ブルートレイン 3連泊の旅

上野駅13番線で乗って、13番線で降りる旅


2009年8月2〜5日
ついに2年経ってしまいました。
いまさら見たいと言う人などいないような気もします。
でも書くよ。

北斗星の切符がついとれてしまったことから始まった今年の夏の旅です。
三夜連続で夜行列車の中という、なかなか過酷な旅ですが、
電車好きなら全く苦になりませんよ?

そしてまだ工事中ですよ

この夏は北斗星に乗りたいなあとは思っていました。どうせならA寝台個室のロイヤルがいいですね。
7月の休みの日になんとなく大宮駅に行ってみどりの窓口で。確かに狙いはしましたが、紙に書いてならんで窓口に着いたのが10時ジャスト。何も考えずに1ヶ月後の日付で申し込んでみました。10時じゃないと受付してくれないのかと思ったら、受付だけはしてくれて10時に照会を開始してくれるんですね。この日は8人ほどいたらしく、そっちの様子を確認してからわたしのを照会開始。10:05前でしたが、なんと上りのロイヤルどころかBソロも満室だそうです@@;。もちろん、下りもいっぱい。
試しに、空いている日を捜すことはできるのか?と聞いてみたら、捜してくれました。画面で一発照会できるわけではないようで、一日一日見ていってくれています。手さばきは早いですが、なんだか申し訳なくなるくらい・・・。ふと、手が止まりまた先送りしているなと思って見ていましたが、なんと8月の日曜日上りのBソロがひとつ空いているとのこと。一瞬止まった手は、ひとまず予約を押さえたところだったようです。ロイヤルは全滅、ソロもそれ以外はなさそうなので、もうそれにわたしの方が合わせることにします。札幌にその日に向かうことが決定しました(笑)。翌日にお休みももらった。
ロイヤルのキャンセル待ちもいちおう申し込んではおきましたが、まずのぞみはないでしょう。

考えていたのは、帰りに北斗星だったんですね、実は(笑)。札幌17時過ぎの発車というのは、実に中途半端でもあり、乗ってもまだ日が落ちるまで北海道を眺めてはいられるのですから、そう考えれば旅館に着くのと同じような時間に乗って行けるというのはちょうどよくもあり・・・。下りより上りの方が予約は取りやすいと聞いてもいましたしね。
しかし予想外の下りです。上野駅18:50入線、19:03発車、大宮を19:30に通って、仙台に着く頃にはきっと飽きて寝ているでしょう。翌朝起きると北海道ですね。札幌着は11:15です。
北斗星の切符を握りしめて帰って、帰りを考えます。
札幌で行きたいところがまず一ヶ所。以前に行ってみられなかったものを見に行きたい。地下鉄で行って帰っても2時間強で済んじゃいますw。帰りも北斗星にするのが当初考えていたとおりいちばん楽ですが、まあ切符とれないでしょう。前回函館からですがB開放には乗っていますし^^。カシオペアはとれるかどうかよりも、当日走っているのか?いったいいくらになるのか??と、考えるのも面倒なのでこっちに避けておきます。ぽい。トワイライトエクスプレスはどうでしょう?。この前大阪で見逃したDD54に会いに行くのもオツですね。札幌14:05発です。当日だと札幌での時間が2時間ちょっと。危険ですね。札幌で一泊してから乗ろうにも、やや半端な時間です。ちなみに大阪には12:52着ですから、弁天橋に行って新幹線で帰れば夕方には大宮ですが、なんだか夏休みの東海道新幹線と聞くだけで乗りたくなくなりませんか?(笑)。よって没。金沢あたりで降りて遊んで帰るというのも有りではありますね。でも、金沢〜富山はそのうち寝台特急「北陸」&急行「能登」で企んでいるので、またこんどで。
北斗やスーパー北斗で函館へ戻ってみようにも、先がつながらないんですね。残ったのが急行「はまなす」です。特急に乗ってえっさほいさしている位なら、寝ながら青森に連れて行ってもらおうか。JRサイバーステーションで見てみると空席がありますね。札幌22時発・・・それまで何していようかな。まあいいや!って、夕方にまた大宮駅に行ってみどりの窓口へ。はまなすは寝台はいっぱいだそうです。わたしははじめから座席のつもりだったのでNP。カーペットはどうなんでしょうねえ?。おまけで、青森から大宮まで「あけぼの」のシングルデラックスを申込用紙に書いておいたら、予約とれちゃいました@@;。ダメだろうと思っていて、日本海も聞いてみるつもりではいたんです。いなほや北越、雷鳥に乗って金沢や大阪目指そうかとも考えましたが、なんとはやてで東京に出て新幹線使った方が早く着くというのにはびっくりしました。金沢も大宮乗り替えでほくほく線のほうが全然早いです。
さて、青森には5:39着、18:08発車です・・・その間何していましょうか。
十和田観光鉄道でも見に行って、十和田湖行ってようかとか考えていたんですが、時刻表を見ていると青森8:00発の「リゾートしらかみ2号」というのがあります。それで東能代まで行っても青森まで余裕で帰ってこられます。サイバーステーションでみると、まだ空席があります・・・ええい!とっちゃえ!!。海とは逆側の窓側席になりましたが、まあいいでしょう。
乗車券は、行きの札幌までと帰りは青森までを買ってあります。
そして当日になりました。上野駅の発車は19:03ですが13時過ぎには荷物持って家をでました。大宮は雨ですが、札幌や青森は降らない予報です。期待していいかな?

もうね、切符を取ってしまってから休みをそれに合わせてもらってこの日まで、どれだけ幸せなことだったかww。やはりロイヤルのキャンセルなど出るはずもなく、B個室で札幌へ向かうことになります。
そして当日、北斗星は19時の上野発車だというのに、13時にはなんと自宅を出ましたよww。遠足の日の子供かいな。たかが30分ほどの上野までの道のりもなんとグリーン車でw。ええ、毎度のように211系のサロ211/210ですよ。ガラガラですよ。新都心駅で、・・・なんだっけ?485系の団体車w。見たよ。
尾久駅通過のとき、乗るであろう北斗星の編成が目に入ったよ。あれに乗るんだね〜。たのしみだねー。
上野駅に14時前着。13番線はがらーんとしています。カメラが入って重たいバッグをコインロッカーにぶん投げて身軽になっておきました。13番線にはたくさんコインロッカーがあるからいいですね。
で、山手線で品川に向かいますよ。目的地はグランドプリンスホテル新高輪の大鉄道博ですw。
このまえ北斗星で帰ってきて上野の国立科学博物館に入ったとき、チラシを手にして興味は持っていました。ただ、チラシを見るだけではプラレールがある、プリンスホテルのレストランがはりきっている、鉄道の部品やコレクションの展示がある、程度しか見えません。しかし片隅にブルートレインの実車展示とありますよ?はて、いったいなにがあるのでしょう??
見慣れた品川駅改札を、以前通勤で使っていたのとは反対の高輪口へ。坂を登っててくてくあるくとグランドプリンスホテル新高輪です。案内に従って飛天の間へ行くと、おや@@24系がでん!と置いてありますよ。ちょっとびっくりw。表からも見えますが、車内に入るにはいったん会場に入ってから出てこなくてはならないようです。とりあえず入場券を買いましょう。なんと一名様1000円です。お父さんはたいへんだ・・・。まあ、こんなときでないと飛天の間になど入ることはないでしょうからね。
それにしてもでかい宴会場です。どんだけの宴会をやろうというのでしょうか。
はいるとすぐにプラレールがいっぱいです。でかいレイアウトもあります。子供達の叫び声と鳴き声でやかましいです。すごい空間でした。リニアモーターとかけっこうすごいよ?。どこかで見たことのある展望車のモックアップもあった。鉄道部品コレクションもそれはそれで「なるほど」でしたし、おもちゃコレクションも見ててときめきます。しかし、プラレールのこういう催し物は見に行くようにしているんですけど、私が見たいものがあったことがありません。それは、プラレールの赤い新幹線。
わたしが子供の頃最初に買ってもらったプラレールが新幹線で、窓まわりが青じゃなく赤かったんです。これが、その後どこに行っても見ないんですね、画像すら。あれがもう一度見たくてね。
そして、やはりここにもありませんでした。もう現存していないのかなー?
 
さて、ブルートレイン見に行きましょうか。入口まで戻ります。
オハネフ25−211の車体1/3ほどのカットボディです。台車は無し。またマイナーな200番台というのが微妙ですが、Hゴムが黒くて幌枠が青く塗りつぶされている以外は見た目的にオリジナルです。ステンレスの帯といい、電球のテールライトといい、国鉄懐古趣味的にはいいですね。でも外板はベコベコでかなりくたびれてます。車内も見学できますが、夏休みの親子達に占拠されてしまっています。ゆっくり見ることは出来ませんでした。どこかでまた見られるかな。
品川駅に戻ってまだ3時前。汐留でも行ってみましょうか。新橋で降りてシオサイトの方へてくてく。
品川駅のクモユニポスト
汐留駅舎が復元されているのはもちろん知っていますが、そこに展示館のようなものとかあったような。そこで時間つぶせるかな?と。行ってみたら休館ですってよw。
仕方ないので、旧新橋停車場の遺構でも見学していきましょう。
ぐるっと一回りしただけで10分もいなかったような?。新橋駅から思い立って品川へ戻ります。
お弁当を仕入れようと。上野駅の駅弁ってろくなものがないですね。東京駅も期待できないので品川に来てみた。そういえば通勤で通っていたときもおいしそうなお弁当屋さんがあるなと思ってたんです。それを思いだしましたよ。改札を入った真っ正面の角地に細長い駅弁売り場があります。そこで二つ買って、なんとなく時間もあるので横須賀線ホームへ降りて立ち食いそば屋へ。ここも来たことが無かった。NREのお店じゃないから面白そうです。ちなみにお弁当と同じ常磐軒のお店です。天ぷらを2種類選んで520円ってのにした。豚バラ天と玉ねぎ人参天にしてみた。軽くお腹いっぱいにして上野駅へ戻ります。
まだ4時ですw。3時間・・・・仕方ないので上野公園へ行って、国立西洋美術館になど行ってみたよ。お弁当は一回コインロッカーを開けてしまい込んだよ。
美術館なんて身銭切って来たこといちどもないです。本当に気まぐれで行ってみたんですが、閉館までの時間はあっという間でした。モネが気に入りましたw。うーん、もう一度いってもっとゆっくり見たいぞ。
5時半で美術館は追い出されて、上野駅に戻ってもまだ6時です。雨が降っているので、他に出歩く気が起きません。北斗星の入線は18:50、それまでもうホームでおとなしくしていることにします。
上野駅13番線は静まりかえっています。あんまり通勤電車は入ってこないようで、早々に発車案内表示は北斗星になっています。
入線1時間前ともなると13番線にも荷物持って列車を待つ人が目立ち始めます。18時半、コンビニで飲み物を調達。あんまり早く買ってもぬるくなるだけですからね。カップに入った氷も買ってみた。
13番線と14番線の間の貨物ホームも、北斗星の為の準備とおぼしきにぎやかさで、食堂車のスタッフらしき人も見えます。
そしてやっときた18:50、放送があって北斗星が推進運転で入線してきます。
どこにいたのかと思うほどの人が北斗星を見に来ています。カニ24はごく普通の折妻のタイプです。食堂車のスシ24車内では準備が着々と進んでいるようです。しかし、このスシ24、何度見ても不格好ですよねえ。趣味的に見るには楽しい車種ですが、乗るなら空間の広いオリジナルのオシ24のほうがいいですねえ。尾久に一両置いてあるのにね・・。
機関車も見に行きますが、発車は19:03。上野駅に滞在は13分しかありません。当然写真を撮る人でいっぱいの機関車まわりで一枚だけ撮って9号車入口へ駆け戻ります。
さて、私の寝台は9号車オロハネ25 501、4番のB寝台ソロ。上段のお部屋ですよ。9号車はロイヤルも併設の車輌です。切符の取れなかったロイヤル・・・こんどは乗りたいですね。
デッキから乗り込んで狭い廊下の右手に寝台の扉がずらっと並んでいす。ちょうど同じ階段を使う向かいの部屋の方と同時に乗り込みました。私は階段を上って右の部屋。屋根のカーブが露骨にわかるお部屋。まあ、狭いですわねw。
まず、カーブした窓のカーテンを開けてみます。なんだか、ホームにいる人を見下す気分ですねw。ベッドにシーツは敷かれていますが、座席状に使うためのアームレストも出してあります。ちなみにこの状態だと進行方向とは逆に向いて座ることになりますが、どうせ函館で向きが変わるので気にしちゃいけません。入口扉横の壁面に荷物を置ける棚があるのでバッグをぶん投げておきます。その上に空調と音響の操作スイッチがあって、さらに上にハンガーかけが。壁側に照明とテーブルがあるので、枕はそちら側になりますか。
荷物を置いて、車内放送を機器ながらお弁当や飲み物を置いているうちに、慌ただしくも発車時刻になってしまいます。19:03、寝台特急北斗星 上野駅発車です。ゆっくりと13番線を出て鶯谷駅あたりで地上に出て山手線や京浜東北線も見えてきます。あー、やっと寝台車の旅が始まりましたかw。
さて、検札に早く来てくれないかと扉を開けたままおとなしく部屋で待ちます。なぜなら、シャワーの券を買いに行きたいんですが車掌さんに入口のカードキーをもらわなくては施錠が出来ません。そして早く来てくれないと売り切れちゃうのかもしれませんよ?。最初の車内放送は案外あっさり終わり、赤羽駅付近でスーパービュー踊り子号と併走します。ああ、大宮行きのSV踊り子号もあったっけね。浦和を通過したあたりでやっと車掌さんがやって来ました。北斗星!と書いてある緑色のカードキーを受け取ったら早速鍵かけて食堂車へ!移動中に見慣れた大宮駅に停車しましたよ。いつもはホームで見て憧れていた北斗星に乗ってるんですねえ。
さっぱりわかりませんが、スーパービュー踊り子号です
19:30 大宮駅9番線
食堂車のレストラングランシャリオは思っていたより静かでした。9号車はロイヤルがあるからでしょうか、7号車の食堂車が近くていいですね。調理室脇の廊下は静かでいい雰囲気です。おずおずと扉を開けて入って行き、シャワー券ください〜と言ってみる。あいている時間を教えてくれるので、いちばん早かった21時のにしてみた。ついでにタオルとシャンプーセットも買ってみる。いくらだったかな?忘れましたw。
青いカード型のシャワー券に、日付と時間、ABどちらの部屋かが書いてあります。「ご利用は初めてですか?」と聞かれて軽く説明を受け、注意書きの紙をもらって部屋に戻ります。帰りしなの通路は食堂なのかシャワーなのか、人がいっぱいすれ違いますね。クランシャリオのお食事は予約は取れませんでした。まあ、お弁当買ってあるから飢え死にすることはないでしょうよw。
タオルは北斗星のマーク入りです。使わないで保管するのも趣味的で正しいかもしれませんが、私は使いますよ!w。大宮駅発車は19:30、シャワーの時間まで1時間30分。とりあえずもらった注意書きを読んで時間をつぶします。
シャワールームご利用のお客様へ
☆シャワールームは6号車にございます。
★指定された部屋(AまたはB)を時間内にご利用ください。
☆シャワールームにはタオル・石鹸などはございません。
★シャワ−ルームにお入りになりましたら、扉を閉め鍵をしっかりかけてからカードを入れてください。
☆鍵を開けると残り時間にかかわらずカードが無効になり、お湯が出なくなりますのでご注意ください。
★お湯が出る時間は合計で6分間です。途中で一時停止や再び出すことがで来ます。
☆事故・故障以外での払い戻しは致しかねますのでご了承ください。
GRAND CHARIOT
さあ、お弁当にしましょうかね。品川駅で買った常磐軒のうなぎ弁当からいってみます。品川ならあなごの方がそれっぽいと思うのですが、おいしそうならいいやと。缶ビールもここで行ってしまいますよ。いいですねえ。コンビニの鰻重よりははるかにおいしくいただきました。
窓の外は真っ暗です。湾曲した窓と天井のせいで、あんまり窓の外を眺める気分になれないのが残念です。立ち上がることも出来ないし、ただ座っているか寝るかしかできないのはがっかりかもしれません。
20:29宇都宮に停車。日光線の107系が見えました。21時になったのでいそいそ6号車へ。食堂車を突っ切って行くことになります。お食事中の方もまだいる間をズカズカ突き進んでお隣のロビーカーへ。シャワー室はAとBふたつあります。私は左のAでした。ドアを開けると脱衣所が。大浴場みたいな籠がありますw。入ったら鍵かけてカードを入れると、シャワーのところに6:00とでます。シャワーは温度調節とシャワーのオンオフのみ。床のマットは公営プールの更衣室を思いださせます。
案外普通に使えるものですね。ふつうに使ったのですが、壁に飛んだ石鹸泡とかを流しても1分ほど余ってました。脱衣所にドライヤーはあるので、髪は乾かせます。9時半まで使えますが、それも10分ほど余ってたかな?。ロビーカーのラウンジも満席です。帰りの食堂車は空席待ちのひとでいっぱいでした。ディナータイムは予約いりませんからね。その行列をみただけで、もう今回食堂車でご飯食べるのはあきらめました。
個室に戻って、あとはぼけーっとするだけです。ビールをもう一本あけて仙台あたりまでは起きていましたが、することもないのでそのまま電気を消しました。向かいの部屋のおじさんが、個室の扉の施錠に戸惑っている音を聞きながらうとうとして、雨の音がやや激しくなった盛岡駅の運転停車の記憶を最後に落ちました。
22:30 仙台

青函トンネルを通るのを見ておきたいなあとは思っていたんですが、時間とか全然知らないので目覚ましとかかけずにいたわりに目が覚めたのは青森信号場だったようです。列車は停まっていましたね。時間は4時半前です。機関車の付け替えとかしているんだろうな〜、とか思っていたら、がくん!と発車。EF81がチラッと見えました。
また寝ようとゴロゴロするものの、遠足気分と寝たのが早かったせいもあって全然寝られないw。もう、こうなったら青函トンネル突入まで起きていてやろうじゃないかと。そしていきなり早朝から弁当食っちゃうよw。というか、昨日買ったお弁当ですから当然消費期限は過ぎているわけでして、空調の効いた空間とはいえ早く食べておきたいなと思ったら気になって仕方なくなっちゃったんですね。
品川で買った二つのお弁当のうちのもうひとつです。二折鳥そぼろ弁当。今時珍しくなった包み紙でくるんだ包装で、そぼろのご飯とおかずとで二重になっています。私的に駅弁で鳥めしのお弁当に「しまった><」というのに当たったことが無く、常に安定した情緒で食べられて、しかもオリジナリティが求められる、そしてたいていお手頃価格であるというところが、鳥めし弁当を好む理由だったりします。量もちょうどいいものが多くて、入れ物がシンプル、食べ終わっても箸が空き容器に収まって、容器自体も大きくないからゴミになってもコンパクトです。この常磐軒のは表面積は普通の鳥めしと同じですが、二段になっているのが笑います。おかずの段はえびフライが目立つ、鳥めしとしてはやや邪道な感じでもありますが、このシチュエーションではおいしくいただけましたよ。
二折鳥そぼろ弁当
トイレに行ったついでに、誰もいないであろう食堂車を覗いてみる。ここでお弁当食べればよかったな、と思った。狭い個室で縮こまって食べるより、テーブルについて大きな窓から景色見ながら食べた方が美味しいにきまっていますよね。
そうこうしているうちに青函トンネルに入ったようです。昨日の車内放送でトンネルに入る予定時刻を言っていたはずなんですが、時刻は覚えていませんw。あたりまえですが、トンネルは真っ暗です。超ロングレールでレールのジョイント音もなく走る24系は不思議な空間でしたよ。ぱっと明るくなるとそこは北海道です。天気はあいにくどんよりです。この車窓はこのまえ竜飛の帰りに見ているので新鮮みがありません。ぼけーっと景色を眺めて6:34、函館に到着。ここで進行方向と機関車が変わります。
函館駅の停車時間はたった8分です。もうここでしか見られないED79の方をとりあえず眺めておいて、DD51は函館で見ることにします。風景はこの間来たばっかりなので目新しくもなく、いそいで写真撮ってついでに自販機で缶ジュース買ってそそくさと個室に戻りました。やっぱりキオスクはやっていません。
函館からは進行方向が変わります。ベッドを座席にしたときに進行方向を向くようになりますが、まだベッドのままゴロゴロします。ちらっと大沼が見えたり、森駅に停まったりで、車で来たときのことを思いだしながら、あいにくの曇天ですが風景を眺めてみる。森駅、ビートで来ましたよ。イカめし買いにね。函館に上陸して最初の休憩したくなる地点が森付近になるんですよね。電車だとあっという間ですね。
ゴロゴロしてても暇で仕方ないので、朝ごはんです。上野で買ってあったサンドイッチをもそもそ食べながら窓の外を眺める。うーん、天気が惜しいですねえ。大沼あたりを通過して、駅に停まったと思ったら森です。イカめしの森駅ですよ。ビートで来てイカめしだけ買ったことがあります。思えば、あれが駅弁もあちこちで食べてみたくなる癖の始まりでしたね。てゆーか、旅先で地のものを食べないでどうする?って思い始めたときでした。ええ、セブンイレブンや吉野屋ばっかり行ってましたww。ちなみに、このとき食べたのは万かつサンドという、肉の万世のサンドイッチです。上野駅コンコースの売店で買いました。いくらだっけな?けっこう高かったような。秋葉原の万世橋脇にもお店がありますが、私にとっては岩槻ICそばの方が馴染みがあります。
車で走っていて見たのと似たような風景を見ながら、サンドイッチをもそもそと食べてみる。道路だとお店とか人家とかが目に入りますが、線路だとなんにもありません。右手は海、左手は原野です。いいですね。
運転停車だな、と思ったら特急に抜かれました。札幌に急ぐ人は、函館であれに乗り換えた方が早く着きますね。ちなみにこのスーパー北斗1号、函館を北斗星の30分後に出て、札幌には1時間早く着きます。
ぽつぽつと駅に停まっては、ちょっとずつお客さんが降りていきます。あけぼのも秋田以降はこんな感じでしたねえ。
8月だというのに、八雲駅で咲いている紫陽花を見て、北海道なんだなあ、と思ってみる。て、いうか北海道にも紫陽花あるんですね。ちょっと似合わない気がした。
風景も単調で飽きてきたので、列車内をうろうろしてみます。とりあえず、食堂車も突っ切って最後尾まで。北海道の駅はホームが短いのか、駅に着くたびに何号車と何号車はドアが開かないから何号車まで行って降りろ、とアナウンスがあります。そのドアには札が下がってましたよ。トイレに行ったら、行き先表示器の点検蓋が開いていて、表字幕のコマわりがビリビリに破れて貼ってありました。懐かしめの列車名が並んではいますが、空白が多くて寂しくもあります。
最後尾のオハネフは、小学生くらいの団体さんでいっぱいです。もう、大騒ぎ。そういえば、上野駅でそんな集団見ましたよ。そんななので、貫通路にまで荷物が置いてありますw。後ろから見る風景は、さほど面白くもありませんでした。
帰りも大騒ぎのオハネフから開放B寝台を通って、また食堂車もすたすたと通り過ぎます。まだその気になれば朝ごはんタイムでお食事も出来るのでしょうが、昨日の夜の行列でもういいや、って思ったらどうでもよくなりました。
札幌も近づいてきたように思うのでなんとなく部屋を片付けて、荷物もまとめてみます。布団も片付けてソファ仕様にして、幸い函館からは進行方向向きになっているので、座って外をぼけーっと眺めてみるんですが・・・窓が小さいし遠いなあ。近づいても屋根のカーブが圧迫感あって落ち着きません。やっぱりあけぼののシングルデラックスに比べてしまうと、だいぶ窮屈です。開放B寝台は車窓を楽しむにはやや不向きですが、割り切れば案外楽だし・・・。下段の個室はどうかな?いずれ乗ってみたいですね。
南千歳を出ると、終着札幌もまもなくとの案内放送があります。北海道らしい風景から高架線の市街地風景になるともう札幌駅です。16時間も乗っていたはずなんですが、やっぱり短かく感じますね。
11:15、札幌駅到着。
札幌駅でさえホームの長さには余裕がなく、DD51を見に行ってみるとホームにギリギリ入ってる感じで、17mmレンズでやっと姿が収まる感じです。後ろはドアがやっとで顔はホームから拝めません。向かいのホームに行ったらもう回送で去って行ってしまいました。なぜかテールサインが「急行」ですよ?。そうでなくても、くたびれた24系の編成は、なんだか威厳のない姿でちょっと寂しいです。大宮駅や、蓮田駅付近の踏切待ちで見る姿とは別物みたいです。夕暮れ時に見るのがいいのでしょうか。
さあて、真っ昼間ですよ。とりあえず、まず行く場所は決めてあります。以前来たときにあまり堪能できなかった場所のリベンジです。JR北海道の見たこともない電車達は、またこの夜来るからいいやと改札を出て地下鉄乗り場へ。風鈴の下がったゴムタイヤ車輪の南北線電車で、真駒内のひとつ手前の自衛隊前まで行きます。ここに札幌市交通局の交通資料館があって、札幌市電や市営地下鉄の鉄道車輌やバスが保存展示されています。夏〜秋の土日祝日と、こっちでの夏休み期間しか開いていないので、わざわざやって来るには機会が限られます。何年か前にいちど来ているのですが、なんとそのときに限って公開中止になっていた車輌が大量にあって、悲しい思いをしたのでもういちどやって来ましたよ。地下鉄なのに、途中定山渓鉄道の路線をなぞるあたりから高架にっていて、その線路したに車輌が保存されています。自衛隊前駅に交通資料館の案内も無いことはなく、見つけられなくても線路沿いを真駒内方面にちょっと行けばあります。
着いたのはお昼過ぎ。入口は柵だけで、すたすた進むと高架下にバスが並んでいます。ただ、以前来たときはステンレスボディのバスや、ケーブルカーの車体とかあったような気がするのですが、かわりにいまでもそこら辺を走っていそうな路線バスが展示されています。その隣が虎の子22形電車。木造の二軸車です。これはこの前見た。そして資料館の展示室があります。市電や地下鉄、バスの部品や模型とかがいっぱい展示されています。見慣れないゴムタイヤ地下鉄の資料も沢山あって目新しいので見入ってしまったりします。しかし、今回私が見に来たのはこの先にあるものです。
以前来たときは高架の工事とかで、どうみてもそうは見えない地下鉄試験車すずかけから先が立ち入り出来ないようになっていました。柵の外の道路からだけ見て帰ったのですが、どうにもメインになるはずのものが見られずに実に悔しい思いをしました。
今回は心おきなく見学できますよ。時間はたっぷりあります。じっくり眺めましょう。
地下鉄試験車のすずかけ 橋桁の避け方がすごいw ディーゼル路面電車(!?)D1041
連接車A801
増結用Tc車 Tc1
各車輌について詳しくは解説できないし、しませんが、各々特徴を持った車輌が展示してあります。地下鉄の試験車なんて、へんてこりん加減マックスです。木造二軸車の除雪車なんてすごいですよ。ゼブラ模様のDSB1なんて、鉄道模型趣味(月刊誌)での模型しか見たことがないのに、現車がまだあったなんてね。地下鉄の電車まるごとあったのもびっくりしました。車内に立ち入れる車輌もあって、保存車巡りが趣味な私にとってはすばらしい場所です。こんなにたくさんの車輌を長い間保管するのは大変でしょうに。
展示館では地下鉄/市電のミニチュアとかのグッズ類を売っていたりもします。私は前回買ったので今回はスルーしました。
ゆっくりしていたつもりですが、1時間ほどで出てきちゃいました。とりあえず札幌駅にでも戻りますか。
今にも降り出しそうな空模様です。ついでに暑い。北海道のくせに随分蒸します。私が北海道に来ると、どういうわけか暑くなるようで、富良野で聞いたFMで「これまでにない暑さ」とか言ってたっけな。たしかに暑かった。
駅に戻って、この前来たときもココロ惹かれたのですが、駅構内に駅前食堂があります。どうしようか迷いましたが、行きませんでした。こういうお店いいですよね。
風鈴の音のする地下鉄で札幌に戻ります。そういえば、サマージャンボ宝くじをまだ買っていなかったのを思いだして、通りすがりの売り場を見るとどうやらもう売り切れたようです。残念。
本当は、北海道開拓の村(→公式サイト)に行ってみようと思っていました。建物好きですし、森林鉄道の車輌もあるらしいので見てもみたかった。しかーし、行き方がよくわかりません。新札幌駅に出てそこからバスで15分ほどらしいのですが、そのバスが1時間に1本しかありません。しかも14時台のが最終です。どうにもそのバスに間に合いそうもないのと、今にも降り出しそうな天気を考えると気が重くなります。なので、あっさりやめました。
じゃあどうしよう。時計台や赤煉瓦庁舎には行ったことがあるので今更ねえ。・・・。小樽にしましょう。そう、小樽市総合博物館です。小樽鉄道記念館から数えて4度目の訪問になりますが、こんどこそキハ03を見てみたいのです。
札幌駅で見慣れない電車を眺めながら、小樽へ行く電車を探します。
電車好きなくせに、小樽へはなに線に乗ればいいのか全然知りません。車で走ったことはあるので距離感だけはなんとなくあります。まあ、小樽なら案内があるだろうと。で、小樽行きというのが比較的バンバンやってきてるので、なんとなく乗り場に行ってなんとなく来た電車に乗ってみます。快速と書いてあった小樽行きの721系に乗ってみた。空いた車内で、落ち着かないクロスシートに座って曇天の北海道・・・どうにもすっきりしません。北海道の電車って、地下鉄以外では初めて乗ります。3ドア転換クロスシートで、デッキがあるような無いような変な室内空間。やっぱり落ち着かない。
30分ちょっとで小樽駅に到着。思っていたよりもローカルな雰囲気で、気動車もいるのでこの先は電化されていないのかな?。この時点で14:20。ここから向かうのは、そう!小樽交通記念館!!
いまはもう小樽市総合博物館という名前になっていました。来るのは3度目か4度目か・・・。キハ03が見たいが為だけに、北海道に来るたびに立ち寄るのですが、見られた試しがありません。公開していないという案内が無かったのもあります。初めて来たのが2004年、いくら何でももう見えるでしょうよ。途中、施設自体が閉鎖されていたそうで、出る前に見た限りでは小樽市の管理になっていて、休館日でもなく、見学できないものがあるとは特にサイトには書いてない。
で、バスが走っているのは知っているんですが、どこ行きのバスかなど知るはずもなく、果ては乗り場もわからないという始末。駅前の案内を見てもさっぱり・・・・。イラッと来て、歩いてしまえと。
車で走ったことがあるので、位置はわかるし、手宮線の跡をたどればいいはずだし。普通なら運河とか見て寿司でも食って帰るんでしょうけど、そっちまで行かずに手前で曲がり、やがて現れる線路の跡に沿って歩きます。あいかわらず線路はそのまま残っていて、踏切もある。古いレンガ造りの建物とかを尻目に歩くこと駅から30分、見えてきました博物館!
曇っている北海道とはいえ、30分休まず歩けば汗だくです。今回、電車での移動なので着替えは最低限しか持ってきていません。下着くらいコンビニで買えるだろうと。重いなら、脱いだのは捨ててしまえ!と。ビートで北海道4泊くらいのドライブしたときもそうしましたが、今回はもっとです。で、そばにあった、埼玉で言えばファッションセンターしまむらみたいな服屋があったので、そこで500円のTシャツ買ってから博物館へ。寂しげな手宮口から入場しましたが、案内のおばちゃんは丁寧にアイアンホース号がもうすぐ出るよ、って教えてくれた。
入ってまずトイレに直行、着替えから。500円のシャツは、北海道らしく(笑)生地はしっかりしたベネトンの黒いヤツ。ベネトン懐かしいですね。懐かしいから500円なのかな?。着替えたらまっすぐキハ03へ!
ず〜〜ん・・・またダメでした。今度は近寄ることすら出来ません。こうなると猛烈に腹が立ってきますよ。いったい何度来させれば気が済むのだろうか?。何年待てば見ることが出来るのだろうか。
もういいや。来た意味はなかった。適当に見て引き上げます。
思ったのは、やっぱり展示車両の痛みが激しいなということ。来るたびに思います。維持管理は大変でしょうから、キハ03が見られないのは補修のためであって、別に意地悪じゃないんだからとも思うんですけど、やっぱり案内ははっきりとして欲しいと思う。
入ってきた方とは違う、表門の方から出た。以前は改札みたいな窓口があったところはただの屋根になってた。そして、出たところに客車と貨車が並んでいてカフェレストランみたいになってる。時間にして4時前、開店はしている様子ですが、何屋さんなのかいまいちわからず、イタリアンな雰囲気でもあってわたしのガラじゃないなと通過。こんど・・・があるかどうかわかりませんが、キハ03が見られたら併せて寄ってみようかな。小樽に泊まってもいいよね。フィガロで来られるかな・・・無事に。
駅とは思いっきり反対側ですが、また駅に向かって歩き出します。外から、キハ03のいる機関庫の補修の様子がちょっと見えます。あと何年待てば見せてもらえるのかな。
小樽駅まで、直線距離で1キロちょっとなんですけど、もうあの距離を歩くのはいやなのでバス停を探してたら、さっき博物館に入った手宮口のすぐ脇にバスのターミナルがあった・・・。当然小樽行きのバスもあるわけで、迷わず乗る。
10分くらいで着いたんだっけな。歩いてきたのと比べるとアホくさいほどすぐだった気がします。冷房涼しいし、坂道は多いしはじめからこうすればよかったですが、やっぱり小樽駅のバス案内はさっぱりわかりません。乗ったのは「手宮バスターミナル」だったので、行くときはそこを通るのに乗ればいいでしょう。
あっという間に小樽駅に戻り、普通なら小樽観光とかするものですが、わたしは何度小樽にやってきても、なにもしないで食べないで去っています。ひとりで寿司食ったり、ましてやスイーツなど全くの無縁ですからね。さっさと札幌までの切符買ってホームへ。何系だか知らないですが、へんてこりんな窓&ドア配置の電車に乗って札幌に戻る。好きになれない転換クロスシートの車内ですけど、お客はほとんどいないのでそうだと快適。でもドア付近の壁が黄色いのが気になって仕方ない。乗っていてこんなに落ち着かない電車も珍しい。おかげで車窓も全く記憶にない。
 

 
つづく




かかったお金
大宮→品川 乗車券 450
グリーン券 750
大鉄道博 1000
品川→新橋 150
新橋→上野 150
上野〜品川 往復 380
上野→札幌 乗車券 16080
北斗星 特急券 2980
     B寝台券 6300
札幌〜自衛隊前 往復 560
札幌〜小樽 往復 1240
小樽市総合博物館
札幌→青森 急行指定席券 880
五能線パスC 3200
リゾートしらかみ 指定席券 510
札幌→上野 乗車券 14380
あけぼの 特急券 3150
      A寝台券 13350
上野→大宮 450
合計

〜リンク〜
大鉄道博
グランドプリンスホテル新高輪
常磐軒
品川駅そば売店
国立西洋美術館
NRE
札幌市交通事業振興公社 交通資料館
JR東日本
東日本鉄道文化財団
乗り換え案内
 
独り旅

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