9月5日 壬戌
武蔵の国務條々の事並びに西海諸国の守護・地頭沙汰の事等評定有り。これ皆窮民を
救うべきの御計なり。清左衛門の尉・深澤山城の前司等奉行たり。
9月17日 甲戌
出挙利銭の事、所領入れ流すに於いては、御教書を下さるるの由。その外の相論は、
一向問注所の沙汰に有るべきの由定めらると。
9月19日 丙子
相州宿願を果たさんが為、三島の社に参詣せしめ給う。然るに依って今日御精進を始
めらると。
9月20日 丁丑
評定。奥州沙汰せられ申す。讃岐の国海賊の張本等関東に召し下し、夷島に遣わさる
べきの由と。
9月23日 庚辰
相州三島の社御奉幣の為、伊豆の国に御進発。
9月25日 壬午
今日未の刻幕府の御馬(鴾毛駮)御厩に於いて俄に薨る。これ御秘蔵の御馬なり。清
海波と号すと。
9月28日 乙酉
相州三島の社より御還着。往反その難無しと。