Jesu Jesu (POLYDOR/2046 008)

Side 1
Jesu Jesu (Cucchiara/Allan)

Side 2
One Man Band (Siegel jr/Pietsch)

Lawton史上最大の問題作シングルだ。何が問題かと言うと、まるでLawtonが歌っているとは信じられないのだ。
A面の"Jesu Jesu"はアコースティック・ギターとストリングスをフィーチャーしたフォーク・ソングで、猫なで声 のヴォーカルからは全然Lawtonらしさが感じられない。B面の"One Man Band"はハーモニカが泥臭い雰囲気を醸し出す カントリー調の曲で、意識的に鼻に掛けたようなヴォーカルはこれまたLawtonらしさゼロ。最初は同姓同名の他人が 歌っているのかと思ったほどだ。Lawtonが来日したときに直接本人に聞いたら「確かに自分の歌だ」と言っていたが、 それでも釈然としなかった。しかし、こうしてジャケット写真まで出てきたとなると信じるしかないだろう。
それにしても、いったい何を血迷ったというのだろう。まさに若気の至り、暗中模索の時代の産物、Lawtonのロッカー としての栄光の経歴の中で唯一の汚点と言ったところか。そう思えば一聴の価値があるかも知れない。

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