第196回原宿句会
平成17年10月5日
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利孟 息をつくことの重たさ金木犀 紙巻を煙管にちぎり秋遍路 昏れてより紅の挿し初め酔芙蓉 歯切れよき朝の挨拶赤い羽根 彼の人に似たる靴音雁渡 直人 腕を組み潮見る漁師雁渡し ぽつぽつと思ひのたけをこぼれ萩 落日をめがけ大口鱸跳ぶ 木犀の風に家路を失ひぬ 黒髪を風になぶらせ秋遍路 白美 小開きのフランス窓や蒸し鱸 雁渡し耳朶に波の音草の音 五百羅漢の端に身を置き秋遍路 子あるもの同士の見合ひ金木犀 色残す樹下の花殻酔芙蓉 |
美子 宅配の箱のぎしりと大鱸 雁渡しぽつぽつ埋まるカレンダー 秋黴雨レンジ加熱の肩パッド 母の遺句背負ひ同行秋遍路 木犀の溶けて芳香午後の雨 かめ 行き逢ひに会釈を交はし水引草 全山の木々のうごめき雁渡 ゆつたりと時の流れて秋遍路 塩釜に旨味閉ぢ込め焼く鱸 風に香の乗りて遠きへ金木犀 正 荒磯の遠流の島や雁渡し 招くごと星の瞬き秋遍路 塩焼きの旬の鱸を向島 扇風機仕舞ひしあとの残暑かな 木犀の香に酔ひ痴れる湖南の夜 |