第269回四天句会
平成24年1月16日(月)

   
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ご興味のおありの方はお探しください


兼題新年 獅子舞 初句会
席題 楪

今年から、出来不出来に関わらず宗匠の句は巻頭に掲載します


  利孟

髪白くなりし畳屋表替へ
あらたまの風来て渦の生まる辻
楪や車のまとふ薄ほこり
初句会まづ祝盃の缶ビール
獅子舞の見えざる蝶とじやれ合ひて

  恵一

初句会句帖の赤き栞紐
獅子舞の頭を脇に食ふむすび
楪や欧州沈み亜細亜浮く
新年や言問橋にのぼる潮
寒燈や医師の駆け込む手術室

  あやの

年新た宮司打てる大太鼓
寒の夜ヒールの音の遠ざかる
しがみつきながら獅子舞のぞき見て
楪の若きみどりを寿げり
神楽坂登りて今宵初句会

  武甲

寒中の庁舎行き交ひ陳情団
楪や新居に客の多き夜
新年の路地へと入り郵便車
初句会催事あまたの例会場
獅子舞に誓ふ二十歳の決意かな

  比呂志

獅子舞の縦へ横へとうねりけり
初詣「復興祈願」の太き文字
出席を早ばや知らせ初句会
年新たゆつたり時の流れゐて
                    

  義春

楪や次代を担ふ若人ら
獅子舞のとひとひゃんひゃん躍る脚
あらたまの大海原に宿る神
故郷のなまりの出句初句会
初夢の揃ひて御飯破顔かな

  雨竜

淡き日を受け獅子舞の仁王立ち
あらたまの一番電車の発車ベル
日捲りを見てはつぶやき初句会
楪の夕日に染まる道を行く
古庇冬の風鈴吊るされて