関西の酒場・大阪

◆ 上本町 stand pub 閉店

※いつもお世話になっている宝焼酎メ-カ-の方から頂いた事前情報を元に尋ねました。

大阪で初めて酎ハイを出した店へ ここは昭和40年大阪で初めて酎ハイを出したとされる店である。ちなみにその当時から立ち飲みと言うから、大阪の立ち飲み文化の歴史に改めて驚く。 店を尋ねるとそこは駅ビルの地下一階という立地。広い間口で壁にへばり付いた感のあるこじんまりとした店であった。(チョイトイメ-ジと違うかな...)天井からぶら下がるアルミ傘の電球と地下通路の蛍光灯が少々アンバランス。でも一旦中に入ると、狭いながらも店の世界に引き込まれる。テ-ブルは樽をそのまま利用したもの、ある方が書かれていたが「なんともジャストサイズ」である。 早速「大阪初の酎ハイ」を注文する。正直な第一印象は「え?」グラスはどちらかと言うと小さめ、氷入りの関西に多い「普通の酎ハイ」であった。意外と思い話を伺うと「炭酸屋が辞めてしまいましてね、今はこの業者の使ってます」と、業務用の500mlサワ-瓶を見せてくれた。「東京で焼酎の炭酸割り」が流行っていると噂を聞き、「約5年遅れたかな...」と見よう見まねに出したと言う。初めは売れずに「無料試飲」させて知名度向上に貢献したという由緒正しき店である。ちなみに今でこそ1店舗だが、昔は全部で3店舗あったそうだ。 そんなご主人の若き日の話を聞きながら、大阪元祖酎ハイの正統な血統品を戴く。当時の酎ハイはハイカラでオシャレな飲み物。サイズといいこれはその延長といった感じか..... つまみは乾き物程度と思ったら大間違い。「合鴨の造り、竹の子木の芽和え」など種類こそ少ないが、誤魔化しの無い見事な品揃えである。見てるとピ-ナツは食べ放題らしく、殻は床に落としてよいル-ルだ。 --- 東京では珍しいが、新梅田食道街の立ち飲み「北海」でもこれと同じ光景に出会える。なんでも「適度にクッション効果になり」立ち心地が増すとか.....。ちなみに年に一回の掃除時に見つかる小銭は、「店へのチップ」となるらしい。 --- ここは時間の止まった昭和のpubである。その後どれだけ似た様な店が出来ては、無くなっただろうか。東京で今増殖中の「スタンディグバ-」とは、歴史、客層、値段、あての質、全てが及ばないだろう。ご主人の人を包み込む優しい人柄に接し、振り返ると今回の旅で最も印象深い一軒であった。

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大阪元祖酎ハイ、メニュ-には「タカラ酎ハイ」とあるのだが、見ると実際はダイヤ焼酎(25度)を使用しておられた。 「ダイヤ」は協和発酵工業のブランドだったが、今はアサヒビールに譲渡されている。 アサヒ生ビール小ジョッキ280円 アサヒ黒生ビ-ル300円 ニッカウィスキ-240円タカラ酎ハイ230円 ホット白波230円 松竹梅300円 合鴨造り300円 帆立酢味噌300円 ままかり300円 新野ふき煮250円赤かぶ漬け250円 キズシ300円 竹の子木の芽和え300円 軟骨唐揚げ300円 定休日 日・祝休み 営業時間5時から11時まで最寄り駅 近鉄上本町駅・地下鉄谷町九丁目駅「ハイハイタウン」地下1階  

 

◆ 道頓堀 ふじ井

特製ハイボ-ルと謎のメニュ-潜水艦を探る 道頓堀という立地、凛とした構え。一見すると敷居が高そうなのだが、ここは知る人とぞ知るホルモンを扱う老舗の酒場、某芸能人も隠れ家にしているという秘密の場所だ。入るとそこは朱塗りの壁に、竹細工の衝立、京風の赤い提灯照明の下、静かにL字カウンタ-が横たわっている。音楽もテレビも無い静かな空間だ。 緊張しつつ友人2人とカウンタ-に座る。中には和服姿のこれまた凛とした大女将と、私服の若女将やら女性ばかりが3人おられる。何とも場違いなキタ新地のクラブにでも迷い込んだ気分である。とりあえず冷静を装い、特製ハイボ-ルと煮込みを注文する。大阪の居酒屋では「ハイボ-ル」の名称はほとんど聞かない。出されたそれは、肉厚の小さめのグラスに並々と注がれた黄金色の飲み物だ。色々話を伺いたいと思うのだが、どうも和服美人の視線が気になり声をかけられない。我々2人に違和感があるのだろう... (当たり前だ)ここは撮影不可能だろうと、さっきから必死にメニュ-を見て暗記しようと頭を抱え(居酒屋礼賛の浜田さんが羨ましい)、出されたハイボ-ルをじっと観察しているのだから...こうなったら酔った勢いで質問するしかないと、味わうこと無くボ-ルをイッキに飲み下す。 ほろ酔い気分で.....「あの~東京から来てるんで記念に料理の写真撮らせて下さい」(恐る恐る)「あら、出張の帰りに寄ってくれたのね。どうぞどうぞ」(まさかこの為だけに来たとは、言えなかった自分) 打ち解けて話して見ると、実に気さくな雰囲気の店である。(なんだ、一杯目からゆっくり飲めばよかった...) 特製ハイボ-ルは舌に濃厚な飲み心地。伺うと、焼酎(秘密ブレンドらしい)に入れる謎のエキスの正体は「ウィルキンソンジンジャ-エ-ル」だ!なるほどサスガ地元関西だ。ほのかに甘くて実にイケル。氷の無いグラスまで本格のこうしたハイボ-ルは、大阪では貴重かも知れない。是非来阪の際はお尋ねあれ! 煮込みは野菜を入れずに肉だけを煮ておられる。適度な歯ごたえと上品な味付けがたまらない。すぐに2人でお代わりとなる。この日は他にコ-ルドタン、タンシチュウと戴いたが、どれも量・味共に完璧である!ポテトサラダも頼むが、レタスとたまねぎが絶妙のシャキシャキ感を演出する。後で聞くと売り切れ御免の人気品らしく、「こんな旨いのは食べたことが無い」と褒めると(かなり本音)、「それは私の手製なの、撮ってくれるの?」と若女将。見られているのでシャッタ-も慎重だ。苦労も知らずにのんきに食べてる隣の友人が恨めしい。 最後に謎のメニュ-潜水艦250円を2つ注文する。しげしげと眺めながらその由来を伺う「うむうむ」...答えを聞きたくてしょうがないだろうが、出来たらそれは直接訪れ確かめてほしい。「潜水艦には駆逐艦」と、この日は2隻(1人)を投入。

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特製ハイボール330円 煮込み300円コ-ルドタン350円 串焼き350円 ポテトサラダ350円 ス-プ250円 テイルス-プ400円 タンシチュ-350円 潜水艦250円 定休日 日、祝 営業時間 5時30分から9時まで大阪府大阪市中央区道頓堀2-4-13藤ビル1F 店は禁煙

 

◆ 今里 中正 閉店

今里は近鉄奈良線、鶴橋と布施という大きな駅に挟まれた、各駅しか止らないこじんまりした駅である。改札を降りるとまっすぐに続く少し寂れたア-ケ-ド。市内中心部の雑踏とはおよそ無縁の静かな雰囲気である。駅周辺を越えれば、人並みも途端に途絶える。 もう20年は通うこの店は(毎年ではないが)、特別雰囲気に優れる訳でも無し、銘酒が揃う訳でも無し、よくある大阪下町の平凡な酒場である。居酒屋サイトを作っていながら、「明治屋」をパスし迷わずここへと足が向かう。「通天閣ときわ食堂」と並び、再訪を心に告げる思い出の店である。 中は10人ほど座れる白いカウンタ-が横たわる細長い造り。所々にオレンジ色の傘の電球がぶら下がり、床は緑の絨毯となんとも大衆酒場らしいカラフルな色使いも実に好きだ。 年中欠かさないおでんは、我が右脳によると大阪下町風おでんの「雄」である。雑誌を見て「たこ○」なんぞに通う観光客が気の毒でならない。精々そこでお金を使って下さい。(←わざわざ酎ハイ飲みに来てるヤツに言われるか?) 鎮座した鍋の横には皿があり、ネタを勝手に取らせてもらう。以前作るの見ていたが、出汁はかつおとコンブをこれでもか!というほど使い、仕上げに醤油と砂糖で調整しておられた。屋台時代から50年は続く伝統手法という。色はドス黒いのだが、味は意外にアッサリだ。丸鍋なので全ての具材の出汁が混ざり、混沌とした味になる。中でもスジから出る油が、厚揚げの皮と大根に染み込み、この二品はどちらも絶品だ。 --- 関西のおでんは大きく2種類あり「四角く仕切った鍋に薄く澄んだ出汁と、丸い鉄鍋に濃い醤油色の甘口味」がある。前者は「見た目も味も関西らしい」というイメ-ジがあり期待を裏切らない。一転ロ-カルな駅で降りて食べるおでんは後者の方が多い気がする。ちなみに呼び名も2種類あり「おでん、又は関東煮」と呼ばれるが、先ほどの出汁とは関係ないと思われる --- ネタケ-スを覗くとそこにあるのは本日のお薦め。ジャコ天、ハムステ-キ、塩辛など殆ど250円以下の品が並ぶ。ある時「さくらえびの釜茹」を何気に取り出し、醤油をかけようとすると、隣の親父に注意される「これは三杯酢が一番合うで」。なんて事ない若き日の出来事だがその発想に感動。以来我が家ではさくらえびには三杯酢が定番となった次第である。 この日飲み物はチュウハイを注文。ジョッキ-サイズでなんとも豪華。中身は業務用のものと思われる。(少し甘め

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ビンビ-ル大500円 生小400円 中500円 ジョッキ-チュ-ハイ レモン/ライム/ウメ各350円 二階堂麦焼酎350円 剣菱360円 土佐鶴生480円 ○ 関東煮 ちくわ、こんにゃく、ごぼ天、厚揚げ、じゃがいも、大根、玉子80円 スジ 豆腐120円○ 日替わり らっきょ めざし100円 めかぶ もずく うにくらげ150円 ハムステ-キ みりん干し 250円 じゃこ天 しめ鯖250円 等 定休日 木曜日 営業時間 朝11時から夜10時まで新今里4-12-16 天理教会 葛上分教会方面 最寄り駅 近鉄 今里

 

◆ 通天閣界隈 じゃんじゃん横町 のんきや

「肩で風切る王将よりも 俺は生きたい歩のように♪」 通天閣界隈は梅田、難波とはガラリと変わった東京で言う浅草らしい大衆文化の発祥地、一番落ち着く場所である。 夕闇迫る時間帯、じゃんじゃん横丁に入ると、そこに広がるは「大衆酒場の賑わい」だ。どこも朝8時やら9時にはオ-プンするという信じられないパワ-である。雑誌の影響か?てんぐ屋とその隣の八重勝は観光客らしき人達で大行列。(以前訪れた時は、これほどまで行列など無かったと思うが...)確かにこの二店は間口が広く清潔感漂う造りである。 さてさて我々は地元のやなちゃんの先導の下、そんな店には目もくれない。立ち飲みカラオケの「虎や」を過ぎ、鉄板焼き「ホルモン道場」を過ぎる。(実はココを狙っていたのだが今回はパス。ホルモンはコテを使って鉄板で焼かれ、野菜の上に盛り付けられる。そこに絶品の噂高いソ-スをかけるらしい) 目指すは串かつホルモンどれも一本30円!と言う、この界隈でもありえない驚異の店「大万」だ。気分は殆ど本田勝一かダカ-ポの潜入ルポライタ-で居たのだが、ナントわずかな差で閉店時間に!残念...。 気を取り直し比較的空いていた「立ち飲みのんきや」を選ぶ。扉の無い開放的な造りで、収容7.8名のこじんまりした店である。白いカウンタ-の前には、おでん(こちらは四角の鍋に澄んだ出汁タイプ)とドテを暖める独自の調理器具が置かれている(東京のカッパ橋でもこれは売ってないだろうな~と勝手に推測)。 正面の壁を見ると100円台から300円台の柵が並ぶ、サイフに優しい光景だ。カミユVSOP380円には思わず笑ったが、今回は予定どおりチュウハイ(樽ハイクラブ.ウォッカベ-ス)と、白味噌で煮られたドテ一本(牛のアキレス腱)を戴く。滞在時間およそ15分ほど、会計は一人400円也。同じ雰囲気を持つのが浅草の伝法院界隈だが、価格は全然違うと言っておこう。(大阪のが遙かに安い)

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ビ-ル大400円 ビ-ル小260円 黒ビ-ル270円 チュウハイ300円ウィスキ-180円 陶々酒220円 ワイン260円 ブドウ酒180円特級酒370円 一級酒270円 麦焼酎250円 カミユVSOP380円 お薦め どて焼き100円 野菜サラダ160円 とろろ220円 おでん90円から150円まで ネギ間120円 大阪府大阪市浪速区 恵美須東3-4-5 営業時間 8:00~20:00

 

◆ 大国町 エノキ屋酒店

立ち飲み 酎ハイ巡りと共に今回の旅の目的がここエノキ屋だ。数年前大阪立ち飲みサイトで話題になり、「絶対行ってやろう」と誓ったのを思い出す。キタやミナミを素通りし新大阪からここへ直行した奴は、家族を除いて日本に数人しか居るまい。今回は大阪一人酒のやなちゃん含め総勢4名で再訪する。 前回訪問から時間が経ってしまったが、行くと主人とその家族の方々に暖かく出迎えて頂く。サイト仲間の報告を見る限り料理も大分変わっているようだ。カウンタ-の上には20品程の品書きがあるのだが、戦艦部隊と空母VISAに支援されている我々は、臆する事無く端からロ-ラ-作戦を展開。 たいらぎ貝は見た目に豪華♪480円とは信じがたい。貝柱だけでなくヒモや肝も湯掻いて、殻を使って丁寧に盛られている。煮付けは鯛の腹身の部分、油と濃い目の煮汁がなんとも酒にピッタリである。鯛のたたき特製ニンニクタレ?、身は普通なのだが、醤油ではなくニンニクの青芽の部分を叩いて作るというタレで戴く。「旨い」これは珍味の部類に入る。タレだけで酒の「あて」になると感激。その他ミニ明太スパ、ミニお好み、レバ刺身、春巻、小あじ南蛮漬けと、この日は次々に攻略する。(攻めてるつもりが、最後に沈むのは我々か?) 途中体調維持にともろみ酢100円を注文、悪酔いせず酢の力で疲れも取れる。実は前回訪問時に教えて頂き、以来たまに家でも酒と一緒に飲むようにしている。 酒は酒屋ならではの豊富な取り揃えと価格だ。角うちというと、東京では乾き物や缶詰程度のイメ-ジが強いが流石にこちらは本格。持ち込み料を払えば、隣の酒屋から品定めが可能というのもユニ-クである。この日頼んだ飲み物は、ホッピ-と(工場の位置関係上大阪では珍しい、)オリオンビ-ル缶(スパムにはこれですね)、日本酒純米吟醸「加賀鶴」と賞味。撃沈寸前にて退散するが、大満足のひと時であった。また寄らせて頂きます♪

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ホッピ-350円 生中380円 生小300円 エビスビ-ルビン大400円 ビンビ-ル大380円 オリオンビ-ル缶280円 エビスビ-ル黒300円 樽ハイ(酎ハイ)280円 その他ご主人お薦めの地酒あり もろみ酢100円 生うに650円 たいらぎ貝刺身480円 阿波産はも湯引き500円上ハラミ焼き650円 たけのことワカメの煮物300円 生レバ-500円ミニめんたいスパ300円 鯛のたたき(特製ニンニクタレ)500円 小あじの南蛮漬け280円 手作り春巻き280円 手作りポテサラ280円 鯛の腹身煮付380円 スパム280円 など 定休日 日曜・祝祭日  たまに変則の休みあり 営業時間 17:00~21:30大阪市浪速区大国1-11-2 電話 06-6644-6363

 

◆ 天満 天満酒蔵

初めてここを発見したのが2000年の大晦日。日本一の商店街を散策中ド派手な外観に惹かれ、ぶらりと寄ったのが始まりだ。明日からは正月、次はいつ来れるか...と名残惜しく店を後にする時、聞こえた店員の声に耳を疑う 「明日もいつも通りですから」 「・・・」 営業時間は午前10時!10時20分頃に私達が入るとカウンタ-はほぼ満席、奥のテ-ブルも間髪入れずに団体が座る。「オイオイ今何時だ...」と一同顔を見合わせる。店のパワ-もすごいが、それを支える大阪人のパワ-に驚く。(彼らの情熱があってこそ、こうした店が大阪では乱立するのだ。)席を確保しカウンタ-前のネタケ-スを覗きに行くと、そこにはセコガニ(300円内子たっぷり)、鯛の刺身、くじらのベ-コン(400円で量はそれなりと思ったら大間違い!ナカナカの量だ)ツブ貝刺身...などがずらり。豆腐や塩辛、おしんこが並ぶありがちな食堂のケ-スとは中身が違う。実は今回昼間は明石の魚の棚を訪ねたが、有名な魚屋の二階が食堂になっている某店より、遥かにここのが安くて種類が多かった。 おでんは四角の鍋に関西風の薄出汁、まるごと一個のジャガイモ!(素晴らしい♪)や赤い皮のかまぼこ(チ-プだが茶色に変色して食欲をそそる)、ロ-ルキヤベツなど、サイズも価格も◎だ。鍋の横には鉄板があり、そこでは鳥ももやホルモンのくわ焼きが調理される。空いてるテ-ブルの端では女主人がネギを切ったり、別の2人掛けテ-ブルにはおでん用と思われるじゃがいもがボ-ルに山積み状態。こうした気さくな雰囲気も実に好感が持てる。「食べ物は安いが、飲み物は高い」と言ったオチのある店も多いが、ここは大丈夫。ビンビ-ル大が350円、生中も350円 とことん良心的だ。 店員は多少無愛想の感もあるが、注文には敏速に反応。この日4人で「まぐろの目玉150円、ぼらの煮付け200円、ポテトサラダ150円、ドテ300円」と先ずはと注文するが、全品1分とかからずに出てきた。これぞ大衆酒場の手本と思う。 飲み物、食べ物、営業時間に店の空気、「明治屋」を知らない私が言うのもおこがましいが、ここは大阪大衆酒場の集大成という感がしないでもない。 中は20人は座れる長いカウンタ-と、その後ろには2人掛けのテ-ブルが4つほど。奥は少し開けた空間がありそこには大きめのテ-ブルが3つ。チュウハイは見慣れた業務用レモンサワ-であった。--- 考 察 --- 戻って冷静に考えると(行く前に冷静に考えるべきだったが)、およそ自腹で交通費と宿泊代をかけてこんな企画をするとは、大阪人(世間)の常識を遥かに超える行為だろう。だがこの程度は我が周りでは当たり前である、これぞ江戸っ子の粋というものだ。(多数の都民を巻き込む、強引な展開) 見るに東京下町の様に「酎ハイ」を店の特徴としたり、炭酸を別に出す店は殆ど無いと思えた。酎ハイに限っていえば多くが「業務用」(その中で道頓堀ふじ井は貴重な店である)。乳白色の少し甘めのレモンサワ-が、こちらでは主に「チュウハイ」(カタカナ)と呼ばれているようだ。

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ビンビ-ル大350円 生中350円 日本酒250円 チュ-ハイ280円 焼酎250円 ぶり造り400円 ふり塩焼き400円 せこガニ300円 玉子豆腐150円 カキフライ300円 そら豆150円 かますご150円 あじ塩焼き200円 皮くじら300円 はまち荒煮100円 はたはた塩焼き150円 カワハギ造り300円 いか造り250円 くじらベ-コン400円 貝柱造り300円 ふぐ皮250円 はも250円 若鶏もも鉄板焼き350円 ホルモン鉄板焼き400円 串カツ盛り合わせ500円 おでん80円より その他 定休日 不定休(月3日) 営業時間 10:00~24:00 大阪市 北区天神橋5-7-28 JR天満より徒歩3分

 

◆ 天満 七福神

「大阪に来たからには、一度は食べたい本場の串カツ」と言うことで、選んだのが天満酒蔵隣の串カツ屋七福神だ。昼間なのに我々はかなり酔ってる。電車での移動は面倒だし、移動が0分というのもありがたい。商店街の中という立地でありながらこの賑わい。しかも昼前なのに店の前に行列が出来ています!(どうなってるの)空くまで暫くブラブラすることに。仕事仲間の姿が見えないのでトイレにでも行ったと思ったら、コンビニでエロ本を立ち読みしている。(いい年して何してんねん)待つこと10分程度、入ると客層はご夫婦、カップル、子供連れとなんとも不思議というか、こっちでは当たり前というか....。中は着席タイプの白いカウンタ-のみで、収容は12~13人といったところか。間口も狭く細長い造りだが、天井だけはチョット高めで座ると開放感がある。 食欲旺盛な(酒でマヒしてる)我々は、串カツ、紅ショウガ、キス、あなごと次々に平らげる。どれもボリュ-ム満点で「この人気」は十分ナットクだ。おでんもあるようで湯豆腐を注文する。関西にも普通の湯豆腐はあるのだが、多くは豆腐に出汁をかけ上にとろろ昆布とネギを散りばめて供される。東京人には新鮮な一品と言えよう。レンゲ付きなので、油物には丁度良いとス-プ代わりに戴く。飲み物は始めの一杯の生ビ-ルは100円、なんでも一日に二度来る輩もいる様で「100円ビ-ルは一日一杯」と看板に警告文がかかれていた。笑ちなみに、追加のビンビ-ル大も350円と言う良心価格である。

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最初の生ビ-ル100円 ビンビ-ル350円 チュウハイ250円 日本酒250円生中350円 ワイン250円 ウィスキ-250円  ○ 串カツ イワシ200円 生タコ250円 貝柱200円 豚ロ-ス200円 穴子150円 ウィンナ-150円 ニンニク150円 紅しょうが150円 生ふぐ250円 タラ250円 カニツメ350円 はも150円 カマンベ-ルチ-ズ200円○ おでん 玉子 ちくわ 平天 コンニャク100円 厚揚げ150円 大根200円 定休日 月曜日営業時間 平日13:00~23:30 土、日、祝日11:00~23:30 大阪市北区天神橋5-7-29  天満酒蔵 隣

 

◆ あべの橋 明治屋 移転

過去には野毛で武蔵屋を、大阪では明治屋を素通りしてしまった。だが意図的に名店を避けてるようで、却って「狙い」と思われるのも癪である。オ-ルマイティに果敢に挑む姿も披露しなくては。と、真夏の日差しが降り注ぐ中、眼光鋭く天王寺から明治屋へと向かう... --- 大国町エノキ屋さん、今里中正さん今回はごめん (; ;) --- あれ待てよ?この景色見覚えあるぞ!ココ学生時代に通った本屋の近くジャン!!あの頃興味を持っていれば、なにも今更...と、独り言... 到着は昼下がり、「酒」と染め抜かれた茶色の暖簾が清楚で、意外なほど飾り気の無いシンプルな外観である。入ると先客3名という静かな環境だった(ラッキ-♪)。 中はダ-クブラウンの落ち着いたト-ンでまとめられ、カウンタ-、テ-ブルは勿論、天井やそこに備え付けられたエアコン噴出し口まで同色である。壁にかかるアンチックな振り子時計、棚にさり気なく置かれた陶器には野の花、見慣れているハズの酒樽も、見事にインテリアと化して溶け込んでいる。 L字カウンタ-の収容は15名ほど、壁沿いには備え付けのテ-ブルが4つほど並んでいるが、これ幅の狭いチト見慣れぬサイズである。ゆったりとは言い難いが、だらだらと飲み続ける店じゃないんだから...適量でスパッっと帰るにはジャストサイズかも知れない。 メニュ-は素朴で奇てらわず、大衆酒場としての長い経験を活かした正攻法を採用しておられる。 出汁巻き、ゆば刺し、冬瓜、甘鯛みそ漬、あじ南蛮漬 etc なんて品の良いものばかりだろうか。価格も250円~500円と50円飛びに規則正しく揃えられ、一番高いのが800円のまぐろの一品だけ。酒も純米酒がほぼ450円で統一され、500円を越えるものはわずかに1.2品を数える程度。外観、内装だけに非ず。明治屋のシンプルイズムが、ここにも見て取れる。 この日は暖簾のサブリミナル効果も手伝い、神亀純米吟醸と水茄子300円!を注文したが、使い古されたテ-ブルに置かれたガラスの酒器と、茄子の藍色がいかにも夏を告げる涼しげな光景であった。 テレビから雑音が鳴り響き、慌しく酒を酌む大衆酒場もあろうが、ここでは振り子が静かにリズムを刻み、時折「ボ-ン」という響きを奏で酒客に時を告げている。老舗ならではの堅苦しい雰囲気を想像したが大いなる誤解で、格式張らず初めてでも常連の横に座わり寛げる、そんな懐深さを感じさせる店であった。 --- 追  記 --- なにやらシュウマイが名物らしく、同行のやなちゃんが気を利かせて注文してくれた。でもこの一品この店に合うのだろうか?誰かが旨いといったから、皆同じものを注文する。情報化社会が引き起こすなだれ現象?「我が意思に反するから」と、格好つけて断ろうと思ったが、「ワリカン負けするのもイヤなので食べておいた♪」 ←殴で、評価はどやねん?「1人1個では腹がふくれません」 ←殴殴ドテは頼んだんかい?「新世界のが旨いと思ったので頼みませんでした」 ←殴殴殴絶品きずし(〆鯖)はいったんかい?「帰りの新幹線で柿の葉寿司食べるから結構です」 ←殴殴殴殴 傷だらけで店を後にしたが、我が評価は水茄子一品で既に定まれり。シンプルだが素晴らしい出会いであり、出来るならシ-ズン毎にぶらりと顔を出し、旬のメニュ-を覗いてみたいと思った。

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ビ-ル大490円 黒ビ-ル380円 生中460円 樽酒370円 剣菱450円芋焼酎砂糖470円 桜島380円 純米酒 土佐鶴、菊姫、高砂、大山等450円均一 泡盛 くら 470円 酎ハイ380円 きずし550円 どて500円 甘鯛500円 あじ南蛮漬450円 ねぎたこ450円 ゆば400円 小エビ400円 イカ団子400円 揚げ出しもち350円 うなぎきも350円 だし巻き350円 にゅうめん350円 水なすび300円 おつけもの250円 定休日 日曜日 営業時間 1時から10時まで大阪市阿倍野区阿倍野筋2-5-4

 

◆ あべの橋 円 閉店

正統派居酒屋=日本酒 の構図を抱くのは自分だけだろうか...ってな訳で先ほどタップリ日本酒を堪能したので、次はビ-ルと酎ハイが恋しくなり、明治屋から徒歩5分ほどのここ「円」にお邪魔する。 店はア-ケ-ドの一角に位置するのだが、細い路地へと延び「へばりつく」という表現がピッタシである。ビニ-ルカバ-の仕切りはあるものの、真冬や荒天時など「どうするの?」と、心配になってしまう。収容はカウンタ-が10名ほどと奥に窪みがあり、そちらにも10名ほど入れるスペ-スを持っている。 料理はホルモンの鉄板焼きがメインで、聞くとあのじゃんじゃん横丁のホルモン道場より古いとの事でビックリである。(創業何年など色々伺ったが、メモを取り忘れ全て失念...ハハハ)--- 追記 泥酔しながらもメモ取ってました!自画自賛♪ 昭和32年創業のようです。 --- 東京ではこの種の素材は、串刺して炭等で焼くのがスタンダ-ドだが、こちらで「ホルモン」と呼ばれるものは、鍋、鉄板炒め、くわ焼きと、バラエティ-豊かな調理法が目立つ。 先ずはそのホルモン焼きを戴くが、値段が安い!ミノ、タン、アブラetc、ほぼオ-ル300円である。たまたまご主人のまん前に座ったので見ていると、先ず鉄板にさっと肉を広げ、ヘラで巧みにかき回し、時折肉を押し付け焼いている。調理の早いもやしはややタイミングをずらし、肉と離れた位置でこちらもエッチラコッチラ...楽しそうだ(やらしてもらいたい)。最後に皿に盛り、特製ソ-スをかけて出来上がりである。 ソ-スは関西の食文化を語るに欠かせない調味料で、東京ではフライ、ヤキソバ、お好み焼きなど用途が限定されるが、こちらはいわずと串カツ、ホルモン炒めなど幅広く使われ、利用法も消費量も一歩も二歩も抜きん出ている印象を受ける。 ホルモンは全て薄めにスライスされており、火を通す調理する側にも食べる側にとってもいいことだ。特製ソ-ス(詳細不明)で食べるホルモンは、慣れてないので一瞬違和感を感じたが、2切れ目位から相性悪くないな~と思えてくる。熱でしとしとになった「もやし」もソ-スと肉汁が染みて旨い!これで一皿300円は無いね!(他の客からは600円取るべきだと思う) ここは飲み物も素晴らしい。ビンビ-ルは赤星鮮やかなサッポロラガ-だし、酎ハイは「見慣れた大手の樽タンク」から注ぐ「いつもの大阪酎ハイ」と思いきや、「ノセミネラル」という業務用炭酸ビンを一本使う本格的なものであった。 このメ-カ-、大阪では比較的よく見かけるらしいが、予め焼酎と足して出されるので、よく注意しないと気が付かない。今回は白濁したレモンハイの素であったが、炭酸のみのドライもあるのかも知れない。味は「合成的なレモンハイ」そのものだが、飲み易くここのホルモン焼きには、ピッタシの飲み物である。価格も300円と良心的。ちなみに東京下町で見られる、焼酎(中味)のお代わりという技は使えないと思われる。 エアコンも無いなか*1、小1時間は居ただろうか。屋台感覚で大阪らしい雰囲気に浸ることが出来たし、なにより美味しい店♪であった。話題性もあるのでお勧め!と強調しておく。 --- 追記*1 メモによると、冷房は11月から、暖房は7月からだそうです。エコロジ-笑

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定休日 日曜 営業時間 13:00~21:00 大阪市阿倍野区阿倍野筋1-7-46 電話:06-6632-5769(電話があるんや!)情報提供 やなちゃんの大阪一人酒の日々 ありがとうございましたm(__)m。

 

◆ 天満 正宗屋 移転

天満酒蔵に寄るも、ナント年に何度も無いと思われる臨時休業...ついてない(×_×;)では、ということで徒歩数分の正宗屋さんへとお邪魔する。 平日の真昼間なのだが中の光景に我が目を疑う。既にほぼ満席である。笑大阪で唯一「昼からやってる店」というなら話もわかるが、そんな店天満だけでも、知る限り4~5軒はあるのだ。(ちなみに土地勘の無い方もいるだろうから言っておくが、天満は観光地ではない。) 中でもここ正宗屋の混雑はトップクラス。が、その理由を知るのに時間はかからなかった。 最初に目敏く飲み物をチェックするが、ビ-ルが大ビン350円!、酎ハイが250円、日本酒250円etc...「正宗屋おまえもか...」 天満酒蔵と同じ空気を感じる。 つまみの質、価格にも仰天だ。 おでん60円より、湯豆腐230円、鯛のあら煮350円 ...そんな中「さざえ130円より」なんてのを発見し、試しに2個ばかり頼むことにした。会計はテ-ブル上に置かれたレシ-トに、都度チェックしてくれるので明瞭である。「より」だから一個700円の可能性もあるのだが、出されたそれは170円×2となっている。「...」しかも冷えきった作り置きでなく、調理したての熱々の品であった。すでに酎ハイ(ドライ)を飲んでたが、これを目の前にすると日本酒がほしくなるというもの。普通なら注文の手間、出るまでの時間を考え諦めるが、ここは大丈夫。手を挙げるとすぐに店員が飛んでくる。「日本酒 冷で 安いのでいいです」銘柄は菊正宗、上選と特選があり50円の価格差があるが、この日私以外に違いのわかるメンバ-は居ないので、安い方を選ばせてもらった。(←パンチ) 案の定30秒ほどで運ばれてくるスピ-ディ-な対応♪で、熱々のさざえに間に合ってしまう。くるりと身を取り出し、醤油と磯の香りに包まれた170円!のさざえにかぶりつく。肝がプチっとはじけほろ苦さが口に広がる。間違いない本物だ。(実はあまりに安いので、もしかしたらよく出来た加工品かとも疑っていた。ありえない...笑) なたね焼きも焼き方が絶品、玉子扱いがすばらしかったし、マツタケも450円でこの量↓なので、「安けりゃそれなり」の常識を覆す、レベルの高さが伺える。 「恐るべし正宗屋」、東京でここに対抗出来る店は?営業時間、価格...暫し考えるも、自分には思い浮かばなかった。 --- 追 記 --- 「正宗屋」の屋号を名乗る店はここ天満の他に、尼崎、難波、阿倍野とあり(もっとありそう)、東京の伊勢元酒場、大林酒場に似た興味深い存在である。だが扱う酒やビ-ルの銘柄はバラバラなので、チェ-ンではなさそうだ。 余談だが正宗という名称、よく日本酒に「○○正宗」とラベルが付いているのをご存知と思う。「菊正宗、お福正宗、甲子正宗 etc...」ト-タルするとその銘柄は、300前後あるといわれているが、その語源は以下の通りである。 (以下櫻正宗サイト+知識plusより引用)。「天保11年(1840)のこと、家祖(櫻正宗)が山城国深草の「元政庵」住職を訪ねた時、机の上に置かれていた「臨済正宗」の経典を見て、「正宗」が「清酒」に語音が通じる事から、正宗を樽印としたのが始まりです。最初は「セイシュウ」と読ませるつもりでしたが、人々は「マサムネ」と呼びそれが呼び名となりました。」 「元々品質がよく、心地よいネーミングがあいまってたちまちブレーク。その成功にあやかって全国の多くの蔵が『○○正宗』と名乗りました。」という。すなわち櫻正宗が始まりという訳だ。ちなみに名刀「正宗」とは、なんら関係が無いというのも面白い。 最後に「この店を紹介してるサイトは他になかろう」と喜こび帰京。帰ってから調べると、失礼しました。有名店のようでした...(^^)/。

< DATA >

菊正宗 特選300円 上選250円 ビンビ-ル大350円 中生ビ-ル350円酎ハイ250円 おでん60円より 湯豆腐230円 どて焼き1本100円 まぐろの造り350円ひらめ造り500円 赤貝550円 鳥モモ塩焼き350円 あさり焼き380円 漬物盛り合わせ200円うなぎ蒲焼500円 さざえ1個130円より 帆立貝2個480円 マツタケ450円 生ウニ400円 ベ-コン450円 豚足280円 豚耳250円 等等 定休日 日曜日 営業時間 昼12時から夜12時まで大阪市北区天神橋4-12-4

 

◆ 大正 畑 分店

やなちゃん=「いい店があるんですよ」お~是非案内して下さいな♪。...男同士の会話故ヘンな想像をしてはいけない。ここは大衆酒場特集のサイトである。笑 案内されたその店、環状線大正駅から徒歩3分と言ったところだろうか。まだ日も明るい時間帯というのに、客が次々と吸い込まれるように入っていく。 「新しい店?」との印象を受けたので聞くと、「かなりの老舗だけど、最近リニュ-アルしたばかり」だそうだ。柿色の暖簾がぶら下がり、白壁にコントラストが映える茶色の装飾、シンプルな中にも(関東人には)「歴史と文化」を強く感じさせられる外観である。中は厨房を囲むL字カウンタ-が収容が20名ほど。他にテ-ブル席が5つほどあり、この規模ながら、30分ほどで満席となっていた。 見渡すとカラフルなビニ-ル製の丸イスが点在しつつも、天井の梁は立派な木材を使用しているし(改装前のを再利用?)、壁も安っぽいクロス張りでなく、天然木でぐるりと囲まれている。店の一角に備え付けられた棚には、缶詰が無造作に積み上げられ、雑な光景がらも周りの質感に支えられ、安っぽさを感じないから不思議である。 微妙な境界線が存在し、一歩間違えれば「普通の居酒屋」で終わってしまうのだが、この店は見事に緩急使い分け、「優良大衆酒場」側へのシフトに成功している。 この缶詰全てが商品で興味津々。頼んむとそのままボンと置くに非ず、オイルサ-デンは加熱しネギを散りばめ丁寧に運ばれて来た。「いいですね~、十分」 次いで頼んだドテは筋だけを白味噌仕立てで煮込んだもの。素材をストレ-トに味わえる調理法で、これぞ大阪のドテ!やや甘めの味付けが食欲を刺激し、酒にもピッタシの一品である。ヘタに赤味噌を使われたり、野菜が入ると味が乱れ、自分の中でどうもイメ-ジが狂ってしまう...。 酎ハイは普通に頼むと白濁したレモンサワ-なのだが、冷蔵ショ-ケ-スを覗きそこに業務用炭酸のビンが並べられているのを発見する...目敏い!これ兵庫県の布引礦泉所製のレモンサワ-で、初めての出会いであった。しかし誰も興味を示さず、一人おばちゃんにお願いをする。苦笑「これ旨いです」 褒めると返事は、「そうでしょう、さっきのより美味しいでしょう」だって。指定しないと出さないらしい... 生ビ-ル大も負けずに魅力的♪ 手が疲れる、ナカナカ減らない、飽きる...マイナス要素も目立つが、真夏ならば初めの一杯に、こいつをゴクゴク飲み干したい気分に駆られてしまう。 この後ホテトサラダやおでんなど、どうにも普通の一品を注文したが、価格、味付けなど、全てが微妙に好印象。通天閣界隈とは一味違う大阪らしい雰囲気に浸れるし、珍しい酎ハイも飲めるということで、自分的にはかなりの高評価。 --- 分店と言うからに本店がどこかにあるのだろうか。詳細不明。 --- 飲み物デ-タ-を大阪のひょっとこ様から頂きました。ありがとうございました。

< DATA >

瓶ビール大 450円 小 300円 生ビール:大 760円 中 390円 小 270円一級酒 300円 地酒450円(美少年)~520円(久保田 千寿)酎ハイ280円 「手作り酎ハイ」(と呼ぶらしい)も同額 焼酎450円 めざし ほうれん草 とまと うるめ つけもの各200円 えのきバタ-280円 湯豆腐150円おでん1個100円 串カツ500円 きずし550円 いわしフライ400円 ドテ380円 などなど 定休日 土曜、日曜、祝日 営業時間 午後4時~10時まで大阪府大阪市大正区三軒家西1-16-6

 

◆ 天満 天五屋

うなぎ 天五屋は地元大阪でも名の知れた鰻屋である。長年「オ-プンは夜の11時!から」ということで、ミステリアスな空気を漂わせていたが、最近は夜7時から、とより世間の常識に近づいた。(それでも遅い!) 仕上げのラ-メンならず、仕上げのうな丼??初めて連れて来られた時は「ありえない発想だ、信じられない事だ」を連発していたが、その後は話題性もあって、何人の仲間を連れてきただろうか?考えたらここ3年で4回ほど通っている。と、なると近所のうなぎ屋より馴染みだったりして...。(これもありえない 笑) 主力商品のうな丼、価格は450円から2350円まで。値段によって2切れから2段8切れまで、と分けられているが、毎度「吉野家」感覚で突入してるので、食べるのは650円前後のものばかりと記憶する。 辺りは似たような景観が続き、昼間は「どこだっけ?」と悩んでしまうのに、泥酔した頃には何故か頭がバッチリ冴え、迷わずここに辿り着いてしまう。だが悲しいかな。安心感からか、 酔いが一気に回るのか、肝心の食べた記憶が飛んでしまうのだ。 次の日デジカメ画像見て、「やっぱり行ってしまったんだな...」(記憶にないが記録にある)「食べても食べなくても同じなんで、いっそ迷って諦めてればな...」と、ポツリ。 --- 追 記 --- 使用する鰻は浜名湖産、関西らしい香ばしくパリパリ感のある焼き方である。肉質に多少当たり外れもあろうが、この日食べた650円の4切れは平均しており、さほど悪い印象は受けなかった。中でも賞賛すべきは釜炊きのご飯である。サラリっとほぐれる絶妙な炊き具合で、そこに染み渡る自家製タレとの相性はバツグンである。鰻1切れに対しこの絶品ご飯を1/4食べればいい訳で、楽勝過ぎる計算といえる。また150円という良心価格の肝吸いも、酔い覚ましには最適。是非追加をお勧めしたい。 (以上 デジカメ画像を見ながら、推測して記す。いつかシラフで食べてみたい... ←再殴)

< DATA >

鰻まむし(うな丼) 450円 550円 650円 750円 1150円 2350円 肝吸い150円 定休日 土曜日のみ 営業時間 夜7時から売切れまで大阪北区池田町5-6 天五屋サイト こちらも追記を書く際、参考にさせて頂きました。

 

◆ 大正 クラスノ

旅の目的は幾つかあったが、「大正」という駅に絞って呑むのもその1つであった。大阪ドームの最寄駅なのだが、東京の水道橋(東京ド-ム)を想像したらいけない。ガ-ド下に沿うように幾筋かの商店街が並び、都心の繁華街と言うよりは下町チックな趣が感じられる。目指す店は「クラスノ」、サイト仲間のJirochoさんのお勧めでもある。 歩くこと数分、路地を曲がるとすぐに、白地に黒く「クラスノ」と書かれたのれんが見えた。この店大阪では有名で、よく雑誌に載っている。「ついに来たぜ」と感慨深い。(Hanako片手にケ-キ屋を発見し、無邪気に飛び跳ねる少女と同じ心境と言えよう ←投) 扉を開けると、向かって左に調理スペ-スと10席ほどのカウンター、右手には壁に沿って長いベンチシ-トが配置され、その所々に小さめのテーブルが3つ4つ並べられている。奥にもテーブル席があるようで、想像してたとはいえ、わりと細長く狭い印象を受けた。 カウンターの中には男性が1人、ホールは奥さんのような女性が切り盛りしている。あれ? 雑誌に載っていたご主人の姿が見えない。この方の焼く出汁巻きが絶品と聞いて、楽しみにしてきたのに...。 まあいいや、とりあえず出汁巻き1つと、くわ焼きをコースで2つを頼むとする。このコース、「2人で1人前が丁度良い」との事前情報だが、まさしくボリューム満点の1皿目が運ばれてきた。先ずはレンコン、カレ-風味の詰め物が入っている。うん、この組み合わせはアリだ。続いてエノキを豚バラで巻いた一品。くわ焼きらしく表面はカリカリ、中のエノキは意外だったが食べるとこれまた相性はいい。 ふと振り向くと、例のご主人がカウンターから立ち去る姿が見えるではないか。...いたのか。(この日カウンタ-を背に座っていたので、気が付かなかったが、どうやら出汁巻きのオーダーが入るとやってきて、造り終えると奥に引っ込んでしまうようだった。)「まだまだこの一品は任せられぬ!」か? 程なく運ばれてきたその出汁巻きは、上品な出汁をたっぷりと含んだトロトロの焼き加減が絶妙な一品。う、うまい! 最近「玉子料理」には拘っており、あれば必ず食べるようにしているが、なかなかこれだけの物には出会えない。しかも260円という、信じられない値段である...だがうっかり「ネギ入り」というのを、忘れてしまったではないか。4人で1つじゃ物足りないし、一通り食べ終えたら追加しよう...。 などと思っているうちにも、これまた皿からはみ出さんばかりの、2皿目のくわ焼きが運ばれて、狭いテーブルは飽和状態。今度は3本、鳥ささみは本来淡白でパサつく部分だが、適度にレアな焼き方に塩加減も絶妙。けどチョイト想像していたより焼き鳥チックで、もう少し薄くスライスしてくわ焼きらしさを強調してもいいかなと思った。コンニャクとイカもやや大味の印象。でも値段と量は噂に違わぬ内容で、「腹いっぱい食べてほしい」と言う、店主の気持ちが伝わるものであった。 しかし情けないかな。食べるスピードが、料理の出てくるスピードに追いつけず、われ等の腹も飽和状態に...これじゃ絶品出汁巻きの追加も叶わず(もう食えん)。どうしよ... 都合よく学生時代の友人が遅れてやって来た。彼を歓迎するふりして、食べ切れなかった残りを勧め、暫し休憩。惜しみながらも店を後にしたのだった...。 教訓1. 1人で行くなら、くわ焼きは単品で頼むべし2. カウンタ-に座り、ご主人の玉子を焼く技を見るべし3. 玉子焼きは「ネギ入り」と一言付け加える事4. 旧友は大事にすべし ((☆_@;) くわ焼き = 鉄板で焼く串焼きを指す。昔鍬の上で調理したことが語源とされる。

< DATA >

ビール450円 焼酎系は無い模様 出し巻260円 生野菜110円 手羽先210円 とり肉フライ210円 きずし320円 白身魚塩焼き320円 海老タレ焼き470円 串かつ210円 牛肉タレ焼き320円 くわ焼きコ-ス600円 定休日 日、祝 営業時間 夕方4時から10時まで大阪市大正区三軒家東1-3-11