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04.0104.03

日記の フリ 日記というよりは、気になったこと、興味のあることを忘れないようにメモしてる、ってほうが正しいので「フリ」。

日付ごとにアンカー付けています。e.g. http://www5a.biglobe.ne.jp/~nanatsu/diary0402.html#20040201


2004年2月

その他

アファナシエフ『ブラームス:後期ピアノ作品集』
Glenn Gould『Brahms: 4 Ballades 10 Intermez』
市川昆 『ぼんち』@新 文芸坐
山本薩夫 『白い巨塔』@新 文芸坐
大島弓子 『秋日子かく語りき』
やまじえ びね『MAHOKO』
青木美詠 子『ずぼらな青木さんの 冷えとり毎日』
吉村公三 郎『女の勲章』
三隅研次 『女系家族』
三池崇史 『ゼブラーマン』
田中美津 『ぼーっとしようよ養生法』
嶽本野ばら『ロリヰタ。』
大田垣晴子責任編集 O [オー] no.2
高橋秀実『からくり民主主義』
近藤篤『木曜日のボール』
安藤洋子 ×ウィリアム フォーサイス:WEAR/(N.N.N.N.)/QUINTETT
ジョ ニー・トウ/ワイ・カーファイ『フルタイム・キラー』


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2/29(日)
NHKを見ていたら、ク マゲラが出た。クマゲラには思い出がある。小さいころ鳥類図鑑でキツツキのページを見ていて、父に「どのキツツキが好き?」と聞いた ら、クマゲラを指された。心の中で自分が選んだやつを父も選ぶと思っていたのに、父は何度聞いてもくまげらを指す。なんで? 全身真っ黒で頭のてっぺんだけが赤いくまげら。子供心にはこの渋さなんてわかるはずもなくショックを受けた。そのとき自分が選んだキツツキの名前なんて まったく忘れている。キツツキといえばクマゲラしか知らないし、クマゲラは素敵です。


2/28(土)
安藤洋子×ウィリアム フォーサイス:WEAR/(N.N.N.N.)/QUINTETT@世田谷パブリックシ アター。初めてみたフォーサイスは「WEAR」ということになったのだけど、正直よくわからなかった。そこに意味を見出せるものを見 てしまえば、どうしても「目の前のこれは何なのか」を意識してしまう。しかし、次の「(N.N.N.N.)」では、動きの面白さをシンプルに楽しむことが できたし、さらに、「QUINTETT」では、ささやき程度だった音楽が重層的になっていることに気付いたときにはすでに、豊かな空間のつかいかたに魅了 されていた。

ジョニー・トウ/ワイ・カーファイ『フルタイム・キラー』(香港・2001)。 夜9:55からの回の観客は私も含めて5人。ジョニー・トウを期待して行ったら悲しい肩透かし。なにをそんなに迷走しちゃってるの? デコボコな脚本にのれないまま。後半になってサイモン・ヤムがいきなり語り手になるのはラストをああ持っていきたかったのだとしてもかなり唐突。ただし、 後半のサイモン・ヤムはやさぐれかたが素晴らしい。

反町隆史はほとんど日本語で通し、逆にアンディ・ラウなど他の出演者は日本語を頑張る(それに関するメタなセリフもあり)。随分と日本を向いているなあと 思った。それほどまでに反町を使いたかったのか、アンディ・ラウやジョニー・トウがただ単に日本を向いているだけなのかはわからない。

ジョニー・トウの映画は、光のあまりないところでの映像がきれいと改めて思う。反面、光に満ちた日中はだめ。そして、女がらみのストーリーを描くのが下 手。コメディならばそれもいいけれど、シリアスなところで下手だとひどくダサくなってしまう。たとえば、逃避行(逃げる時に赤いスポーツカーかよ!)後の 草原のシーンを見よ。

正直、アンディが泡を吹く意味はあるのか? に終始しちゃうんだよね。癲癇(?)の必要はあったのか、と。ラストの対戦での伏線としてそれが必要だったとはいえ、眩暈でも良かったんじゃ ないかと。だってビジュアル的にあまりにも良くないんだもの。

というわけで、悲しかったです。いいところを改めて挙げるとすれば、サイモン・ヤム後半のやさぐれ、ケリー・リンがアンディ・ラウに銃を習う時の目、光が 少ないところの映像、花火。反町隆史も虚無的な目をするのが悪くなかった。


2/25(水)
髪の毛。(私の中では)長めなのが続いたので、短く切っていいです、とお願いしたら、かなり切られた気がする…。いや、相当切られ てる。切られすぎて男の子より男の子になってしまった。早く伸びろ伸びろー。ああ、眼鏡やめたくなってきた。この短さに眼鏡だとあまりにも色気がないんだ もの。髪が長くても色気がないっていうのにこりゃ大変なことだ。かなりしょんぼり。

近藤篤『木曜日のボール』日本放送出版協会,2001(→Amazon) を読み終わる。写真+エッセイ。


2/24(火)
suchiさんところで 知り面白そうだと思った、高橋秀実『からくり民主主義』草思社,2002(→Amazon) を読み終わる。面白い! そして、とほほー。白と黒、スパスパッと割り切れることなんて滅多にないのかありえないのか。書き方がのほほーんとしてて、思わずニヤリクスリとなる。そ れでもって嫌味がないのだからこれはもう芸だなあ。

郵便を出しに行ったときに売っていた記念切手にヤラレタ。エ ゾクロテン


2/22(日)
日中は本当に暖かかった。上着を脱ぎたかったけれど荷物になるので着たまま。最近の日曜日の散歩コースには、近くの自然食品や雑貨を扱っているお店も加 わった。ちょこちょこと配置換えをしているせいか、行くたびに新しいものに目が止まったりもする。買い物ついでにお店の人とおしゃべりをするのも楽しく て、サボテンの隣に置いてある瓶を、これ何ですか? とたずねると、レーズンから作った天然酵母なんですよ、と見せてくれ、香りもかがせてくれた。ほのかにレーズンの甘い香りがする。りんごジュースにほんの すこーし混ぜてシードルをつくることもできるのだとか。素敵だ。

みりんを買うのに、3種類のうち、飲めちゃいますよ〜と言われた白 扇酒造の福来純三年熟成本みりんを選んだ。まだ味をみてはいない。白玉粉が賞味期限が28日ということで半額にしてくれた。

家に帰ってきてから胡麻しるこを作る。三育フーズ(い きなり音声付CMが始まるので注意)の黒 ゴマクリームをパンに塗って食べるのが好きなのですが、新しく買ってパンに塗って食べると甘くない。改めてラベルを見ると黒 ゴマ“ペースト”。間違って買ってしまった。結構量があるし、どうやって消化すればーと 思っていたときに胡麻しるこのレシピを教えていただけたので、作ったという次第。たまらなくおいしい……。 ちなみに、ピー ナッツクランチ入り白ゴマクリームを買ったこともあるのですが、やっぱり黒ゴマクリームのほうがパンチがあって好きだな。


2/21(土)
実は今年になってから腰が時々痛む。朝・晩の通勤電車での立ちっぱなしが相当キツくて不安に感じることもしばしばあった。悪い病気ではなさそうだけど、整 形外科か整体か鍼かなあと考えて、鍼に行ってみることにした。この私が鍼ですよ!!! でも、たまたま一番近所で見つけたところが「経絡治療(脉診流)」 といった方法を取ってるらしく、鍼といっても痛くないようだ、と思って。ささない鍼というのもあるのですね。

午前中に電話をすると2時に来てくださいと言われた。半そでにカーディガン、スカート、ハイソックスといういでたちで治療院へ。ガラガラ〜と戸を開けると おじいさん。まずは問診表に記入。今の状態や過去の身体の具合などいろいろ説明して、いざ、治療室へ。下はひざが出ればいいということなので、半そでとス カート、という格好でまずは仰向け。部屋の中はとても暖かいし、横たわるベッドもほかほかと暖かい。電熱ランプで足元もあたためている。左右の手の脈を見 られる。手のひらに汗をかいてしまって、おじいさん先生に緊張しなくていいからーと言われる。いろいろ話をしながら調子を見てくれる。脈でみる体調と、お 腹で見る体調が一致しないらしい。脈では腎臓、お腹では肺が弱いと出てると。でも、結構健康じゃない、だって。

普通の鍼だと腰が痛いとなれば腰にブスブスとさして……ということらしいが、ここでは、随時脈を診ながら全 体のバランスを整えるように鍼を使うみたい。さて、いよいよ鍼。右足、右手、左足、と、鉛筆? のようなものでつつーっと皮膚をなぞられているような感覚。これくらいなら全然平気だなあ。ただ、時に少し入ったな、という深い感覚もある。一通りなぞる と、脈をみる。左足の親指と人差し指の付け根を押されて痛みが。右足にはない。で、そこに鍼。さっきのように、なぞるのではなく、これはささったーという のがわかる。ずわーんとなんともいえない深くて鈍い感覚に襲われて、思わずウオ〜と言ってしまうと、もっと鈍いかと思ったけど思ったより敏感だったね、と 言われた。脈をみながら、その都度いろんなところをちくちくされたあと、今度はうつぶせに。

肩、腰のあたりをちくちくさされ、ふくらはぎなどにも。しかし、ここが痛いと言っていないの腰の痛いところに的確にうたれるので参った。押していたいとこ ろは、当たり前だが鍼をあてられるとずわーっとくる。

これで45分くらい。鍼も結局は一時的なものなので、悪くなってまた来ても時期が来たらまた悪くなる。まずは、元の悪さに戻る前に集中的に治療すると良い とのこと。あれですね、記憶したものも翌日にはがくっと忘れてしまうから、忘れぬうちに反復すると良いというのと似てるかな。

鍼のあと、もしかしたらふわふわとした感じがするかもしれない、そうしたら1,2時間横になるといいですよと言われた。お金払ってるときからもうふわふ わ。帰宅後、本当に横になる。

ともかく先生がとてもいい感じだったのが良かった。


2/19(木)
昨日、目の前が膜を張ったようにふわーっとするし、足が重くて歩くのがつらいし、時間が経つにつれふわふわがどんどんひどくなって眠いのと違うくらくら感 が発生、まるで霧の中にいるようだな……って感じになってきたのでさくっと早退させてもらった。今朝起きて みても、いつもと微妙に違うので休みを取る。熱はないが、からだがやたら重くて、いろんなことがおっくうで、気分が沈む感じ。で、今、熱を計ると6度9分 なんだけど、平熱からすると高いとはいえ、もちろんこの体温 じゃクラクラなんてしない。むしろ、ああこれくらいあると寒くないかも…と思ったり。いつも、風邪引いて熱を出しても8度を超える ことなんて滅多になくて、大抵7度の後半どまり。それは自分が健康だからと思っていたのに、どうやらウィルスとたたかうために必要な熱というものを出す体 力がない、という考え方もあるようだ。


2/17(火)
ふと、平熱は何度だろうと思って計ってみた。5度6分。低ー。熱なんて具合悪いときしか計らないし、小さい頃、6度3分だったから今でもそうだとずっと思 い込んでた。

大田垣晴子責任編集 O [オー] no.2 (→Amazon) を読み終わる。名古屋の食べ物文化についての特集なども。

昨年末から、いくつかの出版社のPR誌を取っている。トータルでは筑摩書房の「ちくま」が好き。連載では、その「ちくま」の中の、吉村昭「回り灯籠」はし みじみ深く、岸本佐知子「ネにもつタイプ」は面白く、集英社の「青春と読書」に連載されている花村萬月「父の文章教室」は素敵。


2/16(月)
嶽本野ばら『ロリヰタ。』新潮社,2004(→Amazon) を読み終わる。


2/15(日)
田中美津『ぼーっとしようよ養生法』三笠書房(→Amazon)。青木美詠子『ずぼらな青木さんの 冷えとり毎日』メディアファクトリー,2003(→Amazon) でおすすめの本として載っていたもの。東洋医学からみるといろいろと納得のいくことが多くて面白かった。心と身体が繋がっていることを改めて認識したり、 食べ物の陰陽を知って考えてみたり。書き方が、キリキリしていなくてカラカラ笑い飛ばすような豪快さがあるところがいい。

半身浴は真面目にはじめてみようかと思う。コーヒーも少し控えようかと。


2/14(土)
三 池崇史『ゼブラーマン』(日・2004)。とにかく、私のような臆病者が三池崇史の映画を劇場でみられる なんて感激です! 映画最高、観客最低って感じ。なんでかっていうと、ポップコーンをずーっとうるさく食べてるおやじが後ろにいたからです。早く食いおわれ、白黒つけるぞ、 と思いました。まあでも別にいいです、観客なんて。映画が面白かったから。家族でみに来ている人たちがわりといたようで驚き。

鈴木京香さま、ありがとう。ゼブラナース、哀川翔100本目記念としてもすばらしすぎです。

笑ったり感動したり(!)笑っていいのかとまどったり。手縫いと正規のしまうま柄がちゃんと違うのがいいです。正規のは、柄が本物みたいに複雑なの。

ラストが素敵だった。望まれているのはゼブラーマンとしての彼であるというところが。彼がゼブラーマンとして望まれているというのを、そのまま哀川翔がそ のたびに演ずる「役」と置き換えてもいいする。もし、哀川翔が、「役者として役名で覚えられるということを嬉しく思う」思想の持ち主であれば、映画のあの ラストの風景は気持ちがいいのではないかなあと思ったのだ。

ちょっと酔っててて眠いのでたぶん整然と書けてないね。明日、読み直して、変だったら書き直します。でも面倒だからやっぱりこのままにします。


2/13(金)
吉村公三郎『女の勲章』(日・1961)@新文芸坐。まるで踊るようなス テップ、絶妙なタイミングで現れる田宮二郎のいやらしさ。これくらい外見=内面を体現してみせることができるのはすごい。田宮二郎に対抗するには、ぽわ〜 んとした中村玉緒みたいのが実は……という、それくらいの隠し味がないとねー。中村玉緒、コケティッシュで かわいい。

三隅研次『女系家族』(日・1963)@新文芸坐。う〜ん……。心からは楽しめなかった。血縁の遺産相続争いを見るのっていやなものだ。強烈にいい人が一人でもいてくれればバ ランスが取れて楽しめるんだろうけど。若尾文子のやりかたにも、ほどほどのカタルシスしか得られなくって。『白い巨塔』をみたときにも少し疲れてしまった ことにも共通して、あまりにもえげつないのは好きじゃないのかもしれない。そう思いながらみていた。大金絡み、裏のかけひきで回ってゆく世界、現実に関わ るのもゴメンだけど、映画で関わるのでも疲れた。

今日みた2つも先日みた『ぼんち』『白い巨塔』も大映。母が「大映はあんまり好きじゃないからみてなかった」と言う。たとえば東宝と比べてカラーの違いが あるんだろうか。


2/11(水)
セットしたままだった目覚ましに起こされたあと、当たり前のように二度寝。でも、休みの日にあんまり遅く起きると気分が落ち込んだりもするので兼ね合いが 難しい。本当にぱちっと音がするように(目が小さいからありえないが)目が覚めて、どうしたってそれ以上寝ていられないという気持ちの良い目覚めかたをす ることがたまーにある。あれはいったいどういう条件が揃っているのだろう。

自分は朝が得意だとずっと思い込んでいたし、公言してきたけれど、実は違うんじゃないかと最近思う。小学6年生までずーっと夜の8時に寝かされていた反動 なのか、自分で生活を決められるようになってからはついつい夜更かしするようになってしまった。夜更かしすれば朝はつらい。朝が得意だと思っていたのは、 朝早く起きてその日にすることをささっと済ませることができれば夜が長くなるだろう……という夜に対する憧 れの裏返しなのかも。

散歩しながら口をついて出た歌は「どんなときも」。

やまじえびね『MAHOKO』集英社,1998(→Amazon)。 「不器用」なMAHOKOが波古田とつきあってからの物語をメインとしているので、彼と向き合うことで生まれる彼女の内面のドラマを感じられて良かった。 彼とつきあったことで、彼女の本質は変わらないまま、それでいて変化も感じられる。不思議。誰に対しても心を開く必要なんてないと思う。誰か一人そういう 人がいれば。

本屋で、青木美詠子『ずぼらな青木さんの 冷えとり毎日』メディアファクトリー,2003(→Amazon) という本が目にとまって、買ってしまった。そういえば私も、気が付いたら「冷え症?」って感じになっていたのだった。いつからだろう、年がら年中足がつめ たーくなってしまったのは。

この本は、青木さんが10年間試してみたあれやこれを、続かなかったものは正直すぎるほど正直に、続いているものは丁寧に、それもおもしろおかしく説明し てくれる。試したくなる! 靴下の重ね履き!!! 陶器製の湯たんぽ!

興味深かったのは、冷えとりを始めて何年か経ったころ、チョコレートやバター、レトルトのカレーなど、からだを冷やすと言われるものを食べると頭痛や不快 な症状が出るようになったということ。体が治ってくると出る反応らしい。甘いものはほとんどからだを冷やすらしいので青木さん同様私も「がーん」で、甘い ものをやめたら生きてる価値がない。でも、からだに不調が出たり食べたくなくなったりしてとるのが自然に減ってゆく分にはいいなあ、と。

ぎくーっとしたのが、「体が弱っている時ほどジャンクなものや油もの、甘いものがほしくなると本にありました。弱った時にそんなものを食べると、体はほん とにこわれる方向に進みます。それでその人が寝込まざるをえないふうにして、一気に内蔵を休めて治そうとするみたいなのです」(pp.58-59)。最 近、揚げ物や甘いものがとっても欲しくて実際とってます。

スピカ


2/10(火)
大島弓子『秋日子かく語りき』角川書店(→Amazon)。 先週終わったNHKドラマ『ちょっと待って、神様』の原作を 読みたくなって。対照的なつくりで、ある意味別物といえるのだろうけど、私はどちらも好きだと思った。漫画でのラストで語られる「人が死んだらどうなる か」は、あまりにも優しい。

併録されていたのは「ロングロングケーキ」。これもとても好きになった。

よしもとばななによる大島弓子へのインタビュー、大島弓子自身による全作品解説も入っていてお得な気分。


2/9(月)
バッハのイタリア協奏曲。三楽章・二楽章ときて、一楽章もマルをもらえた。曲をもらったときは、グールドが映像の中で弾いていたやつだ! と嬉しかった。

帰宅はどうしても7時を10分くらいまわってしまうので、8時まで練習してそれからシャワー浴びてお弁当の下ごしらえと夕食作り。食べるの9時。そんな ペース。

ティオペペと結構仲良くなってきた気がする。あんまり苦手じゃなくなった。気心知れてきた?


2/8(日)
定期もちゃんと持ったし、本当に電車に乗るつもりだったのに、やっぱり歩きはじめてしまった。まあ、風邪引いて病院に行くときみたいなあまりにも構わない 格好をしていたので、ちょっと気が引けたというのが正解。


2/7(土)
市川崑『ぼんち』(日・1966)。船場のしきたり ……。別世界。自分に関係のない世界を、責任ない立場から観察できてしまうのだから、面白くないわけがな い。妾さんを抱えるのにも、しきたりにのっとったやりかたがあるし。でも、しきたりだけじゃなくて、マメさもかなり必要とされるようだ。というよりマメさ も甲斐性のうちか。ずいぶんきれいな言葉遣いだなあと調べると、船 場言葉というのですね。たたずまいが迫力の、あのおばあさん役はだれだろう。おかあさん役が山田五十鈴だと思うので、それ以上の年齢 の俳優さんたちは名前がわからない。

休憩時間に『白い巨塔』からみる人たちが新たに入ってくる。補助席も出され、端に座っていた私の隣にも置かれた。老夫婦のだんなが私の隣に、奥さんがその また後ろに座る。ドリンクホルダーに飲み物を置いていたら「ひっかけそうだな……」と言われたので手に持つ ことに。それをきっかけにしてか、いろいろ話し掛けられた。「いつもこんなに混むのか」「どれくらい前から並ぶのか」「古い日本映画しかやらないのか」 「二本立てなのか」「『ぼんち』はどうだったか」。見知らぬ人とこういう話をするのは楽しいです。ただ、映画が始まると、ずいぶんと肘掛に寄りかかって、 というか肘掛から越境してご覧になるので、こちらはかなり身体を小さく縮めたりして少し疲れた。「おじいさん」という存在は好きだけれど、自分のエリアを 侵害されれば、おじいさんだろうがなんだろうが、あんまり気分良くはない。

山本薩夫『白い巨塔』(日・1966)。オープニン グは手術シーン。か・な・り克明、ぽい(だって客席から声にならぬ声が)。その間、じっと目を瞑る……。物 語をほとんど知らなかったので、舞台が大阪ということに驚いた。頭の中で、勝手に東京が舞台だと思い込んでいた。骨組みと面白さはわかったけれど、延々と 政治駆け引きを見て少々食傷気味。大作である原作をたったの約2時間半に収めるのは無理がありそう。枝葉部分もあるに違いないから、原作、あるいはTVド ラマでじっくりとつきあうほうが面白いのかもしれないなあ。 歴代の水戸黄門が二人出てた。東野英治郎と佐野浅夫。


2/6(金)
火事については、あれからヘリコプターの音が聞こえたりしてました。どうやら11棟焼けてしまったらしい。あんな炎を近くで見てしまうとさすがに恐ろし く、火事には気をつけようとつくづく思いました。

埴谷雄高『死霊』(II)講談社文芸文庫(→Amazon)。 朝の通勤電車の中で読むような箇所じゃないなあという場面もあり。たぶん私は理解していないのだが、でも、読み終わる。

ジョージ朝倉『少年少女ロマンス』(3)講談社コミックスフレンドB(→Amazon)。 完結巻。恋とは何ぞや? の答えを二人で出せたところが素晴らしいと思う。そのカップルなりの結論が出せれば外野は関係ないし、“恋じゃなくても”。

ティオペペにライム。おいしい。


2/5(木)
ティオペペとはお友達づきあいをつづけております。冷蔵庫で1ヶ月くらいもつらしいので、あせらなくていいのが嬉しい。ライムしぼったらおいしそうだな ……。

やっぱりグールドによるブラームスの間奏曲を10曲分をちゃんと聴きたくて、Glenn Gould『Brahms: 4 Ballades 10 Intermezzi』(→Amazon) を買いました。2枚組で4つのバラード、2つのラプソディ、10の間奏曲集が出ています(→Amazon) が、先日4つのバラード+2つのラプソディ+間奏曲5つのアルバム(→Amazon) を買ってしまっていたので。はじめから2枚組を買えばよかったかもしれない。

洗濯機のすきまに眼鏡を落としてしまい、もうひとつの眼鏡をかけて探した。せつない。目はいいにこしたことありません。眼球に風を感じたいわ。

..

カーテンを閉めているのに外でなにか光ったような気がしてなんだろう、と窓を開けたらかなり近くで火事。消防車の音も聞こえてきたし、あちこちで窓を開け る音、話し声、外に出て向かう人がかなりいる。炎はぶわっとかなりな高さまで上がっていて(5階以上か)、火の粉の様子も激しい。隣駅までの散歩コースあ たりで家が密集しているところだと思うので怪我した人がいないか心配です。全然おさまる気配がないし、消防車も次から次へと来ています。02/05/04 23:23:54


2/3(火)
ティオペペを買ってきて飲んだ。なんとも芳しい。うーむ、シェリーって今まで飲んだどんな種類のお酒とも違う予感。「これは生き物だ」って感覚。好きにな らないのはおかしい、と思う反面、人を選ぶな、とも思う。私自身、好きかと聞かれると困る。お友達からはじめましょう、と答えるかな。


2/2(月)
首が寒かったので部屋にいてもマフラーをしていたんだけど、そのまま寝てみた。あたたかい……。外国のおじ さんがかぶってるようなナイトキャップが欲しい。あたたかくて絶対に気分がいいと思うんだよね。頭痛の時にかぶるニット帽でも良いけど、毎日使うとなれば 洗いがきくほうがいいだろうし。


2/1(日)
新座の松鶴庵でお蕎麦を食べた。せいろ(細い)と田舎(太い)の二色で700円。片方のみだと500円。あまりにおいしくて通ってしまいそう。

帰り道、横断歩道で信号待ちをしているおじさんが言う。「なあ、車来そうにないから渡ってくれないかなあ。君らが渡ってくれないと、おじさん渡れないんだ よ」。小学生らしき男の子二人をしきりにそそのかすんだけど、二人は首を振ってしっかり青になるのを待っている。あんまりおかしくて笑いながら通り過ぎ た。

昨日HMVで買った、アファナシエフ『ブラームス:後期ピアノ作品集』(→Amazon)。 言われるほどゆっくりな演奏だとは思わない。


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04.0104.03