10月2日 庚辰 [百錬抄]
宣秋門院・東一條院・前の関白並びに准后・右府以下、密々天王寺に参詣せらる。京
を夜中に出で、各々これを刷わる。應徳京極太閤参列せらると。
10月4日 壬午
天変の御祈り等これを行わる。
10月9日 丁亥
未の刻白雲天を亘る。
10月16日 甲午
信濃の国善光寺五重塔婆供養なり。浄定聖人大勧進として、知識の奉加を勧進すと。
導師は寺の大貳律師圓仙、呪願は齋圓能登阿闍梨。この事に依って、去る五日別当勝
舜本寺より下着すと。
10月19日 丁酉
駿河掃部権の助泰村御所に於いて盃酒を献る。匠作・京兆以下群集すと。
10月25日 癸卯
大夫判官定員京都より帰参す。去る二日大殿・准后・太政入道、天王寺に御参を為す。
万燈会供養と。