いよいよ「日本三百名山」への挑戦が始まる。既に登っている山は、志賀の横手山(2305m)、奥多摩の三頭山(1531m)、丹沢の大山(1252m)、北アルプスの野口五郎岳(2924m)、
中央アルプスの越百山(2613m)、そして阿蘇・九重の大船山(1786m)の6座である。不思議なことに「日本二百名山」に入っているが「日本三百名山」に入っていない山が有る。
それは越後の荒澤岳(1969m)で、代わりに大峰山脈の山上ケ岳(1719m)が入っている。それ故、「日本三百名山」を完登するには301座を登らなければならないことになる。これは
「日本二百名山」は「日本百名山」を著した深田久弥を慕う深田倶楽部が選定し、一方、「日本三百名山」は日本山岳会が選定したことによる。
「日本三百名山」完登に向けて最初に選んだ山は、箱根外輪山の最高峰で、近年外国人登山者が急増している金時山である。「まさかり担いだ金太郎」と童謡に歌われた足柄山は、金
時山を含む足柄峠を中心とした箱根北部の山地の総称で、金太郎伝説のモデルとなった平安時代の武将、坂田公時(さかたのきんとき)を祭る公時神社が、登山口の傍に建っている。
昨年の8月に赤牛岳に登って以来の登山で、身体がだいぶなまっており、慎重を期して、コースタイム2時間半の比較的楽な山を選んだ。三百名山に備えて、二百名山のほとんどを歩いた
「アルカクリスピー」の総革製の登山靴に替えて、妻はラ・スポルティバ、私はスカルパの共にイタリア製の軽登山靴を購入した。片足950グラムから650グラムと約3分の2で、足になじめば、
疲労度の軽減に大いに役立つのではないかと期待している。今、その効果が話題となっている中敷きも、登山店の店員のアドバイスに従って、足の形に合わせて成形してもらい購入した。
[行程] 2018年4月1日(日)
自宅6:00→川崎IC→東名高速→御殿場IC→7:05金時神社駐車場7:37→矢倉沢峠分岐8:53→9:17山頂10:05→矢倉沢峠分岐10:25→金時神社11:04→駒ヶ岳ロープウエー→
日帰り温泉14:00→御殿場IC→東名高速→川崎IC→17:30自宅
[山行日誌]
山行の感覚が鈍っているので慎重に事前準備に時間をかけた。大変な山ではないが、感覚を取り戻すつもりで、ストック、
カメラ、雨具、ツエルトなど一つずつ確認し、地図をコピー、早めに就寝、翌日の運転に備えた。金時山は2時間半の行程なので、
金時山に登った後、駒ヶ岳ロープウエイを利用し、箱根山最高峰の神山も登ることも考えていた。高速は空いていて順調に走り、
公時神社駐車場には7時過ぎに到着、準備を整えた。天候は晴れ、肌寒いくらいで絶好の登山日和である。公時神社の社殿の
脇を通り、奥の院の傍らを通過、徐々に高度を上げて行くと、前方に「金時宿り石」と呼ばれる大きな割れ目のある岩が現れる。
その左を通って登っていくと、道筋が急勾配となり、一汗かくと矢倉沢の分岐である。明神ケ岳からの道と合流する。ここから20分
ほどで露岩に覆われた山頂にに到着。
山頂からは残雪をたっぷり頂いた富士山が、裾野を一杯に拡げ、その秀麗な姿を見せている。いつ見ても美しい。記念撮
影後、2軒の茶店のうちの金時茶屋に入る。妻は約50年前、この茶屋で伝説の金時娘の若い頃に出会っているとのことで、
ご主人に尋ねたところ、まだまだ口は元気だが、最近転んで大腿部を骨折し、家で静養しているとのことだった。残念。たっ
ぷり山頂で休息した後、下山にかかった。ほとんどアップダウンがないので、1時間ほどで下山し、次の目的地、駒ヶ岳ロープ
ウエイに向かった。時間的にはまだ11時過ぎなので余裕があったが、駒ヶ岳ロープウエイのチケット売り場にお知らせが有り
大湧谷や神山方面は、火山噴火の危険性があり、ハイキング道は閉鎖されている、とのことだった。
万事休す。諦めて昼食を食べ、ホテルの日帰り入浴に入り、17時半頃帰宅した。
本当に久し振りの登山であったが、コースが楽なこともあり、余裕をもって、雰囲気を楽しむことが出来た。新しい登山靴も軽くて、履き心地もまずまずであった。
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