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圧搾(非加熱)タイプのチーズ
いわゆるセミハードタイプと呼ばれるものから、ハードタイプに分類されるものが多い。
ただし、38度以上にカットしたカードを加熱しないでプレス器で強く圧力をかけたもの。加熱圧搾はこちら

以下は自分が食べたチーズの覚え書きです。(私のお気に入りには)


アイリッシュ・ポーター Irish Porter  
牛乳製、
非加熱圧搾 45%不明  イギリス・北アイルランド
アイルランドの黒ビール「Porter Beer」が、アイルランドで作られたチェダータイプのチーズの隙間に浸透し、面白い模様になっています。まわりは食品用白ワックスでコーティングされているのですが、すでに白ではなく黒いビール色になっていて、まるでザッハトルテ(ケーキ)みたい。味わいはマイルドで見た目ほどビールのインパクトはない。(
2006.6.24)

カルド

チェダリングの隙間にロースト香豊かなエールビールを流し込んでい、キレイな大理石模様です。ビールの苦味はほんのわずかなので、やさしい味です。チーズを食べなれない人や変わったチーズでプラトーを華やかにするのには良いチーズですね。でも私はあえて何度も買いたいとは思わないチーズかも。(2009.4.4)

アイリッシュ・ポーター

久しぶりのアイリッシュ・ポーター。アイルランドのチーズの隙間にビールを流し込み、綺麗な大理石模様に仕上げています。同じようにマーブル模様になったセージのペーストを混ぜ込んだ「セージ ダービー」というのもあります。でもこちらのほうが有名ですね。見た目のインパクトよりもずっと、あっさりした味わいで優しく、チーズ初心者にも楽しんでもらえるチーズです。今回のアイリッシュ・ポーターはビールの苦味というよりは、コーヒーのロースト香のようなニュアンスが感じられました。(2011.4.2)

アイリッシュ・ポーター
大理石のような模様が印象的なこのチーズは、イギリスのアイルランドのリムリックで作られ、黒い地ビールのポーターが練りこまれています。見た目ほど変わったチーズではなく、チーズ本体はとても優しくて、コーヒーやチョコレートのようなローストしたようなほろ苦さが少しあって、日本人が食べやすいと感じるチーズだと思います。(2014.11.23)


アルディ・ガスナ

アルディ・ガスナ Ardi-Gasna
羊乳製、圧搾タイプ M.G.50% フランス・バスク・ベアルン地方 

スペインとの国境あたりのピレネー山脈の羊乳のチーズで、アルディはバスク語でヒツジ、ガスナはチーズのこと。もともとこの地方で羊のチーズと呼ばれていただけのチーズが、1980年AOC
取得にあたり地方色のある名前でないと・・・ということでオッソー・イラティ・ブルビ・ピレネーの名になったものであり、本質的には同じものと考えていいらしい。現在もこの名前のチーズが存在するいうカラクリは、AOCのサイズの規定にある。小型は2〜3s、大型は4〜5sと規定にあるため、たとえば3.5sのものは小型にも大型にも属さないわけで、オッソー・イラティ・ブルビ・ピレネーを名乗れないので、もともとあったアルディ・ガスナが使われているというわけ。さてさて、今月は熟成士(MOF)クリスチャン・ジャニエ氏の手がけるチーズの研究ということで、クリスチャン・ジャニエ氏の手がけたアルディ・ガスナです。一般的なオッソ・イラティと比べると、優しく滋味溢れる味で、トム系の素朴な香りがしていました。鳩の目(oeil de pigeon)と呼ばれる気孔が見られます。(2008.10.4)
メモ。クリスチャン・ジャニエ氏のチーズは「世界チーズ商会(株)」さんの取扱。


アルディ・ガスナ・ピマン・デスペレット Ardi Gasna Piment d'Espelette
羊乳製、フランス・バスク地方

バスク地方では名もない羊のチーズのことを「アルディ・カスナ」とよぶのですが、それにエスペレット村で作られた特産の唐辛子を加えたものです。フェルミエで入れてるオッソ・イラティの外皮が赤いのがありますが、それと同じもの。これは全体に練りこんでいるという感じ。ジロールで削った表面が、若干乾燥ぎみでポソポソした感じがありましたが、辛さは風味程度で普通に美味しいです。(2015.7.5)


アッペンツェラー

アッペンツェラー Appenzeller 
牛乳製非加熱圧搾 M.G.48% スイス・アッペンツェル地方
ハイジの故郷に近い地方で作られるアッペンツェラー。熟成の違いにより銀
・金・黒と3つのラベルがある。4ヶ月の銀、5ヶ月の金、6ヶ月以上の黒。これは銀ラベル。熟成中にスパイス(薬草)を数種類加えた白ワインに浸した布で拭きながら熟成させるため、独特の風味と味がつくのだとか。外皮はかなり硬く、切る時に失敗したほど。香りは強くタクワンのよう。銀ラベルで旨みも風味も充分、身もキュッとしまっていて美味しい。(2007.11.10)

アッペンツェラー

AOCではないけれど、スイスの重要なチーズですね。今回のチーズにも丸い穴がありますが、グリーンピース大の穴があるのが特徴らしい。今回のは4ヶ月熟成の銀ラベル。優しくて食べやすく安心できる味。ワインと共に食べるのならば、もう少し濃い味でもいいと思うので、金ぐらいがいいのかな。(2008.3.1)

アッペンツェラー

アルパージュで購入の金ラベル100gで777円。4ヶ月以上の熟成です。まで銀しか食べたことなかったけれど、金ラベルのほうが私は好きだわ♪旨みが強いだけでなく、締まった感じがいい。ミルク甘みと旨みのバランスが整っていると思った。(2008.6.6)

アッペンツェラー黒ラベル
スイスのアッペンツェル地方で作られる伝統的なハードタイプのチーズ。スパイスや薬草を入れた白ワインで拭いて熟成させます。黒ラベルは6ヶ月以上の熟成です。思ったよりあっさりした味わいでした。これはこれで美味しい。(2014.1.13)


イディアサバル(DOP)

イディアサバル idiazabal (DOP) 100g=800円 
羊乳製、非加熱圧搾 M.G.45〜50% スペイン、バルク州・ナバラ州

ピレネー山脈を含むバルク地方で作られていて、燻製をかけたものと、そうでないものがある。日本では燻製されたものが一般的。燻製臭はそれほど強くない。羊乳なので脂肪分が多く、切った断面がテカテカ光ってきた。羊の4番目の胃から取るレンネットを使っているので、少し刺激的だとプロフィールにはあるが、私は刺激的とは感じなかった。ピレネー山脈のフランス側で作られる「オッソ・イラティー・ブルビ・ピレネー」(私の好きなチーズ)に比べると、まったり感はあるものの個性がなく旨味も少ない印象。(06.04.01)

イディアサバル(DOP)

フェルミエで購入の燻製タイプ、100gで987円。DOPで認められている生産地は、バスク州とナバラ州。バスクは燻製するが、ナバラは燻製しないのだそうです。切った断面は脂でギトギト。燻製された風味の後に、わずかにピリッとした感覚が舌に残った。これが羊のレンネットの辛みだろうか。(08.6.6)


チェダー(ウエスト・カントリー・ファームハウス・チェダー)

ウエスト・カントリー・ファームハウス・チェダー (PDO) 
牛乳製、非加熱圧搾 M.G45% イギリス・イングランド南西部

日本ではチェダーチーズと言うとアナトーを使ってオレンジ色して四角い工場製のリンドレスのものが多いが、伝統的な製法で作られたPDO(原産地保護呼称)を持つチェダーは円筒形をしていて、チーズの表面は包帯のようなキャラコで巻いてあります。生産地も英国南西部のサマーセット、ドーセット、デヴォン、コンフォールの4州で作られたものに限定。その中でも頂点に立つのが、今回食べたモンゴメリ製とのこと。チェダリング製法で作られ、チーズの組織は脆くボロボした感じ。優しい味ですが、ほのかに酸味が感じられる。写真でもわかるように、自然についた青カビ部分があった。よくチーズにつく青カビはご褒美みたいなものと言われるが、いわゆる青カビチーズの青カビの香りや味とは全く違っていて、不味かった。食べない方がいいと思う。(2006.07.01)

ウエスト・カントリー・ファームハウス・チェダー

フェルミエで購入、100gあたり1313円。フェルミエのウエスト・カントリー・ファーム・ハウスと言えば、おそらくモンゴメリー社でしょう。チーズの表面をクロスで覆って、その上をラードを塗って仕上げます。それが写真に写っている、汚〜い布。クンクンと匂いを嗅いでみましたら、湿ったカビ臭いく油っこい倉庫のような匂いと言ったらいいかしら。お世辞にもいい匂いでしないけれど、許せる匂いではある。同日にリンドレスのチェダーを熟成違いで2種類食べましたが、見かけだけでなく味もリンドレスとはだいぶ違う。リンドレスは全体が均一的で同じ味がするけど、これは外皮近くの部分とそうでない部分によって味が違う。そういう意味でも食べていて面白い。(2008.6.13)

ウエスト・カントリー・ファームハウス・チェダー

フェルミエで買った2004年のブリティッシュ・チ−ズ・アワードで優勝した「トラディショナル・ファームハウス・チェダー・モンゴメリー」。チェダーチーズ独特の脆い組織なので、半分にパカリとと割れてしまいました。写真はうまくつっくけて撮影しましたがね。ちょうど割れたあたりに青カビが入り込んでいます。日本的には、「カビが生えてるっ!」と苦情ものになりそうですが、トラディショナル・ファームハウス・チェダー・モンゴメリーはそういうものです。イギリス人はあえて青カビが入ってるとこ頂戴!と催促するぐらいらしいですから。今回のは、チェダー独特の酸味に旨味もあり、さらに青カビの刺激も加わり、複雑なお味でした。(2009.2.2)

ウエスト・カントリー・ファームハウス・チェダー

今日のチェダーはクロスは剥がされていました。マニアにしてみると本物のウエスト・カントリー・ファーム・ハウスチェダーの証明に、クロス付きでお願いしたいところです。ま、一般的には汚い感じがしちゃうのかな。余談ですが、ウエスト・カントリー・ファーム・ハウスチェダーは鏡台のイスのような形、大きさをしていますが、メーカーによって大きさが違ってて、フェルミエが扱っているモンゴメリー社のが大人用の鏡台のイスだとしたら、キーンズ・ファミリー社のは子供用くらいなのだそうです。今回のチーズはどのメーカーのものか聞くのを忘れてしまいました。田園調布の「ザ・ファイン・チーズ・カンパニー ジャパン」で買われたとのことなので、どのメーカーを扱っているかが判れば判明するかも。両方扱ってたら無理ですけどね。チェダーは相変わらず地味な味がします。(2009.4.4)

ウエスト・カントリー・ファームハウス・チェダー

モンゴメリー社の伝統的な作り方のチェダーチーズです。外皮には包帯のような布(キャラコ)で覆われています。チェダリングの工程のため組織には隙間があるため、外皮から空気が取り込まれ青カビが入りこんですます。しかしいわゆるブルーチーズではないので、味はブルーチーズのような風味はなくお飾りのようなカビです。もともと酸味のあるチーズですが、少し強めに出ていて野沢菜の古漬けのような風味と酸味がありました。白ワインより日本酒でしょうかね。(2011.9.3)

クイックス・トラディショナルチェダー デヴォン州で作られる伝統的なチェダーチーズ。外皮は削られている。食べてみるとやっぱり安心する味だなぁ・・・と感じてしまう、馴染みのある味です。アミノ酸はジャリジャリと感じるほど大きく結晶が出ていて、甘い。いい香りもします。(2013.4.6)


ヴェッツェナ

ヴェッツェナ Vezzena  
牛乳製、非加熱圧搾だと思う M.G40% イタリア・トレンティーノ・アルト・アディジェ

先生のイタリアお土産チーズ。トレンティーノで一番古いと言われているチーズです。私はお初でしたが、今ならフェルミエでも購入できるようです。オーストリア皇帝のフランツ1世も大のお気に入りで食卓には必ずこのチーズが並んでいたと書いてありました。脱脂してあり色は濃い。風味も強めで塩分もしっかり。(2008.9.6)


エダム(BOB)

エダム  Edam
牛乳製、非加熱圧搾タイプ M.G40% オランダ

オランダ北部エダム地方のチーズ。ゴーダと共にオランダを代表するチーズ。赤いワックスがコーティングされているので、通称「赤玉」と呼ばれるが、これは輸出用。国内用はコーティングなし。赤ちゃんの頭くらいの大きさ。外側は硬く、赤いワックスをはがしても、うっすら赤い色素がチーズに残っていてた。内側はクセのない優しい味だが水分は若干少ない印象で外側に近づくにつれ顕著に。だからか粉チーズとして利用されているようだ。(2006.07.01)

エダム

成城石井で購入、100g315円。ゴーダの次に生産量が多く、全体の20%。自分ではなかなか買う機会のないエダムですが、たまにこうして授業などで食べると、「あ、安い粉チーズの味」って思ってしまう。今日のは少しだけしょっぱい。赤いワックスが上手にめくりにくく、爪にべたっと付いたりするのが玉にキズ。赤いワックスっは化学的な感じがして、どうも好きじゃない。(2008.6.13)


オークウエンズリーデイル

オークウエンズリーデイル  Oak Wensleydale  100g=735円
牛乳製、非加熱圧搾タイプ、M.G45% イギリス・ヨークシャー地方

チェダリングで作られるウエンズリーデイルはヨークシャーの修道院で生まれたチーズで、100年の歴史を誇ります。熟成させた「ウェンズリーデイル」を樫のチップでスモークしたものが「オーク・ウェンズリーデイル」。切り分けた断面からは、うっすらとホエーが滲むんできていました。ポロポロした組織はチェダリングで作られているなぁと感じさせます。外皮からはスモークのいい香りがしますが、やっぱり「おつまみチーズ」です。ユニークなチーズではあります。(2007.10.6)


オッソ・イラティ=ブルビ・ピレネー(AOC)

オッソー・イラティ・ブルビ・ピレネー(AOC)   100g=750円〜
羊乳製、非加熱圧搾 M.G.50% フランス・バルク・ベアルン地方 

スペインとの国境あたりのピレネー山脈の羊乳のチーズで、オッソーという谷とイラティという森の名がついている。サイズは小は2〜3s、大は4〜5s。前回自宅で食べたものより色が白っぽい。芳醇なミルクの甘みと香りと羊乳のコクがあり、バランスの整った素晴らしい味。オッソー・イラティは乳脂肪が高いので、油脂で表面が濡れた感じになるのが常なのかと思っていたけど、そうとは限らないみたいです。余談だが牛の一頭当たりの年間搾乳量が4,000〜5,000リットルに対して、羊はたったの200リットルしか取れないそうだ。同じ量のミルクを用意するには、それだけ多くの羊が必要になる。羊でチーズを作るのは大変なのね・・・。(2005.2.5)

オッソ・イラティ=ブルビ・ピレネー(AOC)

外皮は灰色がかった茶色、中はアイボリー色で少し気泡あり。今回購入したコレは熟成も12ヶ月と長いので外皮は硬いが、中はネチッ〜っとしている。冷蔵庫から出して暫くすると、表面にじわぁ〜っと乳脂肪が出て汗をかいたようになった。さすが乳脂肪50%以上だ。羊乳特有の臭みはないが、牛乳とは違った濃い風味がある。 これが羊のチーズの味なのかぁ・・・。アミノ酸のシャリシャリ感も若干あるね。チーズ王国のお兄さんに蜂蜜やジャムと一緒に食べるの薦められたので食べてみた。現地の人はチェリーのジャムなどと合わせるのが主流らしいけど・・・クリーム系のチーズには甘いのもいいけど、あんまり美味しいと感じなかった。(2004.12.23)

渋谷のフェルミエで購入したオッソー・イラティ・ブルビ・ピレネー(AOC)。200gで2000円弱でした。
外皮がオレンジ色
。なんでオレンジなんだろう・・・。チーズ自体し少し濃い目のアイボリー色。羊と言うと牛乳製に比べて白っぽいのが普通だけど、これは違ってたね。ミルクの甘みがほのかに感じられて、塩分もちょうどいい。ただ外皮のすえたようなカビ臭さが気になった。全部切り落としてもまた匂う。(2007.6.11)
後記*残りをラップに包んで冷蔵庫に入れておいたら、切り口がオレンジ色になっていた。これはカビですかね?

フェルミエで私がオッソー・イラティを買った日に、父が私が好きだからと横浜そごうのチェスコ「ブリア・サヴァラン」で買ってきてくれた。はっきり覚えてないけれど、200gで3000円ぐらいしていたような・・・高いね。色は白っぽくってキレイでレアチーズケーキみたい。味はと言うと、かなり強い塩分で、のどが渇くほど。なんでこんなに塩を利かせているのだろう・・・。父に買ってきてもらって言うのもなんだけど、これは失敗。(2007.6.12)

またまた私の大好きなオッソー・イラティ。写真だと分かり難いけど、2007.6.11に食べたのと同じように、外皮がオレンジ色だったので、先生に「フェルミエでお買いになりましたか?」と聞いてみた。ビンゴ!前回はすえたようなカビ臭いと記しているけれど、今回のは鰹節のような香りだ。匂いも悪くない。ミルクの甘みと旨みが濃く、塩気はほのかだが丁度いい。今回のは美味しかった。(2007.9.1)

今回もフェルミエ購入のオッソー・イラティ。この赤い外皮についてK先生に尋ねたところ、K先生がフランスのこの会社を訪ねた時に聞いたら、「地元の唐辛子で出来た着色料で着色している」と答えたそう。なんでそんなことするんだろう。食べてみるといつもの、こってりしたオッソー・イラティの味だ。今回はブラックチェリーのジャムを添えて頂きました。合う合うとは聞いていたけど、どうなの?と半信半疑だったの。実際に合わせてみると、うまい!羊の濃厚さがジャムと合わさると、なんかお菓子みたいな風味になる。苺ジャムじゃダメだろうな、やっぱりブラックチェリーじゃないと。(2008.4.12)


オベハ アル ロメロ

オベハ アル ロメロ Oveja Al Romero 100g=1,000円 
羊乳製、非加熱圧搾 M.G.50% 
カスティーリャ・ラ・マンチャ州
ローズマリーがまぶしてあるオベハ・アル・ロメロ。オベハ=羊乳、ロメロ=ローズマリーという意味。スペインのカスティーリャ・ラ・マンチャ州の羊のチーズです。緑のローズマリーの表皮と、チーズの白い色合いが綺麗です。モサモサするので表皮のローズマリーは除いて食べますが、さわやかなローズマリーの香りと、羊乳のコクと甘さが良く合います。よく冷やした白ワインと合わせるとよく合いました(2008.11.1)

オベハ アル ロメロ

ローズマリーのさわやか香りが特徴のオベハ・アル・ロメロ。今回が食べるの二回目です。朝日カルチャーセンターのスペインチーズ講座にて。スペインの羊のチーズに良く合うとされる花梨のジャムのような羊羹のようなメンブリージョに真似て、オレンジのジャムを添えて食べてみたら、これが美味しい。熟成が短めの羊のチーズに、オレンジの甘さとローズマリーの爽やかさがなんとも美味。(2009.1.29)


オークウエンズリーデイル

オールド・ウインチェスター  Old Winchester
牛乳製、非加熱圧搾タイプ、M.G不明% イギリス・ハンプシャー州

Lyburn Farmhouse Cheeses という生産者のチーズ。ブリティッシュチーズアワーズでモダン・ブリティッシュ部門で金賞を受賞したチーズなのだそうです。18ヶ月熟成のものです。パルミジャーノを意識して作られたというだけあって、熟成感が感じられる。アミノ酸の結晶もかなり多く見える。でも食べてみるとアミノ酸が違う。バルミジャーノはジャリジャリとする歯ざわりだが、これはプチプチ弾けるような「ししゃもの卵系」だ。風味は最後に甘みが残る。悪くない。(2009.4.4)


カーズ・オー Cazes Haut  
羊乳製・ 仏・ミディ・ピレネー地方

トゥールーズのチーズ屋ならここ、と言われるチーズ専門店「Xavier グザビエ」で買われたという羊のチーズ。こちらのチーズ屋のフランソワ・ブルゴン氏は2011年にMOFに輝いたそうです。
大きなチーズを切って売られているような場合、いくつか買って帰った後にどれがどのチーズだったか判らなくなってしまうことがあるけれど、こちらのチーズ屋さんにはラベルの棚から一枚ずつ四角いラベルを付けてくれるそうなので、間違えなくていい、チーズおたくは特にうれしい。いいサービスですね。
CAZES HAUT はて?これはどう発音するのか?最後のHAUTがオーはわかるが最初のは?と皆で悩んでいたので、仏在住20年のPMさんにメールで聞いてみたら、すぐ返事をくださった。「カーズ・オー」と発音すると教えてもらった。ありがとう。助かりました。
さて、チーズ。外皮はゴツゴツしたとし厚みもあるので、しっかりと長めの熟成がされている。切り口から見える中は、メカニカルホールがポツポツと空いて、羊のチーズにしては黄色く、香りは田舎っぽく無骨な感じ。同じ羊のオッソイラティに比べると、甘みも少なくワイルド、でもイタリアの羊とも違う。エレガントさは無いが、うまみは十分、フランスの羊のワイルドチーズだ。(2013.9.14)


カスティヨネ Castillonnais   
羊乳+山羊乳製  M.G.30% 仏・ミディ・ピレネー地方

トゥールーズのチーズ屋ならここ、と言われるチーズ専門店「Xavier グザビエ」で買われたという羊と山羊の混乳チーズ。こちらのチーズ屋のフランソワ・ブルゴン氏は2011年にMOFに輝いたそうです。大きなチーズを切って売られているような場合、いくつか買って帰った後にどれがどのチーズだったか判らなくなってしまうことがあるけれど、こちらのチーズ屋さんにはラベルの棚から一枚ずつ四角いラベルを付けてくれるそうなので、間違えなくていい、チーズおたくは特にうれしい。いいサービスですね。
Castillonnais はて?これはどう発音するのか?皆で悩んでいたので、仏在住20年のPMさんにメールで聞いてみたら、すぐ返事をくださった。「カスティヨネ」と発音すると教えてもらった。ありがとう。助かりました。
さて、チーズ。外皮はゴツゴツ厚みもある、中は山羊っぽい白色、そして熟成からくると思われるグレー色の部分があります。グレーっぽい部分は、どんな味がするのか?食べてみると、独特な旨みがあり複雑、ミルクの甘みと、松の実の香ばしいナッツの風味や、胡桃の薄皮のようなほろ苦さも感じます。おいしい。(2013.9.14)


カチョ・ディ・フォッサ

カチョ・ディ・フォッサ Cacio di Fossa 100g=1500円
羊乳製 MG 50% イタリア・
エミリア・ロマーニャ州
フェルミエで購入したという穴のチーズ。春に造られたチーズを5〜6個ずつ木綿袋に入れ、熟成させる地下の穴に下からきちんと積み上げ、きっちりと封をして約3ヶ月後が解禁日。以前は「ペコリーノ・ディ・フォッサ」
という名前で売られていましたが、名前が変わったようです。物の本にはフォルマッジョ・ディ・フォッサ Formaggio di fossaとも書かれています。どれもイタリア語で穴のチーズの意味ですから。以前に食べた穴のチーズはところどころオレンジ色になってて、風味も独特だった記憶がありますが、これは羊のチーズという以上には特徴が薄い。おそらく穴の場所や気候によって、特徴が強く出たり出なかったりするのだろう。(2011.2.5)


カネストラート

カネストラート Canestrato 100g=約1100円
羊乳製
M.G.不明  非加熱圧搾タタイプ イタリア・プーリア州
カネストラートとは「籠」の意味。チーズの型を籠で作っていたことから「籠のチーズ」という名がついたのですが、1990年にEUの統合で禁止になり、現在はプラスティックの型が使われています。DOP指定の「カネストラート・プリエーゼ」と同じ製法・同産地製造ですが、指定地域から少し離れてるため、DOPを名乗る事ができないそうです。食べてみるとペコリーノ・ロマーノのように組織は脆く、かなり塩辛い。南の羊乳チーズらしいチーズという印象。塩分を生かして、すりおろしてパスタにかけたりして食べるのが向いています。(2008.10.31)


ガローチャ

ガローチャ Garrotxa  
山羊乳製、非加熱圧搾 M.G48〜50% 
スペイン、カタルーニャ
地方
山羊乳のトム系といった感じ。外皮は側面と上下の香りで明らかに違っていた。側面のカビ臭はキノコ、マッシュルームのようなのに対し、上下の部分は、アンモニア臭が混じり臭くてむせた。中は白く、中央に近くなるほどにシェーブル独特の味が強く感じました。(2006.6.3)


カンテル

カンタル(AOC) Cantal  1個400g=3,000円
牛乳製、非加熱圧搾 M.G.45% フランス・オーヴェルニュ地方
フランスで最も古いチーズで、2000年も前から作られている。直径約40cm、高さ45cm、重さ40kgの円筒型です(鏡台の椅子の形って先生が・・・笑)。カンタルと作り方も味もそっくりなのがサレールとライオル。どちらもこの3つのチーズを形や外見で見分けることは現地の人でも難しいとか。今回食べたのは、6ヶ月熟成で表皮がかなり厚い。アミノ酸のシャリシャリこそは無かったけれど、コンテに似た感じで私は好きな味だった。でも、どうもこのチーズは美味しくないハズレも結構あるそうなので、今日はラッキーでした。(2005.4.2)

カンテル

今回のもAOCで3ヶ月〜6ヶ月の熟成のもの。自然のカビがついた外皮のニオイを嗅いでみると、かつおぶし」のようなニオイがする。魚介類のニオイと表現していた人もいたが、生の魚介類というよりは、乾物屋さんで嗅ぐような匂いだ。中は、アミノ酸が出るほどではないが、なかなか美味しい。ポロポロした組織で、チェダリング製法だと分かる。なぜか日本ではあまり人気のないチーズだそうです。(2005.4.2)

カンテル

フェルミエ社で購入のAOC。100gあたり850円。日本ではあまり人気のないカンタルですけど、フランスのAOCの中でコンテ、ロックフォールに次ぐ第3位生産量を誇っているのです。カマンベール・ド・ノルマンディよりも、ブリー・ド・モーよりも多く作られているなんて意外な感じがします。最低熟成期間が30日と異常に短いからかなぁ。工場制が99%、1%が農家製なのだそう。その1%の農家製というのは、同じ地域で冬以外はサレールを作っている農家なのだそうです。(サレールは4/15〜11/15までしか作れない)さて、今回のを食べてみますと、塩分も控えめで優しい酸味と穏やかな風味だ。殺菌乳で作られているのかもなぁ。チェダリングの組織もそれとすぐわかる。(2005.4.2)

カンテル

パリ滞在中にマダムHISADAのチーズ講習でいただいたカンタル・Vieux、熟成は6ヶ月以上の長期に熟成させたもの。外皮はゴツゴツと焦げ茶色になり、チーズダニの働きでボロボロ、中にも侵食というのでしょうか、熟成が進んでいます。こんなすごいの日本ではなかなか見られなくなりました。香りは鰹節というか、古くからやっている乾物屋の倉庫の匂いを想像させるような、魚の乾物の強いやつという感じです。味わいもまさにアミノ酸の塊り。味噌っぽいような風味もあります。パリにいてもワインではなく日本酒ですな、これは。うまい♪(2012.6.30)

カンテル

クリーム・ハヴァティ

クリーム・バヴァティ  Cream Haverti 100g295円
牛乳製、非加熱圧搾タイプ M.G 60% デンマーク

日進デリカテッセンで購入。クリームが添加されていないバヴァティはM.Gが45%ですが、日本に入ってきてるのはクリームが添加されてるのが一般的。デンマークのPGIを持っているエスロムと似ているとのことですが、日本には輸入されていないので私は食べたことがありません。さてこのバヴァティ、見た目にもメカニカルホールがたっぷりです。触るとクリームのせいなのかベタベタ、食べてみるとねちねちしています。現地ではこのチーズをどうやって食べているのでしょうか。柔らかすぎてサンドイッチなどには不向きです。(2008.6.20)


ムルシア・アルビノ(DOP)

ケソ・デ・ムルシア・アルビノ Queso de Murcia al Vino (DOP)  
山羊乳製、 M.G45〜50% 
スペイン、
ムルシア地方
赤ワインで洗いながら熟成させるので、外皮はワイン色がかっています。マンチェゴと同様に外皮に網目模様あり。外皮は特に香りもなく硬くなく食べられ苦くもない。中はきめ細かくクリームチーズのような、チーズケーキのようなむっちり、ねっとりとしていて、ミルクの甘み、酸味もあります。塩分加減も良くて美味しい。山羊のチーズっぽくない。脂肪分も高く、チーズを持つ手に脂がつくほど。フランスのシェーブルとは全然違っていて、面白い。(2006.6.3)

ムルシア・アルビノ(DOP)

一般的な乳酸菌で固めるシェーブルではなく、レンネットで固めたタイプ。ワインで色づいた紫色の外皮は、青カビチーズのような香りがあり、食べてみると、ピリリと辛く青カビチーズみたい。外皮は食べないほうがいいらしい。中は真っ白。どこもシェーブルタイプっぽくないのだけど、山羊乳独特のカロテンが乳に出てこないため白いという特徴はそのまま。
切ってしばらく置いておくと、羊のチーズのように脂が浮いてきた。やっぱりスペインの山羊は羊並み?白い部分は、ミルキーで甘い。(07.3.3)

ムルシア・アルビノ(DOP)

アルパージュで購入のムルシア・アルビノ。日記では食べたのが3回目ってことになってるけど、おそらく4回目です。つい先日食べた時も、今回もそうだけど、組織が脆いのか、切った断面からボロボロっと崩れたりします。ミルクの甘みもあって美味しいのだけど、以前食べた時のような感動まではしなかった。美味しいチーズを食べすぎてしまったか?(2008.2.23)

ムルシア・アルビノ(DOP)

フェルミエで購入100gで945円。白いミルクキャラメルのように、ムッチリと水分を保持していてキメも細かい。前回のアルパージュで買ったものより、かなり美味しい。ムルシアノ・グラナディナ種という山羊の乳から作られていますが、この山羊の写真を見せてもらいましたが、それはそれは巨乳でして・・・。違いは巨乳なだけでなく、乳糖と脂肪分も多いのが特徴なのだそうです。レンネットが効き難いと言われる山羊乳なのに、こんなに綺麗に出来上がっているというのは、この品種だからなのでしょうか?(2008.6.6)

ムルシア・アルビノ(DOP)

私の大好きなチーズ。朝日カルチャーセンターのスペインチーズ講座にて。フェルミエで購入、100g880円だそうです。ミルクの甘みと脂肪分がねっちりして飴のミルキーみたい。美味しいな。このチーズのまわりは赤ワインで色づけていますが、こんなに色がつくのは、ムルシア産のワインが物凄く濃い色だからだそうです。ワインが濃い色になる理由は、1年で250mlしか雨が降らない乾燥した地域だからなんだって。(2009.1.29)

ムルシア・アルビノ(DOP) スペインの南ムルシア地方の山羊のミルクで作られたチーズで、外皮は赤ワインで洗っているので紫色ですが、中は色白です。食べてみるとミルクのミルキーな味わいと、ほんのりワインのニュアンスがあって、赤ワインによく合います。山羊のチーズが嫌い酢という人も、知らなければ山羊だと分からないかもしれないくらい、独特のレンネットでの固まり具合。また、このチーズは個体差が少なくて、ハズレが少ない気がします。私も好きなチーズです。(2012.3.3)

ケソ・デ・ムルシア・アル・ビノ(DOP)
「第1回チーズを楽しむ会」でお出ししたスペインのヤギのチーズ。今回集めた山羊のチーズの中で唯一のスペイン人。他に用意したフランスの酸凝固の作りのシェーブルチーズとの違いを感じてほしくて選んだ。地中海の乾燥と暑さに強いムルシア・グラナダ種(ムルシアーノ・グラナダィナ種)のミルクから作られ、外皮は同郷の赤ワインで洗って熟成させています。チーズが白いので、白と紫のコントラストがキレイ。ミルクの甘味が感じられる好きなチーズだ。(2017.9.2)


ケソ・マホレロ(DOP)

ケソ・マホレロ(DOP) Queso Majorero 
山羊乳製、M.G52〜55.5% 
スペイン、カナリア諸島
マホレラ種という脂肪分やたんぱく質が多い山羊乳で作られるチーズ。ナッツっぽい香りがあり、味は山羊っぽさが全くなく、ミルクの甘さを強く感じました。山羊だと言われなきゃ判らないくらい、シェーブルらしからぬチーズだ。美味い。(2006.6.3)


ケソ・マンチェゴ(DOP)

ケソ・マンチェゴ(DOP) Queso Manchego 
羊乳製、
非加熱圧搾 M.G45〜52% スペイン、ラ・マンチャ地方
スペインで一番有名チーズ。歴史も古い。外皮にジグザグの編目模様がついているは、昔、
エスパルト(イ草のような)で作られた籠で作った名残だそうです。切り分けた後、室温でジットリ汗をかいたように脂肪分が浮いてきました。香りはなぜかガソリンっぽく、旨味は薄く、味は少し苦みを感じた。決して不味いわけじゃないのだけど、私は羊のハードタイプというとフランスのオッソ・イラティに比べてしまうクセがありまして・・・、それに比べるとどれも負けている気がしました。
(2006.06.03)

ケソ・マンチェゴ(DOP)

フェルミエで購入、100gで1029円。ラ・マンチャ地方原産のマンチェガ種の羊の無殺菌の全乳で作られています。エスパルトを真似たプラスティックの型でつくられた網目のような模様がついていますが、なんとも規則的で面白みがない。チーズ自体がプラスティックのように見えてしまうので、個人的には興ざめだ。羊の乳らしく切った断面からは脂がどんどんにじんできます。塩分は控えめ。(2008.6.6)

ケソ・マンチェゴ(DOP)

朝日カルチャーセンターのスペインチーズ講座にて。6ヶ月熟成のマンチャゴ。フェルミエで購入100gで900円くらいだそうです。今回は9ヶ月熟成の物との食べ比べです。まず見た目、外皮は白くてメカニカルホールが多めです。しっかりとしたいい香りがします。食べてみると旨味をしっかり感じます。9ヶ月のものに比べて、外皮に近い部分は黄色に近い色になでなっています。見た目も食べた感じも、6ヶ月という感じがせず、もっと経っているように感じます。実はこれは無殺菌乳でできていて、日本に入ってきてから、6ヶ月ですぐ売っているわけではないかもしれない、ということでした。(2009.1.29)

ケソ・マンチェゴ(DOP)

朝日カルチャーセンターのスペインチーズ講座にて。9ヶ月熟成のマンチャゴ。フェルミエで購入、100gで1000円くらいだそうです。まず見た目、外皮ことそ黒くなっていますが、外皮に近い部分はまだ中央と色がそんなに変わりません。そして食べてみるとかなり酸味を感じます。食べ比べた6ヶ月物と比べて、こちらの方が断然若いような印象です。殺菌乳で作られているそうなので、風味が強くならないのかもしれません。(2009.1.29)

ケソ・マンチェゴ(DOP)

ケソ・マンチェゴ・アルティサーノ(DOP) Queso Manchego 
羊乳製、
非加熱圧搾 M.G 55% スペイン、ラ・マンチャ地方
スペインのラ・マンチャ州で作られている一番有名チーズ。
アルティサーノとは、手工業製という意味だそうなので、フランス語でいうフェルミエ製ってことですね。マンチェゴは何度も食べているけれど、今日のはミルクの旨みがたっぷりで美味しいな。ミルキーな感じ。羊の種類はマンチェガ種。
(2011.2.5)


ゴーダ(BOB)

ゴーダ  Gouda 
牛乳製、非加熱圧搾 M.G48% オランダ
エダムチーズと並んでオランダを代表するチーズ。明治乳業のプロセスチーズの原材料として使われており、チーズを食べ慣れていない人でも、チーズの味を想像するとこの味になるのではないか?と言うくらい、日本人には馴染みのあるチーズだ。アイボリー色をしていて、むちむちっとした食感。くせのない穏やかな味で香りもマイルド。(2006.07.01)

ゴーダ・ブラックラベル

ゴーダ・ブラックラベル Gouda 
ゴーダチーズの長期熟成タイプ。普通のゴーダチーズに比べて、色も濃く、水分が抜けて硬くなっている。ところどころにアミノ酸の結晶が見られ、ゴーダじゃないみたい。水分がぬけているせいで、塩分強めに感じ、味噌味に近い感じで、日本酒と合わせてみたら合いそうな予感。(2006.07.01)

ゴーダ

オランダを代表するチーズのゴーダ。明治乳業のスライスチーズの原料はゴーダチーズ。色は薄めのアイボリー。おだやかな風味で日本人にも馴染みのある。もっちりした食感で私もサンドイッチなどにして食べるのに向いていると思う。大豆ほどの穴が開いている。ミルクの甘みとムチッとした歯ざわり。毎朝でも食べられそうな飽きのこない味。(2006.11.04)

ゴーダ・ブラックラベル

24ヶ月熟成のゴーダ・ブラックラベル。オレンジのワックスがかかっている。ゴーダの若いときにはある、むちっとした食感がなくなり、組織が締まってしっかりして、色も黄色が強くなっている。アミノ酸を強く感じるようになり、辛めのビールや冷酒などに合う感じ。(2006.11.04)

ゴーダ・長期熟成

生徒さんのNY土産のゴーダの長期熟成チーズ。持ってきてくれたご本人は24ヶ月熟成くらいだろう・・・と仰ってたが、どう見ても上記の24ヶ月とは色が違う。味噌漬けのようなかなり濃い色になってるので、3年〜4年ものではなかろうか。香りを嗅ぐと焦げたキャラメルのような芳ばしい香りがする。チョコレートのようなポロッとした組織で、砕いて食べたら味わい深くておいしい。まるで味噌漬けのような味なので、日本酒が欲しくなる。通好みの味だ。(2008.3.1)

ゴーダ・リンドレス

成城石井で購入のゴーダのリンドレス、100gあたり199円。産地はオランダ。なんて安いの!味わうようにしては滅多に食べないけれど、勉強だから味わってみましょう。写真では判り難いけど、悲しい真空パックの後がクッキリと残っています。見かけは決して美味しそうには見えませんが、実際の味は悪くありませんよ。日常使いにはこういうお手頃なチーズは有難いですよね。どうやって皮なし(リンドレス)チーズを作るかというと、熟成前のチーズの状態で真空パックし熟成させるのです。乳酸菌は空気を必要としなくてもたんぱく質分解酵素によりたんぱく質をアミノ酸に変えてくれますから、手間をかけず熟成できるので、安く売れるというわけです。味だけではプロセスチーズとの違いは判り難い。わずかなチーズアイを発見したり、張り付き感などで違いを感じたい。(2008.6.13)

ゴーダ・ワックス

アルパージュで購入のゴーダのワックス、100gあたり278円。産地はオランダ。黄色のワックスがかかっています。ワックスを剥くとちゃんとわずかですが、外皮が存在します。この黄色のワックスがチーズの黄色と同じようで、どこまでがワックスなのか判り難い。このあたりかな?と目星をつけて切りました。エダムのような赤いワックスはどうも好きではないのですが、黄色も考えものです。味はごく普通のゴーダですが、風味が強すぎず弱すぎず、日常的に食べても飽きのこない味という感じです。(2008.6.13)

スパイス・ゴーダ

成城石井で購入のスパイス・ゴーダ、100gあたり290円。産地はオランダ。黄色のワックスがかかって、チーズにはキャラウェイシードが入っています。このワックスは剥がし易くてグッド。試食してみますと、さわやかな風味が口に広がります。プチプチと歯にあたるキャラウェイもアクセントとなっていいです。ビールが欲しくなる味ですね。(2008.6.13)

スパイス・12ヶ月熟成

成城石井で購入の12ヶ月熟成のゴーダ。100gあたり360円。産地はオランダ。12ヶ月熟成といってもこのお値段は安い!フランス、イタリアのチーズばかりがチーズではないなと、自分の不勉強を痛感。黒いワックスは剥がれ易くてグッド。チーズの色はだいぶ濃い色になってきています。3月に食べたNYのお土産ゴーダほどではありませんが。味はその時にも感じたような、味噌風味。もろみ味噌と言ったほうがいいかな。過去何回かゴーダの熟成ものを食べているが、毎回欠かさず味噌風味を感じている。これがゴーダの熟成の特徴なのかも。(2008.6.13)

ゴーダ・ミレニアム1000日熟成

フェルミエで購入したオランダの「ゴーダ・ミレニアム1000日熟成」。かなりオレンジ色に近いほどになっています。アミノ酸の結晶もかなり見ることができます。キャラメルのような風味と、長期熟成独特の旨みが舌に強く感じられます。コクがあって、ねっちりと深い旨味が口の中いっぱいに広がります。余韻も長いので、日本酒とチビリチビリ食べたら最高かも。若いゴーダはそれほど美味しいと思いませんが、長期熟成ゴーダはかなり好きな味です。。(2009.2.2)

ゴーダ セラフィナ

フェルミエで購入したオランダのゴーダ セラフィナ。100グラム809円です。私は会員なので10%割引で購入しています。『18ヶ月熟成+』と表記がなっていることからも、現地では18ヶ月は確実に熟成させて、さらに船便で日本に入ってきて、さらにフェルミエでも熟成させているから、なかり熟成がすすんでいます。長期熟成したものは旨味好きの日本人が、だれしもが美味いと納得する味だと思います。日本酒にも合いますね。(2009.5.23)

ゴーダ セラフィナ

ニューヨークのお土産にチーズの仲間が買ってきてくれた、ゴーダ熟成3年もの(36ヶ月)。色が濃いのはアナトーで着色したものですが、そのオレンジが落ち着いた色に変化していますね。36ヶ月熟成にしては外皮の周りの乾燥が強くなく、外皮ギリギリまで食べられます。湿度が高めなところで熟成させたのでしょうか?カット面には大きな白いアミノ酸の結晶が前面に見えます。香りは味噌のような懐かしい香りがします。食べても旨みが口いっぱいに広がり、ジョリジョリした歯ざわりがいいですね。毎度思うけれど、日本酒が欲しくなる味〜♪(2011.1.29)


コハク
牛乳製 日本福岡県「糸島ナチュラルチーズ製作所TAK」

鶴居村の酪楽館でチーズを開発されていた片山晶さんが独立して立ち上げた工房です。こちらのコハクは片山さんが修行されたデンマークの「ハバティ」を参考にして作られた非加熱圧搾タイプのチーズ。そういえば酪楽館を訪ねてお話を伺った時に、酪楽館では作りたいウォッシュタイプのものは臭いが強くて一般受けしないかに作れない、とおっしゃっていた。今は作りたいチーズを作ることが出来るのでしょう。外皮はベタベタとしたリネンス菌の特徴、中はメカニカルホール的な不規則な穴が無数に空いています。食べてみるとムチッとした食感、外皮には若干の苦みがあるものの、中はとてもミルキーで甘くてとても好き。(2018.3.18)


コルビー・ジャック

コルビー・ジャック Colby Jack 100g=245円
牛乳製、非加熱圧搾 M.G50% アメリカ

日進デリカテッセンで購入。リンドレスタイプのもの。ウィスコンシンのコルビーと、カルフォルニアのモントレー・ジャックのカードを混ぜて圧搾したもの。オレンジと黄色のマーブル模様が面白いっていうだけって感じのチーズ。味がとうのって表現できません。(2008.6.20)


サムソー

サムソー Samsoe  100g=236円
牛乳製、非加熱圧搾 M.G45% デンマーク

日進デリカテッセンで購入。リンドレスタイプのもの。19世紀にデンマークの王様がスイスから招いたチーズ技術者から学んで出来たチーズです。マイルドな味わいで、この味をどう表現したらよいものか。シュレッドになったピザ用チーズのような味と言えばわかりやすいでしょうか。弾力性が強く同じようなタイプの中では、硬めな印象でした。こうしてじっくり食べたことがなく不得意なのでじっくり覚えないと。(2008.6.20)


サレール

サレール Salers (AOC)
牛乳製、非加熱圧搾タイプ M.G 45%
フランス・オーヴェルニュ地方
カンタルと同じ地域で100%農家製で、4/15〜11/15の最も草の豊かな時だけに作られる。その期間以外の農家の人達はカンタルを作ってるそうです。フランスAOCチーズの中で100%農家製なのはこのサレールとシュブロタンだけ。牛はサレール種。チーズの名前、牛の種類、土地の名前の3つが一致するのも、このサレールとアボンダンスだけ。2000年以上の歴史を持つ古いチーズ。このチーズはアルパージュで購入した農家製。外皮はゴツゴツと無骨で荒々しい。中は黄色が強い。組織を見るとチェダリングで作られてるのがわかる。食べてみるとかなり塩分がつよい。きっと古い歴史を持つチーズだからか、昔ながらで塩辛いのだ、仕方ない。(08.2.23)

サレール、オーヴェルニュ地方で作られる期間限定の100%農家製しかないチーズです。なかなか写真を撮って食べる機会がなく、これが2度目の写真ってのが、我ながら驚いちゃうなー。以前、食べたものはもっと塩辛い印象だったのだけど、今回のはわりとマイルド。白菜の漬物のような酸味のある発酵した香りと、パイナップルっぽい香りも。生徒さんの中にはも今回が初めて食べたという方がいて、「まずい・・・」と唸っていました。私はまずいとは思わないけれど、こういう田舎っぽい、古漬けっぽいチーズが苦手な人もいるのは事実。チーズを選ぶときの参考になります。(2011.6.4)


サン・シモン

サン・シモン San Aimon (DOP) 100g=600円
牛乳製、非加熱圧搾
 M.G.45% スペイン・ガリシア地方
どんぐりやロケットのような外見で
燻製をかけてある牛乳製のチーズ。
テティージャの「オッパイ」に対して、サン・シモンは「尖ったオッパイ」と呼ぶ人もいるとか。燻製独特(イカ燻っぽい)の香りがあり、ミルクの甘みに香ばしい香りがプラスされ、コーヒーキャンディのよう。水分は少なめでおツマミチーズのイメージ。ワインよりもビールが欲しくなる。(06.04.01)

サン・シモン

朝日カルチャーセンターのスペインチーズ講座で食べました。フェルミエにて100g=900円。値上がりしてますな。久しぶりに食べた尖ったおっぱい型のサン・シモン・ダ・コスタ。燻製をかけてある牛乳製のチーズなので、おつまみにピッタリ。コルクの甘みとコーヒーの香りが交じり合って、ライオネスコーヒーキャンディ味だ。むっちりとした歯ざわりで、牛乳のチーズなので日本人がほっとする味で、やっぱり美味しい。ビールもいいげと、ウイスキーなどの蒸留酒のおつまみも絶対合いそう。(2009.1.29)

サン・シモン・ダ・コスタ

サン・シモン・ダ・コスタ(DOP)
これまたガリシア地方の牛乳製のチーズです。どんぐりのような形で、ケルト人の家の形を模したと言われてるようですが、私的にはロケットおっぱい型です。同郷のアルスア・ウジョアやテティージャのような牛乳のチーズ(少し他のより水分は少なめ)を樺の木でスモークしたチーズです。外皮の香りが独特で、何度食べてもライオネスコーヒーキャンディの香りです。燻製をかけたチーズは、燻製の香りがたってしまい、イカ燻なのかチーズなのか分からないようなのもありますが、このチーズはいつ食べても上品で美味しいです。
(2011.12.3)

サン・シモン・ダ・コスタ(DOP) 

サン・シモン・ダ・コスタ(DOP) スペインのガリシア州で作られる牛乳製のロケット型をしたチーズ、ミルクの甘みが抜群です。樺の木で燻製がかけられていて、一般的なおつまみ燻製チーズとは一味違う風味です。間違いのないチーズで日本人も大好き、燻製チーズではかなりお奨めです。何度も言うようですが、何度食べてもライオネスコーヒーキャンディ風味なんです。ぜひ、味わってほしい。余談ですが、この写真は良くなかったです。外皮の上部の濃い茶色になっているのがスモークをしている特長をかもし出しているので、そこを撮らないとね。(2012.06.02)


サンネクテール

サンネクテール(AOC) Saint Nectaire
牛乳製、非加熱圧搾 M.G.45% 
フランス・オーヴェルニュ地方
工場製のサンネクテールは表皮を綺麗に掃除してから出荷されるのだそうですが、今回のは工場製ではなくフェルミエ製なので、いろんな色の自然のカビで汚〜い感じ。でもそのほうが味わいが深いというか、濃いのよね〜。さて、このサンネクテール、表皮は独特の牛舎臭のような古漬けのようなかなり強い香りがあるが、中はピーナッツの皮のような香りが強い。ムチムチした食感で、若干苦味あり。でも本来はもっと爽やかな味なのだそうで、ちょっと残念でした。(2005.4.2)

サンネクテール

今回のもAOC。工場製ではなくフェルミエ製なので、いろんな色の自然のカビで物凄く汚い。表皮は独特のむせるような強い香り。体にも悪そう・・・。あまりニオイをガンガン嗅ぐものじゃないな。しかし、中はマイルドでムチムチ弾力がある。、生の落花生を茹でたような味がして美味しい。(2007.7.7)

サンネクテール

四角いカゼインマークが特徴の工場制AOCサンネクテール、100gで662円フェルミエ社で購入だそうです。工場制は初めて食べるよ。以前、先生から工場制は綺麗に表皮を掃除(水で落とす?)してから出荷されるって聞いたけど、これもそんな感じだ。オレンジ色にチロシンが出てて少し乾燥している。中は薄めのアイボリー色。去年食べた農家製の灰が被さったようなのとはえらい違い。むっちりしながらも水分多めな印象。(2008.4.12)

サンネクテール

↑の工場製と食べ比べしたフェルミエ社で購入の農家製。こげ茶色の外皮は硬めで指で叩くとコツコツ音がした。そして茶色に白い粉のようなものが、カビなのか?酵母なのか?匂いは空豆を茹でているときのような感じでしょうか。今まで感じていたピーナツ臭じゃないのか。それにしても今まで食べたサンネクテール(日記に書いてなくて他に3回くらい)、どれもこれも毎回印象が違うし、味も違う。同じチーズなのに、こうも違っていいものなのか。これじゃどれが本来の味なのかわかんないや。どうやらフランスで手に入るような色とりどりのカビの花が咲いたような、上質のサンネクテールが日本にはなかなか入ってこない事が原因らしい。(2008.4.12)

サンネクテール

チーズ受験対策でお世話になった先生のパリ土産のサンネクテールローラン・デュポワ氏の店でお買いになったそうです。農家製のサンネクテールがお薦めだそうです。外皮はこれまた凄い、カビというより焦げに見えるほどの色をしています。厚くカビで覆われてはいますが、中はとてもマイルド、むっちりとした食感とミルクのコクと、ピーナッツのような風味がしてとても美味しい。日本ではなかなか手に入らないタイプのサンネクテールです。(2009.3.5)

サンネクテール

たった二日前に食べたばかりだというのに、再びローラン・デュポワ氏熟成のサンネクテールです。熟成士を探究する講習でローラン・デュボワ氏がテーマだったのです。やはり彼の得意としているのが農家製のサンネクテールなんですって。おとといのものより外皮がグレーですが、フカフカのカビなのは一緒です。トム系っぽい感じ。でも香りはピーナッツのような空豆のようです。一瞬ためらいましたが経験のために外皮も食べてみました。香ばしい感じすらしてなかなか美味しいです。(2009.3.7)

サンネクテール

サンネクテールのフェルミエ製(農家製)AOP。工場製ではなく農家製なので皮が自然のカビで覆われていて、いかにも田舎っぽい風貌ですが、むっちりした食感とピーナッツの風味が人気でとてもファンの多いチーズです。でも、これでも日本に入ってくるサンネクテールは、フランスで食べるそれよりずいぶんと淡白です。好みの分かれるところだと思いますが、私はフランスで食べた、もっと汚い外皮の濃厚なサンネクテールのフェルミエ製の味が好きです。いつの日か日本にもそういうサンネクテールが輸入されてくるとこを祈っています。(2011.9.3)

この汚ったないカビカビだらけのサンネクテールは、エルベ・モンス氏熟成のフェルミエ製です。ササンネクテールはモンス氏の代表作であるからして、期待大でございます。まず外皮の匂いを嗅ごうとして、思いっきりカビを吸い込んでむせた。そっとそっとが大事ですな。外皮は残して中だけ食べます。古漬けになったピーナッツ・・・と言うと良くわからんかもしれませんが、そんな感じなんです。サンネクテールはローラン・デュボワ氏のとこが一番と思ってきましたが、モンス氏のもいいですね。(2013.3.30)


シメイ・クラシック

シメイ・クラシック Chimay Classique  100g=500円
牛乳製、非加熱圧搾 M.G.45% ベルギー

フランス、オランダ、ドイツと隣接している国と同じようなチーズが作られている。北フランスに隣接するワロン地方の修道院では、シメイビールが作られていてこのチーズもそこで作られている。「シメイ・クラシック」は塩水で洗って4週間熟成させたもの。柔らかくミルクの甘みが感じられるマイルドな味。外皮はウォッシュの香りがし、編み目のような跡があり。今回は同じ名の「シメイ・ビール」と合わせてみた。ちょっと面白い。シメイには何種類かあり、シメイ・クラシックを更に6週間熟成された「シメイ・グラン・クリュ」やシメイ・トラピストビールで洗った「シメイ・アラ・ビール」、ビールで洗い更に5〜6ヶ月と熟成させミモレットのような「ヴュー・シメイ」などがある。(2006.07.01)


シュヴロタン

シュヴロタン (AOC)  Chevrotin 
山羊製、非加熱圧搾タイプ 
M.G.45% サヴォワ地方
写真は先生撮影(了解いただいてます)。ルブロションの山羊版と言われるチーズ。授業でこのチーズを切り分けたものをブラインドで食べました。お皿の上に乗ってたこの切り身の外皮の見た目は軽くウォッシュされてて白いジオトリカムらしきものもあって、まるでルブロション。中味はとろとろで溶けて皿にくっつくほどで、なんかルブロションと言い切るには違和感があるとは思ったんだけど〜。実は唯一AOCで食べたことが無かったのが、シュヴロタンなのよね。ブラインドで、一度も食べたことのないチーズ名って書けないですね。で、Reblochon de Savoieと書いて不正解。悔し。牛乳のルブロションに比べ、むっちり感が少なく、後味にやや癖がある気がしました。(08.6.27)

シュヴロタン

「シュヴロタン(AOP)」
有名なルブロションと同様な作り方をするので、「ルブロションの山羊乳版」と呼ばれています。100%フェルミエ製でアルピーヌという茶色の山羊のミルクで作られています。日本ではあまり人気がないのか、生産量が少ないせいか、あまりチーズ専門店でも見かけません。ルブロションより小さめですが高さがあります。山羊のミルクはレンネットが効き難く、酸凝固タイプのチーズにすることが多いのに、このようにムッチリとした組織に仕上げるのは、何か特別な方法があるのでしょうか。ルブロションと同様に高温菌の乳酸菌を使っているから?シュヴロタンの生産者にいつか話を聞いてみたいです。(2012.08.04)


シングル グロスター(PDO)

シングル グロスター (PDO)  Single Gloucester 100g=1200円
牛乳製、
非加熱圧搾タイプ M.G不明 イギリス・グロスターシャー
フェルミエでイギリスチーズ製造しているのはグロスターシャー州でたったの2件だけだという、PDOのチーズです。もともとはダブル・グロスターという名の脂肪分の高いリッチなチーズを販売していたのだそうです。一方こちらはシングルと名がつくので想像しやすいが、クリームを除去した後に農家の人が自家用に作っていたチーズらしい。「干し草のチーズ」とも呼ばれ、冬の干し草を食べた牛の乳で作っていたが今は一年中作られる。外皮は白やグレーの自然のカビで覆われていて厚め。カンタルやサレールの外皮に似たゴツゴツしたタイプ。匂いはかなり強く、乾物屋さんでするようなカビくささ、かつお節のような匂いもする。中身は黄色味が強く、一部白いところもある。食べてみると皮のような強烈さはなく、マイルドでしっとりしている。外皮からもと乾燥しているのか思ったので驚き。組織からみるとチェダリングなのかな?と思った。(08.3.8)


スリー

スリー  
牛乳製、非加熱圧搾 M.G不明 フランス・サヴォワ地方

オートサヴォワ県のトーノ近郊の農家で作られているチーズ。ナンシーのフィリップ・マルシャン氏の熟成です。1月に同じくフィリップ・マルシャン氏の熟成のトメット・ド・アラヴィスを食べましたが、同じ農家のものということです。むっちりしたチーズでテット・ド・モワンヌのようにジロールで削って食べることも可能ということで、ゴリゴリまわしてみましたが、なかなか難しい。私は自分で言うのもなんですが、ジロール上手なんで綺麗なジロール茸のようになりましたけど、他の生徒さんは苦労していてボロボロと大きく削れてしまったりしてました。素朴な味わいで悪くない。でも特徴も少ないかな。ジロールで削ったものと、カットしたものの両方たべましたが、ジロールのほうが好きです。(2009.3.7)


セージ ダービー

セージ ダービー  100g=800円くらい  
牛乳製、非加熱圧搾 M.G不明 イギリス・ダービーシャー州

緑色の大理石のように色鮮やかなイギリスのチーズ「セージ ダービー」を買って食べてみました。見た目はあまり美味しそうじゃないけど、ちょっと珍しいのかな?と勉強のつもりで買ってみたの。いわゆるセミハードに分類される、チェダリング製法で作られているようで、チーズ自体はボロボロ、ボソッとした食感です。私は食べたことがないけれど、イギリスにはダービーというチェダリング製法のチーズがあるそうで、これを基本にセージのペースト?をマーブル状に混ぜてようです。セージ以外にも赤ワインをミックスさせているものあるようです。食べてみるとボロボロした優しめのチーズに、セージの爽やかな風味がします。 イギリスの黒ビールがマーブルのように入った「ポーター」というのがあるが、 それの従兄弟といったところでしょうか。(2007.03.22)


大地のほっぺ

大地のほっぺ  300g(1個)=1,260円  
牛乳製、非加熱圧搾タイプ 
日本・北海道幕別町・NEEDS(新田牧場)
ルブロションをイメージして誕生したチーズだそうです。切ってみるとプツプツと穴があいている。外側はモチモチで真ん中はとろっと柔らかい。香りも弱めではあるけれど、ちゃんとするし、ルブロションをイメージしたっていうのが判る。(2006.08.05)

大地のほっぺ 十勝のNEEDSが作るチーズです。ネットなどではこの白い外皮ゆえか「カマンベールタイプ」と評されているのを見かけますが、私が思うに「大地のほっぺ」はカマンベールタイプじゃありませんから。もっとむっちり、もっちり、餅のような弾力があるのだ。白カビもうっすらとあるが、ジオトリカムっぽい白でもあり、若干(1〜2度程度)はウォッシュしてるんじゃなかろうか?無理無理にでもフランスのチーズでタイプをつけなければならないとするならば、私なら「ルブロションタイプ」と言う。NEEDSの工房はまだお邪魔したことがないので、真相はわかりませんがね。(2014.2.2)


チェダー

チェダー Cheddar 
牛乳製、
非加熱圧搾 MG 45% オーストラリア
赤いワックスがしてある、熟成が長いヴィンテージのチェダー。オーストラリアのチーズは食べたこつがなかったが、ちゃんと作ってあって、バカにできない。(2007.4.7)

チェダー・リンドレス

成城石井で購入のリンドレスタイプのチェダー。100gあたり229円。産地は不明。熟成が長いからオレンジ色なのではなく、アナトーで着色してあるタイプです。チェダリングしているのが一目瞭然で判るようなボロボロとしたままの状態の表面です。右の写真でわかるかな。でも食べてみると若いから、まだむっちりしていて、ボロボロした組織がよくわからないという矛盾あり。後味に酸味、これが特徴。(2008.6.13)

チェダー・リンドレス

チェダー・リンドレス・16ヶ月熟成

成城石井で購入のリンドレスタイプの16ヶ月熟成のチェダー。100gあたり259円。産地は不明。色だけ見ると若そうに見えるが、よくよく見ると白いアミノ酸の結晶があちこちに見える。食べてみるとボロボロとする組織の中にジャリと歯にあたるアミノ酸。独特の旨みで、この旨みは何だろうと考えること30秒。ツナです、ツナ缶。勝手に名づけてしまいますが、「魚系のアミノ酸」。以前、カンタルを食べた時にも、乾物屋ような匂いがしたことがあったし。考えてみると似たような作り方ではあるな、カンタルも。そのあたり研究の余地ありか。(2008.6.13)

チェダー

チェダー アメリカ・ニューヨーク
チーズ教室の仲間のニューヨークお土産チーズ。イギリスのイングランド製のチェダーさながら、キャラコ付きで作られているようです。具体的なインフォメーションがないのですが、おそらアメリカの分類で言うと、アルチザンタイプかファームステッドのどちらに分類すると思われます。味はチェダー独特の酸味が感じられ、塩味はしっかり目で美味しかったです。(2009.12.5)


鶴居チーズ・ゴールドラベル
牛乳製 非加熱圧搾タイプ 北海道・鶴居村の酪楽館

酪楽館が作る「鶴居チーズ・ゴールドラベル」。現在は製造者が変わり、女性が担当されています。
乳酸菌と熟成期間の違いで、ゴールドラベル、シルバーラベル、マイルドラベルの3種類があります。今回のは一番熟成期間の長い6か月熟成。安定した美味しさです。(2018.3.18)


鶴居シルバーラベル

鶴居シルバー   100g600円
牛乳製、非加熱圧搾タイプ 
日本・阿寒郡鶴居村・乳製品工房絡楽館
第6回ALLJAPANナチュラルチーズコンテストでシルバーラベル(3ヶ月熟成)が優秀賞を受賞しています。6ヶ月熟成のゴールドラベルは最優秀賞を受賞しており、絡楽館は活躍が目覚しいですね。こちらの農場のHPを見るとチーズの形が四角いです。なのになぜこのチーズは扇型をしているのだろうか・・・。むっちりとした食感で、アイボリーの色がきれい。熱を加えて食べたらもっと美味しいかも・・・という期待のするチーズでした。(2006.9.2)

鶴居シルバー

今回で2度目の鶴居シルバー。ゴーダタイプのチーズです。つるつる、むちむちの食感。マイルドタイプ、シルバータイプ、ゴールドタイプと熟成期間の長さで3つのタイプに分かれています。これはシルバーですので2ヶ月以上の熟成。シルバータイプは第7回ALL JAPANナチュラルチーズコンテストで農林水産省生産局長賞受賞しているそうです。ワインと合わせるというより、普通にパクパク食べたいチーズです。(2010.09.04)

鶴居シルバー

秋には「鶴居村酪楽館」の工房を訪ね、その時もご馳走になった鶴居シルバー。タンチョウの生息地として知られる鶴居村は、工房の裏でも普通に見ることが出来ます。写真では取ってしまっているが、パッケージにはタンチョウの絵がかかれています。私がCPAの仲間と訪ねた時にお世話になり、チーズコンテストで何度も賞を獲られていた片山さんは、今は鶴居村を離れてしまったかもしれないと聞いた。そういえば片山さんは、「私の後に誰がここにきても、同じチーズが作れるようシンプルなレシピにしてある」とおっしゃっていた。変わらずに慈味あふれる今日のこの美味しいチーズは、片山さんの手によるものか、それとも次の担い手によるものか。どちらにしても、あの日片山さんがおっしゃっていたことを思い出し、「こういうことか」と納得したのでした。(11.04.02)


テストゥン・アルバローロ

テストゥン・アル・バローロ Testun al Barolo 100g=約1,000円 
牛乳製、
非加熱圧搾 M.G.40% イタリア・ピエモンテ
ピエモンテ州(ランゲ地方)の有名ワイン・バローロを作るときに出るブドウ(ネッビオーロ)の絞りかすの中に、チーズを漬け込んで熟成させたもの。見た目はレーズンが張り付いているような感じだけど、なんてったって絞りカスだからカスだけ食べても美味くはない。チーズもなぜか乾燥していてカサカサだ。なぜだ?(2005.12.3)

テストゥン・アル・バローロ

100g=約1,400円
葡萄の絞りかすで漬けるのがヴェネトのほうで流行って、今では全国区になっているのだそうです。テストゥンとは「石頭」の意味で、1年くらい熟成させた硬いチーズを、葡萄の絞りかすで漬けることによって少しずつ柔らかくなりアルコールの風味が移ってくるのだそうです。今回のはオッチェッリ社のもの。トーマ・ランガローラと同じメーカーですね。前回食べた時は乾燥してカサカサなんて感想を書き残しているけれど、今回のはカサカサではない。だけど少し舌にピリピリと刺すような風味を感じましたが、他の人たちは感じてない程度のようです。バローロやバルバレスコなどと一緒に、ゆったりと楽しみながら食べたら「大人気分」が高まるチーズです。そんな時にはお薦めのチーズです。(2008.4.5)


テット・ド・モワンヌ

テット・ド・モワンヌ (AOC)100g=約1,000円 
牛乳製、 M.G.51% 
非加熱圧搾タイプ スイス・ヌーシャテル州
「お坊さんの頭」という意味の名前。ジロールという専用の削り器でクルクルッと花びらのように削って食べます。外皮は固く少しベタベタ、古漬けのような香りですが、クルクルッと薄く削ったそれは、香りも気にならずマイルドで美味しい。華やかなので、パーティなどでは話も盛り上がって良さそう♪でもジロール、1万円以上します。
この道具で削ったチーズが「ジロール(アンズ茸)」というキノコに似ているから、削る道具の名が「ジロール」になったそうです(2006.2.4)

テット・ド・モワンヌ

テット・ド・モワンヌは値段が高いですね!エピセアの棚板の上に乗せて、塩水で拭きながら熟成させるので、その風味は強い。AOCの基準だと2sまで許されてるのだけれど、専用の削り器ジロールにあわせて700〜800gに統一されているのだとか。ジロールあってのチーズですね。このジロール、フランスのストラスブールで日本円で2000円くらいで売られているのを見ましたが、買わなかったことを後悔しています。やはりクルクルっと削って食べるこのチーズは、独特で美味しいし楽しい。(2008.3.1)

テット・ド・モワンヌ

フェルミエで購入の100g1029円。このチーズはジロールで削って食べるのが一般的ですから、100g単位では売ってくれないようです。なので1/2〜の購入となることが多いようです。ただジロールでクルクルッと削ったものなら、プラスティックのケースに入れて量り売りしてくれますよ。削って時間が経てば風味が落ちてしまう懸念は残りますけれどね。そのままだと強いチーズですが、クルクルして食べると美味しい♪(2008.6.6)

テット・ド・モワンヌ

テット・ド・モワンヌ

テット・ド・モワンヌ丸ごと1個(900gほど)、初めていじります。今宵は皆でジロールで削って楽しむ会です!ジロールで削る係りを仰せ付かりましたが、このジロールは自分でやった方が楽しいてので、ひとりひとり簡単な説明とアドバイスを差し上げて、皆でやってみました。意外と難しいというのが大方の意見でした。力を入れすぎるとカッターがチーズを傷つけ食い込んで上手く回らなくなるし、力が足りないと表面を擦るだけになってしまう。力を加減して少しずつ入れていくのがいいようです。大きな塊のチーズはまずナイフで真っ二つにして、切り口を上にしてクルクル削るのが無駄がなくていいかも。このチーズはジロールにしないで食べると、そんなに美味しいチーズってわけではないので、やはりこのジロールあってのチーズでしょう。(2011.08.23)

テット・ド・モワンヌ

イタリアのブラでのチーズ祭りのスイスのブースで、テット・ド・モワンヌを半分(450g)とジロール買いました。この写真はジロールとチーズを持ってバーベキューに参加した時のもの。ジロールは30ユーロで、プラスチックのカバーが5ユーロでしたが、プラスチックのカバーはお店のお兄さんがプレゼントしてくれました!チーズもジロールも海外では安くていいな。
さて、このチーズ、チーズに詳しくない会社の方たちには珍しいかなとお持ちしたのですが、これが思った以上に大うけしまして、「これ何?これがチーズ?」と質問攻めでした。ご自分たちでジロールをまわして、ヒラヒラになっていくチーズを見る目もキラキラしてて、持って行ってよかったぁ。
(2011.11.05)


トーマ・白糠

トーマ・白糠 
牛乳製、
非加熱圧搾 日本・北海道糠郡・酪恵舎
酪恵舎の代表を務める井ノ口さんは、イタリアのピエモンテに修行に行かれチーズを学ばれたということで、こちらのチーズはイタリア系のチーズばかりだそうです。このトーマはピエモンテのブラあたりを目指しているのでしょうか。80日間熟成させた状態の、まだ外皮も穏やかなあっさりと優しいチーズです。(2009.6.6)


テティージャ

テティージャ(ケソ テティージャ) Tetilla (DOP) 
牛乳製、
非加熱圧搾 M.G.45% スペイン・ガリシア地方
テティージャは「尼さんのオッパイ」意味。そう呼ばれる通り、カットしていない状態だと本当にオッパイみたいな形。軟らかくクリーミィな味わいでミルクの甘み味が強く、例えると不二家のミルキーのような風味。
(2006.04.01)

ケソ・テティージャ

フェルミエで購入の100gで662円。酸っぱさの少ないマヨネーズのような風味。少し酸化しているような匂いがある。そのへんは同郷のアルスア・ヴジョアにも共通している印象がある。外皮に近い部分は少し硬くなっているが、中央部はソフトでなめらか。中のほうが美味しい。(2008.6.6.)

テティージャ

ガリシア地方の牛乳製のチーズです。アルスア・ウジョアと同じようなミルクの旨さと酸味を感じるタイプのチーズだけれど、形はおっぱい型。テティージャがスペイン語で「おっぱい」ですからそのまんまですね。今まで食べたものよりも水分が少なめで、カサカサしている感じがしました。そしてミルクの旨みが今回のはちょっと薄め。ちょっとハズレ。(2011.12.3)


トゥルマレ

トゥルマレ Tourmalet 
羊乳製、M.G.50% 
フランス・ピレネー地方
MOF・ローラン・デュポワ氏の熟成の羊のチーズ。ピレネー山脈のほぼ中央にあるトゥルマレ峠の名がついたもの。ここはツール・ド・フランスで有名らしいです。ジェルグロタンのトンネルで熟成したそうですが、それはどこなんでしょう、不明です。見た目、細かい穴がポツポツと開いてて粉っぽい感じ。おそらくミモレットのようなダニ系だろう。香りを嗅ぐと、なんだこりゃ・・・というくらい乾物屋の匂いだ。いい匂い♪かつお節と昆布が混じったような、アミノ酸爆発の香り。めちゃ期待しちゃう。オッソ・イラティやアルディ・ガルナと同類だろうと思っていましたが、それ以上!すばらしく美味しい。
(2009.3.7)


トノウ

トノウ Tonneau
牛乳製、圧搾タイプ
 M.G不明 スイス・ジュラ山脈あたり
パリ直送のマダム久田熟成のチーズのトノウ。樽という意味だそうです。はじめまして。表皮は黒く、ワックスでもワインで着色しているふうでもなく、この黒はなんなのか情報がなく分かりません。断面は黄色みが強く、締まった感じです。食べてみるととても強くミルクの甘さを感じます。ナッティな風味が強く、遠くにパイナップルのような香りもするとても美味しいチーズです。
また食べたい!(2009.2.7)


トム・デ・ボージュ(AOC)

トム・デ・ボージュ  (AOC)  100g当=650〜700円位
牛乳製、非加熱圧搾 MG最低50% フランス、ローヌ=アルプ圏
サヴォワ地方中西部に位置するボージュ山塊で作られるトム(意味は小型のチーズ)です。トム・ド・サヴォワはAOCではありませんがトム・デ・ボージュはAOCです。同じトムでもトム・ド・サヴォワはさっぱりしていて穏やかな風味ですが、こちらはそれに比べると穏やかな中にも強さがあり、しっかりとした味わいです。(2004.11.11)

トム・デ・ボージュ(AOC)

先生からのクリスマスプレゼントってことで(ホントは発注ミスらしい)久しぶりのトム・デ・ボージュ。生徒さんの中に、この汚い自然に出きたカビの外皮を好んでクンクン嗅いで「いい匂い♪」とうっとりし、しっかり食べてるツワモノ達がいた。私はその領域まで達していないので、匂いを嗅いだらカビとアンモニアの交じり合った匂いにむせました。チーズは優しい口当たりでありながら、しっかりとした味わいが感じられて美味しい。(2007.12.1)


トム・ド・サヴォワ

トム・ド・サヴォワ Tom de Savoir 100g当=約500円
牛乳製、非加熱圧搾プイプ M.G.20〜40% 
フランス・サヴォワ地方(ローヌ・アルプ)
トムと呼ばれるチーズはいろんな地方にあり、意味は「ポーション(小型のチーズ)」というで同じサヴォワ地方の大型チーズ「ボーフォール」に対して、「サヴォワの小さなチーズ」っていう意味らしい。昔はバターを作った残りの脱脂乳で作ってたので乳脂肪分が低い(現在は全乳もあるそうですが・・・)。脂肪分が少なめということは、あっさりしているということなので、疲れた時などに向いているそうです。ほとんど手をかけないので自然についたカビで覆われていて見てくれは本当に汚っないが、意外と味は素朴で、中は小さな気孔もあり、ムチムチッとしていて美味しい。後味、少しピリリとした。外皮は無害だけど苦いので取り除く。
(2004.11.6)

トム・ド・サヴォワ

2年前に食べた印象では、優しくあっさりしたチーズというイメージを持っていたのだけど、今回食べたチーズは予想を裏切り、意外にしっかりした味だった。塩分もしっかりしていて、マッシュルームの風味が強い。(2006.11.4)

トム・ド・サヴォワ

黄色のカビが付いているのは、美味しいチーズのサインとも言われているらしい。今回のチーズを見ると、白、グレーといろんな色のカビもついていたが、黄色のカビもちゃんとある。期待大。試食してみると、脱脂のミルクで作られているから、素朴で優しい味わい。お隣の席の生徒さんは「味がない」と言ってたけど、それを「優しい味わい」と言うのでしょう。おそらく。(2007.3.3)

トム・ド・サヴォワ

フェルミエで購入トム・ド・サヴォワ100g 819円。「パカール社」熟成。2004年の日記には(どこの会社のものか不明だけど)100g500円って書いてある!どのチーズもホントに高くなったです。さてさて、チーズの外皮を見ます。黄色のカビが点在しているのが見えるかな。美味しいサインが出てるね。日の当たらない暗い倉庫の中のような埃っぽい匂いがしてます。。さぁ、試食。乳脂肪分が40%と、本来は脱脂乳で作られたチーズであるはずなのに、切った断面から、ボーフォール並みにジワジワと汗をかいて脂が浮いて出てきています。おそらく40%じゃないだろう。あっさりした素朴なトムではなく、しっかりと味わいの深いトムです。(2008.4.12)

トム・ド・サブォワ

外皮は自然なカビに覆われていて、お手入れといえば、フワフワの毛足の長いカビを手でポンポンと叩いて外皮にくっつけるぐらい。脱脂した牛乳で作るため脂肪分も少なく素朴なチーズ。とてもクセがなく食べやすく、日常的に食べても飽きない、そんなチーズです。これも食べてみると素朴でありながらミルクの甘みを感じながらも、くどくなくてとても美味しい。(2012.08.04)


トム・ド・シェーブル モンターニュ

トム・ド・シェーブル  100g=1239円
山羊乳製、
非加熱圧搾 M.G.不明 フランス・ピレネー山脈
ピレネー山脈の大自然の高地で作られる山羊乳製のトム(農家製)、正式には「トム・ド・シェーブル・モンターニュ」。熟成期間5ヶ月以上。アルパージュで購入。
山羊らしからぬ組織なので、酸凝固ではなくレンネット凝固だと思われる。トムというわりに無骨なところがなく、洗練された味がします。やっぱりフランスのチーズだなぁ、という感じ。コクがあります。(08.2.23)

トム・ド・シェーブル モンターニュ

山羊乳製、非加熱圧搾 M.G.不明 フランス・サヴォワ地方
サヴォワ地方の山羊乳製のトム。外皮は触るとねちっとしています。中は色が白く山羊乳ならではの色をしています。さかやかな山羊独特の風味が残っていて美味しい。
素朴な味わいです。(2009.9.5)

山羊乳製・ 仏・ラングドック地方
ラングドック地方のテザン・デ・コルビエールという小さな村のはずれにあるシェーブル農家で作られている。両親が山羊を飼育し、息子がチーズを作っているという。Y子さんがフランス旅行中に直接農家で買ってきてくださったもの。外皮はトムだねって感じですが色は若干薄いかんじかな。断面にはメカニカルホールが多めな印象。食べてみると塩分がしっかりしていて、トムのやさしめなイメージを覆し、しっかり味。まぁ普通に美味しい。(2013.9.14)


トメット・ド・アラヴィス

トメット・ド・アラヴィス Tomette des Aravis
牛乳製、非加熱圧搾 MG45% フランス、サヴォワ地方・アラヴィス山塊
サヴォワ地方のトム系の小さいサイズでトメット。こちらはアラヴィス山塊の山間の町トーヌ近郊の農家製。熟成はナンシーで130年近く続くチーズ商の6代目、熟成士フィリップ・マルシャン氏のもの。チーズ王国の取り扱い。外皮は厚いがカビはまだ硬くなってなくてフワフワした柔らかい。匂いはカビ臭い倉庫のような感じ。学校の体育のマットの匂いという意見もありました。臭いって言えば臭いのですが、美味しそうなチーズの匂いとも言える。食べてみると言っちゃなんだが、プロセスチーズのような張り付き感がある。びみょう。(2009.1.10)


トメット・ド・ボージュ

トメット・ド・ボージュ Tomette de Bauges
牛乳製、非加熱圧搾 MG不明 フランス・サヴォワ地方
これはアルプス山脈ではなくボージュ山脈で作られる山羊乳から作られる山のチーズ。いわゆるロワールなどで作られるシェーブルとはタイプが違います。トメットとは山のあまり手入れのしていない自然なカビで覆われたトムのチーズの小さい版。グレーや茶色の毛足の長いカビに覆われていて、どこかの倉庫の奥のカビの匂いがします。山羊のチーズ独特の色の白さからくすんだ茶色に色味を変えています。食べてみるとねっとりとした食感で、旨みも強いです。この田舎っぽさがたまりません。(20012.08.04)


トム・オゥ・マール・オ・レザン  Tomme au marc de raisin
牛乳製、非加熱圧搾、M.G.20〜40% フランス・ローヌ・アルプ

ワインの搾りかすを纏わせて熟成させたもの。葡萄の搾りかすのまわりには白の綿毛のような自然なカビが見られます。絞りかすは食べられますが、レーズンではないので美味しくありません。ジャリっと種もあります。チーズはほのかに葡萄の風味が移って、ワインとチーズというように、特別に楽しみながら味わうチーズになっています。(2015.1.25)


トム・ド・シェーブル モンターニュ

トム・ブランシュ・ド・ピレネー 100g\=1,208
牛乳製、非加熱圧搾、M.G.不明 
フランス・ミディ・ピレネー圏アリエージュ県
MOF・ロドルフ・ル・ムニエ氏の熟成。IGPの「トム・ド・ピレネー」をロドルフ・ル・ムニエ氏の指示でエピエアの棚で熟成させ、熟成士のロドルフ・ル・ムニエ氏により追熟させたもの
。トム・ド・ピレネーを食べたことがないが、それに白いを意味する「ブランシュ」が付いている意味は不明。断面の黄色が濃くて、噛んでみるとかなりねっちりしていて、張り付き感がある。エピセアの香りは若干。あまりいい香りではない。(2008.12.6)


トラップ・デシェルニャック

トラップ・デシェルニャック Trappe D'Echourgnac
牛乳製、
非加熱圧搾 M.G.不明 フランス・アキテーヌ地方
アキテーヌ地方にあるエシュルニャック・トラピスト修道院で作られるチーズ。胡桃のリキュールで周りをウォッシュしている。外皮は芳ばしい香り。外皮を食べてみると、どこかで食べたような香ったことのあるような、でも、それはチーズではないような・・・。喩えて言うならば、アーモンド菓子のような、黒砂糖がけの胡桃のような香りと味わいです。チーズ自体はミルクの味と香りもしっかりあって、チーズだけみると癖のない穏やかな風味。外皮と一緒に食べると、胡桃黒砂糖がけと一緒に食べているような不思議な味になります。日本ではほとんど情報がなくM.Gを不明としているが、海外の通販サイトで
M.Gを45%と表記しているところがあった。(2006.12.2)


トルタ・デル・カサール

トルタ・デル・カサール Torta Del Casar (DOP) 100g=1400円 
羊乳製
、非加熱圧搾 M.G.50% スペイン・エストレマドゥーラ州
フェルミエで購入。
ポルトガルにほど近いエストレマドゥーラ。ポルトガルのチーズと同じような作り方のチーズが多いのですが、これもレンネットが朝鮮アザミです。その点は同じスペインの有名なチーズ、ケソ・デ・ラ・セレナと同じですね。酸味と苦味の交じり合ったような独特の風味があります。表皮はしっかりと硬く、じゃりじゃりとチロシンが歯にあたったので取り除いて食べたほうが良いでしょう。中はねっとりと柔らかく、流れ止めに使用してあったアルミ箔にべっとりとチーズがついてしまうほど。クリーム状のところはスプーンですくって食べます。勉強のために食べましたが、値段が高いので気軽に食べられるようなチーズではありませんね。(2008.10.31)


ドロミティ

ドロミティ Doromiti 1s=7ユーロ
牛乳製 M.G.20〜40% イタリア・トレンティーノ・アルト・アディジェ
先生のイタリア・ヴェネト州のお土産チーズ。トレンティーノ・アルト・アディジェ州のドロミテ渓谷はイタリアとオーストリアの国境のアルプス山系。素朴で現地の人の普段用のチーズでお値段も手ごろ。「ほんと形も素朴ですね」と言ったら、持ち帰りの際に歪んじゃっただけとのこと。黄色味強めの表皮に自然の白や青カビがついてる。柔らかい組織で中も黄色く、ナッツというよりはカボチャの種のような風味がした。(2008.9.6)


ナポレオン

ナポレオン Napoleon
羊乳製、圧搾タイプ
 M.G 50% フランス・バスク地方
パリ直送のマダム久田熟成のチーズのナポレオン。実はこれオッソ・イラティ。ピレネーの羊飼いのドミニクさんがAOPの「オッソ・イラティ」を長期熟成させて付加価値をつけたもの。ピレネー山脈にある“ナポレオンの鼻”と呼ばれている山があり名付けたのだとか。10ヶ月、18ヶ月、24ヶ月熟成とあり、今回のは10ヶ月熟成のもの。試食を始めると皆さん「甘〜い香り」を連発してますが、私のカットからはそんな強い甘い香りは感じない。おかしいなと、別のカットを嗅がせてもらったら、明らかに私のカットと違って甘い香りがしている。私は断面部分で乾燥しており明らかに劣化してました。チーズは断面から劣化する・・・知っちゃいるとこですが、すごく違いがあるんだな・・・と勉強になりました。
(2009.2.7)


バークスウェル

バークスウェル  Berkswell 
羊乳製、圧搾タイプ M.G45〜48% イギリス・ウォーリックシャー州

チーズ仲間のイイギリス土産の羊の無殺菌のチーズ。形が変わっていて、円盤型で側面が尖ってる。表皮はツルツルではなくスペインのマンチェゴのエスバルトともまた違った模様があります。イタリアのWEBで見つけましたが、こんな感じ。切った断面は田舎っぽく粗い作りで、繊細な羊のチーズであるフランス・ピレネーのオッソ・イラティやアルディ・ガスナとは違うって、どちらかというとイタリアのペコリーノの塩分の少ないタイプという感じかな。酸化臭はなく甘いパイナップルのような風味あり。(2008.10.19)

バークスウェル

Ram Hall Farmという農場で製造されている。ケアフェリーというイギリス伝統的なチーズを参考にして羊乳で作られたもの。ベジタリアンレンネット使用。以前↑イギリスのお土産でいただいた時と同じく、ゴツゴツした爬虫類のような外皮。爬虫類系と名づけましょうか。前回も感じたと書いてあるが、ほのかにパイナップルの香りがする。たまたま良い熟成のものを二回続けて食べたのか、このチーズ独特なのかまだ分かりませんが。なかなか美味しいチーズです(2009.4.4)


ピアーヴェ・メッツァーノ

ピアーヴェ・メッツァーノ PIAVE MEZZANO DOP)  100g=\767
牛乳製、
M.G.31〜38%  イタリア・ヴェネト州
きゃ♪2010年5月にDOPに認定されたぱかりのピアーヴェ・メッツァーノ。まだ教本にも載っていない新しいチーズでござい!イタリアのDOPが増えるのは久しぶりのニュースでございますね。ヴェネト州ベッルーノで生産されます。この土地を南北に流れるピアーヴェ川がその名の由来です。山のチーズらしい素朴で優しい風味で、毎日でも食べられそうです。(2011.5.7)


ビーコン・フェル・トラディショナル・ランカシャー(PDO)
牛乳製、M.G.45%、ランカシャー州

酪農が盛んなランカシャー州で作られている州の名前のついたチーズで、その昔はチェダーと並ぶくらいにメジャーにチーズだったそうですが、工業化の波に乗り遅れたランカシャーは見られなくなっていました。EU統合時に伝統的なランカシャーの生産をしている「シングルトンデーリー社」のみがPDOのランカシャーとして認められた。工業化の波に乗り遅れたひとつの要因に、3日分のカードを混ぜてチーズを作る」という行程があるため、3日に1度しか作れないのです。3日分のカードを使うことと、チェダリングの行程のため酸味のあるチーズに仕上がっています。今回私が食べたものには感じなかったけれど、風味が「たまねぎっぽい」と称されることもあるとか。(2013.4.6)


フィオーレ・サルド

フィオーレ・サルド(DOP) Brinata 100g=約650円 
乳製、 非加熱圧搾タイプ M.G.50% イタリア・サルディーニャ
羊の数が人間の数より多い島、
サルディニア島の全土で作られる。フィオーレとは花の意味。脱脂しない羊のミルクから作られる。じっとりと脂が滲んでくるが、味は意外とあっさりしている。(2005.11.5)

フィオーレ・サルド

同じくサルディニア島で作られるペコリーノ・サルドの半加熱圧搾とは違って、こちらフィオーレ・サルドは非加熱圧搾タイプ。ペコリーノ・サルドは筒型だが、こちらは太鼓型と形も違う。天井に置いて煙で燻して燻製の風味をつけ、熟成庫でオリーヴオイルを塗って保護しながら熟成させるとのこと。切った断面からはじっとりと汗をかいたように脂肪が染み出ていました。羊のレンネット。
(2005.11.5)

フィオーレ・サルド

フィオーレ・サルドの原料乳はムフローネ種の羊の乳。もともとは野生の羊らしい。ペコリーノと名に付かないが、羊乳100%で作られています。他のイタリアのペコリーノ達と比べると、塩分もそんなに強くなく、やさしめな感じ。(2008.6.7)


フォンティーナ(DOP)

フォンティーナ(DOP) Fontina 100g=約1000円 
牛乳、 半加熱圧搾タイプ M.G.45% ヴァッレ・ダオスタ州
弾力があり、ムチムチとしている。
製法が一緒でもヴァッレ・ダオスタの12の渓谷以外で作られたものは作られても、フォンティーナとは名乗れず、フォンタルと呼ぶそうです。6/15〜9/29の間の100日間に製造のものは特に美味しいんだって。さて、このチーズ、フェルエミで購入。外皮のところにフォンティーナの渓谷のマークが青緑色でいる。香りは高菜のような漬物臭があり、食べてみると、はちみつを舐めた時のような甘みと口に残る苦味がある。ナッツの風味もある。熱して溶かしてみると、味が濃厚で田舎っぽい風味も満点、ラクレットに似てる気がしました。(2008.2.16)

フォンティーナ(DOP)

フェルミエで購入の100g=1050円。昔はフランスのサヴォワ地方などと同じサヴォイア公国だったので、チーズ作りも似ているので、アボンダンスやラクレットと同じように、外皮をウォッシュしてモルジュができている。ただ少し外皮が薄いかな、という印象です。ひとくち食べて、やっぱり漬物って感じがした。メカニカルホールも結構ありますね。この夏にヴァッレ・ダオスタに行くつもりだから、むこうでもいろんなのを食べてこようと思う。名物のフォンドゥータ(牛乳・卵黄・バターで作られるイタリア版チーズフォンデュ)は冬の料理だけど食べられるといいな。(2008.5.23)

フォンティーナ(DOP)

フェルミエで購入の「チーズいろいろ食べ比べセット」の中に入ってました。これも外皮にブルーのスタンプが押してあるから、すぐフォンティーナだと人目でわかってしまう。香りもラクレットのような漬物っぽい感じがプンプンするしね。むちむちした組織にこの香り、病み付きになりそう。まだ少し残りがあるので、ヴァッレ・ダオスタで食べたキャベツのスープを作って、上に溶かして食べよぉ〜っと♪(2008.8.24)

フォンティーナ(DOP)

代官山「EATALY」 100g1,080円。ヴァッレ・ダオスタで食べた本場のチーズの濃厚さをまだ覚えているので、なんだか香りも風味もあっさりというか、特徴が薄いというか、無殺菌乳の強さが弱いかなぁという印象でした。もっとムッチリとしてて漬物臭がするフォンティーナが好きなんだな、と自分の好みを再発見!(2008.11.9)


フォンティーヌ いずみのチーズ

フォンティーヌ いずみのチーズ
牛乳製、北海道・紋別郡・興部(チーズ工房アドナイ)
「いずみのチーズ」と堤田さんのお嬢さんのお名前が付いています。こちらは先月、工房を訪ねた時に一緒に旅した優子さんが買われたものです。堤田さんにチーズ作りに関してお話を伺った後、試食した数あるチーズの中、私が一番に気に入ったチーズです。ヴァッレ・ダオスタ州で作られる「フォンティーナ」をイメージして作られたというこのチーズ、私が実際にアオスタで食べた味にとても似ていて、風味に強さがありナッツの香ばしさも感じられとても美味しい。ぜひ食べてみて欲しい。日本のチーズもここまで来ていることを知ってもらいたい。(2011.8.6)


プッツォーネ・ディ・モエナ Puzzone di Moena、
牛乳製、イタリア・トレンティーノ=アルト・アディジェ州

このチーズ、イタリアのブラのチーズ祭で試食で食べたことがある。臭っさいチーズって名だったはず。現地で食べた時はそんな臭くもなく、わりと普通だなと思った記憶があるが、なんとこのチーズ、DOPになったそうなのです。勉強不足で知らなかった。お恥ずかしい。今回のも臭くなくて食べやすいのだが、メカニカルホールが多いからか若干雑味がありました。珍しいチーズがまた食べられて幸せ。(2015.7.5)


プティ・アグール

プティ・アグール  Petit Agour  100g=1103円
乳製、 M.G.50% フランス・ピレネー地方  
写真ではまるでスイスのテット・ド・モアンヌのようにジロールに乗っています。でもこれは、バスク地方のマネック種という羊乳製チーズを、同郷エスプレット村のピメント(唐辛子)を周りに塗って熟成させています。アグールとは会社名。フェルミエで買える同じくピメントが塗られてるオッソイラティを作ってる会社ですね。さて今回、ジロールでくるくるしてみると、テット・ド・モアンヌより脂肪分が多いのでしょう、滑らかでくるくるとよく削れます。
旨みとミルクの甘みが強くて美味しい♪(2011.2.5)

プティ・アグール

ブラ・テーネロ

ブラ・チュック Bra Ciuk 100g=約1080円 
牛乳、 非加熱圧搾 M.G.32% イタリア・ピエモンテ
代官山「EATALY」で購入のチーズ@チーズ会にて。ピエモンテの「ブラ・テーネロ」を同じく同郷の土着品種である「ネッビオーロ」の葡萄の絞りかすを使って熟成させたチーズ。通称「酔っ払いチーズ」。同じように「ネッビオーロ」のカスを使っているチーズで「テストゥン・アル・バローロ」があるが、これは初めてだ。普通のブラ・テーネロより白っぽいのか気のせいか?チーズの部分は酸味があり、かなりフレッシュな感じ。水分もたっぷりだ。プラトーを華やかにするタイプのチーズなので、使い道が多そうだ。(2008.11.9)


ブラ・テーネロ

ブラ・テーネロ(DOP) Bra Tenero 100g=約560円 
牛乳、 非加熱圧搾 M.G.32% イタリア・ピエモンテ
ピエモンテノ小さな町の名前がついた「ブラ」というチーズ。テーネロは熟成期間が45日間で水分含有量が多くしっとりしている。実際に食べてみると、気泡があり、柔らかくマイルド。美味しいチーズだ。ブラおじさんのラベルは赤。
(2005.12.3)

ブラ・テーネロ

フェルミエ購入のブラ・テーネロ(DOP) 100g=約987円 熟成としては1ヶ月くらい。前回食べたテーネロはメカニカルホールだらけだったけれど、今回のはホールはほとんど見られずしっかりと詰まっている。うすいアイボリー色で、酸味がありラクレットやフォンティーナになどに似た感じがあった。産地はピエモンテだから山のチーズではないのですけれどね。(2008.5.30)


ブラ・ドゥーロ

ブラ・ドゥーロ(DOP) Bra Duro 100g=約630円 
牛乳、 非加熱圧搾 M.G.32% イタリア・ピエモンテ
ピエモンテノ小さな町の名前がついた「ブラ」というチーズ。ドゥーロは熟成期間が6ヶ月以上が義務付けられている。食べてみると塩分が強くピリッと舌に刺激があるが、ミルクの甘みもある。アミノ酸の結晶も少しあり。赤ワインに合うチーズで、私はテーネロより断然ドゥーロの方が好きだ。ブラおじさんのラベルは茶色。(2005.12.3)

ブラ・テーネロ

フェルミエ購入のブラ・ドゥーロ(DOP) 100g=1050円 黄色が強い。ポロポロした組織でアミノ酸もチラホラ見える。塩分がしっかりとしていて旨みも多い。 (2008.5.30)

ブラ・テーネロ

代官山「EATALY」で購入のチーズ@チーズ会。100g=1080円 5月に食べたものよりは熟成が若いかもしれないが、しっかりとした味と風味で、塩分もかなり強い。赤ワインがネッビオーロ・ダルバでしたので、しっかりとしたチーズに負けてなかったのでよかったけど、ワインがなかったら食べ続けられなかったかも。ペコリーノ・ロマーノか?というくらい塩辛く感じましたね。 (2008.11.9)


プレーン

プレーン   100g=600円ぐらい  
牛乳製、
日本・北海道広尾郡広尾町・ゼンキュウファーム
久保さんご夫婦がお二人で酪農されているゼンキュウファームさん。工房を訪ねて40頭ほどの牛のミルクから作れるだけのチーズしか作らないとお聞きしました。熟成期間も4ヶ月ぐらいで無くなってしまうそうで、長期熟成させて云々ということが考えていらっしゃらない。チーズもプレーンとキャラウェイの二種類のみ。私がハーフのホールで買ったのはプレーン。外皮はいわゆるトム系、優しいミルクの味に、まだほのかに酸味を残した風味で、毎日食べても飽きないチーズの味だ。とても優しくて美味しい。私はとても好き。(2010.9.21)


ペコリーノ・ディ・フォッサ

ペコリーノ・ディ・フォッサ Pecorino di fossa 100g=1,500円
乳製、M.G.不明 イタリア・エミリア・ロマーニャ州とマルケ州の境(ソリアーノ・アル・ルビコーネ)
私の愛読書である本間るみ子さんの「チーズで巡るイタリアの旅」の中に、羊のチーズオーナーが穴(床下の穴)の保有者に預け料を支払って穴で熟成してもらうチーズとして紹介されていたのがこの「ペコリーノ・ディ・フォッサ」。フェルミエでは4ヶ月程度のチーズを預けていると書いてありました。預ける期間は8/15〜11/25まで。どんなチーズなのかずっと知りたかったのです。今日、フェルミエの店頭で見つけたので買ってみました。色は羊乳らしく白いのだが、どころどころオレンジ色の部分がある。これは何でだろう・・・。穴で熟成しているからなのだろうか?イタリアの羊のチーズにしては塩分は多少控えめで、ミルクの甘みを強く感じる。香ばしい香りがあり、旨みも濃厚。(2008.3.8)


ベッテルマット

ベッテルマット Bettelmattv 
牛乳製、 イタリア・ピエモンテ
ピエモンテの北、2200mのオッソラ渓谷のチーズ。7月と8月の60日間のみ作られ、作り手の数は少なく、年間で150台ほどしか生産されないため、幻のチーズと言われているとか。今回のコレ、目黒のビストロで注文したもの。表面に脂が浮いてて、よい状態ではなさそう。食べてみるとやはり素朴な風味で、田舎っぽさ(酸化臭)が漂う。はじめましてのチーズなので、これが本来のものかは判断できず。(2018.4.24)


ペッパー・ジャック

ペッパー・ジャック Peper Jack 
乳製、非加熱圧搾 M.G.50% アメリカ 
日進デリカテッセンで購入、100g245円。カルフォルニアのモントレー生まれの、モントレージャックのハラペーニョ入り
。チーズそのものはマイルドなごくごく普通のチーズという味わいですが、存在感が結構ある大きさのハラペーニョがスパイシーで、このチーズなかなかいけます。ワインよりはビールが欲しくなる味です。特に夏の暑いときに、冷えたビールのおつまみに、野菜スティックなどと合わせてみたら面白いかも。(2008.6.20)


マオン(DOP)

マオン(DOP) Mahon 
牛乳製、非加熱圧搾 M.G40〜45% スペイン、バレアレス諸島

島の港名がつけられています。メノルカ島で作られるチーズ。写真では判り難いですが、角が少し丸めの四角いチーズです。パプリカ入りのオイルで拭かれているそうです。牛舎の香り大。塩分が強く、まるで古漬けの漬物を食べているような感じ。他の皆は「おいしい」と言っていたが、私にはしょっぱ過ぎでした。
(06.06.03)

マオン(DOP)

やはり塩からいです。それ以外に表現ができないほどです。まだそんなに古いものではないので香りは強くはありません。とにかくしょっぱい。(2009.7.4)


マリボー

マリボー Maribo 
牛乳製、非加熱圧搾タイプ MG 45% 
デンマーク
日進デリカテッセンで購入、100gで236円。オランダのゴーダの製造を倣って作られたということで、食べてみると確かに似ている。ブラインドで出されたら、はっきり言って私はマリボーなんだかゴーダなんだかわかんないなー。ただし同じデンマークの代表的なサムソーに比べると少し違っています。まずメカニカルホールが多く、弾力性は弱く柔らかめ。味はピザ用チーズというより、一般的なプロセスチーズに似た味です。(2008.6.20)


マレッツ

マレッツ Maredsous  
牛乳製、非加熱圧搾タイプ、
MG不明 
ベルギー・ナミュール州
中世の頃、ベルギーのベネディクト派の修道士が作っていたと言われるチーズ。マレッツの修道院が製造を復活させ現在に至っています。地下100mから汲み上げられる地下水でウォッシュされているとプロフィールにあります。マレッツ修道院では同名のヒールも作っています。さてこのチーズ、食感はムッチリ、ネッチリしてて、チーズ蒲鉾のようだという意見もありました。味はナッツの風味があって、塩分は強め。サンネクテールっぽい感じかな。
(2012.2.4)


ミモレット・ジェンヌ

ミモレット 100g当=約430円 フランス各地
牛乳製、非加熱圧搾 M.G.40%

オランダで作られていたチーズが17世紀に外国製品の輸入を禁止された時代に、フランス内でオランダのエダムチーズに似せて作ったのが始まり。色は鮮やかなオレンジ色ですが、これは植物性の着色料アナトーによるもの。これは熟成期間が2〜3ヶ月と短い「ジェンヌ」なので、外皮はツルツルですが、長期熟成(12ヶ月)させたヴィエイユや超長期熟成(24ヶ月ほど)のエクストラヴィエイユなどは、表面にブツブツとクレーターのような穴が開いているそうです(こんな感じ)。これはチーズに人工的にダニをまぶし、ダニが食べた穴なのだそうです。マジ?って感じです。しかしこのダニ、何か良いことをするのか?と言えば、熟成を助けるなどと言っている人もいるが、先生がフランスの業者に聞いた限りでは、特に何もしていないらしく、単に「ダニも食べるくらい美味しいんだぜっ」という意味だけらしいから、恐るべしフランス人。今回試食したミモレットは若いせいか、ねっとりした食感や珍味系(カラスミ)の味はしなかった。あまり状態が良くなかったのか、少し苦味がありました。
(2004.12.4)

ミモレット・ジェンヌ

フェルミエで購入のミモレット・ジュンヌ3ヶ月熟成もの。100g662円。ホントにジェンヌ?と疑いたくなる。粉ダニに食べられた穴が、思ったより開いている。次のヴィエイユと呼ぶには12ヶ月かかるからジェンヌなだけで、半年くらいは経っていそうな気がする。エクストラヴィエイユと比べて食べたので、それに比べれば穴もたいしたことないのだが、もう少し若いほうがジェンヌらしい気がした。むっちりとしていて、甘みもあって美味しかった。(2008.5.16)

ミモレット・Extra Vieille

フェルミエで購入のミモレット・Extra Vieille、100g1082円。凸凹のクレーターがすごい。カット面にも粉がパラパラ付く。この粉、粉ダニの食べかすや、糞や、死骸だったりするようです。皿の上にもパラパラとこぼれてて「そういうの気にしないの」という太っ腹になれない私はティッシュで払って食べちゃうへタレです。ここに検索キーワード「ミモレット ダニ」で来る人がいらっしゃるので書いておこうと思うが、茨城大学の環境動物昆虫学の後藤教授によると、「この世界に75,000種いるといわれているダニ類ですが、人間にとって有害なダニは、わずか数%にすぎず、ミモレットのダニは最も有名な有益なダニの一つです。」とありますので、安心してお召し上がりください。それでも気になる方は、私のように外皮は食べない、なるべく粉もつけない方法でどうぞ。(2008.5.16)

ミモレット・18ヶ月熟成

友人のお店10周年のパーティに持参したミモレット・18ヶ月熟成。チーズを食べ慣れない方も多いので間違えて食べないように、外皮は落としてからサーブしました。今回はパルミジャーノナイフでカチ割っていただきます。中高年、特に日本酒好きにはミモレットの旨味がたまらないらしく、「美味い、美味い」と大好評でした。熟成加減も18ヶ月くらいが、旨味も充分出ているのに、まだムッチリとした食感が残っているので好きです。(2009.4.12)

ミモレット

24ヶ月熟成のこちら、外皮はクレーターでボコボコで可食部分が減っています。このクレーターはシロンと呼ばれる無害の粉ダニというかチーズダニが食べたものです。CPAの教本にも載るようになりました。食べかすの粉に混じって生きたシロンも虫眼鏡で確認できるそうですが、見ても気持ちがいいものではないので(私は写真で見ました)、あえて確認しないほうがいい気がします。シロンも愛するミモレットの味は、ねっちり、むっちり、歯の裏側に張り付くぐらいで、旨みがつよく味噌っぽい。これもワインよりは日本酒ですかね。(2011.9.3)


モルビエ(AOC)

ルビエ Morbier (AOC)  
牛乳製、非加熱圧搾 M.G.45% フランシュ・コンテ地方

モルビエは村の名前。真ん中にススの筋が入っているのが特徴。その昔コンテで作った残りのカードを集めて作られていた。1日目のカードの上に虫除けにススをかぶせておき、翌日にその上にまたカードを入れて作るために、ススがサンドされたようなチーズが出来上がったというわけ。現在はその形だけが残っている。ムッチリした弾力があり、ミルク味なんだが、どうも燻製臭がある。イカ燻の匂いだぁ〜。でも本来はイカ燻の匂いはしないチーズらしい。そういえば、11月11日のチーズの日のイベントで食べたモルビエはこんな香りはなかったもんね。このイカ燻の匂いの原因は不明。
(2005.1.29)

モルビエ(AOC)

チーズ王国のモルビエ。チーズ王国のマダム久田さんは、数多いチーズの中でもモルビエが一番お好きらしい。ということは、このモルビエにも期待がかかるってもので・・・。ムッチリした弾力があり、くるみのような味。今回の試食がすごく少なかったからかもしれないけれど、以前食べた時に強く感じたイカ燻の臭いは感じられなかった。(2006.11.04)

モルビエ(AOC)

まず香りがかなり強い。何の香り?と記憶をたどると、どこかで嗅いだことあるような・・・・・。クラスメイトがエピセアじゃない?と。たしかにモンドールの香りに似ている。先生に聞いてみたら正解みたい。どの本にも載ってないのだけど。今回のモルビエは、香りは強いが、それ以外は特徴が弱いかも。食べる度に違うので、もっと何回も食べてみないとなんとも言えないな。(2007.5.12)

モルビエ(AOC)

フランス・コンテ地方のブザンソンという街で買った、フェルミエ製のモルビエ。今までモルビエの良さがわかるチーズに出会っていなかったけれど、本場の地元のチーズなら違うかも・・・と僅かに期待したら・・・大正解!おいし〜い!現地のホテルの部屋で、夕飯としてバクバク食べました。仄かな苦味が最初にあり、次にミルクの甘みが長く続く。ムチッとした食感もいい。もちろんイカ燻の匂いはしなかった。お土産になるくらい買えばよかった・・・。(2007.12.17)

モルビエ(AOC)

フェルミエ社で購入、100g851円。モルビエの表皮も少しウォッシュしてあるとのこと。このチーズは特徴が大きいので、見た目一発でブラインドできるチーズなので、何も難しいことはない。味わいはそのまま食べていただけだったが、焼いて食べてみた。とても美味しかった。山のチーズはやっぱり焼くと一味も二味もいい方向に変わる。聞いた話だと皮の間に封じ込まれている風味や味わいが、常温では感じ取れなかったが、熱で溶けて感じられるのではないか、ということでした。それよくわかる。外皮も焼くと風味強くなると感じるし。(2008.4.12)

見るからに美味しそうなモルビエは、マダム久田こと、久田早苗氏熟成のもの。モルビエ・レ・クリュなので無殺菌乳製です。見た目、中央部分は水分がある感じ。食べてみると、むっちりモチモチで柔らかく、舌の上でなめらかに溶けていく。水分を残してかなり柔らかく熟成させているようだ。そして何よりミルクの旨みと甘さが口に広がる。これは美味しい。パリで買ってこなかったことを後悔。次にパリに行ったら絶対に買って帰ってこよっと。(2013.3.30)

モルビエ
フランス・フランシュ・コンテ地方(ジュラ地方)のチーズ。チーズの中央に煤がサンドされているのが特徴です。今回のはエルベ・モンス熟成のもの。モルビエの苦味もしっかりあり、田舎っぽい風味。意見の分かれるところかもしれないが、私はモルビエというこのチーズは、あまり洗礼されてエレガントな方向にいくよりも、これくらい田舎っぽい粗野な感じのほうが好きだ。(2015.01.25)

こちらモルビエ、「第2回チーズを楽しむ会」でお出ししたもも。パリの「CANTIN」で購入し、仲間が運んでれたものです。いわずもがな、チーズの真ん中にある黒い線が特徴のチーズ。元々はショドロンの底の煤でしたが現在は植物性食品添加炭。この量を見て!パリでは日本の1/3の価格で買えるので400gオーバーのこの量が買えました。味は旨味というよのミルクの甘さと酸味、そしてほのかに苦み、この苦みも、私は嫌いではありません。(2017.11.18)


山のチーズ

山のチーズ    100g=900円
牛乳製、圧搾タイプ 日本・長野県・清水牧場

長野県の清水牧場で作られているセミハードタイプ。フェルミエ(農家製手作りチーズ)タイプの工房です。ブラウンスイス種の他、羊も飼育しているとか。山のチーズということで、コンテなどと比べてしまうとう味が淡白で旨味が足りない気がしてしまう。優しいと言えば優しい味。もう少し「山のチーズです」という強さが欲しいところ。(2006.9.2)


ライオル(AOC)

ライオル  Laguiole (AOC)  
牛乳製、非加熱圧搾 M.G.45% オーヴェルニュ地方

オーヴェルニュ地方の南に位置するオーブラック高原で作られる歴史の深いチーズ。カンタル、チェダーなどと同じくチェダリング製法で作られ、組織は脆くボロボロした感じ。プロフィールには白菜の漬物や、古漬けのような発酵臭があると書いてあったのだけど、この日の私には感じることは出来ませんでした。
(2006.11.04)

ライオル(AOC)

フェルミエ社6月のお薦めチーズ、ライオル グラン オーブラック。100g788円。5月〜10月までに放牧される高級肉牛のオーブラック種100%のミルクで製造されたもののみが「グラン・オーブラック」と呼ばれるそうです。オーブラック高原はオーヴェルニュと言うよりも、ミディ・ピレネー圏 アヴェロン県なんですけれどね。まっいいか。チェダリング独特のポロポロした組織なんだけれども、水分を多く含んでいて柔らかい。こんなライオル初めて食べた。カードに塩を混ぜるので、チーズに塩をつけて食べているような感じがするくらい、塩をダイレクトに感じる。(2008.6.7)


ラグザーノ

ラグザーノ(DOP) 100g=1000円
牛乳製
非加熱圧搾 M.G.40% イタリア・シチリア州
パスタフィラータ製法で作られたチーズを長い食パンの型に入れたもの。アメリカなどに船で運びやすいように四角い形になったそうだ。塩分がわりと強めだけど、普通のハードチーズと違って噛んだ時に繊維がプチプチと切れるかんじ。小さい穴もプチプチあいていた。先生が今まで食べてきたこのチーズはひなびた田舎臭いのが多かったらしいのですが、今回のは状態が良いのが当たったようでラッキー。
(2005.10.1)

ラグザーノ

繊維を断ち切るように切り分けられてしまったので、顕著にはパスタ・フィラータの裂け方は確かめられなかった。塩分が強く色も濃い目。あまり美味しいって感じじゃない。(2008.6.7)

ラグザーノ

イタリアのシチリア州で作られるラグザーノは食パン形をしたパスタ・フィラータの熟成版と言えば分かりやすいかな。食パン型なのは輸送しやすくするためで、保存性を高めるために、かなり塩分が強いチーズです。現地では削ってトマトソースなどのパスタにかけて食べるようです。シャープで塩辛く、無骨で愛嬌のないラグザーノは、年々生産量が減り絶滅の危機に瀕しているだといいます。余談ですが、本日一緒にに合わせた赤ワインは、DOCGチェラスオーロ・ディ・ヴィットーリア(コス)2007、ラグザーノの産地であるラグーザの町より少し北東にある町で造られているワインなので、この塩分に負けない強いドライチェリーや、ドライプラムのような味わいでよく合いました。(2011.1.29)


ラクレット

ラクレット  100g=約600円 
牛乳製、 M.G.50% 
非加熱圧搾 スイス・ヴァレ州
スイスにはラクレットチーズを火にかざして、切り口が溶ろけてきたところをナイフで削って、ゆでたジャガイモなどと一緒に食べる「ラクレット」という料理があります。「ラクレ」は「削る」という意味。表面をウォッシュしているので独特の風味あり。
触るとプニョプニョと柔らかく、でも弾力もある。少し漬物っぽい香りもあり、そのまま食べると苦味、えぐみを感じた。でもパンに乗せてオーブントースターで焼いてみると、さっきまでの苦味はどこへやら。とっても食べやすくて美味しく変身。焼いて食べるチーズに決定。
(2006.2.4)


ラクレット

ラクレット Raclette  100g=578円
牛乳製、M.G.45% フランシュ・コンテ地方

ラクレットが生まれたのはスイスですが、これはスイス製ではなく、仏・フランシュ・コンテ地方で作られているものです。アルプスを挟んで同じようなチーズが作られているんです。これはフェルミエで購入できます。表面を拭きながら熟成させます。古漬けのような香りが特徴です。このチーズは熱を加えないと、とろけるチーズにはなりません。今回は蒸かしたジャガイモの上の乗せて、ガスバーナーで焼いてグラタンのようにしていただきました。このラクレットは独特の香りも控えめで、言いかえれば風味も少なめって感じかなぁ。(2012.12.1)


ラクレット・ド・シェーヴル

ラクレット・ド・シェーヴル Raclette de Chevre 
山羊乳製、
非加熱圧搾 M.G.不明  フランス・サヴォワ
ラクレットといえばスイスのヴァレ州で作られている牛乳製が有名ですが、これはフランスのアルプス山麓で作られる山羊乳版のラクレットです。MOFエルベ・モンス氏の熟成です。黄色い表皮に、中は真っ白。山羊乳はレンネットが効き難いので、酸凝固で作るのが一般的ですが、これは組織からして酸凝固ではなく、レンネット凝固です。香りはヨーグルトのタブレットのようなさわやかな酸味を感じるような匂い。食べてみると、やはり酸っぱい。噛んだ感覚は若干かまぼこに近いかな。エルベ・モンスの熟成云々の前に、このチーズ自体が珍しい代物ではあるが、チーズの旨さ的には微妙だ。さて余談だが、このチーズの名前を聞いて真っ先に連想したのはアルプスの少女ハイジの中で食べてたチーズだ。ハイジは山羊を飼ってたから山羊乳チーズだっただろうし、さらに暖炉で溶かして食べてたからラクレットっぽいし。ただハイジはもっともっとスイスの西の方で、チーズはもっと黄色だったのよね〜。
(2008.11.1)


ラスケーラ

ラスケーラ(DOP) Raschera 100g=約1000円
牛乳製
、非加熱圧搾 M.G.32% ピエモンテ州
写真ではわかりにくいけれど、切る前は角の取れた四角いチーズ。脂肪分も32%と少なく脱脂乳から作られている。ピエモンテの山深い地域で作っているので、運搬に使うラバに積みやすいからだとか。
切った断面には小さい歪な気泡がたくさん。メカニカルホールなのかな。ムチッとした食感で弾力がある。
(2005.10.1)

ラスケーラ

フェルミエで購入の「チーズいろいろ食べ比べセット」。ブラインドで見ただけで何のチーズか考えた時に、この角の取れたというか、微妙な輪郭、どっかで見たことあるぞー。とラスケーラと踏んで見事正解。表皮は乾いていて、白い粉が吹いたような感じ。むっちりとしてて、脂肪分は少なめ。素朴なイタリアのチーズという印象です。(2008.8.24)

ラスケーラ

60日熟成のもの。100gで900円。この切り方だと四角いのか丸いのか判りませんね。メカニカルホールのある断面です。北イタリアのこのタイプのチーズは、メカニカルホールが多めの、むちむちっとした歯ごたえのチーズ多いですね。田舎のチーズという風合いです。(2009.5.30)


ラボ Lavort
牛乳製、非加熱圧搾タイプ 54% オーヴェルニュ地方
ラボ・ブルビーとも呼ばれている羊乳製で、エルベ・モンス氏が手がけたオーヴェルニュ地方のチーズです。1990年に作られ始めたそうです。形が変わっていて、上下の中央がくぼんでいるような感じ。切ってみるとメカニカルホールらしき穴がいっぱい。羊のミルクから作られているので、脂肪分も多く、ミルクの味が濃厚です。オッソ・イラティなどに比べるともっと田舎っぽく、風味が強い。(2013.3.30)


ルーサン

ルーサン    100g=500円
牛乳製、圧搾タイプ 日本・北海道大樹町・半田ファーム

ルーサンとは牧草の名前。直径34cm・厚さ10cm・重さ約9kgもある
大きめのセミハードタイプのチーズ。熟成期間も8ヶ月と長い。グレーの外皮。中はアイボリーで穴がポツポツ。食べてみると塩分加減が他の日本のチーズに比べるときちんとついている。私はこれくらい塩分があったほうがいい。ただ8ヶ月も熟成されたわりには、あっさりしていて、コクや旨味が足りない印象。(2006.9.2)


ル・フェドゥー

ル・フェドゥー Le Fedou 
羊乳製、
非加熱圧搾タイプ M.G.50% フランス・ルエルグ地方 
ロックフォールと同じ場所で造られた珍しい無殺菌羊乳のトムです。外皮は白い粉がふいたような状態。ピレネー山脈で作られる羊のオッソ・イラティ好きの私、期待しちゃったのだが、ん〜〜微妙。ぴりぴりと舌を刺すような刺激があり、かなり辛い。プチプチと丸いアミノ酸の結晶、私の喩えでは「ししゃもの卵系」の食感あり。
(2008.3.1)


ル・プティ・ソルナン Le Petit Sornin 
牛乳製、非加熱圧搾タイプ 45% オーヴェルニュ地方
エルベ・モンス氏が手がけた新製品、チーズはオーヴェルニュ地方のトムなのだが、ロワールの修道院由来のSorninというビールで外皮を洗って熟成させているそうです。食べてみると、苦い。焼き過ぎて苦くなってしまったタラコのような苦味。苦味も旨みのうちと捉える日本人の私でさえ、これは苦くて無理。これが彼の目指す本当の味なのかは、他の玉も食べてみないと何ともいえませんけれども。(2013.3.30)


ルブロション(AOC)

ルブロション・ド・サヴォワ Reblochon de Savoie(AOC) 100g当=1000円 
牛乳製、
非加熱圧搾タイプ M.G.45% ローヌ・アルプ
サヴォワ地方で最初にAOCを取得したチーズ。一回塩水で洗うことから、ウォッシュタイプと分類されることも。農民は農場主にミルクの量によって使用料を支払っていたので、牧場主の目をごまかすためにミルクを全部搾り切らず、検量後にこっそり再び搾った乳でこのチーズを造っていたことから「再び搾る」という意味の名前が付けられたとか。今回のは農家製のものなので緑のカゼインマークがついていました(工場製のは赤)。セミハードの分類にしては柔らかく、もっちりとした弾力もあり、ねっとりとしています。ミルクの旨みがたっぷり。グラタンなど溶かして食べたらまた違う味になるのだろうな。気になる気になる。(2004.11.6)

ルブロション(AOC)

フェルミエ製(農家製)の緑のカゼインマーク付き。エピセアの板の上に乗せ、反転されながら熟成されていきます。熟成は1ヶ月くらいのようだ。外皮にエピセアの香りがあるかと期待して嗅いでみたが、よくわからなかった。独特の嫌な臭いがあった。隣の席の生徒さんは「歯茎のニオイがする〜」と顔をしかめていた。ん〜、確かにこんなお爺さんとかいるかも。
中身はもっちりと柔らかく、しっとりと水気が多めでミルクの甘みとナッツの風味もあり、やっぱり美味しい。フランス人にとっては、とっておきのチーズという役割とか。
(2007.3.3)

ルブロション(AOC)

1個で4866円。2007年の農業祭で金賞の「ルブロション」を生み出した名門「パカール社」熟成のもの。色が薄く乾燥した外皮。私の中にあったイメージではもう少しオレンジピンクなんだけど。中の部分はむっちり、ねっとり、舌に触れるとツルッと滑るような感じがする。少し苦味がでているか。(2008.4.11)

ルブロション(AOC)

今月は熟成士(MOF)クリスチャン・ジャニエ氏の手がけるチーズの研究。クリスチャン・ジャニエ氏の手がけたルブロションは100gで2480円と高額な値段です。通常のルブロションと比べて、どんな風味になるのでしょうか?見た目も手触りも香りも、まだ若い熟成状態で、むっちりとしていて食べやすい。特別な熟成士が熟成させたイメージとは遠くあっさりとした味わい。悪くないし美味しいのには間違いがないのだけど、普通のルブロションとどう違う?こんなに高額な値段がついているのだから、一般的なルブロションよりも一歩抜き出た特徴があって欲しいと思うのだが。(2008.10.4)
メモ。
クリスチャン・ジャニエ氏のチーズは「世界チーズ商会(株)」さんの取扱。

ルブロション

パリ直送のマダム久田熟成の農家製のルブロション。色はオレンジ色が濃く、ベタベタした表皮です。一般的な。ルブロションからすると洗う回数が多いと想像できます。香りもとても強い。食べてみるとルブロションらしからぬ強烈な風味がクチに広がります。ミルクの甘みがあまり感じられず、通向きに仕立てられたのでしょうが、ルブロションのミルクの甘さとか素朴な良さが消えているように思いました。私にとってはルブロションは、もっちりしててミルクの甘みがある優しい風味を楽しみたいチーズなのだ。(2009.2.7)

ルブロション

2010.2月にフランス旅行をした際に、ロアンヌにあるエルベ・モンスの本店で購入したルブロション。表皮は綺麗なオレンジ色をしていて適度にペタペタとしてて、いい熟成と思わせます。香りも強すぎずいい感じ。食べてみるとルブロション独特のムチムチとした食感で、ミルクの甘さが口に広がります。おいしー♪(2010.3.3)
メモ*お土産に差し上げた友人が、しばらく食べずに2週間くらいして食べたら、苦味が出ていたそう。やはりホールの状態ではなく切ってしまったものは、一日でも早く食べないとダメですね。

ルブロション

パリ滞在中にマダムHISADAのチーズ講習会に参加した時に食べたルブロション。緑のカゼインマークがあるのでフェルミエ製(工場製は赤)。表皮は綺麗なオレンジ色をしていますが、外皮は乾燥しています。以前食べたHISADA熟成は通向きの強い味わいでしたが、今回のはとても穏やか。乾いて香りも強くない外皮に、むっちりした食べやすく優しい味わいです。ちなみにフェルミエ製の定義は、買いミルクをしていないということ。工房が農家だろうが大規模だろうが関係なく、独自で牛を飼い自分のとこのミルクだけで作るのがフェルミエ製。それ以外が工場製。知ってるようで知らなかった(2012.6.30)

ルブロション

ルブロション

「ルブロション(AOP)」
フランスではコンテ、ロックフォールに続く人気のチーズ。今日はこのムッチリ感のお勉強。そういえばルブロションに芯が残っているのを見たことがない。いつ食べてもムッチリと柔らかい組織だ。これには理由があり、使用している乳酸菌の種類が違っていて、高温菌の乳酸菌を使っているのだそうだ。ちなみにエポワスなどの芯があるタイプの乳酸菌は中温菌だ。(2012.08.04)

「ルブロション・ド・サヴォワ」
緑のカゼインマークがあるのでフェルミエ製(工場製は赤)。まぁ赤のカゼインマークのって日本では見かけないですけどね。木の香り(エピセア)と、すこし漬物のような香りがふわっと漂い、口当たりはむっちりと優しく、ミルクの甘みもある、「そうそうコレコレ」と安心できる味。美味しい。(2013.11.10)


ワイフ・オブ・バース  100g=1400円
牛乳製、M.G.%不明  イギリス・サマーセット州

イギリスのサマーセット州の牛乳製。Bath Soft Cheeseという白カビチーズで成功したメーカーが作るセミハード。ビオ、ベジタリアンレンネットの使用をして現代のニーズに合うようなチーズ作りをしているそうです。ベジタリアンレンネットっておそらくカビ由来のものですかね。外皮は濃いめの茶色、中は黄色が鮮やかです。むっちりとした食感で味は非常に穏やかで優しい風味。(
2009.4.4)


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