第278回四天句会
平成24年10月16日(火)

   

兼題 流れ星 芦の花 落ち鮎
席題 爽やか

点盛り表は、リンクをどこかに埋め込んであります、ご興味のおありの方はお探しください



  利孟
葦の花ルアー投げては手繰りては
曼珠沙華畦へと飛火して盛る
石窯に素手で貼るナン爽やかに
流れ星鳴りて間遠き鹿嚇し
歯をむいて息づき簗の子持鮎

  雨竜
秋茜金物鍛冶の肩に来て
落鮎に青き流れの香り立つ
透き通る湖ゆく帆影葦の花
流れ星袖すり合ふも他生の縁
秋の空雲は自在に形生む

  恵一
流れ星埴輪の並び立つ丘に
爽やかに政治の壺の花一輪
校舎より発声練習秋涼し
蘆の花揺るるゆふぐれ鳥立てり
落鮎や磧に投ぐるブーメラン

  比呂志
黒々とざわめく水面下り鮎
水郷の櫓音に揺られ蘆の花
釣堀の浮子の動かず爽やかに
煌めける星座切り裂き流れ星
他愛なき夫婦の会話夜長かな

  義春
爽やかや鎮守様へと延びる畦
湖に映る廃墟のホテル蘆の花
秀麗の岩場を下る風の音
秋の鮎木曽一年の美味さかな
大の字に寝ころび見上げ流れ星 

  あやの
秋の雨赤き傘出す美術館
兄弟肩寄せ見上げ流れ星
鳥の声追ふ蘆原や落暉燃ゆ
風の音沁みる暮色の大花野
落鮎の早瀬の空の雲も疾し

  武甲
遠き日の渡しの名残芦の花   
息合はす夫婦の絆稲を刈る
落ち鮎の骨しやぶり打つ舌鼓
流星や夜半の窓の薄明かり