあった。
なんか、ちょっと嬉しくて、メモをスーツケースに忍ばせた。

今夜のお部屋が静かなのと、昨夜の寝不足と、
今夜の赤ワインとポートワインのおかげで
ぐっすりと休むことができました。


< 前のページ      次のページ >