第２８０回四天句会
平成２４年１２月１８日（火）

　 　

兼題　羽子板市　鮟鱇　水仙　 席題　敗荷　 点盛り表は、リンクをどこかに埋め込んであります ご興味のおありの方はお探しください

利孟 破蓮の池や羅宇屋の蒸気笛 波音の遠き日溜まり野水仙 野水仙大仏裏へ谷戸の道 羽子板市十八代目の紅の隈 鮟鱇鍋火を注ぎ客の入れ替はる 　 比呂志 鮟鱇の道具示しつ捌きけり 澄みし夜の焼芋売りのしやがれ声 客寄せの風刺画羽子板市の店 敗蓮黒ずみ沈む濁り水 水仙の畠真近に富士の山 　 雨竜 羽子板市弁慶勧進帳かざし 敗荷の九段の城を守りけり 水仙や娘白無垢預けし手 あばれたる枝きりきりと冬囲ひ 鮟鱇の捌かれなほもギョロ目かな

恵一 鮟鱇をさばけば肚に貝の殻 プラタナス落葉路面にはづむかな 水仙の播磨灘へとなだれをり ネオンの灯かがやく水面敗荷 羽子板市勘三郎の押絵かな 　 武甲 いつもとは違ふ鼻歌冬至風呂 半玉の並び賑はひ羽子板市 浜風にあらがひ群れて水仙の花 鮟鱇鍋肝の談義はさておいて 　　　　　　　　　　 　 義春 敗荷や棹置く漁師の顔の皺 羽子板市破顔のゴールドメダリスト 読みさしの栞に小枝日向ぼこ 鮟鱇の棚に据ゑられ睨みをり 庭隅に咲き水仙の匂ひたつ