Live In Germany '99

1.Intro
2.Sympathy (Hensley)
3.You Kill Me (Hughes/Salas)
4.Get Away (Adams/Peters)
5.Some Kind Of Wonderful (Ellison)
6.Still The One (Lange/Twain)
7.Firefly (Hensley)
8.The Sun Ain't Gonna Shine Any More (Crewe/Gaudio)
9.Mama Loo...jam (Humphries/Bilsbury)
10.Lady In Black (Hensley)
11.Rock'n Roll Medley
12.Free Me (Hensley)
13.Ride The Sky (Hesslein/Lawton)

Gunhillの1999年秋のドイツ・ツアーの模様を収めたライヴ・アルバム。Heepのカバー4曲を始め、 様々なアーティストのカバーを披露しているが、既発の2枚のアルバムと重なる曲が全くないのが面白い。 常に新しいレパートリーを開拓していたと言うことか。
収録曲に関する作者等のクレジットがブックレット等に全くないため、Uriah Heep関係以外のカバー曲について調べたので、以下に紹介したい。

3.You Kill Me
Glenn Hughes が1999年に発表した6枚目のソロ・アルバム"The Way It Is"に収録された曲。原曲はいかにも Glenn Hughes らしいファンクっぽい演奏だったが、Lawtonが歌うとファンク色が薄れてタイトなハードロックに仕上がっている。そのためか、Led Zeppelinの"Black Dog"みたいに聞こえないこともない。そう思って原曲を聞き直したところ、そちらの方も似ていた(笑)。

4.Get Away
Bryan Adams の1998年のアルバム"On A Day Like Today"に収録された、Bryan Adams と女性シンガー・ソングライターの Gretchen Peters の共作による曲。原曲はややフォーク・カントリー調の演奏だったが、Lawtonは見事なロック・ナンバーに歌い上げている。なお、原曲のタイトルは"Getaway"。

5.Some Kind Of Wonderful
米国/カナダの国籍を持つミュージシャン John Ellison 作の曲で、1967年に Soul Brothers Six が最初に発表した。Grand Funk Railroad による1974年のカバー・バージョンが良く知られている。

6.Still The One
カナダ出身の女性カントリー歌手 Shania Twain が夫の Robert John "Mutt" Lange と共作した曲。Shania Twain が歌ったバージョンが1998年に発売され、何とビルボード・ホット100の2位に9週間もランクインしたが、ついに1位になれなかったそうだ。原曲は女性歌手がしっとりと歌い上げるバラードだったが、Lawtonは美しくキャッチーなメロディーを生かしつつソウルフルな味わい深い歌唱を披露している。よく聞いてみると、歌う前に確かに「シャナイア・トウェインの歌だ」と言っているが、調べる前はこれさえも聞き取れなかった。

8.The Sun Ain't Gonna Shine Any More
ソングライター・チームの Bob Crewe と Bob Gaudio の共作による曲。ウォーカー・ブラザーズの1966年のヒットが有名だが、元はフォーシーズンスのフランキー・ヴァリがソロとして1965年に発表したスタンダード・ナンバー。

以上、新しい曲も積極的に取り入れるLawtonの姿勢がうかがえる選曲である。2000年の発表以来24年後に調べて初めて分かったが、これもひとえにインターネット上の検索エンジンの進化と廉価な音楽配信の普及の賜物と感謝しきりだ。原曲と本作の聴き比べによってLawtonの歌唱のすばらしさを再認識でき、本作を増々好きになった。音質はやや粗い部分もあるが、生々しいライヴの興奮がダイレクトに伝わってくる好盤だ。

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